っちゅうか、よくわからんので、お勉強がてら。
学生のとき細胞研にはいたんだけど、バチルスだったのでウイルスのことや病理のことはさっぱわからんちん。わからないはわからないなりに、あれこれみたり今更資料を読んだりしてるんだけどやっぱりわからない。
結局なんで顕在化までの潜伏期間がこんなに長いのかとか、重篤化から劇症化または亡くなられるまでがこんなに長いのかとかをむむむ唸なってる。まあ、頭のいい専門家たちも目下悩んでるのかもしれないけど、紅茶屋さんはそれよりもっと手前のところで躓いているので思考と資料の整理がてらまとめてみることにした。
ウイルス価(ウイルス力価またはウイルス感染価)という言葉がある。
上からも下からも大変なことになるノロウイルス(ノーウォークウイルス)なんかは、わずか数個(10~100個程度)で感染に十分だと言われてる。
宿主の人間や鳥さんなどで増えたウイルスが、戻したり下したりして河川にながれこみ、河口までたどり着いて牡蠣とかに取り込まれ、非加熱で人に食されたりすることで人間の腸管で再生産されるわけだ。
感染から48時間後には感染者の糞便には10^9~10^10/g 程度のウイルス粒子が再生産される。最初100ヶだったのが数百億以上になって放出されつづけるわけでノーウォークなのに辺り一帯を汚染区域にできるわけだ。ウイルスの生存戦略。生きてないけど。
さて、不活化が大変なノロウイルスに比べてコロナは随分とイージーだ。だと思われていた。 アルコールでも次亜塩素酸でも不活化できるし、ウイルス価も10の6~7乗(百万)は必要だ。
症状がでるまで5日(潜伏1~14日)程度かかる。上気道に感染するのでおしゃべりや咳などでその間に人に遷してしまうことになる。たとえ致死率が低くても感染者数が増えれば死者数は増えるし、医療崩壊がおきれば平時であれば助かったひとも助からなくなる。それが故にソーシャルディスタンシングだの三密だのと言われ、社会活動をロックダウンしてまで感染拡大を抑止しようとしているというわけだが・・・
ここで疑問がおきる。
自分の細胞で増えたウイルスにどの程度再感染するのかという問題だ。
腸管の新陳代謝は激しく、人間の大便のほとんどは腸の老廃物だ。だからノロウイルスは感染からわずか48時間程度で発症する。
同じ飛沫感染で、鼻や喉の粘膜、上気道と肺で増えるインフルエンザウイルスは潜伏期間1~3日と、これもまた短い。ウイルス1個が24時間で100万に増える計算なので、当然といえば当然だ。だがこの新型コロナウイルスの症状がでない潜伏期間はとても長く、また長いが故に快癒までの期間もとても長くなる。再燃も懸念される。なぜだろう。
ウイルスの感染経路とともに考えてみよう。
1)ウイルスがやってきた
ウイルスは生き物ではない。運動機能を持たない。動かない。
宿主(人間や動物)や物理運動(空気の滞留)によってのみ運ばれる。
だから宿主がいる可能性がある人が多い場所を避ける必要があり、 ツバなどウイルスを含んだ飛沫が届く可能性がある2メートルの感覚をとる必要があり、
ウイルスがいつまでもそこに残り続ける換気のされない密閉空間を避けましょうというのだ。数時間空気中で感染可能な状態であるので換気をしよう。
2)ウイルスがついた
運悪くウイルスを含んだ飛沫がどこかに付着した段階を考えよう。どこかに付着したウイルスは数日観戦可能な状態を維持する。マスクを外すとき表面には触るんじゃないぞ? なに?同じマスクを何日も使ってる?? 余計あぶないんじゃないか?感染者の飛沫がついてしまった!?なに慌てるな、まだチャンスはある。
それが手についたものであれば、手を洗えばいいし、目を洗ったり、うがいをすれば洗い流すことができる。マスクは感染予防にはなんの効果もないが、ウイルスがついた手を口や鼻に物理的に触れさせないという点で効果があるだろう。同じマスクをつかいつづけるのは感染リスクをあげるが、朗報だ。コロナウイルスの不活化には中性洗剤で十分なようだね。
3)ウイルスを体内にいれてしまったぞ
相手の口臭が気になる距離でおしゃべりをしたのなら、あなたの体内にそれはすでに取り込まれている。
匂いは分子で、その分子が嗅覚細胞を惹起することで匂いを知覚している。だとすれば匂いが届く十分な距離であるならウイルスも取り込める。
だが、人間の目や鼻、口の粘膜がウイルスが細胞内に取り付くのを防いでくれるだろう。鼻水や唾液は物理学的バリアとして、ウイルスの侵入を防いでくれるはずだ。
気道上皮は唾液や鼻水などのムチンを主体とした粘膜が物理で覆っている。
蛋白分解酵素を含んだ唾液や抗ウイルス物質を分泌する粘膜で捉えられれば、ウイルスは不活化されるし、 痰や鼻水は粘膜線毛で外に出され、もし飲み込んでしまってもすべてを溶かす胃液がまっている。
4)ウイルスが細胞内にまではいってきたぞ
わたしってばドライなのって感じで、カッピカピに粘膜が乾いていたりして、物理的なバリア(ムチン層)がない場合ウイルスが細胞の中にまでやってくることになる。飛沫にのって100万ぐらいの軍勢で攻めてきていたコロナさんもこの細胞という城壁にまでをたどり着くころにはわずかな手勢のみになっている。
そして城にたどり着いたとしても、お城には衛兵がウイルスの侵入を検知して、免疫反応を呼び起こし免疫戦となるのだ。
免疫にみつかり排除されるかその細胞が寿命を終えるまでウイルスはその細胞の機構を利用して自己の複製をおこなって仲間を増やすのである。
さて、新型コロナウイルスは人類がまだ免疫を獲得していない型のウイルスである。 爆発的に感染が広がるのを人々が人に接触しないように家に閉じこもるという非消極的な方法しかとれないのは、ウイルスに侵食されたあと後天的に免疫を得るまではなすすべがないからである。
城の中に入り込んだ不届き者が城の宝物庫から宝をくすめても城の警備兵はそれに気が付けないのである。その財宝を利用し、感染している細胞を増やし、排出するウイルスを増やし、感染者数を増やすのだ。
ここで無症状の潜伏期間が長いというのが、効いてくる。
自分の細胞がウイルス複製に利用されているのを自分の免疫が検知できないということは、そこから出されたウイルスに再度感染してしまうことを意味する。ソーシャルディスタンスゼロ状態である。
密です!と、避けようとしたって、自分の肺胞をばらけさせるのは無理だ。
コロナウイルスのような呼吸器系は頂端側(apical)から侵入する。
頂端側から入って、頂端側から出芽するなら、もういちど粘膜の出番だ。
たばこなどで肺疾患になっていなければ、ウイルスが排出されるたびに何度でもワンちゃんある。ないと免疫獲得まではただ増える正のフィードバックループに落ちる。
頂端側から入って、頂端側に出ていくループだとおもってたのだけどここからがわからない。
間質性肺炎をおこすのが典型らしいが、自分のウイルスたっぷりの呼気によって、肺の奥の奥まで感染してしまうのだろう。
だが、だとすると血中酸素濃度が低いからとバイパップや高濃度酸素マスクみたいんで無理くり呼吸をさせると、どこにも行き場のなくなった生産された活性ウイルスは生産された場所で再感染するしかないのではないだろうか。
免疫もまだなく、抗ウイルス薬もない。上気道から下気道まで入り込んでしまって粘膜線毛のクリアランスもされないとなると、咳込み続ける体力がなければ自己再汚染の増殖ループからは抜けられない。
血中ではみつかっていないとされていたが、血管では見つかったとのレポートがあった。 COVID Toesとよばれるつま先や末梢血管にしもやけのような症状がでているという話しもある。
基底膜方向(basolateral)に出芽すればウイルス血症となる。
細胞の破壊と共に細胞内で複製され増殖したウイルスが大量に放出される。無症状で終わるひともおおいってことは、細胞傷害性はいがいとひくいのかもしれない。
手洗いのような、肺洗いの物理的クリアランス方法があればいいのだけど。
今エヴァンゲリオン見てるからただ思いつきで言うわけだけど、高酸素のLCL溶液に沈めて不活化する方法とかね。なんかあるといいよね。
温度に対しては60度で1時間でも壊れないといういやな堅牢性をもつ。だが界面活性剤では簡単に壊すことができるようなのそこらへんが攻めどころなのかも。
いやぁ、しかしほんと意味わからないね。
佐伯耕三首相秘書官(44)
西浦博北海道大学教授(43)
吉村洋文 大阪府知事(44)
テレビ朝日のアナウンサー富川悠太(43)
ここらへんが同世代だってのと同じくらい難しい。体型と頭髪かなぁ?
参考
Endothelial cell infection and endotheliitis in COVID-19
www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(20)30937-5/fulltext
高齢者の重症化原因? 新型コロナは全身の血管に感染することが判明
nazology.net/archives/57616
Evaluation of heating and chemical protocols for inactivating SARS-CoV-2
www.biorxiv.org/content/10.1101/2020.04.11.036855v1
新型コロナウイルス、60°Cで 1時間加熱しても生存…夏にも高い感染力が予想(WoW!Korea) – Yahoo!ニュース
headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200420-00256654-wow-kr
医薬部外品および雑貨の新型コロナウイルス (SARS-CoV-2)不活化効果について 北里大学
research-er.jp/articles/view/88171
ウイルス性上気道炎での免疫応答と鼻粘膜上皮の役割
www.jstage.jst.go.jp/article/orltokyo/56/4/56_162/_pdf
ウイルスによる神経細胞内RNA輸送機構のハイジャック―ダニ媒介性脳炎ウイルスの新たな発症メカニズムを発見―
www.amed.go.jp/news/release_20170829-01.html
インフルエンザの症状について
influlab.jp/reception_desk/data.html
コロナ患者の知られざる兆候「凍傷のような皮膚変色」に要注意
headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200423-00010007-flash-peo