日奈久断層から別府島原地溝帯の地震に変化か


今晩から明日にかけ瞬間最大風速35メートル、例年4月一ヶ月分の雨量が1日に降雨するという台風なみの暴風雨になると予想されている。緩んだ地盤に雨が入り込むので土砂災害が予想される。被災地では最大限の注意をされたし。

 

 

さて、震源が熊本から大分にまで広がりつつある。

 

2016-04-16 12_36_42-新しい通知

www3.nhk.or.jp/news/live/?utm_int=all_contents_tv-news_live

 

 

昨夜16日午前1時25分にマグニチュード7.3の地震が深さ10キロにて発生したのち状況が変わったと判断したほうがよさそうだ。(( www.jma.go.jp/jp/quake/20160416033614387-010000.html )) 震源の分布が16日午前9時頃から11時にかけて阿蘇山をまたいで大分県側に広がっている。

 

14日に熊本にて発生したマグニチュード6.4の地震は、布田川断層・日奈久断層のうち、日奈久(ひなぐ)断層帯(全長約81キロ)のうち北端にある高野~白旗区間(同16キロ)が活動したとされる。(( mainichi.jp/articles/20160416/ddm/001/040/137000c ))
地震で発生したエネルギーの関係から、14日のが前震で、16日未明の地震が本震ということになった。

 

阿蘇山をまたいで震源が連動しだしたことで、別府島原地溝帯というもっと広い面で考えなければならないようだ。午後にかけて震源地もだんだん阿蘇から東北側に移動しつつある。

 

2016-04-16 12_37_00-NHK NEWS WEB ニュース同時提供中

産総研 活断層データベース 起震断層
gbank.gsj.jp/activefault/cgi-bin/search.cgi?search_no=j024&version_no=1&search_mode=2

2016-04-16 11_51_02-産総研:活断層データベース

14日からおきている布田川断層・日奈久断層でおきている特定ひとつの断層でおきている地震だけだとは判断できなくなったといっていい。阿蘇山をまたいだ。(スクリーンショットは14:00のものだが、現在までにもっと多くの地震が発生している。)

専門家「これ以上の本震が今後あるかもしれない」 地震連鎖可能性否定出来ない
西日本新聞 4月16日(土)12時33分配信

headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160416-00010013-nishinp-soci

 

「震源、じわじわと東に」 別の活断層に影響の可能性
朝日新聞デジタル 2016年4月16日11時35分

www.asahi.com/articles/ASJ4J34VYJ4JULBJ00G.html

 

九州大学の地震情報をみてみよう。

この24時間での地震の発生状況だ。まさに別府島原地溝帯である。

2016-04-16 12_32_34-SEVO Seismicity Map (kyu_last1day)

www.sevo.kyushu-u.ac.jp/~hypo/hypomap/last1day_kyu.html

 

この7日間の地震発生状況。

2016-04-16 12_31_37-SEVO Seismicity Map (kyu_last7day)

www.sevo.kyushu-u.ac.jp/~hypo/hypomap/last7day_kyu.html

 

この30日の地震状況。

2016-04-16 12_30_50-SEVO Seismicity Map (kyu_last30day)

www.sevo.kyushu-u.ac.jp/~hypo/hypomap/last30day_kyu.html

30日でみると、結構広範囲で中央構造線沿いに動いていることがわかる。得に画像左下、九州南西の海洋上が特徴的。右下の海洋上は海溝部でプレートが沈み込んでいるところだ。

こうやってみると30日の間に南西から亀裂の伝達が東北方向に移動しているのが見える。

usgsで確認できる30日以上前のM2.5地震を確認するかぎり3月頃からおきている石垣あたりの地震から続いているのかもしれない。

2016-04-16 16_27_54-新しい通知

earthquake.usgs.gov/earthquakes/map/#%7B%22feed%22%3A%221460791525281%22%2C%22search%22%3A%7B%22id%22%3A%221460791525281%22%2C%22name%22%3A%22Search%20Results%22%2C%22isSearch%22%3Atrue%2C%22params%22%3A%7B%22starttime%22%3A%222016-01-01%2000%3A00%3A00%22%2C%22endtime%22%3A%222016-04-16%2023%3A59%3A59%22%2C%22maxlatitude%22%3A34.452%2C%22minlatitude%22%3A23.08%2C%22maxlongitude%22%3A132.759%2C%22minlongitude%22%3A119.663%2C%22minmagnitude%22%3A2.5%2C%22orderby%22%3A%22time%22%7D%7D%2C%22listFormat%22%3A%22default%22%2C%22sort%22%3A%22newest%22%2C%22basemap%22%3A%22grayscale%22%2C%22autoUpdate%22%3Afalse%2C%22restrictListToMap%22%3Atrue%2C%22timeZone%22%3A%22utc%22%2C%22mapposition%22%3A%5B%5B21.57571893245848%2C117.68554687499999%5D%2C%5B34.125447565116126%2C139.306640625%5D%5D%2C%22overlays%22%3A%7B%22plates%22%3Atrue%7D%2C%22viewModes%22%3A%7B%22help%22%3Afalse%2C%22list%22%3Atrue%2C%22map%22%3Atrue%2C%22settings%22%3Afalse%7D%7D

 

余震が連発しているが、7.2の余震にしては規模も間隔も短いので、今後も注意が必要だ。
中央構造線と布田川断層・日奈久断層における地震については前回のエントリー、先日書いている。

kuippa.com/blog/2016/04/15/%E4%B8%AD%E5%A4%AE%E6%A7%8B%E9%80%A0%E7%B7%9A%E3%81%A8%E7%86%8A%E6%9C%AC%E7%9B%B4%E4%B8%8B%E5%9C%B0%E9%9C%87/

 

四国のスロースリップ観測状況

広島大学のATMOSもここ数日分を追ってみる。

tremor.geol.sci.hiroshima-u.ac.jp/day.cgi?&day=1&month=4&year=16&figtype=omap&area=e-shikoku

範囲は狭いが、四国東部の中央構造線上で体感できない(ゆっくり地震)スロースリップが観測されている。


 

大分などの潮位情報

地震と潮位は関係ないオカルトであることは前回のエントリーでも申し上げたが、貼っておく。

www.data.jma.go.jp/kaiyou/db/tide/suisan/suisan.php

2016-04-16 12_47_23-気象庁 _ 潮汐・海面水位のデータ 潮位表 大分(OITA)

大分県の潮位変動は今日あたりが最緩慢か。

 

四国西部、宇和島はこんな感じ・・・。

2016-04-16 12_49_15-スタート宇和島

四国、中部瀬戸内海側も16日あたりか。

2016-04-16 12_50_34-気象庁 _ 潮汐・海面水位のデータ 潮位表 伊予三島(IYOMISHIMA)

こちらは大阪方面の淡路島洲本。潮位変動はどちらかというと緩慢な印象がある。

2016-04-16 12_52_19-気象庁 _ 潮汐・海面水位のデータ 潮位表 洲本(SUMOTO)

潮位は、ただのオカルトなので科学的な立証でもされないかぎりは真にうけないこと。

 

建物被害、文化財

加藤清正が建てた熊本城の東十八間櫓や北十八間櫓が崩壊してしまったようだ。
こないだのブラタモリがありし日の姿になってしまった。阿蘇神社の楼門と拝殿も壊れてしまった。

熊本城の屋根瓦が吹き飛んだのは、昔の建物は瓦を吹き飛ばすことで免震構造にしてたということらしい。なるほど、たしかに、重量物をパージしていけば、建物の固有振動周期変えられるな。古式のエキスパンションみたいなものか。

橋の崩落、高速道路の立体交差の陸橋、ダム(こちらは防波堤のみの決壊だったようだ)などのダメージがあったようで、やはりこれも明日からの雨で予断を許さない。

 

 

噴火について

阿蘇山が小規模噴火したが現在までのところこちらはおいておいて問題はないのではないか。以前から活動がやや活発化していたところに、表層の断層地震で刺激されて噴火した程度なのではないかと考えている。311以降ひずみが溜まっているはずなのでいずれ破局噴火がおきるかもしれないが今回のそれとすぐに結びつけるのはよくないことのように思う。なんにせよM7じゃぁないな。

 

 

NHKの災害時サイマル放送

災害時ということで、テレビニュースのネット同時提供されている。

www3.nhk.or.jp/news/live/?utm_int=all_contents_tv-news_live

他のニュースや関係ない報道をすると停波するんだけど、なんか中国のグレートウォール下で報道をみているような気分になる。こんな感じなんだろうね。

 

人的被害

最後になってしまったが、文化財やモノの破壊などなんということではない。しかし、前途洋々これからという若者が亡くなるということについては言葉もない。お悔やみを申し上げる。
東海大学、阿蘇キャンパス農学部が。あったようだね・・・。
www.u-tokai.ac.jp/about/campus/aso/

南阿蘇村の道路が寸断し、1000人が大学に孤立した状態になっているそうだ・・・。

 

 

震源地が広がっている。自然災害は防ぐことはできない。

しかし、わずかな知識と心がけで立ち直り不能な被災者になることは拒否できる。

 

東京防災

www.bousai.metro.tokyo.jp/book/

 

どうか、地震のない地域の人たちも他人事にならずに。

中央構造線は熊本から静岡まで続いているのだから。

 


中央構造線と熊本直下地震


ただいま深夜。6両編成回送中の新幹線が車庫にもどる最中に全車両脱線したと報道をしている。災害中なのでNHKがサイマル放送を公開し、ネットでみれるようになっているのだ。明日あかるくなったときの被害の広がりが心配だ。

倒壊した建物の下敷きになった人たちがいるそうで、死者が2名でたと報道があった。直下に近いので被害は局所に集約されているものの、余震は本震を超える規模や揺れになるものがあるので今後も注意が必要だ。断層による地震だとおもわれるので今後もしばらく地震がつづくことが予想される。気象庁によれば1週間程度は警戒の必要があるそうだ。

 

 

活断層をみてみよう。

活断層データベース 起震断層・活動セグメント検索[GoogleMaps版]

gbank.gsj.jp/activefault/cgi-bin/search.cgi?search_no=j024&version_no=1&search_mode=2

スクリーンショット 2016-04-15 00.21.40

今回動いたのはこの活断層帯(布田川断層・日奈久断層)だとおもわれるが、すこし離れた地域、西側でも動いている様子なので、今後判明する未知の活断層もあるのかも。

 

 

USGSのデータを追う。

ここ30日ほどのM2.5以上の地震。結構活発になってます。

スクリーンショット 2016-04-15 00.01.03

スクリーンショット 2016-04-15 00.04.15

スクリーンショット 2016-04-15 00.19.08

※おそらくこの6.2のデータはプロット位置が間違っているのではないかな。

 

 

4/1の紀伊半島沖の地震以来この数週間、ゆっくり地震(スロースリップ)に特徴的なシグナルがでていたので東南海に注目していたのだけれども、まさか中央構造線のどんつき熊本でこれほど大きい地震がおきるとは考えてもなかった。

スロースリップについて簡単に説明しておくと、「ゆれない地震」のことである。プレートや断層が壊れることでおきるのが「揺れる地震」だけれども、これは壊れないまま静かに沈み込む地震。低周波で観測され2002年に提唱され観測が始まった。揺れないので人間の体感ではわからない。このスロースリップがおきていない箇所にプレート同士の固着域(アスペリティ)があるんじゃないかと言われている。アスペリティ部分が剥がれずれたときに巨大地震が発生する。

 

 

 

通常の地震と同じく断層すべりですが,そのすべり速度や破壊速度が通常の地震と比べて小さいことから,スロー地震と総称されています。このようなスロー地震は,南海沈み込み帯の他にカスケード沈み込み帯やサンアンドレアス断層などでも観測されています。

tremor.geol.sci.hiroshima-u.ac.jp/

 

 

広島大学がその微動ATMOS観測データを公開している。スロー地震観測された日の画像データを日付順にならべてみる。

 

ここ

4/1に紀伊半島沖で深さ10Km M6.0の地震が発生した

 

 

実はこのタイミングで、ATOMSを毎日見るようになり震源域が北のほうに移動したので、東海地震の発生を警戒していた。(警戒してもなにもできないんだけどね気になったんだよ)

 

 

下記に張っているのは紀伊半島付近の潮位情報だ。

潮の満ち干きや地殻潮汐は地震学者さんらには地震の発生とは「なんの関係もない」という結論になっているそうだ。が、311のデータなどで個人的にデータをデータベースにぶっこんでクロスしたりした範囲では大規模地震の発生についてはそんなこともねぇんじゃねぇかなと思ってんだけど、、、まあ証明するのは俺の役割ではないので、ま、素人のたわごと。ちゅうか粒度の設定をどうしたものかアイディアがないので相関とってないだけなんだけどね。そんなわけで、潮位と地震発生との関係は科学的根拠がないオカルトだけれどもあえて貼っておくね。

 

www.data.jma.go.jp/kaiyou/db/tide/suisan/

スクリーンショット 2016-04-15 00.08.36

4/1は下弦の月でした。

スクリーンショット 2016-04-15 00.10.48

たまたまですが潮位差があまり無い日です。

 

 

 

こっから、スロースリップの発生震源が紀伊半島から四国のほうに移ります。日付に注目してみてほしい。

四国の西部にうつって、おちついたのかなと思っていた・・・んですが。

 

 

 

・・・が!

 

わずか1ヶ所づつではるが、豊後水道を挟んでスロースリップが発生していますね。

正直注目するようなデータではないのだが、このデータ観測は広島大学がやっているので東海から四国までしかカバーしていないことを考えると、この数日の間、九州側でなにかがおこっていたのかがわからないのは悔しいところです。

 

 

ついでに、オカルトの潮位データを貼っておきますね。

こちらも「たまたま」だけれども4/14 干潮満潮の差がないタイミングでした。

スクリーンショット 2016-04-14 23.50.04 スクリーンショット 2016-04-14 23.55.09

4/14は上弦の月、満潮と干潮の差が少ない。きっとね相関係数だすには株価みたいに移動平均の粒度別でクロス日をとればいいとおもうんだよね。MACD的なやつで。うん。めんどくさいね。やりたい人がいたら言ってね、311のときにmysqlにぶっこんだ記憶があるからサルベージするよ。話しがそれた。もどすね。

 

 

 

で、このスロースリップの動きが中央構造線に沿ったものであるのを確認してほしい。

発生が予想される、東海地震、東南海地震、南海地震(もしくはそれらの連動)はこの中央構造線沿いに各部位が壊れることで発生すると予想されている地震なのね。

 

中央構造線というのは衛星写真で上からみても分かる程度にしっかりとみてとれる。浜松から熊本にかけての綺麗なラインがほら見えるでしょ。パレットナイフでひっかいたような筋が。実に地形って意味があるんだなと思うわけです。四国出身のひとにきいたらなんでも中央構造線って肉眼でも見えるらしいですぞ。まじでか。

スクリーンショット 2016-04-15 01.12.47

 

 

 

そう、それで、さらにオカルトになっちゃうんだけどさ。

紀伊半島のスロースリップ観測地点を見ると伊勢神社とか熊野古道とかあたりなんだよね。四国はちょっとごめんなさい霊場と呼ばれるところが多すぎてわからないのだけど、どうだろう。低周波地震発生域と霊場といわれるところって一致したりしてないかな?

人間に低周波を当て続けると幻覚幻聴を見たり聞いたりするという報告があったと思うんだけど、もしかしたらこの地震による低周波が所以となって霊場になったのかななんてことを、スロースリップの震源プロットをみてて思いました。水見みたいな古式神事祭礼にならえば低周波の発生も古来の方法で観測できなくもないし。ま、オカルトだね。

 

 

そ、地震がいつおきるのかどれくらの規模でおきるのかとかは予見予測するなんてのは全部オカルトなんだけど、ひとつだけ言えることは災害への自律的な準備、地域の準備、公共の準備は災害から発生する被害を著しく減らせるってことなんだ。なにをするまでもなく知識や心がけだけでね。

 

東京直下地震が発生したら11000人が死に、110兆円の経済被害がおきることが被害想定されている。東南海・南海地震では18000人が死に57兆円の経済被害が想定されている。

天地杞憂になることはないのだけれども、適切な知識をみにつけて準備をすることは無駄にはならないとおもうので東京防災へのリンクを貼っておきますね。

www.bousai.metro.tokyo.jp/book/

 

 

 


ふるさと納税のことを考えるとパナマ文書について認めざるを得ない俺がいる


世界をパナマ文書の衝撃が襲っているのだが、日本ではどこ吹く風だよね。

夜のテレビニュースでは触れられもせず、新聞みても3面にベタ記事があるのみ。なぜ株価や為替が乱高下しているのかもパナマ文書に触れないままという、それってある意味凄いなと感心する報道がなされている。本日になってよぉぅやく、一面に載って夜のニュースでも取り上げられるようになったが、今日は4/7である。スキャンダルが明らかになりアイスランド・グンロイグソン首相が辞任を表明したのは4/5のことなのだが、ちょっとよくわからない時差があるようだ。日付変更線かなこれ。
ま、報道のほうは別にどーでもいいんだけど、中国のように報道管制で報道されてないんじゃなくて、もしかしたら、その重大さがわかってないだけなのかな?と、むしろ不安になったので一筆かくことにした。

まあ、タックスヘイブン[tax(税) haven(避難地)]をタックスヘブン[税金天国(heaven)]だと思ってて恥をかいたおっちゃんの案内なので、まあお察し。

 

パナマ文書のヤバさお品書き

 

  • パナマにある業界3位の法律事務所からリーク←過去40年分ですと!?
  • プーチンや習近平など60人の国家指導者がリストに載ってる←政変あるんじゃね?
  • タックスヘイブン租税回避地利用←適法だが道義的にどうなの論
  • なんでこいつらの個人資産数千億円もあんの←まっくろだよね
  • 欧州を中心に500ほどの銀行のペーパーカンパニー15,000社がばれる←金融やばい
  • 今回リークがあったのは英国系の租税回避地←おい、アメリカがいねぇぞ

 

過去40年分ですと?

今回リークがあったのは2.6テラバイト分。
4GB焼けるDVD-Rにして666枚分(不吉な数字だねぇ)、700MB焼けるCD-Rにして3,803枚分。
まあ、データとしては現代ではそれほど大きいという印象はない。サーバー一台にぶっこめる量だ。
PDFらしいので実質もっと小さくできると思う。(恐らく今、有志連中がデータ化している頃だろう)

 

世界の状況はこちらから俯瞰することができる。

panamamap2016-04-07 18_31_47-Panama Papers_ where the money is hiding

briankilmartin.cartodb.com/viz/54ddb5c0-f80e-11e5-9a9c-0e5db1731f59/embed_map?ref=producthunt

 

 

リストはここで検索できるようになっている
offshoreleaks.icij.org/search

→ (※追記 offshoreleaksは2013/6に公開された 英領バージン諸島やケイマン諸島などのタックス・ヘイブン(租税回避地)におかれた企業やファンド等のデータを検索可能とするデータベース で約10万件分。今回のリークの100分の1以下で、またケイマン諸島を含むのでパナマ文書とはすこし性質が違うかも。パナマ文書については5月を待たないと我々は詳細をみれないのかな?)

offshoreleaksでざくーっと日本の住所で検索して見た限り、外国人名が多い。

Japanだと
Officers & Master Clients (533)
Offshore Entities (4)
Listed Addresses (467)
tokyoだと
Listed Addresses (236)

地元三鷹市だれかいるかなって住所で検索したらgoogleストリートビューに建物ごと「ぼかし」が入ってた。なにこれやばい案件??武蔵野市も調べたら・・・。あ、なんか興味半分に個々個別に調べたりして書かないほうがよさそうだねこれ。うん、命大事。

 

まあ、それはさておき。

過去40年分の業界大手の法律事務所が保有していた文書なんだけど、そもそも40年前って磁気テープすらなかった頃だよね。レコード。マイクロフィルムとか。こんなクリティカルなデータをなんで電子化したのかって話。誰かがそそのかして電子化させて、厳重に保管されていたものをハックして、身元を明かさずに流出させる。こりゃ言うまでもなく組織的な動きだよね。icijはFBIもCIAも知り得ない情報を手に入れたとかいってたけど、CIA以外むしろどこにそんな組織があるんだって話しだとおもうよ。

 

政変あるんじゃね?

やはりインパクトが大きいのは習近平やプーチンだろう。

 

中国は汚職摘発に動いていた最中であるし、ロシアは現在軍事衝突をしている最中であるといいっていい。英国や、フランス、北欧でも影響はあるだろうけどトップが退陣すればいいだけの議会制民主主義国と違って、軍部や体制と強く結びつきすぎている国では政治的体制の崩壊が国家秩序の崩壊と同義になってしまう国がいくつもある。
これは、立場のないおっさんの無責任な放言とおもって欲しいのだけど、今後の進展次第では世界地図が書き換わる可能性がある。アラブの春は民主化という名の無政府状態を生み出し多くの難民を生み出している最中であるが、同程度の衝撃が世界に広がる可能性は十二分にある。得に中国、いや主に中国。

 

そう書いてたらニュースが飛び込んできた。

プーチン大統領直属の「国家親衛隊」創設へ
www.yomiuri.co.jp/world/20160407-OYT1T50106.html

 

プーチンは35万~40万人規模の私兵を持つと5日に発表したそうだ。国軍の半分に相当する。本気だ。5日に発表されたのが7日に日本で報道。やっぱりちょっと時差が・・・ありますね。なんの時差だかは知らない。わからない。わからない。

 

タックスヘイブン適法だが道義的にどうなの論

みんなで収めて作った社会インフラにフリーライドしているではないかと。

これは受益者負担の原則に反しているよな!というのが正論。

でも、おまえら町内会費とかマンション組合費とかちゃんと払ってる?あれも裁判の判例上は納付義務があるものとして取り扱われてるらしいから、そういうところまでやってる人だけ石を投げなさい。ぁ!ごめん、やめて痛い。
商店街とかで街路灯やら防犯カメラ設置して年間百万以上かかってんだけど、大手チェーン店とか儲かってそうな店ほど加盟もしてくんないんだよね・・・。フリーライダーにより地域が滅びるということはあるけれども、短期的な競争では宿主を滅ぼしてでもうまい汁は吸ったほうに軍配があがるからいたしかたないとも思うんだ。

 

ふるさと納税というものがある。
商品というリベートで釣って納税地を選びなよという仕組みだ。DMMのある石川県加賀市が納税額の半分をDMMマネーによる優待にしようとしたら換金性が高すぎると怒られた、あのふるさと納税である。これが普及したおかげで港区などでは税収が下がってしまったそうな。
これの発展上に租税回避地というものがあると思ってもらえばいいと思う。換金性高いなんてのはなんのその。

「うちは、税金安くするからうちで納税していってね!」
「うちなんて税金とらないから登記だけでもしてね!!」

っていう露骨な誘致合戦が極まった結果なのだ。

税金を取らなくても本社登記地がそこにあれば、手続き、レンタルオフィスなどの不動産や対応人員、銀行、郵便など関連産業で雇用が生まれる。南太平洋に浮かぶトケラウ島は「.tk」ドメインをタダで配ったことにより世界のスパム業者の温床にはなってしまった。その是非はさておき、それによって島民はインターネットを敷設できたのだ。
北海道の山中も東京銀座も税率は同じという日本からは想像がつかないかもしれないが、元来税率というのは地域によって柔軟性があるものだ。日本でもかつては悪代官が領民に重税を課していたように、物価やそれにともなう税というのも地域によって裁量があった。

日本では登記につかえる住所さえあれば住民表は居住の実態関係なく日本各地どこにでも移すことができる。

日本有数のお金持ちとして有名なユニクロ ファーストリテイリングの柳井 正さんやソフトバンクの孫正義さんの住民表をどこか辺鄙な寒村に移せば、それだけでその自治体の税収が大きく変動してしまうインパクトがある。トヨタがある豊田市はトヨタが赤字になったときに法人税収がふっとんだようなものだ。

もしも、日本国内の自治体が自由に税額を変更することができたら、お金持ちや優良企業の奪い合いが始まるであろう。ふるさと納税で「納税地は選べるんだ!」とよく訓練された納税者はよりお得な納税地を選ぶだろう。

それの発展形が租税回避地。租税回避地はお金持ちの誘致に成功したのだ。

 

国際租税条約を結んでいる国同士では税の二重取りをしないために、片方で納税されていればそれを控除とか損金算入できる仕組みがある。税金をかけることや、税を自国の通貨で収めさせることができる通貨発行権、徴税の強制執行がおこなえるのは国家の最大の権益であるが、その権益を互いに侵さないために儲けられている条約だ。

会社。本社機能と登記地の本社が異なることはある。どこで発生した利益なのかを厳密にわけたりすることはできない。一年の何日はここに住んだからここに何日分納税してなんてわけかたはしないで排他的に処理されるのだ。
ハリー・ポッターの翻訳者が日本とスイスどちらに生活の本拠地があるかで見解が割れ、日本の税務当局が日本に拠点があるとして35億の脱税だとして告発されたり、逆に武富士の創業者から海外で生前贈与をされた相続人が海外資産1,330億円に日本が課税したら生活の本拠は香港だったので納税義務はないとして、国がペナルティとして400億円払ってごめんなさいしたりしている。(( www.nikkei.com/article/DGXNASDG17022_Y1A210C1000000/ )) もちろん税額や仕組みは国ごとに異なる。だから、金持ちは豪華客船にのりお金(キャピタル)をもってフライトするのだ。住所のない上級流民ドリフターズになる。

 

アマゾンが本社を置くワシントン州シアトルはかつては、所得税はあるものの売上税(消費税みたいなもの)がなかっために事業所得を赤字にしておけばその税額分を売値として安くできていたため成功した。(※現在は他州なみの9.6%)

スターバックスは税金を払わずに済んでいる。

アップルの実行税率が昨年は2%未満だったと報じられるのもそうだし、東証上場上位50社のうち45社がタックスヘイブンを活用しているのをみてもそうだ。いまや国際企業にとって競争手段、生存手段として必要不可欠なものになっている。

競争のルールが違うところで、国際競争をしなければいけないのだから結果のパフォーマンスが異なるのは当然だ。税引き後の利益が2%とか4%とかいっているなかで、同じ商品を扱っているのにあそこの会社だけ14%もあるとなれば、競争の結果は有意にかわってくる。だってしょうがない。競争力のない個人商店にお客さんはこないし、納税地が理由で商品やサービスは選んではくれないのだから。

 

租税回避地は世界各地にある

日本の大企業・富裕層はタックスヘイブンで世界第2位の巨額な税逃れ、庶民には消費税増税と社会保障削減

 

そして、税の種類も様々あって税率も異なる。

  • 消費税:売上税のようなお金のやり取りに掛かる税金
  • 住民税や法人均等割:そこに存在するというだけでかけられる税金
  • 所得税:所得に掛かる税金
  • 固定資産税:日本では主に土地にかけられる
  • 相続税:日本ではもっか上昇中(知らないと死ぬよ!

 

これは各国の実効税率を財務省発表を大手監査法人PwCがまとめたものだ。

各国実効税率

www.pwc.com/jp/ja/tax/news/library/keywords/effective-tax-rate.html

このように税率は国によって異なる。だがそれ以上に制度そのものも異なるのだ。

 

アメリカ、ラスベガスがあるネバダ州には、法人所得税なるものがそもそも存在しない。

同じくペーパーカンパニーのメッカであるデラウエア州は営業活動を他州(米国外含む)でのみ行う場合は州の所得税は一切課されないし、申告書の提出すら免除される。ちなみに日本は法人登記をしているだけで赤字だろうがなんだろうが毎年均等割額で地方税7万が課税される(´・ω・`)

ハワイの地方税率は4.4%なので日系登記会社も多い。ハワイを本社にして日本を支店にするなどいろいろなやり方がある。

 

アメリカと日本ですらこのように税制税率が違うのだ。重要なところは、これが適法であるということ。さらにはどこかの国が他国に対して「おたくの税率低いんじゃないのー」とか内政干渉することはできないってことだ。
だから、ケイマン諸島、マルタ、キプロス、モーリシャス、モナコ、パナマ、イギリス領ヴァージン諸島、バミューダ諸島など小国や資源のない国は税金を抑えてでも企業や裕福層を誘致しようとする。金持ちがたまに来てくれるだけで島がもりあがるからだ。

 

道義的にこれらの貧しい国々がとった生存戦略を責めることはできない。

お金持ちにノブレス・オブリージュ(貴族義務)よろしく、持つものは負担してねということはできるが、受益者負担の原則を考えれば、年収300万の人と同程度にしかインフラなんて利用してないしと言われると、スーパーリッチだという理由で数千億を毟る理由にはいささか弱い気もする。稼いでも取られるだけだってわかったら、じゃあ人並み以上には稼がんで遊んどこってなるのを責めることはできないと思う。
才能があるからと才能を行使させることまで敷いたら、それは奴隷と変わらない。

 

そういう意味では中世の貴族は社会に隷属する奴隷のような存在であったと考えることもできるかもしれないね。立場や名声、富を得るかわりに才能の行使を要求され領民に奉仕すると。でもまぁ、現代はそうではない。権利を補償しないのだから義務も強要できない。
まあそんなわけで、道義的にどうなのっていわれると、ここ個別の事情を鑑みざるを得ないから、一方向からそれは倫理的ではない、道徳的ではないと断ずるべきではないと思うんだ。感情的には賛同されないだろうけどね。規範というものは時代や国によって変わってくるものだ。だから、これについてはこれから議論が深まればいいんじゃないかな。

ま・・・、

報道しなかったりして議論の素地をつくらないのはダメだと思いますが。

 

でも、あいつらまっくろだよね

適法の範囲内でおこなわれた租税回避地を利用することは適法で、道義的には異論が出るだろうが手続きとしては問題ない。

 

では、何が問題かというと、例えば一国の主導者が数千億の個人資産があることがおおやけになって、親族を含めると数兆もの資産があるとする。仮定ね。真偽はいまのところ保留で。
で、その保有している資産の桁があまりにもおかしいと、じゃ、どうやってその資産を稼ぎだしたんだってことになるわけ。

 

政治家としての報酬は過去に得た報酬全部あわせても数億だよね。それを、どうやったら数千億、数兆とかになるのって話。何か立場を利用した利益誘導がおこなわれていて、そこでお金が増えちゃったんだよね。うんうんわかるわかるーーぅ!って話。で、これは租税回避行為とかどころじゃなくて、おおよそどこの国でも脱法犯罪行為であることが多い。反社会的勢力、マフィアだの暴力団だの例の国とかがパナマ文書に乗ったっていうのならわかるんだけどね、犯罪利得が資金洗浄されて結局どこに落ちてきてたかが、その公然の秘密がバレてしまう。つか、まっくろすぎんだろと。

 

社会文化的に未成熟な国では役人などに賄賂を送らないと、逆にいろいろでっちあげられて投獄されたりする国もあるけれども、額もやばい、指導者レベルの人が60人もでてくるのはヤバイ。ヤバイよ。ヤバイんだよ。国会議員が毎年所有資産は0円です〜って公開する衆議院議員が75人いるのがかわいく見える程度にはやばい。

衆院議員の資産一覧(小選挙区)
www.asahi.com/topics/word/%E8%B3%87%E7%94%A3%E5%85%AC%E9%96%8B.html

そういえば、最近は日本国内の種類や税額があがっててさ、それにともなって新しい法律もがんがん施行されてるんだけど、海外に資産を5000万円以上もってたら、申告せぇよっていう多分相続税対策を封じる手がうたれてんのね。

No.7456 国外財産調書の提出義務
www.nta.go.jp/taxanswer/hotei/7456.htm
[平成27年4月1日現在法令等] 価額の合計額が5,000万円を超える国外財産を有する場合

 

不提出等に対する罰則
>1年以下の懲役又は50万円以下の罰金

 

ま、まだその実効性はあれなんですけれども・・・。

 

 

金融やばい

欧州を中心に500ほどの銀行のペーパーカンパニー15,000社がばれる。

 

これな。

こないだ日本の産業中分類95種ぐらいの従業員あたりの付加価値額を計算したのな。金融の偏差値が130ぐらいあってな。偏差値130ってなんだそれって散布図から見なおしたんだけど、ああなるほどねと。あの業界でお金増えすぎ。今の、資金奔流の原因ってほぼ金融に原因があるといっていいんじゃないかな。

 

現在のマネーストックやマネーサプライの状況をみるに、各国結構やばいことになっていて、綱渡り状態であると。なんかやばい、やばいしか言えてないんだけど、ここをほじくるとどっからか入ってきた金がファンドやら投資組合を通して各国の銀行に流れてたことがバレちゃうんだよね。もはや公然の秘密であったとも言えるのだけど、それがエビデンス付きの文章としてリークされるとちょっと状況がかわってくる。これにヨーロッパの主要銀行がのきなみ乗っているらしいのだけど、これでEUが信用不安に陥るとリーマン・ショックなんかの規模じゃないんだよね。きっつー。

 

おい、アメリカがいねぇぞ

日本もいねぇぞ!
世界には主だった租税回避地がいくつかあってその中で今回リークがあったのは英国系。

香港とかは英国領だったので、中国人とかが多くのっているのだけど、反面アメリカや日本がいない。

今回リークがあったのがパナマではなく、ケイマン諸島であればアメリカや日本の主要法人、銀行などが軒並みリストされてたはず。シンガポールになると投資家界隈。フィリピンとかになればあそこらへん界隈。

 

これによってダメージを受けたのはEUおよび、ロシア、中国で・・・

日本は短期的には利得する側なんだけど、偏りすぎているのが、きな臭さすぎるんだよ。
世界を憂う一市民じゃねぇよ。
長期的には必要なことなのだろうけど、こりゃまた偏るよねぇ・・・。偏った結果なにがおきるのだろうか。わしゃ心配ですりごま団子が食べてみたくなったのだ。

 

ああ、まんじゅうこわい。

shoeidoh.shop-pro.jp/?pid=45114634

(ツイッターですごいウマそうにつぶやいている人が居てさ・・・)

 

他、参考

国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が
panamapapers.icij.org/the_power_players/

 

パナマ文書のヤバさを俺に伝えるスレ:哲学ニュースnwk
blog.livedoor.jp/nwknews/archives/5032133.html