なにかSFが盛り上がっているので、AmazonのSFカテゴリみにいったら、夏への扉とかが1ページ目にいて吹いた。おまえさまがた煽られすぎでございますよ。うん。
SFだとすると個人的な趣味では、マイクル・クライトンが好き。
ジュラシック・パークやER緊急救命室を作った人。映画やドラマを見たことがあるひとは多いとおもうが、原作も読んでみてほしい。
この人は医学博士な人なので、作中に数学者やらかならず現在おきている事象について論理的にかつ我々がしっている科学にもとづいて説明してくれる便利な人がいる。ここには綿密な取材と目の前でおきてしまっているぶっとんだ事象をどうやったら現実の科学で説明できるかを最新のテクノロジーからなにからすべてを総動員して論理的になんとか説明しようとするのだが、これがとても面白い。
ジュラシック・パークは1990年に書かれている。恐竜はトカゲよりニワトリに近い、当時だれがそれを知っていただろうか。
自分は化学系で遺伝子いじいじするような細胞の研究室にいたこともあるんだけど、だとしても、すげーしっかり取材したうえに基本を理解して勉強しているとおもう。荒唐無稽なお伽話ではないのがサイエンス・フィクションだ。そのサイエンスの部分が相当ぅーーーかっちりしている。物語の体をなしてはいるが、この人が書いているのは、物語風にかかれてこそいるものの証明を放棄した科学論文だ。事故報告書だ。政治レポートだ。だから科学を知らないひとにはつまらないかもしれない。しかし知ってると何倍もおもしろい。
ジュラシック・パークを書くまでにいたる数作が人間として油がのりきっていてとてもおもしろく、個人的には彼の作品中ではスフィアが一番好きだ。SFだったら一番好きかもしれない。
1980年『失われた黄金都市』 Congo
1989年『スフィア 球体』 Sphere
1990年『ジュラシック・パーク』 Jurrassic Park
北人伝説を読んだ時にはこのひとどう考えてもサボテンでバットトリップしてるだけだろとか思ったりもしたが、それ以外の作品は作品ごとにそのジャンルをよく取材したんだなとわかる。飛行機事故を主体としたエアフレームあたりは、もうミステリー的なところはもう半分どっかいっていて、もはやドキュメンタリーだ。地球温暖化を皮肉った恐怖の存在とか、作品に盛り込まれた痛切な社会風刺は、科学のようでいて、科学的でなく、しかし、温暖化論者や懐疑論者などポジションをとったひとを物語の主人公にしながら作品を作ってしまうのはさすがだなと唸らされる。この人がプロパガンダを作成したら現代は恐ろしいことになったことだろう。残念ながら2008年に66歳にして亡くなられた。
お、お!? 去年遺稿を完成させたマイクロワールドとか出てたのか!読まないと!
さて、クライトン路線でさらに古典に遡ると、アイザック・アシモフ大先生がいる。彼は生化学者だ。ロボット三原則などをつくった人といえばわかるだろうか。クライトン同様、優秀なSF作家は未来に影響を与えるほどの影響力がある。
彼の作品は現代で読むと科学的には間違っていると証明されたことや、こういう路線はないなというような違和感を感じる部分はあるが、街がスカイウオークで人口密集化したシティ化する未来予測図など、本当にそうなったらさぞ合理的だろうという未来風景と、そうなったら生ずるであろう問題に思いが馳せられている。多作な人なのだが、ぶっちゃけ小説としてはおもしろくはなく、面白いのはノンフィクションで、
1967年 – Is Anyone There? (『生命と非生命のあいだ』)
ここらは今読んでも面白いんじゃないかなと思う。ここらへんについては、現代科学だとさらにもう一歩踏み込んで書けるはずなので、誰か書け!!
生物と無生物のあいだ (講談社現代新書) 福岡 伸一 (2007/5/18)
そういえばこんなんでてたね。読んだことなかったので今ぽちった。1円・・・。
科学系統の創作はおもしろいんだけど、最近はほとんど本をよまなくなってしまったのでさっぱり事情がわかんない。
日本の場合だと攻殻機動隊とかエヴァとか、もっと遡るとガンダムだとか宇宙戦艦ヤマトとかもそうだろうし、最近だとシュタインズゲートみたいなアニメ作品のほうが色濃くSF色強いですよね。俺はナウシカ(原作漫画)なんかは完全にSFの領域だとおもいます。思えば鉄腕アトムやブラックジャックなどを書いた手塚治虫は医学博士だったね。日本のSFは漫画アニメに通奏低音でながれているのかもしれない。アトムにあこがれてロボット工学が盛んになり、いまはガンダム世代がそれをささえている。もう少ししたら攻殻世代が台頭するだろう。これがSFのいいところだ。
最近の面白いSF文学はありますか?適当に売れてる本でもよんでみようかな。
ランキングをみてみたけど、ジャケのせいかな・・・食指うごかねぇ・・・。
いちおう、Kindleで売れたというジーンマッパーには目をつけてるのだけど、まあ創作文学は買っても積んどくになってしまうので急がなくてもいいかなとおもってマーケットプレイスに回ってくるのを待とうかなっておもってます。
読んだひといる? どうよ?
遺伝子工学とか拡張現実とか両方ともちょっとだけ詳しいので純粋に楽しめないんじゃないかと怖いんです。でもパラサイト・イヴとかは面白かったです。SF?
で、そう、”問題”になっている夏への扉とか海底2万マイルみたいな古典作品は書かれた時代背景を知った上で読めばとても面白いですよ?
旧作というよりも古典というべきものだとおもいます。
これら古典をしたじきに前知識として作られてる作品も多いので、読んでおくと現代作もより楽しめるようになるのではないでしょうか。
ひさしぶりに山下達郎ひっぱりだしてきて聞いてます。
夏への扉を知ったのは彼の同作品をモチーフにした同名の曲からでした。
多分、日本で夏への扉のほうが有名なのはこの曲のせいじゃ・・・?
SFいいなー、こういうのみてると、なんか書きたくなるねー。俺もKindle出版とかしてみようかな。