木に隠されたフィナボッチ数列をもとに太陽光パネルを配置した少年の物語


こんな記事を読んだ。

13歳の少年が画期的な太陽光発電モデルを発表し注目を集める
米・ニューヨークに住む13歳の少年が、今までにない画期的な太陽光発電のモデルを発表して注目を集めている。従来の発電パネルは平面のものが一般的だったのだが、彼が発表したのは、木の枝葉をモチーフにした発電モデル。これにより従来型のものよりも20パーセントも効率的に発電できるという。

さらっと、フィボナッチ数列に基づいて太陽光パネルを配置したとか書いてあるけど、それが難しいんじゃまいか?どうやってやったのか気になったので原文をあたってみた。すげぇ詳しく書いてあった。
語調から、もしかしてと思うのだけど、これを13歳が書いたとか???ま、まさかね・・・。

The Secret of the Fibonacci Sequence in Trees
メモがてら、スクラップしておきます。

フィボナッチ数列

Fibonacci added the last two numbers in the series together, and the sum became the next number in the sequence. The number sequence started to look like this: 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34… . The number pattern had the formula Fn = Fn-1 + Fn-2 and became the Fibonacci sequence.

フィボナッチ数

1.618. The number “phi” is nicknamed the “divine number” (Posamentier).

黄金比
フィボナッチ数列の隣り合う 2 項の比は黄金比に収束する
1:1.618、約5:8

1754, a naturalist named Charles Bonnet

On the oak tree, the Fibonacci fraction is 2/5, which means that the spiral takes five branches to spiral two times around the trunk to complete one pattern. Other trees with the Fibonacci leaf arrangement are the elm tree (1/2); the beech (1/3); the willow (3/8) and the almond tree (5/13) (Livio, Adler).
(略)
I built a test tool to measure the spiral pattern of different species of trees. I took a clear plastic tube and attached two circle protractors that could be rotated up and down the tube.
(略)
I collected samples of branches that fell to the ground from different trees, and I made measurements. My results confirmed that the Fibonacci sequence was behind the pattern.


写真をみて、溶接したのかよ! ・・・とおもったら透明のプラチューブだそうだ。対象比較の太陽光パネルは45度設置(家の南向きの裏庭)、それぞれのモデルをデータロガーで電圧計測、それをPCについないでグラフで観測
す、すげぇ・・・

The tree design made 20% more electricity and collected 2 1/2 more hours of sunlight during the day. But the most interesting results were in December, when the Sun was at its lowest point in the sky. The tree design made 50% more electricity, and the collection time of sunlight was up to 50% longer!

す、す、すげぇ。

写真を見ると、白い壁の側。通常設置のパネルは壁の反射光は入らないが、木のほうは壁からの反射光も無視できないのでは?冬場は50%も効率があがったとのことだが、NY程度の緯度であれば冬場は太陽の位置が低くなるので、45度設置の通常モデルでは受光面積が少なくなったとも考えられる。

この子がやったように、その土地に生えている木の固有のフィナボッチを洗い出して、それを模して実証実験に移って欲しい。1年かかる。常緑樹じゃないとダメなのかな?
なんかそのうち針葉樹の葉っぱ(松とか杉みたいな)てきな太陽光パネルがつくられるんじゃないかと予想。

量子ドットの太陽光パネルも光を漏らさないようにする木のように、電子を漏らさないようにしているのだからマクロ、ミクロ横断的に無駄を科学するのが21世紀流なのかもしれませんね。
「日経ビジネスオンライン」 「量子ドット」究極の太陽電池目指す ナノ単位の技術で、変換効率80%うかがう
こういう、変換ロスみたいなのが複雑系で科学されまくると、ヘリコプターみたいのもすごい少ないトルクで空飛べたりするんじゃねぇかなとか思ったりする。

そんで、そういうのが進化して何千年も経つとエネルギーを外に漏らすまいと、カーボンナノチューブに覆われたような漆黒の惑星になるんだね!

謎の黒い惑星を発見…光を99%以上吸収
 光のエネルギーを99%以上吸収してしまう、石炭より黒い惑星を米ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの研究者らが発見した。

 惑星の大気に光の吸収を促す物質が存在するとみられるが、それだけではこの黒さを説明できず、大きな謎として話題を呼んでいる。英国王立天文学会がホームページで発表した。

 「黒い惑星」は木星ほどの大きさ。地球から、りゅう座の方向に750光年離れた恒星のそばを回っている。科学者らが、米ケプラー衛星が観測した光の反射率データを調べたところ、ほとんど光を反射しない「黒い惑星」を見つけた。

 恒星の光を吸収しているため、惑星の大気の温度は1000度以上に達し、吸収熱で表面はわずかに赤みを帯びている可能性もある。大気には、光を吸収しやすいナトリウム、酸化チタンなどがあるとみられる。

(2011年8月16日13時59分 読売新聞)


ごちゃまぜで襲ってきた通貨危機と市場主義


世界の経済をめぐる情勢が何かもうよくわからない状態になっている。続発している自然災害を含め2011年は世界史実上にも残る激動の時代だ。

現在の危機と08年の金融危機の相違
現在の危機はトップダウンの形態を持つ。景気を刺激できず、財政均衡を保てなくなった世界各国の政府が、経済界の信頼を失ったのだ。(略)景気低迷により、企業や家計は現金を貯め込み、借金を避けた。このため消費は落ち込み、投資は伸び悩んでいる。

何人かの頭のいいバカ、つまり、バカに武器を与えてしまった金融工学における原子力爆弾をつくってしまったアインシュタインのような人が現代には何人かいるように思う。

市場は本来は単純なものだ。受給という単純な要素に基づくシミュレーションだからね。だけど、その未来を予知できる何人かの頭の切れる人が市場に参加することで未来が変化してしまっている。なぜって?予測された未来をもとに現代への干渉がおこなわれるからさ。SF小説風にいえばタイムパラドックスがうまれた結果、予測は外れる。シュタインズ;ゲート!

自分の干渉を制御しうるほど充分に小さいものであるか、もしくは市場を意図通りに動かせるほど大きなものである場合、短期的には予測は成功する。でも、予測で動くほうのマネーが大きくなってしまえば市場は正当性を失う。あぁ残念だねという感じ。

商品、企業、人材などの価値評価(バリュエーション)が研究されたが、結局これも利己行動を制御できない人達の武器になってしまった。ミリセックのトレードにどんな正義があるのかはわからないが、過干渉であることはまず間違いないだろう。些細な変動もバタフライ効果により増幅され、これが今、国家という枠組みをつかってもコントロール不能になってしまっている。市場の正当性が失われたままにしては通貨の正当性、説得力も揺らぐ。

中央銀行はテクニカルな手当で場を凌ごうとしているが、対処療法でしかない。延命にしかならないよ。いや、延命しかできないのか・・・・・・。場を改めるのは親(政府)の責任だ。喩えるならトランプやってるのに、自分のカードを勝手に混ぜてプレイするやつがいる。こいつをまずどうにかしないとゲームになりゃしない。ネットゲームでデュープされたアイテムやお金が世間で出回っているのに価格を崩れさせないで、オペレーションだけで凌ぐのは無理ってもんだ。

統計上100年に一度と呼ばれていたリーマン・ショックのような、危機がトリエンナーレ(イタリア語で3年に一度)とかビエレンナーレ(2年に一度)になってきている。オリンピックじゃないんだから勘弁してほしいよね。未来への予測が実業にダメージを与えて、セクター単位でイナゴのように食いつぶして言ったら、伸展性はない。義務を追わない貴族に付き従うのは暴徒だけだ。

1~2月のアラブ革命
FaceBookやTwitterなどソーシャルネットワークで媒介した、革命、アラブ・ドミノ。リビアのカダフィの件ではNATO軍がでて、空軍でたりミサイルまで飛び交っている。革命はいつのまにか戦争になっていた。大量の難民が発生し暴徒になったりして、移民に対して寛容だったEUのいくつかの国でもナショナリズムが高まっている。

3月には日本で大地震が起きた。
地震が及ぼした経済的被害も甚大だ。住宅とインフラの被害を合わせただけで10兆円を超すと計算されている。総額での被害は最大で25兆円程度とされているが、これには原子力災害があまり勘案されていないように思う。
電力の供給の安定度の低下や国内外の風評被害、そして実害を考えれば、その影響範囲は東日本全体に及ぶ。東北、関東圏の年間GDPを合計すると約200兆。これに暗く長い影を落とすことになる。
建設などの限定的な業界で復興特需はあるかもしれないが、その他の多くの分野ではマイナス要因にしかならない。仮に年間で5%の売上低下があったとすると、その額は年間で10兆円に登る。
ざっくり考えると今後10年とかで80~120兆程度のネガティブな影響があるんじゃないかと思う。

被害額最大25兆円…巨大地震で内閣府試算 www.yomiuri.co.jp/national/news/20110323-OYT1T00691.htm

続発する天候災害・自然災害
日本で日常茶飯事になってしまったマグニチュード5以上の地震。
オーストラリア、ブラジル、中国の豪雨災害
地震はチリやニュージーランドなど環太平洋沿いで。
チリではその後噴火もおきている。
アメリカでジョプリン(ミズーリ)竜巻では1947年以降最大のダメージ。

7月 ギリシャ破綻
ギリシャが事実上100%のデフォルトが決まり、ユーロ圏で民間負担まで強いられている。昨年5月にEUとIMFから1100億ユーロが投じられたが、改善がまったくすすまず、1350億ユーロ(約15兆円)規模の第二弾支援が必要となった。ギリシャで溢れかえる公務員を救うために、ドイツなどの民間が痛みを追う形になっている。

ムーディーズ、ギリシャ国債3段階格下げ「事実上デフォルト」 www.cnn.co.jp/business/30003486.html

8月 荒れ狂う為替相場
1ドルは76円台になり日本政府の4兆円にのぼる介入により80円台に迫ったとおもったら、数日でまた76円。円高ではあるものの完全にアメリカドルの一人負け状態。本当にぎりぎりのタイミングでアメリカのデフォルトは回避されたものの、米国国債の格付けは引き下げられた。格付けの根拠が150兆円近い計算ミスですら些細なことと片付けられている。有様だ。

格下げ判断の米S&P、2兆ドルの計算ミスも「影響なし」 www.cnn.co.jp/usa/30003611.html
米国の財政赤字を実際の規模より2兆ドル(約157兆円)多く計算していたことが分かった。同社はこれを認めたうえで、格下げの判断に実質的な影響はないと説明している。

ほんとヤレヤレだぜ


児玉龍彦さん×津田大介さんの対談




Video streaming by Ustream

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書き起こし(1)、8/5 児玉龍彦(東大先端研教授)×津田大介(ジャーナリスト)のUstream対談:ざまあみやがれい!

先日の参考人の熱さと比べると、なんと温和な。主張は先日の参考人質疑と変化はないが、いろいろ補足されている。ただ、少しこむずかしくなっているので、すべてを横断的に理解できる人は少なそうだ。リスク論については、議論を避けたあたりやっぱり大人だなと思いました。

 

ベスト&ブライテストなプラットフォームを

企業ってのは自分のノウハウをあげちゃったら終わり。個別企業に出来ないところがある。公で企業が参加していけるプラットホームを作んないと。集まって、それでいろんな方法を競争させる。

主体者決定権が大事

放射線かけられた上にどうこうするまで人に言われたくない。測定も除染も協力するし色んなデータも揃えて、それでだから当事者が判断するって場合にサポートとか情報提供とかやるのが仕事。ココだったら逃げろとかこれだったら行くなとかいうことは言えない。(がん患者に喩え)

日本女性の努力が結んだ大気圏内の核実験禁止条約

1960年代に、放射線量高かったって。今は下がってる。自然に下がってるってみんな書いてるの腹が立ってしょうがない。あれは頑張った日本人がいるわけですよ。→ 猿橋勝子博士

証拠探しや証明は後で

今までのエビデンスってのは、疫学とか統計学で終わったあとにこう解析すればこうって話で。今必要なのは予測とかシミュレーションの科学。予測とかシミュレーションに対しては、メカニズムの証明っていうのを急いだほうがいい

他気になった単語とか

エピゲノム
調査なくして発言なし
最後に自分のできることをやってほしい。自分の得意なことで貢献しろ。