2021年あけれて人類よろしく


正月に遊びにきてた姉が「明けれておめでとうございます」と書かれた東京都の広報をみて、「さすが小池百合子はいうことが違うね。明けれてだってさ」と言っていた。苦難の2020、ようやく明けた年なのだとフカヨミしたのかもしれないが、ハンロンのカミソリ。筆で横書きしたから「ま」と「し」がつながっちゃっただけだとおもうんだけど真実はいかに。

さて、突然だけどこんなこと言ってごめんね。新型コロナウイルスに終息はないとおもって動いたほうがいい。

収束するとしても社会が機能回復をするのはあと数年後だ。
日本ではあまり実感がないかもしれないが、アメリカでは第二次世界大戦より多くが亡くなられている。いますぐウイルスの驚異が去ったとしても、まっているのは復興フェーズだ。残念なことに亡くなられた方というのは戻ってこない。

世界規模で同時多発的に、それぞれの国が東日本大震災の10倍規模の人的被害を被っている。1/3現在、ジョン・ホプキンス大のレポートによれば世界で1,830,612人が新型コロナウイルスを理由に亡くなれた。これが、まず現状だ。そんな半戦時状態にほとんどの先進国が陥っている。

そして景気浮揚のために各国中央銀行がお金を擦りまくっている。貨幣の価値低下を背景に株式などはバブル来最高値を記録した。先物市場や株式市場は半年先の景気の先行指標ではあるが、現在のこれは好景気をあらわすものではない。

マネーサプライやマネタリーストックに変化ないならそれでいいが、いまはじゃぶじゃぶにお金を刷られ、ばらまきまくられてる。カンフル剤を打たれ、「なんでもできるぞぉぉお!!まさにハイィィってやつだあぁああ!」になってるにすぎない。貨幣の価値が下がっているので、株や先物があがっている。世界的な金融緩和はここ10年来の動向であるが、ここ1年は底板を力で踏み抜かれた。
グローバルサプライチェーン下において、これが生産供給能力や消費者物価に実際にあらわれてくるのは一年先。そのときに何がおこるかは既にリーマンショックの比ではなく第二次世界大戦と比肩している指標が示している。

さて、上記はウイルスがいますぐ驚異でなくなったポジティブシナリオだ。
mRNAワクチンという、今まで聞いたこともない、おそらくは軍事リソースのフル稼働によりもたらされた人類の叡智をもってしても、このウイルス騒動を収めることができないというさらによろしくないシナリオも考えなければならない。

当初、1本鎖RNAのコロナウイルスにワクチンなんてできないよと少しでも生物学をかじったことがある人間はおもっていた。私もその一人だ。

風邪の流行期の35%はコロナウイルスによるものだという。コロナウイルスには7種類が発見されていて、そのうち今回のcovid-19を含め3つが特に致死率の高いウイルスとして指定感染症に指定されている。
人は何度も風邪を引く。これは、免疫が比較的短い期間で消失することを意味している。

DNAは2本鎖で片方が鋳型になるため、それほど複製時にエラーがおきない。だが一本鎖はそうではない。がんがん変異する。今回のSARS-CoV-2は4000種類を超える変異株がすでに発見されている。nextstrainとかをみるとその分岐具合に驚くかもしれないが、まあ、これも最初期から予想されていたことだ。
そして、風邪も何度も罹るように、その抗体が長続きしないことも予想されていた。

「コロナウイルスはただの風邪」とうそぶく団体もあるが、ある意味真実だから質がわるい。
おまえら風邪をなめすぎじゃねぇのとは思うが、たしかにコロナは性質はただの風邪と同じなのだ。風邪ひいてる人のそばにいけば感染るし、手洗いうがいで相当程度防げる。
ただ性能が段違いで、致死率が先進国でも4%、イタリアなどのEUを見るに医療崩壊時には20%に達している。ちなみにだが、風邪という病名はなく、なんだかわからないものを風邪として類型しているにすぎない。だから原因が特定できているのであれば、それは風邪ではなく、新型コロナウイルス感染症という病名がつくのである。

インフルエンザと比較する人し、なぜか侮る人もいるが、季節性のインフルエンザと比較などできようもない。若者でインフルエンザで死亡率0.001%未満、70歳以上でみても0.03%だが、これが新型コロナウイルスでは、40代で0.4%、70代で14.2%となる。インフルエンザ並みに流行ったらどうなるかはすぐわかるはずだ。いや、わかるぐらい知性があったらそんな事いわねぇか・・・・

季節性インフルエンザ
www.hosp.med.osaka-u.ac.jp/home/hp-infect/file/ictmon/ictmon162.pdf
新型 コロナウイルス
www.mhlw.go.jp/content/10906000/000649533.pdf

新型コロナや新型インフルエンザが怖いのは、人類の誰もがその疫病にたいして抗体をもっていないからだ。 みんな生まれたてほやほやの新生児のようにころころと病気にかかっていく。

うちの近所のお医者さんは、患者を診続けているが風邪に罹ったことがないという。理由を聞いたら低暴露し続けてるから免疫ができてるんだろうとのこと。新型ウイルスの怖いところは、こういう本来は感染しない医療従事者も感染するところにある。

それを打開するのがワクチンである・・・が、この驚異的速度で開発されたワクチンが機能したとしても、有効期限はインフルエンザのそれより短いことが予想される。
今年の3月ぐらいから医療従事者や救急、介護とか、そういう現場から回していっても先行組がうち終わるのは夏頃になる。でも一巡目が終わる頃に、最初期組の持続効果時間の短いワクチンを打ち直すことになるだろう。年に数度打たなければならないワクチン。これが恒常的に運用されるようになるまで数年単位でかかることが予想される。

薬は病気の人に使うから、効いたか効いてないかは比較的すぐわかる。だが、ワクチンは健康な人に投与するから、すぐわからない悪影響もある。打つことを忌避するひとも出るだろうし、強制すれば反対運動もおこるだろう。今回はいろんな治験のステップもふっとばしているので粗悪品も多く出回るだろう。その悪影響は打ってすぐにはでるようなものでもない。英国や米国のように日本から3ヶ月ぐらい先行して摂取している国がその後どのようになるか注視せねばならない。

「麻しん風しん混合ワクチン」の現在の有様をみてくれれば、皆保険がある日本でさえワクチンを行き渡らせることが難しいであろうことを知ることができる。ワクチンの開発により比較的撲滅が早かったため、一部世代はこのワクチンの接種をまったくうけていなかったり、1回しか受けてなかったりする。

2018年ごろ、東南アジアで再流行し、日本にも台湾を経由して沖縄に上陸したため、自分なんかは流行の兆しがあった2017年あたりに自費で5000円ぐらい出して摂取した。

風疹(3日はしか)と混同されるために、軽視されがちだが、麻しん(はしか)はとてもとても怖く、そして非常に厄介な病気だ。

インフルエンザが飛沫感染、コロナウイルスが微細飛沫感染(エアロゾル)とするなら、麻しんは空気感染(核種)で広がる。一度流行をしだすと爆発的に感染者がひろがり「命さだめ」といわれるような惨状を引き起こす。

コロナウイルスは上気道で感染するため肺などの呼吸器系に障害や後遺症をだすが(新型は血管側にも出ちゃうのであちこちに梗塞おこす感じみたいね)、麻疹ウイルスはリンパ組織に感染するため、感染で死ななかったとしても、脳、神経系で後遺症を残してしまうのだ。10年とかじっくりとかけて後遺症が出る。脳だと機能回復しない。ぶっちゃけ新型コロナウイルスより怖い。

だけど、ワクチンで防げる。
しかも、現在は費用は国持ちで、抗体をもってるかどうかも無料。いたれりつくせりな状態なのだ。

でも、対象世代の君たち、ちゃんと検査した????

麻しんでこの有様なのに、大人にワクチンを摂取することがどれだけ大変か・・・。

たぶん新型コロナウイルスのワクチン接種を悉皆にいきわらたらせるのはもっと大変であろう。大変っていうか無理だろう。

セキュリティと一緒で一番低い水準に全体のレベルが揃う。欠けたコップや、切れ込みの入ったバケツ、桶に水を注いでも一番短い側板の高さまでしか水を貯めることはできない。
公衆衛生も、一番低い人の水準に揃う。

10代20代の体力のあったころ、いろんな途上国やスラムに行った。
化学科だったし、バイオセーフティレベルの設定された研究室にも居たから、コンタミがどんな状態でおきるかとか、知識も技術もあるが、インドに行けば病原性大腸菌をもらうし、中国の屋台にいけば急性腸炎とかなんかよくわからない下痢とか、貝毒とか、ノロウイルスとか、もう個人が気をつけるぐらいじゃ無理なんだよね。

どんなに街をキレイにしようとしたって、街中の人混みでうんこしてる人がいたら、その人の衛生レベルに街の水準は落ちるでしょ。実際そういう国やエリアもある。
排泄はトイレでしてねって設備や機会が整えられてたって1世代はかかるよ。
同じように大人を連れだしてワクチン注射をもれなく打つのは、 時間がかかる。

ウイルスの不活化にはおもには3種類ぐらいしか方法はなくて、感染を封じ込めるためには物理学的封じ込めか生物学的封じ込めをするしかない。

オリンピックやりたいっていってるまるでインパール作戦決断をするかのような政治に、その決断はできないでしょう。とくにコロナウイルスは人獣共通感染症。人間の感染者だけを封じ込めてもままならぬ。

特別措置法で罰則を設けても実質的な解決につながらないのは、すでにロックダウンを実施している先行している海外事情をみればわかる。中国のように、濃厚接触者の家のドアを封鎖して超監視社会にしても、感染流入をくいとめる遅滞作戦でしかない。

全国初の下水道普及率100%を達成した昭和34年当時の三鷹市長は「公共下水道無き都市は地上に如何なる文化施設を持つもそれはスラムである」とかいったそうな。

たしか、感染症と下水の関係を説いたひとがドイツあたりにいて、そこで学んだ北里あたりが日本にもってきたんだと記憶してるけど、興味あったらしらべてみてください。

まあ、何がいいたいかっていうと、公衆衛生大事。
この公衆衛生にはそこに住まう人たちの振る舞いなども含む。そしてその水準は一番ひくい人に揃う。だからしばらく無理。 そして、病気と下水整備の関係を見出されたように、日光や二酸化炭素とか、そんな今まで考えてもなかったようなものがあたりまえになる日がきてようやくというところなのだとおもいます。

・・・。
なんか変な対策とか意思決定ばかりを見ていると、Plague Inc Evolvedに出てくるような秘密結社ががんばってるんじゃないかという気もするんだけど、やっぱりそれもハンロンのカミソリ。ただ愚かなことに理由をみつけてしまっているのかもしれません。

みなさまどうか今年も心安く


チャールズ・ダーウィンさんち


ダーウィンはそんなこと言ってないだの、ダーウィンも喜んでいるだのなんかいろいろ。

ホームステイ先から通ってたサマースクールへの通学路にダーウィンの生家があった。 何十年ぶりかにストリートビューで探してみたら、だいぶ雰囲気は違うのだけど見つけることができた。 そうそうこの銅像。あー、あの学校いった先にある新聞紙でくるんだだけの揚げポテトまた食いたいなー・・・。


ダーウィンの家 http:// goo.gl/maps/XC5n9s4MhKVP3V5L9

生家を見てわかると思うけど、実家はざっつお金もち。
紅茶好きなら誰もが知っている、陶器ウェッジウッドの創設者ジョサイア・ウェッジウッドの孫娘がなんとダーウィンのお母ちゃん。父ちゃんはお医者で投資家。ちなみにじいちゃんも医者。

ダーウィンの家の、お向かいにはこじんまりとしたシュルーズベリー城(この一帯はセバン川の屈曲した部分にある天然の要塞なので、館に近い)があって、お金のなかったダーウィンはここの城主とかにお金だしてもらってアフリカに冒険にでて種の起源を書くに至ったんだったと・・・思うんだけど、ウィキペディアにはそんなこと書いてないので、はて、どこで聞きかじったんじゃったか、それとも思い違いかもしれないのぅ。叔父のウェッジウッドのとりなしでってしか書いてないのぅ。んー。勘違いかもしれないのぅ。

その頃のシュルーズベリー伯は・・・、第15代シュルーズベリー伯 チャールズ・タルボット(Charles Talbot)(1753–1827)か。んー。んーー。このひとがすげぇ名君だった可能性?

ここはロンドンからは遥か西方、ウェールズに接しているシュロップシャー州ってところ。1760年代から1830年代におきたイギリスの産業革命発祥の地と言われておる。シュルーズベリーっていう街はこのシュロップシャーの州都。日本でいうとイメージ的には加賀百万石かな。

産業革命のシンボルとなってる鉄の橋が隣町のさらに辺鄙なところにある。そこには日本の皇太子(令和の天皇陛下)参上な碑石があって、はへー、こんなところにまできておわしゃるんか。すごいのぅと思った数十年前。治水の研究をしてたんだっけ? たしか世界遺産に登録されたとかなので、 今は観光地とかになってたりするのかな?

さて、さて、まさにチャールズ・ロバート・ダーウィン(1809生 – 1882没)が育った頃は、まさにそんな時代。生まれ育った土地は治水技術の粋で囲われた天然要塞、立派で長い石橋。渓谷のほうまでいくとそこには世界初の鉄の橋がかかっている(1781年開通)。親の代から時代が変わる様を身近で感じたことだろう。だから帆船のビーグル号でアフリカにまでいき、そして、科学の礎なりえたのだとおもう。

母の実家がウェッジウッドだというのも大きいだろう。
ボーンチャイナの製法は秘され、不可能とされていた白磁や青磁をヨーロッパで再現した人だ。窯の温度を測る術を発明したと言われている。つまり再現性を持った、科学者としての才覚があった人だ。

白磁をつくるためには、窯の焼成温度を上げ、酸素を大量に送り込んで還元炎をつくれるようにならなければならない。これができるようになると鉄の溶融温度にまで達するので鉄が溶けたまま出てくる。粗鉄から鋼鉄を作れるようになり、一回一回炉を壊さずとも鉄の連続的生産が可能になるというわけだ。鋼鉄が大量に作れるようになることで、鋳造ができるようなるので、 構造体として鉄が使えるようになり、 鉄の橋や鉄道のレールがつくれるようになるわけだ。

ウェッジウッドの窯元は、スタッフォードシャーのストーク=オン=トレントだそうだ。となりの県なのかな? ウェッジウッドの窯元を見学しに行った記憶はあるのだけど、正直、場所とかはさっぱり覚えていないが、そんな遠いところではなかったはずなので、ダーウィンも何度もそれを見たんじゃなかろうか。

ワットが蒸気機関を発明したのちその特許が失効したのが1800年。1804年に蒸気機関車が走り、1807年には外輪型蒸気船の航行がおこなわれた。まさにそういう技術イノベーションが起きている時代だった。1830年代には鉄道ブームになっている。ダーウィンが冒険に出たのは1831年。ビーグル号は帆船だったが、蒸気船の初航行実験ですら30年まえの出来事となる。種の起源に思い至る慧眼があるのであれば、世界が近くなる予感は誰よりも肌身に感じたはずだ。

偉人の出現はぎゅっと固まってる傾向があるように感ずる。
慧眼をもち人を育て、また財や才を結ぶ何某かの賢者がいたんでしょうかね。
聖人は聖人をつくるみたいなことを中国古典でなんかあった気がするんだけど、韓非子が言った孔子が言った、四書五経で読んだみたいなことをいうと、怒りだす人がいるかもしれないので、飛影が言ってたとでもしておこうか。余計ややこしくなるか。こういうなにがしかのブレイクスルーというか、歴史の特異点に綺羅星のごとく偉人が群生する。なんか固まるよね。不思議。俺は、天候というか気候の束の間の安定による生産余剰が原因だろうとおもってるのだけど、どうなんだろうね。

さて、「最も強い者が生き延びるのではなく、最も賢い者が生き延びるのではない。唯一生き残ることができるのは変化できる者である」をダーウィンが言ったか言わないか論争にもどる。

この論旨は適者生存論と呼ばれるものだ。

進化論の中でもあったと思うんだけど、あくまでダーウィンは自然選択理論で名をはせた人。だが「進化」という言葉ですら『種の起源』において、第5版にまで存在しないそうだ。適者生存論も数版追わないとでてこない、後から改版でたされたものだ。

適者生存論はハーバート・スペンサー(1820生 – 1903没)が『生物学の原理(Principles of Biology)』(1864)の社会進化論で書いたこと。
このハーバート・スペンサーのお父ちゃんは、ダーウィンのおじいちゃん(エラズマス・ダーウィン 1731生 – 1802没)が作ったダービー哲学会(1783年創立)のメンバーだそうだ。ちなみに、ダービーっていうのは地名ね。瞬馬のことダービーっつったりするけど、こっちの地名というかダービー卿由来。ダービーシャーはシュロップシャーからみるとスタッフォードシャー挟んだ向かい側。埼玉群馬茨城ぐらいな感じ。 それこそ競走馬、サラブレッドは1791年まで遡って徹底した血統管理がおこなわれているけど、なんで血統管理をおこなうようになったのかは推して知るべし。 ちなみにこのおじいちゃんが進化という言葉を使いだしたそうだ。

彼らは同時代に活躍した人たちなので、進化とか適者生存が種の起源でも改訂版からいはってくる。ラマルクの用不用説、ダーウィンの自然選択説、ネオ・ダーウィニズム、ネオ・ラマルキズム。

この適者生存、スペンサーの社会進化論をダーウィンにおっかぶせた意図的誤用はアメリカあたりからはじまったらしい。ダーウィンが事実言ったか言わないかは、まあ、おいておくとして、世界的にも一般人が知っているのはダーウィンぐらいなのでダーウィンが言ったにおっつけちゃってるのはしょうがないんじゃないのとは思う。実際後版のほうには適者生存に似た論旨で改稿はされてるみたいだし。

ちなみにだが、このダーウィンとスペンサーをマッシュアップした優生学(1883年)をおこしたのがダーウィンの従兄弟でもあるのフランシス・ゴルトン(1822生 – 1911没) 『遺伝的天才』(1869年)。彼も種の起源に刺激をうけ、回帰や相関係数の概念の提唱、統計的手法をもちい家畜の品種改良などをおこなった。

で、このフランシス・ゴルトンの従兄弟の嫁の従兄弟が白衣の天使フローレンス・ナイチンゲール(1820生 – 1910没)で、ナイチンゲールがコルドンに相談したことで統計学、公衆衛生や看護教育に至るのである。

さて、「生き残ることが出来るのは変化できる者である」という言葉を誰が言ったかというささいなことが、深刻ぶってだれかの口を塞ごうとする理由を、これまでに出た単語で皆様はすでに気が付かいているかもしれない。

用不用説、自然選択説、進化論、優生学、統計学いずれも現代の科学の礎にはなくてはならないものだ。だが、かの偉人等が去ったあと、アドルフ・ヒトラー(1889生 – 1945没)が選民思想(ナチズム)の論拠として、人種主義、ファシズム、そして優生学をいいように使った。

なので優生学は、家畜や植物の品種改良など現在でも基礎になっているにもかかわらず、禁忌となってしまった。社会学、歴史としてのタブーとしての優生学と、実務としての統計、遺伝や形質発現が学問のミッシングリンクになってしまったのである。理系が算術で学ぶ遺伝統計学(優生学)と文系が歴史で学ぶ優生学に断絶がある。早い馬と早い馬。早い馬と遅い馬。遅い馬と遅い馬。掛け合わせるとどうなるか、競馬だと確率的にどうなるかわかるのに、人の肌の色や人種が絡むと超絶タブーになる。そして優性遺伝という言葉は、とうとう顕性遺伝、潜性遺伝という言葉におきかわることになった。

遺伝による形質伝達と、遺伝しない獲得形質の違いもわからず、統計による想定と自分の体験の区別もつかず、公衆衛生と俺は大丈夫だったの違いもわからない。人の免疫にも血液型のように型があったりする。血液型によってもコロナウイルスの感染確率は違うというような報告もあるが、全体でみれば統計的差異でしかなかったものは個体差にまでおとしたときには差別になりかねない。ナイチンゲールは統計的手法をつかって野戦病院が不衛生だと死亡率が高いとか、検死解剖をした医師がそのまま患者をみると死亡率があがるなどと証明をすることで、野戦病院の死亡率を下げた。今は統計情報は個人情報のため伏せられていて集計結果しか知ることができない。

科学と社会の断絶。これが、もしかしたら人々のコロナウイルスへの対策を半分ぐらいは阻害している要因かもしれない。科学と社会は200年経ってもつかず離れずだ。

種の起源

だが、誰も彼も「種の起源」は読んでいないのである。みたいな。古典で、時代のエポックになった名著は読んだほうがいい。とは言え、種の起源、子供の頃読んだとは思うんだけど、ちゃんとオリジナルを読んだかはちょっと自信がないのでさっき岩波文庫版のほうをぽちった。こんだけ書いて読んでないのかよ。みたいな。ごめんな。

アンリミテッドに入ってると無料らしいので、こっちを一応貼っておく。

参考・引用

Shrewsbury Castle
en.wikipedia.org/wiki/Shrewsbury_Castle

シュルーズベリー伯爵
ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%99%E3%83%AA%E3%83%BC%E4%BC%AF%E7%88%B5

酸化焼成と還元焼成の違いについて
www.city.toki.lg.jp/docs/hpg000003447.html

製 鉄 技 術 史 の た め の 基 礎 知 識
www.isc.meiji.ac.jp/~sano/htst/History_of_Technology/History_of_Iron/History_of_Iron_background01.html

蒸気機関
ja.wikipedia.org/wiki/%E8%92%B8%E6%B0%97%E6%A9%9F%E9%96%A2

優生思想の論理と現代進化理論の(再)検討 -社会生物学は優生学か?
www.wrc.kyoto-u.ac.jp/kohshima/Study/abstract/oode99.html

アイアンブリッジ (橋)
ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%B8_(%E6%A9%8B)

「ダーウィンはそんなこと言ってない」「優生学では」 自民党広報Twitterアカウントの憲法改正啓発マンガにツッコミ多数
news.nicovideo.jp/watch/nw7479896

ハーバート・スペンサー(Herbert Spencer、1820年4月27日 – 1903年12月8日)
ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%BC

Herbert Spencer
en.wikipedia.org/wiki/Herbert_Spencer

ラマルキズム
ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%A8%E4%B8%8D%E7%94%A8%E8%AA%AC

ダービー哲学会
ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%BC%E5%93%B2%E5%AD%A6%E4%BC%9A

ラマルクの用不用説
ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%A8%E4%B8%8D%E7%94%A8%E8%AA%AC

「ダーウィンの進化論」に関して流布する言説についての声明
www.hbesj.org/wp/wp-content/uploads/2020/06/HBES-J_announcement_20200627.pdf

適者生存
ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%A9%E8%80%85%E7%94%9F%E5%AD%98#:~:text=%E9%81%A9%E8%80%85%E7%94%9F%E5%AD%98%EF%BC%88%E3%81%A6%E3%81%8D%E3%81%97%E3%82%83%E3%81%9B%E3%81%84,%E3%81%9F%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%A6%82%E5%BF%B5%E3%80%82

フランシス・ゴルトン(生1822年-1911年没)
ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B4%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%B3

ダーウィン進化論に生じる誤解
textview.jp/post/culture/21642


まわりに化学な人はいますかい?


PCR、PCR!ねこもしゃくじもおたまじゃくしもPCR。
世に出てるウイルス対策、菌とウイルスの区別もないままだから、なんか一周回ってちょっと面白い感じになっちゃってるじゃん。なんでこんなことになってるん?? 鬼退治にはめざしにヒイラギがいいんですよごとき滑稽さを訳知り顔で話してて、冗談なのか本気なのかわけわからなくて、ちょっと逆に現状が怖いわ。

高校で理系と文系でわかれてしまう上に、理系のなかでも受験だと点のとりやすい物理を選ぶ人が多いので化学履修はちょっと別。
というか、そもそも化学は理系のなかでも、ちと特殊ゆえ大抵校舎の一番奥においやられる存在だったのを思い出した。だから化学にたいするあれこれはそもそも知られてないし、前提知識のないひとには危ないので机上のことしか教えられない。

でも、あまりに世間がPCRPCR言うので、はるか昔の記憶が堀りおこされた。化学科についてのあれこれを書いてみようかなと思う。

20年前、学生数数万人いる大学でも化学科は学年100人程度、さらにPCRをつかうようなことをやってたのは自分のいた1つの研究室だけ、十数人しかいなかった。そこに他の超マンモス大からも修士博士の子がきてたので、日本における人口あたりの割合はもっとすくないはずだ。今の日本に、できる人がいなくて当たり前じゃないか。

なぜ化学科は隔離されるのか

サイエンティストの定冠詞はマッドだからだよ。・・・バジンガ!

長野サリン事件のとき第一被害者であったはずの方が化学科卒というだけで、容疑者となったのを知っている方はいるだろうか。ひどい捜査だと思ったが、わからなくもない。

高校で化学を選択履修すると、ニトログリセリンや黒色火薬の合成法が教科書に載っている。そして、大学の前期には教養レベルの段階でサリンの合成なんて「あんなものの合成なんて簡単なんだよ」ってのたまいながら合成スキームを書く有機化学とかの教授に出会うことになる。

あるいは、化学というとコントなどで博士はいつも爆発しているイメージがあるかもしれない。たしかに、扱い間違えればビルがまるごと吹っ飛ばせるような物は保管されてるし、そうじゃなくても不幸にして事故はおきることはあるだろう。うちらの代だと粉体研で、みんなが映画や小説で知っている粉塵爆発がおきて救急車騒動になってた。

ABC兵器という言葉がある。核兵器、生物兵器、化学兵器だ。だが、どれもまあ化学科の学部生レベルがやるようなことの延長でしかない。だから化学科というのはどこの大学でもたいていひと目につかないところにひっそりあるし、簡単には移転などができない。

医者や薬剤師のように街中で見かける白衣な人たちと違って、化学な人は卒業後、研究職や専門職につくと分野が先鋭化していくので分野外への転職が普通はなされず、また企業も研究部門の秘密が漏れると存続問題になるため、囲い込みをされ、ますます世間と隔絶していく。
だから居ない人のまわりには本当にいない。たまに俺みたいに野良落ちしたのがいるかもしれない。氷河期世代はコンピューター系とかを中心に結構ちらばっているかも。
そういえば、数年前、東京大学やそのあと企業でもウイルスをやってたって人にあったことがある。ウイルスをやってた人は更に少ないと思う。でも美術館のお仕事でお会いした・・・。

リベラルアーツなどに力をいれている大学では化学の実験や教育をされているが、そんな大学は今でも稀でまだ国内には数校しかないように思う。だからほんと知らない人の知識は「理科」で終わってしまっていて、それがアップデートされる機会は永遠にこない。なぜなら雑学じゃない生きてるウェットな化学は、そもそも独学実習が法律的にも許されないからだ。

もし遺伝子操作系実験をするためBSL(バイオセーフティレベル・バイオハザード)が設定されている研究室にはいれば、必然、放射線同位体も扱うことになるので、放射線管理区域のハザードマークまでついてくる。
劇物ももりだくだ。日常的につかう遺伝子染色をおこなうエチブロなんかは、DNAを染色するためのものなので、ちょいと皮膚に触れればもれなく癌化してくれることになるだろう。 法律的にも部外者の立ち入りは制限されるが、そうじゃなくても、あぶなくって入れられないよね。まじ危険。

高校生がキサントプロテインとかでお手々を黄色くしたり、ヨウ化銀で手を黒くしたり、液体窒素を頭からかぶってキャッキャしているのから大人にならねばならない。

遺伝子操作系は、自分が組み替え体になっていないことを確認するため、血液採取などもおこなう。PCRはそういう研究過程でおこなわれる。

今、各大学の研究室にどれだけPCRできるかみたいなお問い合わせを官庁がしているらしい。 それはレストランのキッチンにも流しがあるんなら、緊急時ならうんこも流せるよなという要請にほかならない。

化学科は大変

遊んでばかりのキャンパスライフ。
残念だな。それは幻想だ。

座学とは別に実験レポート実験レポート実験レポートだ。
だから化学科の子はバイトに多くはいったり外の学科の子とは遊ぶことがまずできない。

週に実験がいくつも重なると一週間でレポート用紙が一冊なくなる。
実験は数コマぶち抜きなので、一回休むと出席回数がいきなり足りなくなりアウト。翌年のその時間には別の実験がまってるのでどちらにしろアウト。
図書館で資料を探しながら実験計画をたてたりスキーム考えたり仮説をたてて実験してレポートをまとめる。
実験の種類も、有機や無機、物理、化学工学とかあっちゃこっちゃ。

考査試験も大変。
教科書やノート、はたまた教科によってはコピーまで持ち込み自由なものがあったりする。なんだ、かんたんじゃんと思うかもしれない。
残念。記憶力勝負とかじゃぁないのだよ。数学の試験に教科書を持ちこむようなものだ。 ただし公式は無尽蔵に近いほどありますみたいな世界。

触媒や反応経路など無数にある。将棋の試合に詰将棋の本を持ち込んで挑むようなもの。こっからこれを合成しなさいみたいな問題だと、図書館並みの資料が横にあってもわずかなテスト時間内に正解を導きだすのは困難だ。思いつかねぇぇで頭かきむしったところで、教科書に正解が載っているわけではない。 途中経路はどこでもいいけど時間内に目的の駅にはついてねみたいな感じ。 ただし予め使いそうな時刻表は自分で用意しておきなさいってことだ。

そんなだから、必修科目なのに合格率2割だったりものがあったりして、一年履修の課目でも4年でも2割の学生はとれずに卒業できない。俺も3年から4年にあがるとき留年した。就職活動説明会に行った帰り、研究室配属見に行ったら名前がなくて留年ですと言われて膝から崩れ落ちたもんだ。
4年で落としたやつはもっと深刻。就職が決まってたり、他大の院へ進学が決まってたりしたやつもいたりして・・・あ、これは化学科の問題じゃなくて、うちの大学、というかある教授固有の問題か。話しがそれてきた。友人に8年ひっぱっちゃったやつがいたが、こないだ会ったとき、いまだに夢でうなされると言っていた。怖い。罪深い。

ぐちぐちと関係ないこと書いてたら長くなったので、また続きはこんど。
Civilization VI やらなきゃいけないんだ。ぼかぁ。あ、そうだね、化学な人はCiviとか好きだとおもう。逆もしかりかな?