2015年を迎えるためにエボラとむきあう


2014年のビッグニュースを3つあげるならエボラは外せない。残りはイスラム国とクリミアあたりかな。エボラは日本のニュースではあまりとりあげられないのだが、世間理解が不十分なまま国内で感染者がでるような事態になると酷いことになるので、素地ぐらいはつくっておくべきなのではないかとおもうのだ。まあ、でもSTAP細胞の騒動をみるとマスコミにその役割を期待するのも無理かもしれないが・・・

さて。

厚生労働省>エボラ出血熱への感染があり得る患者の発生について
www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000070198.html

シエラレオネから帰国した男性が、23日に帰国後29日未明に38.2度の発熱した。
「埋葬に立ち会い、遺体が入った袋に触れた」とある。エボラで死亡した遺体とは書かれていないのでそれがどのような埋葬であったのかは不明である。
明け方には37.2度に下がっているので、急激な気候変化と旅疲れが出た程度のものだろうと推測はされるのだが、23日は祝日であり、成田から都内の自宅まで移動されたことを考えると、もし感染者であった場合その潜在的な接触者数はもう追跡不能である。スーパースプレッドぱねぇことだ。

30日にはエボラ陰性ということが判明したと続報がでた。件の男性はエボラにも効くというなんとか水を売るためにシエラレオネに入り、不注意からエボラで死亡した人の遺体袋に触れてしまったとあり、もうなにをどうコメントをしてよいかわからない人物であったようだ。

また、29日の別のニュースでは英国スコットランド グラスゴーでシエラレオネから帰国した医療従事者がエボラ出血熱に感染していることが確認されたとある。
www.afpbb.com/articles/-/3035411

日本は島国であるから大丈夫だというのは、感染者が出た英国も島国であるという一例だけで否定できる。エボラはまだ西アフリカでは収まっていないし、倍々ゲームのように感染者が増えている。二次感染もアメリカでは既に起きている。先進国では大丈夫だというのは幻想だ。流行の被害が増えている以上、日本においても二次感染、三次感染が起きる可能性は高まりつつある。
エボラについて無関心、知識なしでいるわけにはいかない。世界各地への伝播は現状においては時間の問題であるので最上位の注意感心が払われるべき事項である。
知識なしで事態にのぞみ、初期対応での生物学的、物理学的な封じ込めに失敗すると家族間感染や医療従事者感染率が高いエボラでは人の動きを封じるしか手立てがなく、経済崩壊、医療崩壊がまっている。
病巣の源泉となる遺骸も片付けることができずに文明が維持できなくなる。

ウイルスと菌

菌とウイルスはどちらもとても小さく区別されないことが多いが全く別のものである。
ウイルスはちいさいとされる菌のさらに1,000分の1程度の大きさしかない。
これは素焼きの植木鉢ぐらいの粗さであれば自由に通り抜けられる程度のサイズである。

エボラはウイルスである。
ウイルスは生物の最小単位である細胞を持たず、自身で増える活動をすることもないので生物の定義には当てはまらない。
ゆえに、生物ではない。
そもそもが生きていないので殺すことはできない。
壊すことはできる。
この壊す行為のことを不活化するという。
殺菌、除菌という表現は菌につかうものでウイルスにつかうものではない。
ウイルスは細胞に入って、入った先の細胞が増える活動にともなって増えるだけの居候である。

エボラウイルスの場合はその不活化条件がちょいと厳しい。なかなか壊れない。
60℃であれば30-60分、煮沸で5分。
プラ、ガラス、金属の表面上であれば20-25℃で15.4hごとに37%減少する。
つまり朝ついたのが晩まで経っても半分も減らないということだ。
4℃なら50日超え保存(乾燥させた培地上細胞層内)ができる。

この条件となると、自然界に放逐されたウイルスの自然不活化にはそれなりの時間がかかることだと予想される。

WHOから最新情報をフォローする

26日速報値からの計算

Ebola response roadmap – Situation report
apps.who.int/gho/data/view.ebola-sitrep.ebola-summary-20141226?lang=en

リベリア 感染者 7,862 死者3,384 死亡率43% ※
シオラレオネ 感染者 9,203 死者2,655 死亡率29% ※
累積死者 7,693
累積患者数 19,695

※ 死亡率は死者数を感染者数で割った単純計算したものである。感染者のうちこれから死亡するものは含んでいないため、エボラの致死率として発表される数値より低くなっていることに注意。

参考までに1976年から2012年までに発生したエボラでの死者数/患者数は1590/2387=66.6%である。
www.who.int/mediacentre/factsheets/fs103/en/

24日発表の詳細レポート

www.who.int/csr/disease/ebola/situation-reports/en/

リベリア 感染者 7,862 死者3,384
シオラレオネ 感染者 9,004 死者2,582
アメリカ 感染者 4 死者1
累積死者 7,573
累積患者数 19,463
21日間 1,488

リベリアでは沈静化したようにも見える。

リベリアの時間経過と感染者数の感染拡大期の推移を見ると、15人/月程度の初期の傾きと、150人/月程度のアウトブレイク期、2つの傾きが見てとれる。辺境村落から都市への感染が広がったためだろうか?

今回のエボラは一国の首都にまで入り込んだという点でも特徴的である。リベリアは8月8日国家非常事態宣言 8月19日に夜間外出禁止令などを出している。11月13日非常事態宣言は解除されている。解除後増えて…

直近21日間のレポートを見る限りシオラレオネの被害が特に酷い。この21日間で1,000名を超す患者がでていままさにアウトブレイク中である。潜伏期間を経たのちこれからギニア、リベリア並の致死率になるものと考えられる。シオラレオネは国家的な決断が必要であろう。


apps.who.int/ebolaweb/sitreps/20141224/images/image009.png

apps.who.int/ebolaweb/sitreps/20141224/images/image011.png

人口密度と感染率

リベリア

人口 420万人
人口密度 30人/km2
感染人口比 0.19% (7,862/4,200,000)
感染者密度0.07人/km2(7862/111,370)

ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%99%E3%83%AA%E3%82%A2

シオラレオネ

人口 600万人
人口密度 82人/km2
感染人口比 0.15% (9,203/6,000,000)
感染者密度0.13人/km2(9203/71,740)

ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%A8%E3%83%A9%E3%83%AC%E3%82%AA%E3%83%8D

東京都

人口 1,339万人
人口密度 6,120人/km2

ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD

日本は島国なので流行は中東やヨーロッパの後であろうと考えていたのだが、ヨーロッパでの感染数よりアメリカでの感染者発見の方が多いので、アメリカと交流文化的に近い日本はアメリカ経由で入ってくる可能性もある。

人口密度が高い日本では一度入ってしまうと恐ろしいほどの勢いで一瞬でパンデミックになるかもしれない。ニューヨークの地下鉄にエボラ陽性患者が乗って、ボーリングに行ったというニュースがあったが、持ち込んだ人は運悪く感染してしまっただけなのか、それとも運良くそれが広まらなかったのかは天のみぞ知るである。

感染率0.1%で流行にはいったとすると東京だけで感染1.3万人、死者6,000人が予見されることになる。これは人類の厄災としては被害が大きいのか少ないのか?

日本でインフルエンザの感染者推計1,000万、直接死因214〜1,818人(2001〜2005年)、直接的及び間接的な死亡は推計で毎年約1万人とされている。そう考えると人口密集地でインフルエンザをやりとりして1万人死んでいる衛生環境に住まう民族であるので、日本人にはインフルエンザ程度の怖さだと割りきってしまうこともできなくもない・・・・・・。

www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02.html

まあ、それでもエボラなのだ。

インフルエンザ 感染率 10% 致死率 0.1%
エボラ 感染率 0.1% 致死率 66%

この致死率の高さ。
エボラのほうが結果被害は大きくなる。ちょっと寝こむ程度では済まない。
患者との濃厚接触がある家族や医療従事者への感染率が高いのも特徴だ。
治療する側が患者になってしまったのでは、ミイラ取りがミイラになるとはまさにこのこと。ワクチンも無いために医療従事者も予防ができないのだ。そして薬もない。

そして、もうひとつの特徴として体力の落ちているお年寄りや子供よりも、エボラでは働き盛りの方が死んでいる。
apps.who.int/gho/data/node.ebola-sitrep.ebola-summary-age-sex?lang=en
まあこれは、感染者÷年齢をすると多くなるというだけで、介護をした人が感染者になったりといった、人的交流半径の違いだろうと推測される。西アフリカでは公衆衛生の問題で乳児死亡率や年配者の寿命があまり長くないというのもあるかもしれない。

家族や医療従事者への感染率はwhoあたりのページのどこかで見た気がするのだが再び見つけられなかった。英語での最新情報がみつけられなかったので厚労省のページから医療従事者の患者数および死亡者数を抜き出しておこう。

www.forth.go.jp/topics/2014/11061501.html

www.forth.go.jp/topics/141106_WHO_ebola_roadmap_table2.jpg

患者数546人 死者 310人
感染者のうち医療従事者が占める割合
ギニア 88/1457 6.04%
リベリア 315/2451 12.85%
シオラレオネ 128/4057 3.16%

この数字はどうであろうか?医療従事者の罹患率が%オーダーだとは思っていなかったな。高いね。

医師・歯科医師・薬剤師調査
www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kiban/chosa_tokei/eisei/sanshi.html

東京都 医療施設の従事者 39,116

日本の高度医療設備と高練度の人員は初戦は完璧に近い対応ができるであろうと期待される。しかし、指数的に患者が広がった場合、また、高練度人員が倒れ(斃れ)、高度医療機関そのものがコンタミ施設となってしまった場合、戦況が一気に悪化する可能性がある。
シオラレオネなどでは医療崩壊がおき死体の収容もままならないと報道されていたが、そのリスクアセスメントは過剰ともいえる最適化が進んだ日本のほうが異常事態への対応のりしろは小さいように思う。

インフルエンザとか

インフルエンザもウイルスである。
人類はインフルエンザウイルスに対して抗体を持っている。
というのは抗体を持っていない人類は死亡したからだ。
スペイン風邪というのはインフルエンザウイルスのことであった。
感染者6億人4〜5000万人の死者を出し第一次世界大戦を終わらせたとも言われる。
ちなみに、かつて黒死病でヨーロッパ人口の3〜60%(2〜3,000万人) が死亡したと推定されるペストは菌である。

鳥インフルエンザ (H7N9)が昨年から今年はじめにかけて中国で50名程度確認されはじめていて、これもヒトヒト感染可能な型に変化がすすんでしまうと、スペイン風邪並みの死者がでるのではないかと懸念されている。ここでもやっぱり東京の人口密度が・・・
www.who.int/influenza/human_animal_interface/influenza_h7n9/en/

地震などの防災対策と同程度には、パンデミックには訓練が必要だよね。
とくに、人々のリテラシーが心配。
ウイルスを不活化といってもわかりにくいので表現として殺菌というような使いかたをすることはあるが、その本質的違いをわかっていないまま、除菌!だとか、完全ブロック!とかいう文言が平気でおどって、エボラに効く水とかいっちゃってるのが商売にできちゃうぐらいの世の中が心配です。

エボラ出血熱は、発症段階で初めて感染力を持つ?

厚労省のサイトに一文だけあった。本当かね?
www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000070198.html

ノロウイルスのように100個以下の極少量でも感染するウイルスと異なり、エボラは発症に必要とするウイルス量が多いのだろうか? そのようなソースをみつけられなかったので気になるところである。
経口感染ではなく、体液などの接触感染なので・・・ということなのだろうか?
感染はしても増えるより先に、体の免疫機構で壊してしまうため発症しないのだろう。
ネット上にはエボラはわずか数個で感染するなどという、大腸菌とウイルスの違いもわかっていない胡散臭い情報もあるので注意が必要だ。

なんで西アフリカであったかについての想像

いったい西アフリカで何がおきているのだろうか?
個人的推測では、2012年ごろに発生したかつてないほど深刻だと言われた飢饉が影響しているのではないかと考えている。大規模干ばつから発生した飢饉で数百万人が影響を受けたが、その影響の範囲は人間だけではなかったはずだ。動物もその生態系や活動領域の変更を余儀なくされたであろうし、また人間もいままで食べなかったようないきものを生きるためには食べなければならなかったことだと思う。

食べ物が豊富であれば食べなかったであろう、病気で死んだ動物、例えばエボラウイルスを抱えたコウモリの屍肉を食べる機会があったのかもしれない。もしくはそれを食べた野生動物を捕食するなどということもあったのだろう。
著しい衛生環境の悪化と、栄養不足による身体の抵抗力の減少は出血熱が蔓延するのに十分な素地があったとも言える。

そして僻地での病気が都市部に入り込んで、人類はそこでもウイルスの物理的封じ込めに失敗した。
感染者が助けてくれる病院を探すべく、タクシーで動きまわり、よかれと思って感染者を隔離したら病院に連れて行かれると殺されてしまうという原因と結果が入れ違った悲劇的な齟齬により、武装した家族が病院を襲撃して感染者を連れだすという自体に陥った。

前者はいたしかたないにしても後者は教育がなされていれば防げた事態だ。しかし、日本で同じような事態がおきないとは言い切れない。でなければ、わざわざシエラレオネに行って発熱して帰ってきたライターだの水売りだのをただの偶発的事故として片付けなければならない。

他参考資料

エボラウイルス疾患について (ファクトシート)
www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2014/05091411.html

ウガンダ:”マールブルグ出血熱”が発生――エボラと類似の感染症
www.msf.or.jp/news/detail/headline_1748.html

ja.wfp.org/news/stories/12-05

www.phac-aspc.gc.ca/lab-bio/res/psds-ftss/ebola-eng.php


PHYSICAL INACTIVATION: Ebola are moderately thermolabile and can be inactivated by heating for 30 minutes to 60 minutes at 60°C, boiling for 5 minutes, or gamma irradiation (1.2 x106 rads to 1.27 x106 rads) combined with 1% glutaraldehyde Footnote 10 Footnote 48 Footnote 50. Ebolavirus has also been determined to be moderately sensitive to UVC radiation Footnote 51.

SURVIVAL OUTSIDE HOST: Filoviruses have been reported capable to survive for weeks in blood and can also survive on contaminated surfaces, particularly at low temperatures (4°C) Footnote 52 Footnote 61. One study could not recover any Ebolavirus from experimentally contaminated surfaces (plastic, metal or glass) at room temperature Footnote 61. In another study, Ebolavirus dried onto glass, polymeric silicone rubber, or painted aluminum alloy is able to survive in the dark for several hours under ambient conditions (between 20°C and 25°C and 30?40% relative humidity) (amount of virus reduced to 37% after 15.4 hours), but is less stable than some other viral hemorrhagic fevers (Lassa) Footnote 53. When dried in tissue culture media onto glass and stored at 4 °C, Zaire ebolavirus survived for over 50 days Footnote 61. This information is based on experimental findings only and not based on observations in nature. This information is intended to be used to support local risk assessments in a laboratory setting.

A study on transmission of ebolavirus from fomites in an isolation ward concludes that the risk of transmission is low when recommended infection control guidelines for viral hemorrhagic fevers are followed Footnote 64. Infection control protocols included decontamination of floors with 0.5% bleach daily and decontamination of visibly contaminated surfaces with 0.05% bleach as necessary.

ja.wikipedia.org/wiki/2014%E5%B9%B4%E3%81%AE%E8%A5%BF%E3%82%A2%E3%83%95%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%82%A8%E3%83%9C%E3%83%A9%E5%87%BA%E8%A1%80%E7%86%B1%E6%B5%81%E8%A1%8C


大前研一 向研会 2014年経済総括のまとめ


動画でみた。相変わらず賛同できるできないは別にして、それなりにフックのある情報もあったので、数時間聞き流して、気になったところだけメモった。まんま公開。
www.youtube.com/watch?v=h7X_vbexeaY

ちなみに、この動画は、旅人 (id:Fancyfree)さんのところのブログで知った。
traveler.hatenablog.com/entry/2014/12/19/%E5%A4%A7%E5%89%8D%E7%A0%94%E4%B8%80%E3%81%8C%E8%AA%9E%E3%82%8B%E3%82%A2%E3%83%99%E3%83%8E%E3%83%9F%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%81%8C%E5%A4%B1%E6%95%97%E3%81%99%E3%82%8B%E7%90%86%E7%94%B1%E3%81%A8%E5%AF%BE

選挙の必要性

経産省主導の内閣に対して、財務省が主導する増税派がマジョリティになった。
自民党の内を締め上げるためにおこなわれた選挙。飯島薫堂(?)発案。
来年になると経済指標が悪くなるので今年中に選挙をおこなわれた。

低欲望社会

コストオブキャピタルがゼロになってもお金が動かない。心理のほうが経済に大きな影響を与える。
本田さんに紹介されたクルーグマンが確実にこのタイミングでやると言えば影響がないとわざわざ言いに行った。

ハイパーインフレに向かう

20世紀の経済政策が日本ではまったくなりたたない。円高で日本の購買力が30%落ちた。ピケッティの結論は資産のほうが金利より上にいくのが21世紀の結論だが日本ではあてはまらない。
1.56%の35年フラット固定金利でも借りる人が殺到しない。
人口減で政府債務を返す人がいなくなるのでデフォルトかハイパーインフレ。
極端な歳出削減、増税、戦争の3つだけ。先進国は戦争という手段がとれない。
この道しかないが目指す道はハイパーインフレ。

地方創生について

地方創生が政治課題になるのは日本しかない。これは票が歪んでいるから。
田中角栄以来やっているが途上国でなくなってからは効果がない。
普通はアーバン(urban/都会的な)プログラムが国としてのナショナルアジェンダ。
担当にさせられている石破は貧乏くじをひかされた。

日本株の上昇は生活に影響しない

個人資産の85%を株にしているアメリカと違い日本人の資産はほとんど株で構成されていないので、株高が消費に影響しない。

中国

虎もハエも叩く。狐。習近平大変。
日本やフィリピンどころじゃなくなっている

国家とは何かが問われた

独立が活発化
英国:スコットランド
スペイン:カタルーニャ
デンマーク:フェロー諸島、グリーンランド
ベルギー:フランドル地方
カナダ:ケベック
米国:ハワイ
ウクライナ:クリミア、ドネツク
中国:香港
イスラム国

経済成長

主な国のGDP推移(ドルベース)
中国と日本の差2.2倍になった。
ドイツが日本においつきそう。
日本は下落中。
すべての世代で可処分所得が減少している。

ハイパーインフレ

格付けが一斉に下がったタイミングか、CDSが踏み上がったタイミング、あとは九州あたりの政治家のうっかり失言。
高齢者:非常に苦労する。年金受給者はフローを生む不動産などにチェンジ
若い世代:借金して稼ぐ力をつける。
企業:手元資金を現金でおいていたら地獄を見る。外国債や外国の株。
政府:統治機構を変えるしか無い。国鉄清算事業団のように半分を国にのこして道州に半分づつ移して、創意工夫でやるしかない。国一本では無理。
移民:絶対に必要。景気刺激をしても人が居ない。

対策

税金を使わない景気刺激策。容積率を倍にする。
23区平均136% 山の手平均236、パリ350%、ニューヨーク631%、マンハッタン1421%
日照権廃止。日照権があるのは日本と韓国と香港。共産党の人がつくった権利。

地方創生について

地方自治体はない。地方公共団体があるだけ。三権がない(立法権、行政権、徴税権)

個人的さみだれ感想

今年のトピックは国という形の兆しと変容かな。
クリミアやイスラム国のような暴力装置の発動を含んだ実力行使はもちろんのこと、香港やスコットランドでの出来事は看過できない兆し。マウントゴックスの破綻で始まったビットコインも今年の出来事だ。

日本の場合は社会保障への不安が増した一年でもあったように思う。国民の資産1500兆と国の債務1500兆が今年ぐらいでバランスするので、こっから先は国外に求めるか、バランスをゆり戻すしかない。国民資産を積みますか、債務の増えるスピードを減らすかだ。確かにハイパーインフレの目はあるだろうが、マイルドにインフレする道も個人的にはのこっていると思う。ただし回復には30年。その間、ちくわも食えねぇほどの重税下を生き抜かなければならない。このままいけば。

国という枠はやっかいなものだ。巨躯になればなるほど防衛に維持にコストがかかるようになる。
上空1万メートルを飛んでいた飛行機が撃ち落とされる。一発1ドルのレーザー砲で一機100億する戦闘機や数千億する戦艦が危機にさらされる。数百艘の武装もしていない漁船。数十ドルもしない火器が何百人もの子どもたちの未来を奪う。積み上げられた安心と安全を突き崩しにきている。従来は3倍の兵力がなければ戦果を得ることはできなかった。しかし、911以降、戦果を求めない暴力が低コストで実行されるようになった。これら自爆的な暴力から完璧に身を守り続けるのは困難だ。このコストはあがりつづける。

他方、攻めるというオプションは割にあわないので先進国から選択肢としては奪われた。かわりに購買力競争は苛烈を極めるようになった。稼げる企業はその国で税金を落とさなくなって、国同士でどうやって税金を払わせようかと競っている。

生産力の問題。移民という発想しか出ないのもわかるが、時代は人間とロボットどちらが安いかだけのP/Cだ。途上国労働資本が安い時代はそうであったかもしれない。が、将来はわからんではないではないかと個人的には思う。それよりも老齢化だ。年齢階級別の人口動態は明らかに日本という国が年寄りになっていることを知らせている。若い細胞がないのだ。いつまでも若いつもりで暴飲暴食をする脳みそに体(国民)がついていかない。景気刺激と筋トレをしたところでもう年寄りなんだ。冷水にしかならない。

さみだれ感想。

おまけ

◆トマ・ピケティ(山形浩生/守岡桜/森本正史訳)『21世紀の資本』みすず書房、2014年12月


線をひけばすぐわかるヴォイニッチ手稿のイラスト


いきなり結論。

こんな珍妙な形の植物は存在しないので、
6

このように 線をひけばいい。

7

ただの時系列での観察スケッチじゃねコレ?

7-voi
以上。これが見てすぐに気がついた所。

 

ヴォイニッチ手稿とは

400~600年ぐらいまえに書かれたと考えられている謎の植物と文字で構成された、未だに誰も解読していないという謎の奇書ヴォイニッチ手稿。かの天才ノイマンも解読に失敗したんだとか。だがしかし、その文字列の繰り返しの出現頻度やアクセントの付け方が音楽のシンコペーションっぽいので演奏手法が併記された文字譜、つまり、これって楽譜じゃねぇのと以前ブログにちろりと書いた
同じように、挿絵のイラストを眺めてたら比較的にすぐに気がついたことがあるのだけど、ま、これまた大した事とも思えなかったので、そのままにしてたんだけど、最近新しいヴォイニッチのページが復元されたとかで、それを見た人が「これって絵が下手なだけじゃねww」なることが言われているのを見かけたので作者故人に成り代わり反論いたしたく候。

作者の観察眼と知性

作者は絵が下手なわけではない。写実的な表現ではないので美術的な評価は得られないだろうが、うまいと思う。なんで上手いのかをこれから説明いたすでござる。イラスト部分。本編は何パートかに分かれているが、後半にある12星座のパートからみていきたい。ここではイラストは附則的につけられていて、植物のパートに比べると かなーーり小さく 雑 に描かれている。
ここで注目するのは魚座の魚と山羊座のヤギの絵だ。
星座パートに書かれているスペイン語っぽい単語の綴りを見るべく絵を拡大したときにあることに気がついた。

これは主題が魚座や山羊座の星座であるので、魚は魚と認識できる程度でよいし、ヤギはヤギと認識できる程度でよい。絵はおまけだ。
しかしながら、魚というモチーフを書こうと思って描いたのであろう絵を見てみると、魚には鮭(マス、鮭に代表されるサケ目サケ科)と思しき生物学的な特徴があることがわかる。立派なくちびる、くちばしと、そして背びれと尾びれの中間にある脂ビレだ。

1

脂鰭(しき・あぶらびれ)を持つ魚類は少ない。(wikipediaによればサケマス類やナマズ類、カラシン類だそうだ // 正真骨下区(Euteleostei)の8目 salmon.fra.affrc.go.jp/event/column02fin/column02fin.htm

そしてこちらはヤギのイラストだ。
このような小さな絵の殴り書きであってもウシ科ヤギ目の特徴である「ケヅメ」がきちんと書き込まれている。

2

イラストを見てわかるようにこれは静物写生ではない。観賞用の美術作品でもない。

だが、魚のイラストで脂ビレを描く、ヤギを描くのにけづめを書く。いくらそれが生活の身近にあったものだとしてもイラストを描く訓練をうけていないものが描いているのだ、普段からの観察眼とそれをイラストに再構成する力(抽象化力)をそれなりにもった描き手だということがわかるだろう。これらが創作上の偶然ではないことは2匹の魚のヒレの数が揃っていること、すべての足に蹴爪がついていることからも十分に推測できるだろう。このような人物の出現割合は現代の平均的な日本人に照らし合わせても上位5~10%程度には相当するのではないだろうか。手本をみせず「鮭を描いて」と、中学生の一クラスの子どもたちにお願いしたら、パック入り切り身を描く子より脂ビレを描く子の方が多いとはとてもではないが思えない。

14~16世紀のような生物門の体系化が終了していたわけではない時期にこれを記せるという背景を鑑みて、描き手に相応の知性があることを伺わせるに十分である。馬鹿じゃぁない。そして絵が下手なわけでもない。

ありえない植物がなぜ描かれたのか

さて、描き手の知性は標準以上。そして、科学的な観察眼がある人物だと仮定しよう。異論はあるかもしれないが、まず仮定だ。
作者は観察眼があって、標準以上の知性がある人物だぞ。っと。
それを踏まえたうえで、あらためて「ありえない植物」のイラストを見てみる。

植物学者が「こんな植物は実在しない」と言明するのはなぜか、または逆にこの程度のイラストなのに明言できるのは何故か。答えはシンプルだ。花の特徴から同定できる植物と、葉の特徴から同定できる植物が既知のそれと異なるからだ。言い換えればこんな植物は存在しないと言えるほどに植物特徴が列挙されているとも言える。

これは最初のほうのページにある植物のイラストである。
こういう植物は一見ありえそうである。

3
www.bibliotecapleyades.net/ciencia/imagenes_manuscrito/manuscrito006.jpg
(線をみやすいようにトーンカーブを弄ってあります。)
花が伝える特徴、立ち上がった花弁、飛び出た雌しべはユリの花の特徴を抑えている。

では、現代の人たちが美術的に描いたユリの花をみてみよう。
検索キーワードは「百合 日本画」で画像検索してみる。
参考までにスクリーンショットを貼っておこう。
4
www.google.co.jp/search?q=%E7%99%BE%E5%90%88+%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%94%BB&espv=2&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=UaaJVJvyOuO-mwWIiIDYCA&ved=0CAYQ_AUoAQ&biw=1920&bih=842
なんで「日本画」というキーワードが追加されているかについては、お察しください・・・百合で検索するとえらいことになるんよ。

 

比較して気がつくことはあるだろうか?
そう。葉っぱが違う。

ユリ目は「単子葉植物綱」である。しゅっとした細長い葉っぱが特徴である。現代でユリを描いた人々は誰しもがそのように葉も描いている。
だが、ヴォイニッチ手稿のユリのイラストではまあるい葉っぱとなっていることに気がつけるだろうか?

ユリは単子葉植物綱、ユリ目、ユリ科、ユリ属の植物である。ユリ網と現すこともあるほど単子葉植物綱の代表的な植物である。その代表的な植物がなぜに双子葉植物綱のような、網レベルで違う植物の葉をつけているのだろうか?
花が伝える植物としての特徴と、葉が伝える植物としての特徴がまったく異なりすぎている。尖った花弁に丸い葉??
さらに根の部分。ユリ根、食されたりすることでも有名であるが、ユリは「球根草」である。これどうみても球根ではないよね。まあ同じユリ目のヤマノイモ科の根とみることもできるかもしれないけど、だとするとこんどは花に芋の花の特徴がない。つまり異なる特徴を同時に持つこんな植物は普通に考えればデタラメなのである。

継ぎ植物

しかし、前提を思い返して欲しい。これは特徴を書き表すことができる聡さをもった人物が書いた絵なのだ。
「この絵のおかしなところはどこだい?」と、師匠から問われているのだとする。
あなたはなんと答えるだろうか?
「お師匠、この絵は花と葉では特徴がまるで違います!」
ここまで答えて及第点なのではないだろうか。
まあ、そんな弟子へのクイズ用にお師匠さんが夜なべしてつくったイラストかもしれないが、それにしては凝りすぎているので、もう少し踏み込む必要があるだろう。

花がユリと同定できるレベルに特徴を平面に再構成し、葉や根も花の特徴とは結びつかないことがわかるように表現されている。
そうわかるように描かれているのだと仮定しよう。
つまり、この絵が書き記したものが全て正しいと仮定して、どうしたらこのような植物が実在するか、できるかについても考えてみようではないか。

花と葉の特徴が一致しない。そんな植物はありえるのか?

 

ある。

1花と葉を「継げ」ばいいのだ。
もしかして、これは「継ぎ植物」のイラストではないだろうか?

つまり、この絵にはここに線を引くことができる。
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そう新たな仮定を持って、再びその他のページを眺めてみよう。
新たな発見はないだろうか?
あるページに、こんなデタラメな根を持つ植物のイラストがあった。

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www.bibliotecapleyades.net/ciencia/imagenes_manuscrito/manuscrito075.jpg

気持ちの悪い根だ。こんな根っこはみたこともない。存在しそうもない。まさに異世界植物ww
なるほどね。
でも、聡い人物が観察可能なものを描いたのだと仮定したとすると、絵への感想もかわってくるはずだ。
いったい何を描いた絵なのだろうか。何を抽象化し再構成した絵なのだろうか?

根の部分をよくみてみよう。
なんだろう、この生えかけの芽は。
右に行くほど、伸びている?

もしや、これはパラパラ漫画よろしく、時系列を表現するイラストを一枚の絵に再構成したものではないだろうか?
時間経過をつなげてひとつの植物にまとめてしまっているので珍妙な形状になってこそいるが、これも線をひけばすぐわかるのではないだろうか。
線をひいいて現代風にしてみよう。

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我々が慣れ親しんでいるコマ割りに変換するだけで、これが何を書かんとしたのか、どのような意図で書こうとしたのかがわかるようになったのではないだろうか。

なんでつなげた!と説教したくもなるが、「色をぬるときにめんどくさかったから繋げたった」ぐらいのものなんだろう。400年前の人間なんだ、悪意があるとも思えない。現代人がそう見ることに慣らされているイラストの体裁なぞの常識が400年前の人間に通じるわけもあるまい。この作者が創意工夫をして時系列観察図をこのような独自形式を発明したうえで記したのだ。むしろがんばったね作者と褒めてやるべきだ。下手くそと言われようとも、何人かはわかってやらなきゃダメよダメダメ!

こうやって改めて見ると切られた茎が再生途中に花が継がれた時系列のイラストと見ることはできないだろうか?
観察眼がある人間が書いたとわかれば、同様に他のページもいろいろと発見することができる。意味のわからない文字列に注力し惑わされてはいけない。

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www.bibliotecapleyades.net/ciencia/imagenes_manuscrito/manuscrito139.jpg

ブドウの取り根

前にも書いたけど、こういう気持ち悪い一見意味のわからない絵のだって、女の人達がワインをつくるためにやるブドウ踏みの絵なのではないかと思う。ブドウというなら、この血管のパイプみたいなやつは、「取り根」(もしくは「取り木」)なんじゃないかとか。いろいろ類推できるようになると思うのです。

ブドウは挿し木のように切り口を土につけてやることで根を再生して株を増やすことができるのだが、茎を切らずとも外皮に傷をつけてやって、絵のように茎の途中で植木鉢のようなもので覆ってやると、茎の途中から根が再生する。挿し木のように切ってから根がつくかわからないというリスクを犯さずにブドウの苗を増やすことができるわけだ。

ぶどう盆栽 「小川式鉢植えぶどう育成専用パイプ棚」


blog.livedoor.jp/gospel_ogawa/archives/cat_32070.html

 

キウイのとり木


e.gmobb.jp/siki-sora/sasiki.html

右上の蜂の巣みたいなのはとてもブドウには見えないが、ブドウのピクトグラムが丸いつぶつぶになったのは現代人がそれをブドウだと認識するアイコン表示に慣れているからだ。現代に流通しているブドウ以外にもいろいろな種類のブドウがある。
最近すこし見かけるようになってきたマニキュアフィンガーとか、欧州系ブドウのマリオとか、こういう形をしたブドウの房は現代でもまあ見かけないでもない。(それが、どんな形か気になるひとはぐぐれ)
現代人の我々は房切りされて形を整えられたブドウを見ていることを思い出さなければいけない。

thebeast.com.au/wp-content/uploads/2010/10/wine-grapes.jpg ワイングレープ

植物キメラ

こうやって全体をあらためてみると、ヴォイニッチの著者は継ぎ木とか、挿し木とか、その手の研究でもしてたのかもしれないなとおもえてくる。
いってみれば実験ノート。
STAP細胞のあれこれで話題になりましたが、あれは動物の細胞外環境からのストレスで初期化をどうこうというものでしたが、生物学の歴史を愚弄しているとまでいわれたその歴史を数百年遡れば植物は細胞外環境からの刺激で分化状態を初期化できるというのが大発見だった時期があったわけです。例えば人参の切片を水に着けておくだけで、切り口から根や葉に再分化再生する。それが発見だった時代にさかのぼったに過ぎません。

キメラ動物は現代でも難しい技術ですが、キメラ植物はちょうど1600年ごろには最先端の技術でした。
ナスやトマト、ピーマンなんかは現代でも台木に苗を継いで育てられます。現代でも園芸などをやるひとには馴染みのあるものですが、あたりまえすぎて逆に知られてないのかもしれません。キメラというと、遺伝子操作がどうこうというイメージがあるかもしれないけど、植物の場合はカミソリでスパってやって洗濯バサミでつなぐだけで融合がおこります。イギリス人が柿を喰わないのは渋柿の根に甘柿を接ぐ方法をしらなかったので渋柿しかないからだ!(たぶん)
食べられない果物を食べられるように変えたり、弱い植物を強く変えたりするのに不可欠な技術なのです。これがあるとないとで食文化がかわるほどです。それほど植物を継いでつくられたキメラ植物は現代の我々の生活とは切っても切れないほど身近なものになっているのです。

現在、果菜類ではキュウリ、スイカ、メロンなどのウリ類と、ナス、トマト、ピーマン(一部)で接ぎ木苗を利用した栽培が行われています。

www.takii.co.jp/tsk/y_garden/spring/point03/

接ぎ木で人工的に作り出したキメラ (中略) 1664年にフローレンスで初めて記録されたビザリアオレンジが、その最初期の1つとされています。
www.jspp.org/cgi-bin/17hiroba/question_search.cgi?ques=true&quesid=0465

1600年ごろは植物の継ぎや交配などの技術はもちろん現在のようにな水準にまで達してもおらず、体系化もされていないので、失敗を繰り返しながら観察したものの実験ノートとして記録を残すことにも価値があったものと思われます。ちょうど1600年ごろから地球規模で気候が安定しだしたので、文明レベルが一気呵成に伸びました。ヴォイニッチがつくられたと思われる頃は植物キメラの研究こそが人類未踏の最先端領域なので、科学的探究心がある人が挑むにはちょうどよいテーマであったように考えられます。

で、まあ文字の部分については、やっぱりページ内の構成からも、あまり重要さを感じません。絵が先だったり、文字が先だったりで絵と文章を同レベルの重要度で書いたとも思えないんです。文字にイラストのキャプションや補足的な説明がはいっているとも思えず、紙が高価だったから使いまわしたった程度のことなんじゃないでしょうか。唯一交じり合ってるのがブドウ踏みの絵だとおもうんだけど、これもブドウ踏みが音楽的だからなんじゃないかな。おじいちゃんが残したイラストに孫が余白に楽譜を書いたとかそんな程度なのかもしれないし。あんま関連性はないと思うのです。文字は文字。絵は絵で考えたらだめなんでしょうか? こういうことを書いちゃうと、また、ヴォイニッチ・クラスタの人たちからこれまでの研究を愚弄しているとか言われちゃうのかもしれないけどね。まあ謎のままのほうがロマンがあるかもしれませんが。でも、植物キメラの実験ノートって言えば、それはそれでロマンがあるでしょ?

どうしてもイラストと文字っぽい何かを関連付けるのだとしたら、暗号じゃなくて、やっぱりこの繰り返しの多さからフィボナッチ数っぽい何か、例えば「葉の間隔」とか「維管束」を記したものとかかな?人間が心地よく感じる音楽もそうだけど、植物の葉の間隔の出現率や、間隔比率、自己相似性、繰り返しは似たようなもんがあるから、そういうものかもね。
ただ。この文字が暗号だとしても非圧縮っぽいし、自然言語だとしても表音文字だろうからイラスト以上の情報量が文字にはいっているとも思えない。絵がキメラ植物の合成のスケッチだとしたら、得に補足的な説明がいるわけでもないですし、きゅうり× ナス○とかその程度の実験結果が書かれてるぐらいなんじゃないかな。

そんなわけで作者はイラストが下手なわけではないと私は擁護したいと思います。

まあでも、こんな絵を見ると、頭が途中でおかしくなったのかもしれないけどねw
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www.bibliotecapleyades.net/ciencia/imagenes_manuscrito/manuscrito063.jpg
頭から植物生えちゃいました。てへっ。

ところで、この文章の下書きに「会質値他」と書かれてたんだけど誰かこの暗号をといておくれよ。なんのメモだっけかな・・・。
ちなみにヴォイニッチ手稿は↓のURLで見ることができます。
www.bibliotecapleyades.net/ciencia/esp_ciencia_manuscrito07.htm#top