原発ホワイトアウトのホワイ


現役霞ヶ関官僚が書いたフィクションだが、これは告発文のようなもの。
創話としてはいまいちだけど、ノンフィクション・フィクションとしては面白かった。

内容みるかぎりおそらく経産省かな。元経産官僚の石川和男さんあたりが書いたのかとおもったけど、違うんだ?
いっぱいいるんだね暴発しそうな人。青臭い正義感いっぱい抱えてどんどん爆発したほうがいいとおもうよ。配管も溢れないとどこが詰まってるのか見えないし。淀ましたままにしたら腐る一方だし。

 

作中の裏趣旨を簡単にまとめると
・電力会社のあらゆる経費は市価より2割高いよ
・その莫大な資金力を背景にした連合があるよ
・落選有力政治家にも利益供与があるよ
・怖いのは発送電分離より所有権分離
・国策捜査がされてるよ
・抗おうとすると逮捕とかされるよ
・福島原発事故の教訓いかされなさすぎ
・送電網脆弱すぎ

ってな感じ。
原発、高圧送電、雪国わかってねぇなという印象の反面、その他の話しはあー・・・という感じ。

おもしろいなと思ったのが、新潟県に再稼働に反対してて最近折れた泉田裕彦知事がいるけど、作中では新崎県(たぶん新潟と柏崎をかけあわせたもの)知事の伊豆田清彦がでてくる。山本太郎と思わしき人物は山下次郎とほとんどが実在の人物や地名をもじって登場しているのだけど唐突に実名があがるんだ。これが気になった。

P87の古賀茂明氏にはじまって、P187〜191にかけてずらずらずらとでてくる人物名、大阪高検公安部長三井環、加納駿亮、村上正邦、鈴木宗男、外交官佐藤優、田中真紀子、村岡兼造、福田康夫…etc 作中で他の本を紹介しているというのは一体どういうわけだろう。

元参議院議員 平野貞夫 著 小沢一郎 完全無罪 -「特高検察」が犯した7つの大罪

鈴木宗男著 汚名 国家に人生を奪われた男の告白

 

 

アメリカは政権がかわると施策をつくるがわもそう取っ替えになるらしいんだが、日本は政権が変わっても官僚はかわらない。そのほうが、いい点もあるけど、もちろん欠点もある。
管理者は善良だという前提に基づいた仕組みに悪代官がまぎれこむとそれを正すことができない。それを正すべき政治家などもそもそもその資本下に小飼されているというなあなあ構造。水戸黄門がでてこない水戸黄門みたいな社会になってしまう。

多少役得にあずかってうまい汁吸ってるやつがいたとしても、それでうまくいっている間は文句をいう人が大勢派になることはないんだけどね。食えなくなったり住めなくなったりする人らが出だしたら話しは別。世間という緩衝溶液の当量点、臨界点はちかい。慣習どおりやっていれば大丈夫とおもっているのかもしれないけれど外部環境というものはある境に急激な変化をするものです。

とくに3.11以降、マインドの変化と団塊世代の現役引退という構造変化もあいまって、今後数年内にかなり急激な変化をすると思う。
強い権力をもっていて抑えこんでてた人物を冠することで成り立っていた組織が崩れるときは反動がでかいので、やっぱり青臭い思われても逃げ切り世代じゃないなら、暴発できるときにうまい感じで暴発しておいたほうが将来のためにはなるのではなかろうか。機をみる必要は大切だけれども。この著者の犯人探しは霞ヶ関で絶賛開催中なんだろうなーと。

 

いや、しかし、作中では国家公務員による秘密漏洩は1年以下の懲役か50万円以下の罰金であった、秘密保護法案が成立したいまでは故意の漏えいであったばあい最高懲役10年と厳罰化された。暴発も難しくい時代になりましたなぁ。

 

ところで、

hotel-jyubankan(At)@g____.com

のgメールのメルアドは何? 入れるのかと思ったよ。
あ、あと濡れ場のシーン、編集者が強引に足したろ・・・?

 


2020年予測シリーズ 科学技術編


すこしだけ未来のはなし。すこしといってもおおよそ10年。科学や技術の進歩でどのように世の中がかわるかというよそくをたててみようと思う。キーになる技術はいくつかあるが、おおきなものは2つ。

演算能力の爆発的向上と応用生命化学分野の開花。

 

*バイオテクノロジー

おそらくこの10年で倫理的な合意形成の遅れさえなければバイオテクノロジーは研究室の世界から工業の世界へと足を踏み出す。と、同時に人々の倫理観や宗教観、哲学感の根底から揺るがしかねない事象に直面しなければならない。

 

技術の発展は進むが、法律や倫理が「何がおこるか」を想定できずに後追いになるだろう。その調整にさらに10年かかる。開花という表現にとどめたのは、技術が研究室からでて商業にのるまでにどう考えても時間がかかるからだ。

 

逆にいうと、安全性やなんやのかんやのと理由をつけて、「あえて」ぐだぐだやらないと危険な分野でもある。性急すぎる変化が民族対立以上の軋轢を生む可能性がある。技術を利用できるものと利用できないもの。理解があるひと・ないひと。先天性形質に分類されるヒトの個体差。この衝突は遺伝子組み換え食品で現れた衝突の比ではない。直情的で直接的だ。

 
この先の10年に必要なのは技術の進歩だけではなく倫理観の確立と法律の制定である。
そのぐだぐだしている間にも技術の発展はすすむ。ヒトゲノム計画には50年が必要であったが、この10年でわずか2万円で個人の遺伝子検査ができるまでに技術はフラット化した。
その結果、医療だけではなく工業的にもこれらの生体応用技術は転用されるだろう。
インドの赤ちゃん工場(代理出産)やデザインドベイビーが社会問題として認識されはじめているが、このような生命の発生に関わる問題だけでなく、歯の再生のようなものはつぎの10年で導入されうるものだろう。

 
そして考えなければいけないのが、現在のメカニカルな分野への細胞の転用だ。
仮にこの分野を生体ガジェットと呼ぶことにする。

 
生体ガジェット、どんなものが考えられるか?
たとえば現時点では電気的なガジェットでは実用化が難しい小型の嗅覚センサー。犬の嗅覚細胞と電子機器を組み合わせたようなものを想像してほしい。回路的に再現するよりも、生体の仕組みをそのまま導入したほうが小型化できる可能性がある。量産や品質精度、耐用年数には問題があるだろうが、細胞がユニットとして出回る未来はこの10年で十分に想定しうるものだ。

 
乾燥した(乾眠させた)生物の粉(細胞)に、水をいれてすこしの時間振動培養すると使えるようなインスタントラーメン方式のガジェット。嗅覚受容体が匂いをキャッチして出す微弱な電気信号を拾う装置。例えばそんなモノがでてきたとき、ソレを生き物と捉えるか、交換可能な部品と捉えるか?
USBの先にキノコが生えた湿度計がでまわったとして、それを道具とするか天然の菌糸類とするかは人間の議論がひつようだし議論のためには時間が必要だ。そしておそらく議論よりさきに実物が出回る。

 

 

*シミュレーティッド・ワールド

演算能力の爆発的向上がもたらす恩恵はいくつかあるが、その際たるものは予見と、微細な兆候の検知、またはその相関関係の発見である。先に書いたバイオテクノロジーの飛躍的な向上もこの演算能力の爆発的向上の恩恵にあずかる。

 
化学組成をシミュレートできるようになれば素材系の爆発的進化が見込まれる。
水や空気の流れを仮想化できれば、音がしない静音プロペラやジェットフェリー並に早い帆船もできるかもしれない。工場の生産効率もあがることだろう。町並みと人の流れを再現できれば建築物の前に様々なことを試すことができる。都市計画も大きくかわる。
脳のなかで何がおきているかを模擬的にではあるが再現できるようになったのだって現実の環境係数に等しい量のデータを処理できるようになった演算能力向上のおかげだ。

 
つぎの10年では基礎科学分野、工業分野でこの演算能力の向上が効いてくる。
設計、製造、テスト、運用、評価などというプロダクトライフサイクルが、革新的に変わる可能性がある。

 
100万回衝突させられた車。
車の衝突実験などでは予測にもとづいて設計し、実際に壊して評価するよりなかった。しかし、物理演算エンジンの演算能力の向上でシミュレーションの精度があがると、設計の段階でこの仮想実験がはいってくる。この運用はすでにはじまっている。
実際の製造や破壊テストはおこなわれないので、低費用で設計を見直すことができる。
中や外の人間の生存確率が一番高いモデルを採用するなど、遺伝的アルゴリズムでの設計などが採用される日は10年以内にくるだろう。

 
体験→改善したいという欲求→発明
われわれが意識するまえに、問題が解決している未来がまっている。そしてそれは人間の時間の流れからは想像もできない速さで毎秒加速する。

仮想世界の構築は我々人類の時間軸とは離れた世界ができあがることを意味する。
そもそも人間の脳の仕組みなど人を殺して頭をひらいてもわからないのだ。高演算はそれを解決する。つまり人類はその過程を結果としてしか観測しきれない。100万回分の衝突映像を見ている時間は人生にはないからだ。

 
熱交換、燃焼系、エンジンや発電などのエネルギー変換系、あらゆる分野が時間も費用も少なく試せるようになる。

 

高演算のために必要なのは環境係数を取得するためのセンサー類、観測系、入力系。おそらく次の10年はここが進化するんじゃねぇかな!


沖縄・小笠原などのM9級地震のエネルギー


沖縄・小笠原にM9級地震のエネルギー? 学会発表へ
digital.asahi.com/articles/TKY201310040341.html?ref=comkiji_txt_end_kjid_TKY201310040341

小笠原と沖縄って、ま~た、ずいぶん相互関係がないところだなと思って記事を読んだ。GPS観測での予測ずれと実際の過去地震発生から予測するのだという。へー。

ただ、これだとGPSで継続観測してるところしかわからないのが残念なところ。

 

地震データベースを組んだ時に、地震発生のマグニチュードを比較可能なようにエネルギー規模に変換してGoogleMAPに落としこんだヒートマップをつくったことがある。

地震と潮位を突合させるプログラムで潮位のほうは今年分を取得していないので動いてないけど、地震データのほうはまだクローラーがストックしてくれている。

どれどれと思って、ひさびさに、みてみた。(http://nazono.com/)

2013世界鳥瞰 2013日本近海

この赤いラインがつながりそうでつながってないところがエネルギーのたまってるところ。たしかに記事中でふれられている地域で大きなエネルギーの開放はされてないようだ。イコール地震が起きる可能性がある。
まぁ、記事で触れられているよりももっと警戒しなきゃならんところがあるようです・・・が。

 

防災の日あたりにこのプログラムにも手をいれようとアース・コミュニケーション・アワードの東京ハッカソンに申し込んでたのだけど、姪っ子からもらった手足口病(たぶん)で寝込んでしまって放置したまま。プライベートでやると継続してやるのは難しいですね。

 

あらためて、まじまじとヒートマップをみると、母島の当方に伸びてる線がきになる。ここからウェーク島のほうこうになんか繋がりそうなきがしなくもない。あと数億年したらだけど。インド洋の南にあたらしいプレート開裂ができているらしいのだけど、ここの緯度のラインはなんかジオメトリックとか地球の内部のマントル的ななにかに偏在があるのかもね。

にしてもマリアナ海溝あたりはストレス高そう~。なんでこんなに端止めできるんだろう。観測できてないだけかな。