webUSBやwebSerialの苦労話


半年ほど前、アンドロイドタブレット専用のポケットCO2センサーの開発機に触れる機会があり使ってみたのだけど、パソコンにでもぶっさせて使えたらいいのになーと思っていた。そんなある日、100円ショップでUSB-typeA to Micro-Bの変換ケーブルを売っているのを見かけて、「あ、接続できるならできるんじゃね」と思ったのが艱難辛苦の始まりだった。

結論から書くと、Google ChromeブラウザのwebSerial APIを使うことで、パソコンなどに接続したUSB機器の読み書きが行えるようになる。USBメモリであったり、USBで接続しているキーボードやマウスであったりするのだが、それがブラウザ、つまりJavascriptでのちょっとした実装だけでブラウザにデータ取得できるしそのままデータをサーバー側で集計することもできのである。

いまのところ、うちのお店でも取り扱っている二酸化炭素センサーにおまけとしてURLを案内している。用途が用途だし、ボランティアで気まぐれに実装したものなので、うち以外から買ってもらった人も使ってもらってもかまわないので、ご自由につかってくださいって開発元(?の大学のセンセイ)にお渡ししたので、もしかしたらそのうち公式でも使えるようになるかもしれない。

二酸化炭素センサーはどうせならうちが扱っているやつをご購入いただけると、センサー精度的にもデータ・ストレージ拡張性とかもあるのでおすすめ。というかおすすめだから紅茶屋がわざわざ扱っているんだけど。

二酸化炭素ポケットCO2センサー Lite

item.rakuten.co.jp/hagurachaya/co2lite-627/

store.shopping.yahoo.co.jp/hagurachaya2/co2lite-627.html

USBがブラウザから操作できるというのは、組織のシステム管理者からすると悪夢のような話しではあるが、セキュリティと利便性はバーターであると考えると、その応用性の高さについては、技術者なら一考するべきなのではないかとおもう。Androidやraspberry pi、micro:bitのようなもの、はたまた今回のようなチップを積んだ二酸化炭素センサー、IOTをブラウザからあれこれ操作できるのは純粋にいろいろ便利。

webUSBを初めて知ったのはHTML5が勧告されたころであったろうか。とんでもない仕様が出てきたなとおもったが使う機会も予定もなかったためスルーしていた。

ミュージックハッカソンなるものがお気に入りで年1ぐらい参加していたのだが、3年めぐらいのときだろうか、あるときウェブミュージックハッカソンなるものに参加した。たしか会場は六本木のGoogleさんだったとおもう。4~5年ぐらい前だろうか?その時の即席チームで作ったのは、webカメラで捉えた映像からステップ・シーケンサー的にタイルを読み取ってMIDI楽器から音を鳴らそうというものだった。

WEBカメラから取得した動画をキャプチャして色調で階調化しモザイクタイル化し、それを音階と音調にするところまでは自分が担当して作ったのだけど、音をどうやってならすん?ってなったときに、チームメンバーがMIDI楽器をつなげて制御してくれるのを作ってくれた。そのとき使われた技術がweb USBの兄弟、web MIDIなるもので、そんな変態的なAPIがあるんかいな!?と顎が抜けたのを覚えている。USBでつないだローカルのMIDI楽器をブラウザ経由で操作できるのだ・・・。実際それで音がなったのでびっくりしたもんだ。
ミュージックハッカソンではヤマハのネットデュエットみたいなセッションをするためにどんだけ通信ディレイをなくせるかみたいなところに注力されがちだったけど、webRTCとかでブラウザ間通信で付属の楽器まで遠隔で操作できたら確かにそんな未来もあるかもしれない。って、まだそんな未来は来てないけどな。

まあ、そんなこんなで、webUSBの存在は知っていたので、データ取れたらラッキー程度の心持ちで、ケーブルを買って夜な夜な取り組みだしたわけである。

web USB
wicg.github.io/webusb/

で、あれこれ試したのだが、マウスやキーボードはwebUSBの環境をつくってやればコネクトできたのだが肝心の二酸化炭素センサーが見えない。

Micro-B to Type-Aのケーブルでパソコンと繋げても、ディバイスマネージャーからもなぜか接続が確認できない。ガジェット側のLEDランプはついているので接続はできているはずなのにと苦悶した。

Windows側、Microsoftの公式アドオンアプリに「usbview.exe」なるものがあると知り、いれてみる。みれない。mac air M1はtype-cなので、system_profiler SPUSBDataTypeやらls -l /dev/tty.* やらをやって・・・。あれ、見れる??はて?なんでTYPE-Aだと見れないんだと、ふと、ケーブルが入っていた袋をみる。

なんと、バッテリーデリバリー専用のケーブルでした・・・!!?
世の中こんな恐ろしいものがあるんですね。正直一連のあれで一番苦労したのはこれでした。

今更だけどtype-Aとかtype-b Micro-B、type-Cとかの基礎をお勉強した。

micro-B to Type-Aのケーブルなんて、考えたらモバイルバッテリー用とか他にも何本ももってたのによりにもよって新しく100円ショップで買ってきたケーブルでやり始めたのが大きな不運だった。
だが、これのおかげで完全に意地になった。

web USBでやろうとしたのだけど、windowsの汎用デバイスドライバが先に掴んでしまっていて、ドライバの書き換えなしには難しそうであったのでWeb Serial Apiに切り替えた。そしてWeb Serialの沼に落ちるのである。

Web Serial API
wicg.github.io/serial/

Web SerialはChrome version 80以上しか実装していないうえ、ごくごく最近まで手をいれられ続けているものなので、目下開発中な感じのApiだ。ちょっと検索しただけで死屍累々、スタックオーバーフロー四暗刻(何か技術的検索をしてstackoverflowの質問が検索結果上位4つ以上を埋めること)であった。

まず、つまずくのが

chrome://flags/
#enable-experimental-web-platform-features

とか

chrome://device-log

とか、見たことない画面への遭遇である。いや、まあここらへんはwebUSBでも必要だっけか。

そして、次につまづくのは、公式サンプルコードすら動かないというところだ。
ふふふ。笑える。

何故か?
port.open()のoptionの値が間違っているからだ。
そりゃスタックフロー四暗刻になるわと思いながら、正直、まあ、ここまでやろうと環境をつくれてる人は突破できるであろう程度の壁でしかない。リファレンスを読めばわかるので、もしかしたら、ScriptKiddy封じのためわざとそうしているのかもしれないので、ここでは詳細には触れずにキャメルやないかい!とだけ言っておく。

で、それで動くかっちゅうと、まだ動かんのですよ。
そもそも使えないブラックリストがあるとかってんで確認したりなんだり。まあ自分の場合、javascriptをよくわかっていないので、asyncやらawaitとかここらへんどうすんだべと悩んだり、名前空間つかえるのか!と実装しようとしてconstの名前空間はどうしたらいいんだろうとか、そういういらんことでつまづいたりしりした。vue.jsに手を出そうとしてこれがやりたいわけじゃねぇやとjQueryに戻ってきたりなんだり。

寄り道はしたけど、実際openしてデータストリームを受け取れるようになった後も、一行でほしいデータセットが3回ぐらいにわかれて送られてきたり、数行分おくられてきたりして、行終端がわからなかったりして、これbaudrateか??とか、javascript側からみると終端に\rしかいなくて、なんで???となったり、あれやこれや。

最近だとLite版とPro版でコマンドの実装がちょいと違って、wiresharkのお世話になった。
そう、wireshark、今USBの通信もキャプチャできるようになったんだって。便利だね。

まあ、そんなわけで、できるってわかればあっさりできちゃうこともあるよね。

他にも登ろうとした山

Androidの開発環境つくりかけてた

PCで正常系の環境再現したいなと素人ながらに考えて、何故かAndroid studioを入れた。
というのもGooglePlayからアプリを入れられるAndroid筐体で自由になるものが手元になく、仮想環境でつくろうと浅はかな知恵をしぼったのだ。だが、これもAMD系のCPUだと仮想環境が動かんのでなにやらBIOSから触らなきゃいけない嫌な感じであった。

そして、これがすこしできるようになってきたところで、登ろうとしている山の高さに気が付き、あれ、おれなにやってるんだろうと、くじける。

Android OTG デバイス給電

ひとにあったりするごとにAndroidの実機を借りて動かしてみたのだけど、最近のスマフォはUSB type-cになっていて、OTGの仕様が機種多様に山程あることにすこし躓いた。・・・これ普通のひと切り替えられないんじゃ説。

USB シリアル接続

触らさせてもらっていた実証実験用の実験機はUSBシリアルで設定をせねばならず、windowsやmacから行う必要があるものだった。まあ、黒い画面をひらいてシリアル通信ができるひとならできるだろうけど、ふつうの人には難しいとおもう。正直、商店街のおじさん達には無理なので自分で協力店を探して設定してまわったのだが、これがwindows exeになったからといって、キャリブレーションとかの意味をサポートなしでわかるひとどれくらいいるんだろうかと不安になったりしている。

流通している二酸化炭素センサー

なんかコロナ禍前は二酸化炭素がらみのセンサーを探すのに苦労してたのに、この数ヶ月で意味のわからん商品だらけになってて怖いです。

スタイリッシュなのが売れ行き好調なようです。まあモニタついていて安いしね。うちのは検索にひっかかりもしません。

とある製品を購入しました。人間の吐き出す吐息は2~3万ppmあるわけです。息を吹きかけても値がほとんど動かんので、ろうそくが消えるまで密閉空間にぶっこんでみたんですよ・・・。他のセンサーが2万とかを刻んでるところ、こわい結果になったのもあったりしました。おっかないですね。
国産って書かれてるのもあるけど、なんか、一年前はシンガポールから送られてきてたやつやないかい?というような気がしてるのもあったりします・・・、まあ、いろいろもやもや。おっかないですね。

他、webSerialの迷えるこひつじのためのURL

github.com/google/web-serial-polyfill/blob/master/demo.html
glitch.com/edit/#!/remix/web-serial-codelab-start


二酸化炭素センサーとコロナと農業


二酸化炭素センサーを仕入れて取り扱うことにした。商売としては、紅茶屋がそれを扱ったところであまり売れる気はしていないのだけど、商店街に導入したりして実証実験なんかしたりしてたので応援的な意味合いがつよい。つおぃ。

恒常的に対策が必要になり続けるであろうコロナウイルス対策として、換気は重要な対策になる。はず。密な空間では二酸化炭素濃度があがる。二酸化炭素濃度が高い空間は脳みそが働かなくなったりするので、二酸化炭素濃度に注目があつまればいいなと思ってる。

comment

世間では4000~8000円ぐらいでモニター付きも売っている二酸化炭素センサー。アンドロイドに繋いで使うセンサーガジェットで13、270円は、結構お高い部類。・・・。・・・大丈夫だろうか。ロットの関係で50台も仕入れちゃったので頑張らないとね。お願いします買ってください。あ、でも、もう少ししたら、液晶wifiつきの3万ぐらいのPro版も出ます。あ、でもLiteも買ってほしくて、あわわわ。

ちゃんとしたセンサーを積んでデータ・エクスポートできるやつは10万以上コースなので、それからみればだいぶ安いはず。(感覚がだいぶ麻痺してる)

コロナ前、スマートアグリ界隈でオランダ農業の現状をレポートしてもらって、あちらの農家は二酸化炭素を火力発電所とかから買い取ってるとか聞いた。日本のハウス農家さんも二酸化炭素濃度が高いと収量目に見えて違うので周りの農家にも勧めてるんだけど、みんな聞いてくれないんだみたいなぐちを聞いた。そんなわけで、スマートアグリ界隈のIOTまじで楽しそうと、少し踏み出したわけさ。市販の二酸化炭素センサーをあれこれ買ったり、ハードを作ってもらったり。

Arduino型試作機1号

このCO2センサは2波長(測定用、リファレンス用)なのでセンサー部分だけで結構お高い。SDカードにデータを吐き出すタイプ。三鷹ハードウエアカフェの代表の方に作っていただいた。まずはデータの観測をして意味のありそうな、データを集める用。

密閉空間にぶっこんで野菜の発芽量とか水耕栽培とかいろいろ試したのだけど、収穫量うんぬんの前に衣装ケースぐらいの装置で光量も一定じゃないからそもそも意味ありげなデータが取れなかった。重曹とか使ったりして簡易的な二酸化炭素発生装置をつくったりしたんだけど、考えたら二酸化炭素って水にも溶けるのよね。まあ、いろんな植物育てたりして試行錯誤。

それと平行して、水耕栽培とか農業IOTとかの既刊本を買ったりして勉強してたら、先行している団体がRaspberry Piを使ったオープンフレームワークとかオープンソフトウエアとかを公開されている結構しっかりした先行取り組みがあって、敵わないなというか、そのレベルにまでキャッチアップするのにすら何年もかかりそうだなと思ったりなんだり。

そうこうしているうちにコロナ騒動が始まってしまった。
クラスター感染が話題になったので、そんなの二酸化炭素でトレースできんじゃんと、ちょっと視線を変えて、町中の商店や塾、飲食店、クリーニング屋など、あちこちにも置かせてもらいあちこち測った。昨年の1月頃、うち本業(?)は紅茶の茶葉屋さんだし、商店街の役員もやってたりするので困ってる飲食店とかから相談が。

結構、二酸化炭素濃度が高いところもあれば、薪ストーブみたいなおしゃれなものを使っているのに全然高くないところとか様々だってのがわかった。ちなみに我が家のキッチンは酷くてガスコンロは使うわ、ガスストーブは使うわでそりゃ食後眠くなるわな濃度だった。

市販でやすそうな二酸化炭素センサーもちょい買ったりもした。
8000円の時計付きのPM2.5を測れる二酸化炭素も図れる時計みたいな某装置をアマゾンでぽちったらシンガポールから発送されてきた。メーカ名がそもそも謎で(同じ外観なのに違うメーカ名で複数登録されてたりする)製造元も謎。発送元の住所からたどったり。ちょっとあれこれ辿ったら、中国の深センに製造元っぽいところをみつけた。仕入れられないかなって思って、慣れない中国語でコンタクトとってみたんだけどコンタクトに失敗。

まあ、それも結果よかったかな?
1年ぐらいでモニターが薄くなるし、時計も日本だと怒られそうな精度だし、計測しているのも二酸化炭素なのか正直わからない。20,000ppmぐらいはあるはずの呼気を吹きかけても2ppm/秒づつ謎にカウントアップしていくなぞ仕組み。ループで実測値と比較して++かーーしているのかな。なんとなく500ppmとかなんとなく1500ppmとかぐらいはなんとなく環境値でなんとなく何故か揃ってる気もする。なんとなく換気をするとなんとなく下がるし。なんかすごい。換気の目安を図る程度なら実用には足ると思う。

換気程度に毎秒のppmをリニアに観測できるほどピーキーなセンサーである必要はないような気もするし、センサーだけで万円する赤外線吸収式も結露や湿度で値がとれなかったり、なんか変な値を拾っちゃうこともあるので液晶ついて一万円以下だったらお値段相応だとおもう。

日本でこれらを開発したり販売しようとすると、製造者責任法とか計量法とかPSE(電気用品安全法)とかいろいろある。もし中華バッテリーが原因で火災とかになったら販売店も偉いこっちゃになる。うちは仕入れて売っただけなんでとかはなかなか言えない。なのでそれら管理団体に相談したりして二の足三の足ふみふみしてしまった。ただのうちみたいなお店がハード販売にちょっとでも手をだすのはとてもリスキーなことだ。やるとしてもキットで売って組み立ては本人がとか、あれこれ思索したりもした。

そうこうしているうちにコロナ第二波、第三波で実務もてんやわんや。
そして年末コロナ緊急事態宣言。
仲間の飲食店もばたばた閉店し、休業し、そして近隣の飲食店でもコロナの人が出たりして保健所指導で二週間強制休業イベントなど多発。リアルに新型コロナの足音がするようになる。

そんな中、アンテナを貼ってたら電気通信大学の先生が二酸化炭素センサーを開発したとの報道があり。ちょっと近所で馴染みのある大学だったので、さっそくお問い合わせ。先生がうちのご近所にお住まいだったので、お話しがすすみ、試作機をうちの近所のお店に導入したりして、現在に至る。

わたしが使っているのはiPhoneなので、アンドロイドでガジェット接続とかしたことがなく、OTG接続で躓いたりして、これは・・・難しいぞとか思ったり。試作機は試作機でキャリブレーションとかにSerial通信とかが必要で、素人には無理だなと。俺がリアルに行けるお店とかでしかおけないなとか思ってたのだけど、100円ショップでUSB micro-B to type-Aのコネクターが売っているのを見つけて、「・・・あれ、アンドロイドじゃなくてwebUSBとか使えばパソコンにぶっ刺してうごかせんじゃね?」と試行錯誤してみたら、結果、PCでもデータが取れるようになりましたとさ。導入の敷居が下がりそうなのでいっちょ仕入れて売ったろうに至ったわけです。どうも世界でも、まだあんまやってるひとがいないwebUSBやwebSerialの技術的なお話しはまた今度。

ご購入の際には、楽天かヤフーかアマゾンのはぐら茶屋ショップからお願いします。
item.rakuten.co.jp/hagurachaya/co2lite-627/
だいじなことなので2回め!!


(2)Covid-19をPlague Inc Cureモードで振り返る


前回のつづき

日本はファイザー&ビオンテックのBNT162B2、モデルナのmRNA1273かな。

欧米では600万人以上、イスラエルでは国民の半分以上のワクチン摂取がなされた。ワクチンの接種率の高い、イスラエルと英国の動向に注目して現状をみてみる。

イスラエル 感染者数
イスラエル死者数
UK感染者数
UK死者数

接種率が高いのに数週間なかなか感染者数も死者数も落ちなくて、心配していたのだがようやく明確に落ちついてきた。これがどこまでドローダウンするか注視する必要がある。

ワクチンは摂取者については重症化を抑えたり、発症したりするリスクは確実に減らしてくれているようだが、感染性を抑えるかについてはまだ十分なデータがないので、逆に接種者が無症状軽症化することでスーパースプレッダーになっちゃってるんじゃないかとか、あるとすればそんな心配をしている。

さて、Plague IncのCureモードにからめて現在の状況と照らしあわせてみよう。

事業

  • 疫病の発見
    • アウトブレイクを調査(地域での伝染病のアウトブレイクを見つける)
    • 政府パートナーシップ(地方自治体の職員と連携し伝染病の発生を見つける調査員チームの設立)
    • アウトブレイク諜報機関(地域での伝染病の発生を検知する監視局を承認)
    • 現地調査員配備(対象国への監視と対応を強化するために配備)
    • 緊急ケア(専門医を配備する)
    • 感染制御(伝染病封じ込めの専門医を配備)

結局WHOの調査員が現地に調査員チームを派遣できたのは、武漢が閉鎖されてから1年以上が経った今年1月14日になってからだ。四週間にわたり最初のクラスターが発生した海鮮卸市場とは”別の”市場と、コロナウイルスに勝った記念展示会を視察して「武漢病毒研究所からウイルスが流出した可能性は低い」との見解だけ発表して視察を終えた。

日本や世界が新型コロナウイルスのアウトブレイクを検知したのは香港と、香港経由で英国船籍のクイーンエリザベス号での発症を契機にしている。武漢の突然の都市封鎖、それに伴い武漢からの引き上げチャーター便に乗っていた在外邦人800人ほどだったのでサンプリング十分で、これは市中にだいぶ広まってるぞとわかったのだ。つまりアウトブレイクを感知したときには、複数国でのアウトブレイク、パンデミックになっていた。

そしてWHOがパンデミックを宣言したのは3/11を過ぎてからだった。武漢が都市封鎖された1/23から、じつに一ヶ月以上経過したのちである。

専門医の配備状況はどう評価できるだろうか。
うちの商店街にあるクリニックの先生はDMATとかでも災害時、頑張っておられて、最初は病院をしめてなんかやってたみたい。市内の専任対策チームみたいのをつくってそこのリーダーをやってるとまでは人づてで聞いている。ローカルま医師会は結構がんばっているみたいだ。中央の医師会は・・・みなさんご存知のとおり。

毀誉褒貶、功罪あるが日本で専門医としての最初の先駆者は岩田健太郎氏だろうか。 医師ではない医学博士とか、科研データベースに出てこない大学教授とか、おらもう帰るどの先生とかがテレビなどでは重宝されているようだ。
忽那賢志氏とか、最近だとアメリカから木下喬弘氏とか峰宗太郎氏ががんばっておられる。8割おじさんのときもそうだったが、それでも害するような予告とかが行ってしまうのは”いろんな人”への暴露率の問題なのだろう。

  • リスクコミュニケーション
    • 国民に警告(季節性インフルエンザよりもはるかに深刻な伝染病であることを強調)
    • 国民アラート(ウイルスの危険性を再強調し、人々に真剣に嘆願する)
    • 現地調査員の配備(対象国へ監視と対応を強化するために配備)
    • 実地調査(科学研究者を配備する)

東京アラートはよりにもよって一番いらんタイミングで発出され、終了した。 「安全より安心」の実績は伊達ではない。三密とかそういうポップ作りは、うまいなと思う。「三密」みたいに伝える内容があってさえいれば、イソジンも東京アラートも機能したことだろう。メディアハンドラーとしてはやはりとても優秀だ。

季節性インフルエンザより深刻な伝染病であることを強調していた政治家はいただろうか?
日本の第一波で比較的感染者が抑えられ国民が病気に対して警戒できたのは志村けんさんのショッキングともいえるアナウンスメント効果に他ならなかったと思う。志村さんの件がなければもっとひどいことになっていただろう。

逆にインフルエンザはもっと死んでるとかとんちんかんなことを言っている人すら居た。日本で感染拡大をさせるためにインフォデミック任されてるのかなとすら思ったものだ。というか、たぶんそうなのだろう。発言する本人に自覚はなくとも、そのような発言をするひとをキャストしてきた選好の結果だ。

対象国への監視は弱められ、調査員の配備はなされなかった。そういうことなのだろう。 安心させるのも、科学的事実を伝えるよりも、そちらのほうが金になるのかもしれない。だが、なんとも酷いもんだ。

  • ワクチンの開発
    • ワクチンの研究開始(ワクチンの開発を開始する)
    • 研究加速(緊急雇用プロトコルを実装し実験室を転用、24時間フル稼働体制に)
    • 国際研究条約(国際協定によって透明性のある知識交換とリソースの効率的な分配)
    • ワクチンの製造(大量のワクチンを作成するために必要なインフラ、人員、機器を確立)
    • 製造加速(緊急の人員配置対策と高度な生産設備の使用)
    • 国際製造条約(国際協定によって工場のネットワーク、超コールドチェーン、製造リソースの共有)

正直、mRNAワクチンとかベクターワクチンだの組み換え蛋白ワクチンなんて、今まで聞いたこともなかった。
せいぜい生ワクチンと不活化ワクチンぐらいなものだ。それがこの1年で一気に臨床を終え、承認にまで載った。いったい誰がmRNAワクチンの実用化などというものを数年前に予想しただろうか。

それを持って危険だと論ずる人もいるのもわからなくもない。自分も20年ぐらいまえに細胞工の研究室にいたことがあるので基礎教養はあるのかもしれないが、それでもそれがなんのこっちゃわからない。現実に? 正直、もいっかいゼロから勉強し直さないといけないぐらい隔世の感がある。さっぱりわからない。

研究加速に軍事技術が使われたことは想像に難しくない。軍事研究をおこなっておらず、軍属に対して人権を無視した臨床をおこなうこともできない日本では開発で数歩も遅れてしまうのはやむえないことだ。製造加速で貢献できればいい。

ワクチンの心配。アナフィラキシーショックだの、逆転写がおきて自分の遺伝子が書き換えられてしまうんじゃないかみたいな話しはおいておくとして、私が心配するのはワクチンを打てた層と、打てなかった層の分離である。

集団免疫に達し、世界中から根絶するまでおそらくワクチンを定期的に打つことが要求されるものになるだろう。だが、すべての国々や悉皆な人々には打つことができない。RNAウイルスなので変異も多く、しかも人獣共通感染症だ。つまり根絶する未来が存在する確率は低い。

貧困国では平均寿命を数歳押し下げる要因として残り続けるだろう。それはある意味でいままでどおりなのかもしれない。
先進国では、打てた層は感染しても発症もせず感染しても重症化もしない。だが打たない選択をした層や、経済的に打てない層にとっては無症状感染者は脅威の存在だ。

活発に経済活動に復帰するワクチン組みが非ワクチン組みには生体兵器になりうる。非ワクチン組みはいつまでも自粛を迫られることになるだろう。ワクチンがあるが故、昔の穢多差別と逆の構造だ。重症化率という性能が違うだけで本質的な性質は風邪だ。どこかでずっと名前(ネームド)の病として残り続ける病に穢れのないひとたちは箱入りにならざるを得ない。

  • 経済対策
    • 一時解雇計画(検疫措置で影響を受けたスタッフ給与を支払い失業手当を増やす)
    • 社会適応(教育、健康、人権を維持する資金、リソースを提供)
    • 住宅ローン及び家賃救済(すべての住宅ローン、家賃の支払いを停止、立ち退きを禁止)
    • 国の景気刺激(訓練プログラムや減税、事業への融資、救済、インフラ支出で経済支援)
    • 的を絞った経済支(大掛かりな総合金融支援)
    • 債務救済(債務の返済猶予を確保)

世界の経済対策は苛烈のひとことだ。マネタリーベース、ストック、ここらへんを調べながらいずれちゃんと見ないといけんですよ。
日本では年末に73兆、その前と合わせると100兆ぐらいのぶっこみを行った。株価が3万円になるのも然り。

日本の雇用制度下や住宅ローンなどの関係で、一時解雇はなかなか難しいため、雇用調整助成金で雇用を維持する方向でばらまきがされた。三次補正で10兆超え、1、2次補正で約2兆8千億。

社会適応支援、テレワーク支援策 ニューノーマルでは、ネットワークの導入は相当ゆるい200万ぐらいの助成金がばらまかれたと聞く。かねてからいろいろな助成がでてはいる分野であったが、国の支援ありなしにかかわらず一気にテレワーク化は進んだ感がある。

企業むけの家賃支援給付金は、逆にものすごく申請が困難な助成金であったようだ。不動産会社と結託して悪さがあるからなどとの建前であったようだが、正直機能不全のように見えた。特に個人のほうはノンリコースローンとかがサブプライムの如く火を吹きかけているようにも見える。外国のように失職とともに住む家を追われたというような話しは日本では目立たないが、目立たないだけかもしれない。注意が必要だ。

景気刺激策。
GoToなんちゃらにあたるのだろうか。これは経済効果はあったようだが結末はいろいろひどかったと言わざるをえない。需要の先食いや普段とは違うターゲット層への対応で売上増以上のダメージがあったとも聞く。反動がひどくなる麻薬のようなものだ。アクセルブレーキの急制動で在庫調整に失敗してピンチになってる会社もあるようだ。

Goto商店街は会の担当であったために一月近くかけて書類等を用意したが採択外となった。中小企業の社長さんたちをまとめるのは大変だし、お金を用意するのはもっと大変だし、あげく、取れませんでしたは地獄でしかない。ほんとこの助成を考えたやつ○○○○よ?

飲食店への給付金や持続化給付金などは的を絞った経済支援にあたるのだろうか。うちも一応は飲食店なので、東京都の時短養成の際には申請したのだが対象外とされた。理由はわからない。電話も通じない。めんどくさいしもういいや。一日6万のほうは、お酒を出すお店ではないのでそもそも対象外だとおもう。持続化給付金のほうはありがたく頂戴いたしました。

債務救済。
条件によっちゃ返済免除の貸付があるようですが、日常の生活維持が困難になった向けの貸付制度がありましたね。個人向けは雀の涙で、申請もきついようです。そもそも知らん人のほうがおおそう。
商工業融資。こっちは貸付先に困った銀行がじゃぶじゃぶで数千万、億円単位で無目的に優良な企業に貸し出してるみたい。目端の効く経営者は目一杯借りるだけ借りてるそうな。なんか貸してくれるっつうから借りちゃったけどマンション買えちゃうよとか言ってる社長さんがいました。こういうのもバブルの要因なんでしょうね。

権限、権威

  • 対策不遵守リスクの減少
    • 権限1(パンデミックを迅速に特定し、世界各国の指導者達に説明する)
    • 権限2(パンデミックを封じ込めるため、国際的な協力と協調を得る)
    • 権限3(パンデミックを封じ込めるため、すべての人々に要請)
    • 検閲(疾病管理戦略に対する国民からの批判を防ぐため、通信を制限)
    • フェイクニュース(誤った情報を広め戦略の失敗を偽装する)

日本では暴動が起きたみたいなニュースがないので、実に忍耐強い国民性ですよね。とにかく重たいものをひっくり返すデモとか割れるものは割るとか、火をつけるとか、そういうのがなくってよかったです。

そもそも政治的にもリーダーがカリスマをもって統治しているわけでない官僚機構なので、みな、行政からのアナウンスには諾々と従うようです。マスクしろっていっただけで乱射事件とかおきない国でよかった。

通信の検閲は、日本ではいまのところ起きていない。フェイクニュースは仕掛けられているけどこれはコロナがというよりは別の要因かな。いや、コロナすらも一環かなと思うと気が重たい。権威が大暴落中の国や、権限全集中の国がわしゃわしゃしてるけど、武力衝突だけはほんと勘弁な・・・。

では、みなさまご機嫌よろちゅー