サイエンスはフィクションじゃないからSFはおもしろい


なにかSFが盛り上がっているので、AmazonのSFカテゴリみにいったら、夏への扉とかが1ページ目にいて吹いた。おまえさまがた煽られすぎでございますよ。うん。

 

SFだとすると個人的な趣味では、マイクル・クライトンが好き。
ジュラシック・パークやER緊急救命室を作った人。映画やドラマを見たことがあるひとは多いとおもうが、原作も読んでみてほしい。

この人は医学博士な人なので、作中に数学者やらかならず現在おきている事象について論理的にかつ我々がしっている科学にもとづいて説明してくれる便利な人がいる。ここには綿密な取材と目の前でおきてしまっているぶっとんだ事象をどうやったら現実の科学で説明できるかを最新のテクノロジーからなにからすべてを総動員して論理的になんとか説明しようとするのだが、これがとても面白い。

 

ジュラシック・パークは1990年に書かれている。恐竜はトカゲよりニワトリに近い、当時だれがそれを知っていただろうか。
自分は化学系で遺伝子いじいじするような細胞の研究室にいたこともあるんだけど、だとしても、すげーしっかり取材したうえに基本を理解して勉強しているとおもう。荒唐無稽なお伽話ではないのがサイエンス・フィクションだ。そのサイエンスの部分が相当ぅーーーかっちりしている。物語の体をなしてはいるが、この人が書いているのは、物語風にかかれてこそいるものの証明を放棄した科学論文だ。事故報告書だ。政治レポートだ。だから科学を知らないひとにはつまらないかもしれない。しかし知ってると何倍もおもしろい。

 

ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%B1%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%B3

ジュラシック・パークを書くまでにいたる数作が人間として油がのりきっていてとてもおもしろく、個人的には彼の作品中ではスフィアが一番好きだ。SFだったら一番好きかもしれない。

1980年『失われた黄金都市』 Congo
1989年『スフィア 球体』 Sphere
1990年『ジュラシック・パーク』 Jurrassic Park

 

北人伝説を読んだ時にはこのひとどう考えてもサボテンでバットトリップしてるだけだろとか思ったりもしたが、それ以外の作品は作品ごとにそのジャンルをよく取材したんだなとわかる。飛行機事故を主体としたエアフレームあたりは、もうミステリー的なところはもう半分どっかいっていて、もはやドキュメンタリーだ。地球温暖化を皮肉った恐怖の存在とか、作品に盛り込まれた痛切な社会風刺は、科学のようでいて、科学的でなく、しかし、温暖化論者や懐疑論者などポジションをとったひとを物語の主人公にしながら作品を作ってしまうのはさすがだなと唸らされる。この人がプロパガンダを作成したら現代は恐ろしいことになったことだろう。残念ながら2008年に66歳にして亡くなられた。

お、お!? 去年遺稿を完成させたマイクロワールドとか出てたのか!読まないと!


 

さて、クライトン路線でさらに古典に遡ると、アイザック・アシモフ大先生がいる。彼は生化学者だ。ロボット三原則などをつくった人といえばわかるだろうか。クライトン同様、優秀なSF作家は未来に影響を与えるほどの影響力がある。
彼の作品は現代で読むと科学的には間違っていると証明されたことや、こういう路線はないなというような違和感を感じる部分はあるが、街がスカイウオークで人口密集化したシティ化する未来予測図など、本当にそうなったらさぞ合理的だろうという未来風景と、そうなったら生ずるであろう問題に思いが馳せられている。多作な人なのだが、ぶっちゃけ小説としてはおもしろくはなく、面白いのはノンフィクションで、

1967年 – Is Anyone There? (『生命と非生命のあいだ』)

ここらは今読んでも面白いんじゃないかなと思う。ここらへんについては、現代科学だとさらにもう一歩踏み込んで書けるはずなので、誰か書け!!

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書) 福岡 伸一 (2007/5/18)
そういえばこんなんでてたね。読んだことなかったので今ぽちった。1円・・・。

 

科学系統の創作はおもしろいんだけど、最近はほとんど本をよまなくなってしまったのでさっぱり事情がわかんない。
日本の場合だと攻殻機動隊とかエヴァとか、もっと遡るとガンダムだとか宇宙戦艦ヤマトとかもそうだろうし、最近だとシュタインズゲートみたいなアニメ作品のほうが色濃くSF色強いですよね。俺はナウシカ(原作漫画)なんかは完全にSFの領域だとおもいます。思えば鉄腕アトムやブラックジャックなどを書いた手塚治虫は医学博士だったね。日本のSFは漫画アニメに通奏低音でながれているのかもしれない。アトムにあこがれてロボット工学が盛んになり、いまはガンダム世代がそれをささえている。もう少ししたら攻殻世代が台頭するだろう。これがSFのいいところだ。

 

最近の面白いSF文学はありますか?適当に売れてる本でもよんでみようかな。

www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&url=node%3D507300&field-keywords=&rh=n%3A507300

ランキングをみてみたけど、ジャケのせいかな・・・食指うごかねぇ・・・。

いちおう、Kindleで売れたというジーンマッパーには目をつけてるのだけど、まあ創作文学は買っても積んどくになってしまうので急がなくてもいいかなとおもってマーケットプレイスに回ってくるのを待とうかなっておもってます。

読んだひといる? どうよ?
遺伝子工学とか拡張現実とか両方ともちょっとだけ詳しいので純粋に楽しめないんじゃないかと怖いんです。でもパラサイト・イヴとかは面白かったです。SF?

 

で、そう、”問題”になっている夏への扉とか海底2万マイルみたいな古典作品は書かれた時代背景を知った上で読めばとても面白いですよ?
旧作というよりも古典というべきものだとおもいます。
これら古典をしたじきに前知識として作られてる作品も多いので、読んでおくと現代作もより楽しめるようになるのではないでしょうか。

 

ひさしぶりに山下達郎ひっぱりだしてきて聞いてます。
夏への扉を知ったのは彼の同作品をモチーフにした同名の曲からでした。
多分、日本で夏への扉のほうが有名なのはこの曲のせいじゃ・・・?

SFいいなー、こういうのみてると、なんか書きたくなるねー。俺もKindle出版とかしてみようかな。


ひとのさいふ


弁護士収入:2割が年収100万円以下
mainichi.jp/select/news/20130508k0000e040150000c.html

そんな馬鹿なっ!とおもって記事を読んだら、個人事業主の「総所得金額等」が100万円以下だった。
違う意味でそんな馬鹿なっ!!だった。

> 総所得金額等は収入から必要経費などを引いた金額で、サラリーマンの「手取り給与」に近い。

えぇー・・・。いやいやいやいや。
個人事業主の経費には自宅も事務所費用として一部計上できるし、車を事業につかっていればそれも費用。まるーーっと損失繰越まで損益通算したものが総所得金額だから、サラリーマンの手取り給与と比較してもまるで意味がない。

弁護士ならなおのこと数字の大小では比較できない。
例えば先の法の番人、法務大臣 某氏は弁護士の資格を持っているが、所有している4頭の競走馬にかかる費用を経費として相殺して計上している。水道光熱費が無料の議員会館でも光熱費に500万を経費として計上したそうだ・・・。ぷぷぷ。

個別の事象をあげて是非をいう立場ではないが、事業主の収入はサラリーマン同士の年収1000万と400万を比較するほど簡単じゃあない。タガメ系女子が「わたしは年収600万未満相手にしないのよー」と個人事業主の課税所得100万を無視すると大間違いになる可能性がある。いや、別にそこは間違ってくれてたほうがいいけど。

手取りの額面よろしく数字の大小で比較できるものではない。売上1億と1000万でも単純比較でどっちが儲かってるかとかそれだけでは言えないし、総所得金額85万円と400万円も、どっちが暮らしとしていいかは比較できない。
ちなみにうちみたいに売上も少なくて課税所得も少ないところは本当に儲かってないのでそっとしておいてあげるか紅茶を買ってほしい。

ちゅうような内容は別に知ってるひとは知ってるし知らないひとに、「どやっ!」と説明したところで伝わらないのでどうでもいいのだけど、このニュースで元ネタになっている、国税庁がまとめているという統計がきになったので調べてた。が本題。

でも、うまく調べきれなかった。新聞もこれからは元ネタ、参考文献へはきちんとリンクを貼るべきだ!

www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/tokei.htm

面白いなーとおもったところ。
所得階級別の構成割合

2006年には納税者の10.4%しかいない年収1000万以上のひとが、総税額の75%を収めていたのだけど、
2011年には年収1000万以上のひとの割合は10.6%とあまり変わらないが、総税額は57.9%になってること。

2006所得階級別

2011所得階級別

まあ税収も17%も落ちてるからしょうがないんだけど、儲かってるやつはずいぶん居なくなったんだなと。

10年前から比較すると、納税者数も100万人以上減っていて、一千万円以上稼ぐ人も144,000人減少している。
構成でいうと200万~100万円以下の所得階級が構成で増えている。

雑損失控除がH18年41億とかがH23年213億か、

ホーム>活動報告・発表・統計>統計情報>民間給与実態統計調査結果 (税務統計から見た民間給与の実態)>第9表 業種別及び給与階級別の給与所得者数・給与額
www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/minkan2011/minkan.htm

から辿ることができました。

弁護士単独ではみつけられませんでした。いったいどこにあるというのだね!!
ぷんすか。

**参考

ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%B7%9D%E6%95%8F%E5%A4%AB

「総所得金額等」の国税庁の説明
www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tebiki2011/b/03/order3/yogo/3-3_y01.htm


↑この動画面白かった


憲法記念日なので日本国憲法について


日本国憲法、授業中暇だったので読んでた記憶はあるのだけど、どういう内容だったかよく覚えてないレベルの国民です。とくに持論があるほどは知らないです。でも、今日は憲法記念日でなんか最近改憲議論がたかまっているので、一寸読んで考えてみたいと思います。
[日本国憲法]
law.e-gov.go.jp/htmldata/S21/S21KE000.html

 
軽く読んでみたけど、これ・・・たかだか208ステップのスクリプトでよく国が60年もうごいたね。まじめに読み解いて解釈うんぬんなんてやるつもりはないんだけど、気がついたことをコメントしていきたいとおもいます。

 

第一章 天皇

いきなりヘビー。日本国憲法の制定は昭和21年11月3日。皇室典範の最終改正は昭和24年。昭和24年当時の価値観をよくあらわしているとおもいます。以上。(へたれた)

第二章 戦争の放棄

これまた重たいなーー。一番目が天皇で、二番目が戦争放棄か! 憲法が国の理念として何を目指すかという規範としてあるというよりは、まあ制定の経緯としてはいたしかたないのかなという感じ。これまた昭和21年当時の世相をよくあらわしているとおもいます。
紛争の武力解決は最終手段としても愚策なので、希求したい目標として手段としての戦争放棄は理念としては希求すべきものだけれども、正義も秩序も実力がともなわなければただの寝言だから一方的に戦力保持しないっていうのは平和を希求してるとはいえないんじゃないかなと思った。九条このままで下の法律かえて国防軍にしたらまずいの?矛盾はしないとおもうけど。

第三章 国民の権利及び義務

権利と義務がかかれてるいい文章です。権利は義務を果たしたうえであるものだよ的な。

「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。」

こんな固有の権利があるんだね。公務員を選ぶ方法とかやめさせる具体的方法なんて仕組みとしてそもそもないよね。選挙で首長や議会議員を選べるから権利代行代議してるっていう考え方なのかな?およ、なんだこれはと思った。

「職業選択の自由」

この硬直性をまえに職業選択は自由だとかいうのだとしたらやばい。

 

「第三十条  国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。」

ざくっとしすぎ。税率や徴税がひどすぎて財産権や、国民の健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を侵害しとるんじゃねぇかとおもいます。

「すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。」

遠隔操作ウイルス事件が取り調べもおこなわれず裁判もおこなわれず3ヶ月とか勾留されてるのを見る限り、憲法どおりに運用されてるとはとうてい思えません。まあ個別の案件ですが。
「国民の権利及び義務」の章はうまくバランスがとれてればとてもいい章だとおもうのだけど、現状ははげしく機能してねぇなという印象をもちました。

 

第四章 国会

ん、衆議院、参議院の議員定数って憲法には書いてないんだね?

第五章 内閣

国会、内閣の項目は、えらく細かいですね。手続きが書かれちゃってる感じなのでプログラムなら定義だけかいて外部クラスにすべきだなとか思いました。

第六章 司法

国会、内閣に同様の感想。

第七章 財政

財政の取り扱いについては書かれているけど、よしとする規範がない。だからプライマリーバランスとかのそもそもの考えもないんだろうな。

「公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。」

これも守られてないよね。私立学校の無償化とか公の支配に属さない教育団体なんじゃねぇの?文化財なんかを公の財産と定義もできるわけで、そうすると宗教との分離できなくなるから、財の定義をきちんとしておくべきなのかも。

「内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年一回、国の財政状況について報告しなければならない。」

内閣府の報告資料だけで国民に報告しているといえるかな?説明されたことがないきがするよ!民間企業レベルのアニュアルレポートと比較しても資料としてもレベルが低いよね。

 

第八章 地方自治

ざくっとしてますね。なくてもいいんじゃないかとも思いましたが、ここについてこの程度書くのであれば公務員の定義についても同程度ぐらいには章立てしておくべきだったのかもしれません。

「一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。」

ほう! 自治体で住民投票して過半数集めれば国会に特別法の制定を求めることができるということだな。特区ってほんとうはもっとつくりやすいんじゃ?

第九章 改正

いま話題にあがってるやつ。2/3がハードルが高いとかいってるけど国会議員の数削減すればいいだけじゃない。国会議員の定数削減は憲法改正じゃないからすぐできるし、なにもここから手をつけなくてもいいよね。これ国民投票にかけても護憲なひとたちがんばっちゃうから通らないよ。国会にも国民にもリジェクトされないまま、リスクとって改正を改正する必要はないとおもったよ。実際にこれをやっちゃうと、つまづくので悪手なんじゃないかな。でも、ここを争点にあげて揉めさせてから譲歩して、とりあえず改憲までこぎつけたらいいねぐらいのお話しなのかな?かぁー、こういうのが透けて見えるから政治はいやなんだよねぇ。

 

第十章 最高法規

国際条約と国の最高法規が衝突したらどうするんだとかについては記述がないんだね。書いておいたほうがいいんじゃないの。

第十一章 補則

もし改正するならここからじゃないの。憲法施行までの注意事項がかかれてるだけだからもう要らないし。

 

 

押し付けられた憲法なんだから破棄すればという議論もあるようですが、現状の憲法のもとでの得られた正当性(国会、内閣、司法)なのでを破棄しようとした段階で、国会議員や政府たる正当性がなくなってしまうので、そこらへんのおっちゃんが「俺は破棄する」というのと等しくなるので手続きてきに無理だろ。もし緊急事態がおきれば緊急避難的に文民クーデータみたいのもありえんのかな?ま、違憲状態で選ばれてるんだからすでに正当性なんかないんだけどねっ!
あと、政治の人は、あんでもかんでも歴史教育とかのせいにしたがるけど、例えば囲碁や将棋で、これからどうしようという手を打たなきゃいけないときに棋譜や感想戦が、局面把握や、次局面予測よりも重要になることはないとおもうのだけどどうでしょう。
それまでの振り返り、棋譜や感想戦から学ぶことは多いけれども、過去ばかりでなく、現在や未来も大切にしにゃーなりません。もし、現代の若者や子どもたちに自信がないと感じるのであれば、それは過去認識のせいではなく、現状をみて、予測しうる将来への悲観があるからなんじゃないかな。
でも、ま、だいぶ雰囲気変わったよね。
ちょいとまえまで、眉間にしわ寄せた「ゎてくし学者ですがなにか?」みたいなおじさんたちばかりで憲法がどうこうなんて、見ようとも聞こうとも、ましてやブログとかで書こうとも思わなかったから。

実務的には憲法改正前にやまほど先にやらなきゃいけないことがあるだろと思うのでどーなのーとおもうけども、議論がうまれる土俵だけでもつくるのはいいんじゃないかなと思いました。憲法記念日なので!

 

クリックしてseisaku-109.pdfにアクセス

自民党の改憲草案もみてみたけど、これはいくらなんでも一足飛びにしすぎ。
変えすぎで国民投票かけられないでしょ。株主総会とかで会社の定款変更の議題がこんなふうに全箇所修正するぐらいなら、連結別会社じゃね。並行稼動でしょ。

 

 

↓いま、一年前の生放送みてる。面白い。

CafeSta開局1周年記念 12時間ぶっ続け まるナマ自民党
live.nicovideo.jp/watch/lv95721560