まちづくりと種まき


まちづくりに成功するとその成功がために失敗する。繁栄と衰退は糾える縄の如しである。衰退しっぱなしよりはいいのだが、今、三鷹はたぶんその移行期にある。

「100年先を見据えたまちづくりを考える 〜二子玉川の事例〜」という会が三鷹でやっていたので、どこで知って参加申し込みをしたのかも忘れてしまったが行ってきた。

法政大学 現代福祉学部 教授 保井美樹氏
二子玉川エリアマネジメンツ 代表理事 佐藤正一氏
二子玉川エリアマネジメンツ 事務局長 笠原徳広氏
まちづくり三鷹 代表取締役会長 内田 治氏

ミニ講演+トークセッション+懇親会という感じ。
二子玉川での取り組みや、現在の三鷹での状況、エリアマネジメンツなどについてお話しいただいた。
商業をやっている仲間からは三鷹については厳しい評価をきく。中央線界隈の複数の駅に出店している店長などは特に辛辣だ。曰く三鷹はまちづくりに失敗していると。次回不動産の更新どうしようか悩んでる人もいるし、実際出るのを決めてしまった人もいる。

駅前地区の再開発が進まず、向こう数年単位で厳しい状況が見えている。うまくいっても効いてくるのは数年はかかる。スーパーマーケットなど生鮮食料品屋の多くがなくなったため駅前通りの人の流れも変わってしまった。人口は年数千人単位で増えている、だが街を人が歩いていない。これってどういうこと?と。病気のようなもので、なってしまったものは緩和療法的な手しか打つ手がない。まちづくりも病気にならないよう健康でいたい。

街の中心がひとつしかない城下町が街のアップデートが難しいように、中心部がひとつだと、並行稼動や入れ替えが難しく更新が難しくなる。それがシステムではなく、耐久財だとなおさらだ。

今日、こんな記事が話題になっていた。

空き家地獄の時代「もうタワマンは法律で禁止すべきである」
news.livedoor.com/article/detail/16007393/

タワーマンションは例えば六本木ヒルズなどは300年持つような設計で立てているというが、現在の日本の戸建ての平均建て替え年数は、調査によってはわずか27年とか言われている実情が表しているように、住宅の構造寿命より先に建て替えがなされるケースが多い。

タワーマンションも、数十年、どんなに長くても百年も経てばそれらもいずれは更新の時期を迎える。築年数が行ったタワマンが低所得者用向けになってメンテナンスがろくされず火事をおこした惨事は、都市づくりとして先行するロンドン先輩が教えてくれているのだから、家電リサイクル法みたいに撤去用の引当金は公がデポジットしておおけよとは思う。だが、タワーマンションが日本で問題になるのは数十年後だろう。
目下、日本でこれから深刻化するのは今から数十年前に開発された団地やマンションなどの大型建築物である。日本の建築基準法は高度経済成長期、オイルショック後の1981と、阪神淡路大震災の2000年に大きく変わっている。数十年前にピカピカの新築として建った団地やマンションなどは、いまだ現存していてここに生活する人が一人でもいる以上、これらのケアがちょっとデリケートすぎるのだ。

古くて保全もできない建物とたいして距離もないところにタワーマンションが新たに建つ。街としてはちぐはぐな感がでてしまうのは否めない。駅というものに依存している以上、このようになってしまうのは致し方ないことなのかもしれない。

だが、100年というタイムスケールで考えるならば、本当はもっと俯瞰してみなければいけないいけないことがある。忘れられがちだが、最初に飛行機が飛んでから117年である。我々はそういう技術進歩のもとに生活しているのだ。技術や生活様式というものは変わる。

今から130年前、1889年(明治22年)中央線の元となる甲武鉄道が新宿駅立川駅間で開通した。
1930年(昭和5年)に三鷹駅ができたが、この頃、三鷹はまだ村である。日本の全国の人口は7,307万人だ。

国立社会保障・人口問題研究所
日本の将来推計人口(平成29年推計)
50年先の将来推計値までしかないが、わずか50年で日本人の数は100年前の人口になることが見えている。

resas.go.jp/population-future/#/graph/13/13204/2012/0/9.679480099505447/35.66837571/139.5558413

三鷹個別の推計でみると50年で倍になるか、減っても2万という恐ろしい推計になっている、ちょっとなんだこれ怖い・・・。

100年前。
鉄道が敷設される前は、移動の手段は徒歩や馬車であり、その中心は街道であった。街道沿いという生活の拠点、表を避けるために人があまり住んでいないところに中央線を引いたのだ。かくしてそれから駅が生活の中心になり、そして物流の主役はモータリゼーションになった。100年後はどこが表になるだろうか?オートパイロットのドローンとかが主役になるなら調布飛行場あたりかもしれないね。

今、三鷹の新川地区では、大深度の東京外かく環状道路がそこで地上の中央道と乗り入れるらしく開発が進められている。イーロン・マスクが進めるハイパーループ構想より、着実なところでTokyoの地下モータリゼーション網は実現するだろう。

だが、自動運転の車はどの道を通るの?とか、セグウェイ的なパーソナルモビリティはどのように処理するの?とか、ドローンの流通網とかができたらどこを飛ぶの?とか、そういう未来構想にはまったくの未着手だ。すごくもどかしい。

時間による効用が無視した街づくりがおこなれていると感じる。
今、1つの種を100種類でも植えておけば、それのなかのどれかが増えて100年後にはそれが街全体を食べさせてくれるかもしれない。しかし、もし10年後にそれでくおうと思ったら、1000本の実をつけることが既にわかった苗を植えなければいけなくなる。もし、今それを食おうとおもったら、人の口の数分どこからか買って来なければならない。
病気になる前なら、ほんの少しのケアで済んだものも、こじらせてしまったら大変だ。とかく公は問題がおきるまでことを放置しがちである。

それが役に立つか立たないか、価値があるかないかを有識者が判断できる時点で、種まきの時期は過ぎているのだが、確度をあげようとするために、どんどん取り掛かりが遅くなる。

リスクは一切受け付けないという人がいる。またその声は大きい。
リスクとは不確実性のことで、不確実性とは未来のことである。
未来を拒否して過去を語るだけの精神的老人になってはならない。

ぁぁ、本当は100年先の未来について書こうとおもったのだけどジジ臭くなってしまった。反省。


豊洲市場問題プロジェクトチームの会議



中継を二倍速でみてた。youtubeには三倍速がほしい。


さてさて、豊洲市場問題プロジェクトチームの会議をみていると
日本はなんで生産性が低いのかとか、課題の縮図を直視しなきゃいけないようで絶望するとともに、同時にまだまだ未来はよくできる余地だらけだなぁと希望も感じるのでごわす。
無責任な放談会か。
第2回 市場のあり方戦略本部会議もみているので、こっちは少し安心して見ていられる。こちらは見応えがあったのでまた後日。

 

 

タブレット端末について

ペーパーレスなのでお手元のタブレット端末をとうたいながら手元には配布資料の印刷物が綴られていて、
手元のタブレットはサブモニターに成り下がっている。
タブレットに触ってページ送りしている人もいたのでリモート専用なわけではないだろうがペーパーレスにはまだ遠い。

 

資料について

前にうつしている資料と配布資料が同じ。だめの典型「スライデュメント」だ。
スライドとドキュメントはちがうものなので。わけよう。
また資料には必ずエグゼクティブサマリーか、せめてメニューを。
スライドとしても資料としてもだめな感じ。とっちらかっている。
肝心の収支計算書のエクセルとかを画像で貼んじゃねぇよ。
印刷物をスキャンしてPDFにすんな。おっちゃんからのお願いだ!
www.toseikaikaku.metro.tokyo.jp/shijoupt-kaigisiryou08.html

 

会議の映像公開

このような会議がオンラインで公開されるようになったのは、すばらしいことだと思う。
しかしながらしかしながら、東京都の公式チャンネルでの配信はなぜかない。民業圧迫懸念?
第三者が転載した動画をyoutubeにあげられているのは、国会中継もそうだが、公知の不作為といわれてもやむないことだと思う。
会議の様子は倍速再生が超便利。このままがんばって!

 

会議

発言の機会を均等にすると会議の品質が高まるらしい。
「発話ブロック」をすると会議全体のクオリティが落ちるのでご法度だ。
今回、ほとんど発言がない委員が2〜3名いた。
議論が発熱しそうなのを忌避したのか意図的なのか、関係ない自論で議論に割り込みも放置された。こういう会議はよくない。この会議、議題定義がなかったので、得られた知見や課題や結論がなかった。

 

経営分析

経営戦略がないという指摘は、都市計画デザインがないのと通底するものがある。
かつて石原都知事が在職中、都庁から見下ろす町並みはゲロのようだと揶揄したことがある。
計画性がないのはいまにはじまったことではないが、計画をたてるためにはビジョンが必要だ。ビジョンやミッションがあったうえで、ストラテジーだ。でもこの草案はなんだかよくわからない。
不満を抱えるひとたちのためのガス抜きか、あげてがっかりさせるだけだからよくないなと思う。

 

財務。減価償却費が毎年3億づつ増えていって、営業外収益が毎年-15%減っていくこの損益計算書はいったいぜんたいなんなんだろうかと頭を抱えてしまう。チャレンジ財務かっ。こんなの課レベルのレポートだとしてもペケだ。商店街でなら許される。

blogs.yahoo.co.jp/baibaidamashii/57701535.html

豊洲市場のPTの試算がおかしいということで、自分も試算してみた。エクセルファイルです。
box.yahoo.co.jp/guest/viewer?sid=box-l-5jgbgc37xefk2z47ec4mlbm7g4-1001&uniqid=88e7a49e-33f6-4d33-81d2-4aad17571ac9&viewtype=detail
H330~H89(60年)合計営業損益 -7561 億円
H30~H89(60年)合計経常損益 -5748 億円
経常損益がPTの試算の半分になりました。

俺も変数や係数を変えてシミュレーションしてみようかとおもってファイルを開いたのだがPDFでしかも表が画像で、心がくじけた。

まあなんにせよペーパーレス脱したら、将来予測の係数ぐらいは変更できるようにして資料は作って欲しいですね。

 

エビデンスベースド

エビデンスに基づいた議論をしたいという座長からの意見が何度かあった。
いってることはまったくそうなのだけれども、この会議じゃおじさんたちのエピソードベースドだ。
悲しくなる。

 

築地市場の取扱数量

平成元年から40%強減少しているので、面積は少ない方向でいいのではないかという論。経済産業省の商業動態統計では売り場面積は小売業しか調査されていないので、困ったことにエビデンスが卸業はないのだが、小売業では売り場面積あたりの人数が減っているのに人数あたりの面積が増えている。

コンビニなど見てわかるように、一日複数回の配送ロジスティクスやPOSレジ連動などの高度IT化によって、小売業では増える方向にシフトした。

他方、卸売市場はどうであろうか。

卸売業の年間商品販売額も商品手持額も平成3年から平成16年のあいだに12から13%減少している。

大規模卸売業の全産業統計では販売額は2/3程度になっていて、繊維品のように88%も減っている業界もある。
農畜産物・水産物は産業は60%の減少であるので、40%減で済んでいるのならば築地はそれでも残っているほう。

卸売り業の全体のトレンドでみれば荷捌き量でみても、額でみても減っているのだから、市場の面積も少なくていいのではないかというのはある種の論かもしれないが、ではその減った荷物はどこに行ったのかといえば、昨今悲鳴をあげている中間配送業者の倉庫であろう。

中国の倉庫は今こうなっているそうだ。

築地の後継と思われる、市場を造ったと思ってるから使いにくいとかあーだこーだあるだろうけど、
多分、これから未来に都市部から機能としてもとめられているのは集荷、分化、値付けの魚市場じゃなくて、加工機能付き倉庫をもったフルフィルメントな倉庫に近い。
それに魚市場的な風情や情緒があるのかどうかは別として。
だから道路が真ん中ぶんどって複層化しているのは、ありなんじゃないのかなとも思わなくもない。

 

大規模卸売店商品別販売額及び前年(度、同期、同月)比(XLS/576KB)
www.meti.go.jp/statistics/tyo/syoudou/result-2/index.html

 

ホーム > 統計データ > 日本の長期統計系列 > 目次 > 第13章 商業
事業所数,従業者数,年間商品販売額,商品手持額及び売場面積(エクセル:35KB)
www.stat.go.jp/data/chouki/13.htm

 

 

高い減価償却費

ザ・古い自民党って感じ。高価な箱物は、この時代にはよくないよね。

なにがよくないって耐久財にお金をつかっちゃうと、今回問題になったような維持費とかランニングコスト、あげくは撤去費用まで将来の支出を約束しちゃうんだ。また建材とかを結局輸入品で立てるから作り出した富が海外に逃げちゃうんだ。

これが人件費に還流されるなら公共事業としてもありなのかもしれないけれど、将来の生産性向上、街の予後によくないんだよ。
ビジョンがない大きなの建てるなって言いたい。
ビジョンに対して必要ならいいんだけど、そうじゃないじゃない。
なんで途中で建築費用が跳ね上がってるのかもわからないし、とにかくだめって感じ。
もっとも、建て終わったのに難癖つけてペンディングに落とすのはさらに言語道断。

 

 

築地の競争優位

消費地に近いか生産地に近いことはロケーションによる競争力になる。
築地の場合は、銀座という一大消費地があったので競争優位の源泉はまずもって消費地に近いということ。
生産地に近いという優位は海のそばではあるけれども、地方の漁港から陸路で集めているだけなので、湾岸よりも高速道路添いか空港のそばのほうがまだ生産地に近い。
それでもわざわざ豊洲地区に市場をつくるのは働く人たち都合。

だって、商店街が2キロ移動しろとか言われたらそりゃ、いくらお上だからって横暴ってもんだ。
もっとも神田連雀町は江戸の明暦の大火で20キロ離れたところにところがえを命じられたので、昔よりは慮られてるかもしれない。

 

その他

築地でおこなわれたヒアリングを見ていたら、築地残地のみなさんが市場会計に税金ははいってないからという論があった。
・・・。
築地建て替えが余裕をもって840億なんですねとか、言質とられちゃってた。
・・・。
東京駅舎がローリング方式でできるんだからできるとか言ってたけど、駅舎の
・・・。
豊洲の用地は3200億~4370億円で売却できるそうだ。

なんか試算をみてたら、短期譲渡所得税とか計算していないまままるっと収入にはいるようになってるんだけど、東京都の所有地っていうものの売買は税金がかからないのかい?

豊洲の用地取得費用は1,859億円で土壌汚染対策経費586億円だ。

汚染した土地を高く買ったとかやってた百条委員会はなんなんだろうか。

 

名古屋市中央卸売市場北部市場 整備基本計画
www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/cmsfiles/contents/0000007/7586/kihonkeikaku.pdf

ちょっと調べてみた範囲でも準工業地域に建てる平成28年の名古屋の市場が131万円/坪だけれども。低いところばかり集めてチェリーピッキングしていませんか?
なんで他の市場の建坪単価が2例しか調べられなかったの?
東京と建築基準が似ている大阪の市場の例とかも手にはいらないわけないだろうに。

 

準工業地域に建てる名古屋の市場が131万円/坪
平成28年 名古屋市中央卸売市場北部市場 整備基本計画

クリックしてkihonkeikaku.pdfにアクセス

www.nikkei.com/article/DGXLASFB27H2I_X20C17A4MM0000/
東京都の「市場のあり方戦略本部」// 築地にとどまる場合、地方債の買い戻しや補助金返納で3250億円超の資金が必要と算定。

 

PT素案では再整備が環境影響評価(アセスメント)の「対象とならない」とし工期を7年としているが、戦略本部は対象となりアセスだけで最短2年半、通常は4年弱程度かかると指摘する。


豊洲市場問題と水素水



水戸黄門が武田鉄矢で復活するらしい。
政治の世界では赤い小池と緑の小池の大活躍により、そばなのかうどんなのかのごときかけそば論争がおきている。
大阪のほうのあれも東京のほうのあれも笑っちゃうような滑稽さとは裏腹、与える影響がクリティカルすぎてちょっと笑えない。
そんな事してる場合じゃねぇだろと、いやはやなんとも頭を抱える状態である。タネの割れた手品を延々とみせられているもどかしさは半端ない。

 
歴史から学べるのは賢者だという。

なのでおおよその人たちは経験からしか学べないということだ。なかには経験からも学べないひともいる。だから多数決で決めれば間違うことや合理的でない結果になることはままある。

それはそれでいい。
取り返しのつかない誤りを犯すまえに、細かい間違いを各自が経験できるからだ。合理化がすすみすぎるると、過剰最適され外部からの環境変化で絶滅してしまう。なにいってるんだかわからないとおもうけど、ある程度の多様性とあそびは全滅しないためには必要なことだ。

 
だけれども、判断するための情報が間違っていたら間違ったことも気がつけない。経験から学ばせないようにする報道や、消費者が学習をするころには商品を入れ替え目先をかえさせるような賢しい工夫が目に余る。

 
大阪のほうのあれは証人喚問後でいいとして、土壌汚染対策の専門家委員会、百条委員会での浜渦元副知事、石原元都知事の証言があり、東京のほうのあれはだいぶ問題が整理されたので、ちょぼちょぼ書き出しておこうかと思う。

問題の整理

豊洲市場土壌汚染の評価 → 2年間の地下水モニタリングの結果の確認・評価が「専門家会議」によりおこなわれている

  • 地上部の空気に土壌汚染の影響はないことが確認できた → 法的、科学的には安全。
  • 地下水から環境基準の100倍のベンゼンが出た → 処理前は4万3000倍。対策した効果はあったね。
  • 100倍のベンゼン怖い → それ70年間、毎日2Lを飲用し10万人に1人に影響が出る飲料水の環境基準な。
  • 環境基準? → 土壌汚染対策法の環境基準、工場排水の環境基準、飲料水の環境基準
  • 地下水は飲まないし使わない → 地下水は汲み上げて下水に流すだけだよ。豊洲市場では上水はなんと水道をつかうんだ!
  • 埋立地の井戸水に飲料水の環境基準を採用 → 安心のためのコスト。都内では井戸水は飲料用に使えないところ多いのにな
  • 地下水がなぜ貯まるのか → 埋立地なので海とを区切る遮水壁があり、汲み上げないと降雨した分がそのままたまる。
  • 水銀も出た → 地下密閉空間だと海水にふたしてても出るらしい。マグロの水銀はいいのかな?
  • ヒ素も出た → あそこらへんには有楽町層(自然由来)の層があるんだって
  • シアンは青酸カリとかで炭素二重結合でとにかくやばい → ご意見として承ります・・・
  • 地下水が地震で吹き出したらどうするんだ → 建物は地面に直建てじゃないよ。連結廊下も浮いてるよ。
  • 2年間モニタリングの後半で急に数値が動いた → 地下水管理システム動いたからみたい
  • 過去8回分のモニタリングは再採水とかしてたんじゃ → 話題の忖度?
  • 地下ピットの空気が悪い → 換気しようね
  • イタイイタイ病になる!人体実験のモルモットになりたくない → これな。安心のためのコストは青天井。

 

豊洲市場の施設の評価 → 市場問題プロジェクトチームによりおこなわれている

  • 建物の構造計算 → 誤記があるね。ミスだよね。再申請が必要かは確認中。
    ヘアピンスロープ曲がれないんじゃない → ターレットって旋回って意味らしいよ!
  • 交通アクセス → トラック荷受け場たりないんじゃね・・・
    市場内(各街区内、建物間)の導線 → 活魚のところ問題じゃね、習熟訓練まにあわないかも
  • 温度管理 → なんでHACCP対応のコールドチェーンにできなかったの?
  • 間口が狭くてマグロが切れない → 共同場があるよ。
  • 業者にヒアリングされなかった → 移転反対派が代表の間に決まったから?だとしたら都、駄目だよね。
  • 建設費が当初の990億円から2752億円、土壌汚染対策費は586億円から849億円 → 都知事戦のさなかとかにきまったよ。なにこれ。

 

築地の問題 → 豊洲で騒ぐなら築地はどうなのよと風評被害が延焼

築地市場の沿革
1935年 日本橋魚河岸から移設
1985年 大田市場移転 業界団体が反対し失敗
1990年 築地再整備 ローリング工法が種地が確保できない業者の反対などにより失敗。2380億 → 3400億に試算が膨らみ頓挫。
400億で仮設した駐車場等の建物が既存不適格構造物として現在まで残る。
1998年 晴海臨海部移転の可能性の検討 → 業界団体が移転(4)と再整備(2)で割れる
1999年 現在地再整備の再検討 → 業界団体が合意せず失敗
2001年 豊洲移転整備の決定 第七次東京都卸売市場整備計画策定

  • 創業から80年。移転が決まってから18年大規模改修がなされておらず深刻な老朽化
  • 鉄道流通の時代に建てられた市場であるため駅のホームのような構造。柱と屋根。壁はないのでエアコン等はなし。
  • 密閉ではないためにネズミなどの害獣問題 → 銀座にネズミが大挙して移動の危険
  • 周辺道路もトラック物流に対応していないため交通に影響。
  • 当時は僻地の埋立地であったが今は一等地。
  • アスベストが建物に使われている。
  • 大規模集客施設にもかかわらず耐震化もなされておらず旧建築基準法以前。
  • 交通事故が年間242件(うち人身131件)と混み合った危険な導線。
  • 米軍クリーニング工場跡地なので豊洲と同じ汚染指定土壌 → 小池都知事「築地はコンクリートに覆われているから大丈夫」
  • 築地の解体工事の入札 → 都知事戦のさなかとかにきまったよ。
  • 築地が解体できないから環状2号線も止まったよ → 五輪にまにあわないよ。選手村の建築どうするの。
  • もっといろいろあるけれど現役で稼働している市場なのでみんな口もごもご。

卸売市場としての経営分析としての問題

平成元年には1794社あった仲卸が平成26年には1164社になっている。これはまた別の問題も大きく含んでいるので、市場問題PTが該当部の審議がされたらまた今度細かく調べる。

 

東京都のがばがばガバナンス問題

専門家会議が東京都側にモニタリングの結果を、説明を抜きに数値だけだと誤解を招くから事前公開するなと散々申し入れているにもかかわらず数日前には情報が「関係者筋」として報道されている。がばがばだ。大丈夫なのか都庁。

豊洲市場に決まった経緯問題 → 百条委員会にて検証中

豊洲市場問題沿革
鈴木、青島都知事時代に再整備、移転失敗
石原都知事時代に移転先を豊洲に決定。
猪瀬都知事時代に追加対策工事のため開場延期。
舛添都知事時代に工事完了をうけて安全宣言。
小池都知事時代に移転延期を決定。

2001年 1,859億円で豊洲の土地を購入。掘削しない場所や土で覆う場所は対策の対象外
2005年 工事時の地盤から地下2mまで都条例の基準値以下(東京ガスが行う)
2007年 東京ガスが汚染対策を完了(102億円)
2008年 環境基準の4.3万倍のベンゼン(東京ガスの対策エリア外)
2011年 東京ガス78億負担(法的責任はないが応じる)30mメッシュで処理できていればOKとしていた契約内容を東京都が反故にした。

東京都は849億円の汚染対策費を投下。

地下水の水質基準を飲める基準にまであげたために対策費がうなぎのぼりになった(石原都知事が採決した)
「綺麗」の定義が曖昧のまま平成22年に付帯決議をつけた。風評被害対策としての自らかしたハードルで自縄自縛。

  • 東京ガス → 独自の湾岸開発の計画をたてていて売りたくなかった。
  • 東京都 → 大きい土地を買うのに地権者の少ない豊洲からかなり強権的に購入した。
  • 汚染者負担原則から瑕疵担保責任が解除されていたのが話題に。
    後任、現練馬区長の前川あきお氏 2005年東京ガスに役員として天下りした人物 → なぜか百条委員会には呼ばれてもいない

※ 前川あきお氏(02年知事本部長、04年知事本局長、2005年東京ガス役員、現練馬区長)豊洲の土地を市場にすることの合意書(02年7月)、豊洲における汚染土壌の処理方法についての確認書(05年2月)に署名

感想

立ち止まって考えることは場合によっては重要である。しかしながら、手術などのオペ中に考え事をしたいのでとめますでは患者は死んでしまう。
運営と監査、管理上必要な追求行為は別である。

小池都知事は未来をどうするという東京都の方向を示さないまま過去のあら捜しに勤しんでしまい未来につづく運営を放棄している。
いまのところ、ふろしきとオリンピックバッチをマグネットにしたことぐらいだ。専門家会議などをオンラインで中継するようにしているのはとても評価できるが、倍速で見れないのでyoutubeに乗っけてほしい。

豊洲市場については、政争の具にするために安心と安全を分けてしまった。科学の否定になりかねない。安全を訴える職責を担えるのは都知事であるのに、不安を掻き立てる側ではいかんと思う。
お化けを怖がる子どもたちを諭すのではなく一緒に怖がっている。
未来を労せず、前任のあら捜しだけ続けていればデグレードしていくだけだ。同時に未来を編む労力も割いてほしい。
で、追求の方向もおかしい。ここまで前任者否定に執着しているのにもかかわらずなぜ建築費が高騰したのかには踏み込めていない。

もし将来同じような大規模施設の移転をしようとしたときに、同じようなことにならないようにするためにすることは個人の責をつめることではなく、何が機能したのか、しなかったのかの組織としてのシステムを検証することだろう。じゃないとまた同じことを代表がかわるたびに繰り返す。今度吊るされるのは小池都知事だ。そんなことにはなんの進歩もない。

 

築地の卸売事業者は豊洲市場移転とそれにともなう風評被害で事業主は安全が担保されないから売上が低下することが懸念している。当然の心配だ。東京都は事業者の不安を払拭するために、過去数年分の売上から遺失利益などの一部補填などの営業保証を保険的におこなう裁可を予算に組み込んでおくべきだった。

 

築地市場以外を利用する会社としては、豊洲の店子にばかり都民税をつっこみやがって、さらにここからまだ築地の仲卸のわがままに答えて費用をせびるつもりかという不満がある。安い家賃で銀座で商売して、せっかく6000億もかけてつくったのに。他の古くなった市場に手をいれて直してあげてよとも思う。
商売人としては移転したくないという心情は理解できる。
商店街を現在の場所から2キロ移動しますとなれば、普通は反対する。
営業もままならず廃業も選択肢にあがる。津波被害の高台移転でさえ、かんたんにはいかないのだ。1,164人も社長がいれば合意形成なんてできるわけがない。

それでも苦心惨憺まとまったものを水素水並の根拠で立ち止めてしまった。
これが民主主義のコストだとしても、なかなかお高いものだ。そしてこのやりかただとまた同じ轍を踏む。

 

科学への挑戦?

安心、安全の議論。

自分は大学で化学専攻してしまったので、ちょっと世間とずれちゃっているかもしれないのだが、「ベンゼン」ってふつーの高校生でも実験で使うよね?物性とかも習うよね??

世間的にはどこまでわかった上で危険だ危ないって言っているんだろうか?

 

例えばタバコの副流煙やアルコール摂取とかの発がん性などと対象比較せずに飲料水の環境基準もってきて100倍とかやり続けたり、実際に食品として口にはいるほうの養殖魚とかがどういう薬品で消毒とか抗生物質うっているのかとかのほうでも気にしたほうがよいとおもうのです。

 

 

参考

市場問題プロジェクトチーム
www.toseikaikaku.metro.tokyo.jp/shijyoupt-index.html

 

豊洲市場移転問題特別委員会
www.gikai.metro.tokyo.jp/record/market-relocation/

 

豊洲市場における土壌汚染対策等に関する専門家会議
www.shijou.metro.tokyo.jp/toyosu/expert/

 

豊洲新市場、事業費見込み5884億円 当初比1500億円増
alplace.co.jp/blog/2015/03/18/372

 

築地市場解体 都が工事発注 知事選さなか 関係者に知らせず
www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-07-29/2016072901_04_1.html

 

2/3 【猪瀬直樹×津田大介×夏野剛×佐々木紀彦】「東京の敵」は誰ですか?2017ど〜なる小池都政

iモードの海の親とかよばれたりしている夏野剛さんは東京ガス豊洲開発で課長をしてた
12分のあたり

 

築地移転問題の歴史的経緯について

 

築地市場移転決定に至る経緯

クリックして201204_4.pdfにアクセス

 

第1回 市場問題プロジェクトチーム

クリックして07slide.pdfにアクセス

 

都から東京ガスへ天下った練馬区長、「豊洲問題の戦犯と言われるのは心外」
www.dailyshincho.jp/article/2016/10110701/?all=1