「求刑4年禁錮6年」というサービスをこっそりとリリース


「求刑4年禁錮6年」というサービスをこっそりとリリースしました。
nazono.com/

なんのサービスかというと、不正確かつ不完全な地震予知を行うサービスです。それなりに考慮はしていますが地震予知という点では科学的検証を経て居らず不正確な警告をするものです。

 

タイトルについて

タイトルの「求刑4年禁錮6年」はイタリア、ラクイラ地震での裁判の判決からきています。
同裁判は、群発地震で怯える市民に対して、委員会メンバー7人(行政官2人、学者5人)が「群発地震はかならずしも大地震につながるものではない」と事実上の安全宣言をおこなった結果、一週間後にマグニチュード6.3の地震が発生し、300人以上の死者がおきた事件です。この安全宣言にたしいて、委員会メンバーが過失致死罪で起訴され、「不正確かつ不完全な地震予知をおこなったとして」求刑4年を超える6年の禁錮刑の執行猶予もない厳しい実刑判決がくだされました。
地震の予知、予測は現時点において非常に困難な現代において、観測と統計的な物言いしかできない科学者への実刑判決は科学と政治判断(安全宣言)をまぜこぜにしたもので、ちょっとどうなのよと思い、このタイトルにしました。
当初「懲役4年」という開発名にしていましたが、まさかの求刑以上の6年禁錮刑がいいわたされたことで、サービス名もバージョンアップです。それでも地球は動いていると言って有罪判決をうけたガリレオさんが偲ばれます。

 

プログラム

Javascriptがバリバリですので、遅いマシンでは大変なことになるかもしれません。jsと簡単な(php側の)sqlだけです。jsonでデータをやり取りしていますが、オープンアクセスなのでweb apiだと思ってもらってもいいんじゃないかと思ったりもします。
チューニング(データとしても、パフォーマンスとしても)も不十分で、あまり負荷がかかることを想定してません。

 

開発動機

マッシュアップアワード8に応募するためにちょっと頑張ったのでこの時期リリースです。

潮位と地震の関係は3.11直後より、半年ほど追跡をおこなっていました。

 

過去の地震情報をデータベースにつっこみ、M8以上の地震の発生後の2年いないの近縁地震発生確率などを求めたりしていた結果、M7程度の地震の発生は予断ならないと個人的結論に至ったからです。関連でいろいろなものを試作しましたが、その中で比較的有用なのではないかと思ったものが潮位と地震の発生関係でした。

 

スーパームーンの観測(3/19)と大地震(3/11)がほぼ同時期であったので、月と地震の関係が気になっていたことが、付きあわせのキッカケです。スーパームーンとは、月が地球に最も近づいたときに満月または新月を迎える現象で、地上から月がとても大きく見える現象です。
潮位と地震の関係については、データが十分にあり素人目で相関がありそうだぞと思ったのですが、私はただの紅茶屋で地震の専門家でも、地震予知ができたとしてそれを発表して世間を騒がせてもよい立場ではないので、関連の団体にメールだけして事を終えました。
しかしながら、「東北地方太平洋沖地震対応臨時委員会報告」(http://zisin.jah.jp/pdf/SSJ_final_report.pdf)などその後の続報を見て、前向きに取り組んではどうかという提言で実態としてはあまり進んでなさそうだぞと寂しく思うところもあり再度データの視認性を高めたものです。

 

潮位と地震の関係(http://kuippa.com/choui.php)で作ったものから細部データを落としているので地震発生のメカニズムにおける重要情報が欠落し、相関性が下がってきているという部分もありますが、地震情報はすでにビッグデータでバックテストやフォワードテストをかけるには十分なだけの情報量があります。

 

私がつくったものはただのお騒がせ野郎アプリですが、誰かが興味を持って自己相似による周期計算や相関係数を現在計算・・・をしてくれると、もしかしたら、結構な精度で地震発生の予見ができたりしたらいいなーとか思っています。
発展系では潮位と犯罪発生率の相関図とか、出生率の相関とか出せたら楽しいですよね。
サービス的には多くの人を楽しませるものではなく、ちょっと不安にさせるものなので心苦しいのですが、地球上の地震の8割だかが集中する日本で暮らしているのであれば、本来、地震の予知など必要なく、毎日起きるとおもってもらってかまわないと思うのであります。これだけ応力が変化すると次も、それなりの規模の地震がいつどこでおきてもおかしくないです。

 

 

赤い線、まだ、つながってないところがありますね・・・。

 

 

 

ヒートマップで歪も可視化できるようになりました。

 

参考

潮汐トリガー研究の重要性 末 芳樹

何故,後予知なのか 科学技術政策研究所客員研究官  松村正三

zisin.jah.jp/pdf/SSJ_final_report.pdf
地震発生における地球潮汐の影響 -数値シミュレーションによるアプローチ- 鶴岡 弘、大竹 政和


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