年収は、なぜ「使う財布の値段」の200倍になるか? (プレジデント) – Yahoo!ニュース BUSINESS
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因果と相関のとりまちがえ
事実の観測で相関があるものに対して因果があると認識してしまうことがある。
年収と使用している財布の値段には相関関係はあるだろう。しかし因果関係はない。
因果関係の逆転
火災現場に出動する消防士が多いほど、火災の規模は大きい。
したがって、出動する消防士が多くなることが、火災が大きくなる原因だ。
これはwikipediaに書かれている因果関係の逆転の例。
これを財布と金持ちに例えるとこのようになる。
お金持ちが所有している財布が高価である。
したがって、高価な財布を持っていることがお金持ちになることの原因だ。
引用の主張は相関と因果を平然と取り間違えていてちょっとおっかない。もしくは誤謬させるような書き方をしていることがおっかない。聴衆の注目をひくためのわざと因果を混同させるテクニックなのかもしれないが、結果としてその目論見がある程度成功しちゃてるのもおっかない・・・ね。
財布と年収に相関関係はあるか
充分にある話しだろう。
財布とよばれる商品の価格が数千~高いものでも十万円以上と比較的綺麗な正規分布になっている。日本人の年収も比較的綺麗な正規分布になっている。可処分所得が多いひとが高価な財布を購入する率が高いことは充分に考えられる話しだ。
日本は東証一部の社長でも年収が1億を超えることはほとんどない。他方、正規雇用の一般従業員でも平均年収が440万円あるので、その差はわずか10倍未満に収まる。
アメリカのようなブルーカラーと社長の年収が400倍を超えるような標準正規分布ではなく二項分布になっているような社会ではこのような議論は成立しないだろう。
はてなブックマークコメントで「ビルゲイツが年収の200分の1の財布を使っているイメージが浮かばない。」とあった。当然だ。
b.hatena.ne.jp/entry?mode=more&url=http%3A%2F%2Fnewsbiz.yahoo.co.jp%2Fdetail%3Fa%3D20130204-00008500-president-nb
日本も非正規雇用も増えているし、財布の値段にも値崩れが生じている。100円ショップの財布でいいやというコメントもおおかった。100円の財布の200倍は2万円だが、最低賃金法がある日本で年収が2万ということはあるまい。しかし100円の財布も商売になるほどに売れている。
このように正規分布から外れた例を探せば、この財布の200倍理論は容易に崩すことができるだろう。
ちなみに、うちの会社のおさいふも100円ショップのペン・ケースです・・・・・・。大きい領収書も畳まずにはいるし、下ろしたお金は封筒ごといれられるので混ざらないしで、まじで便利なんだよ・・・。
なぜ社長さんは長財布か
社員数万人を抱える上場企業の社長より中小企業の社長のほうが年収が多いなんてことがザラにある。ファーム所属でない税理士さんにお願いするのは個人事業主か不動産収入がある個人か中小企業の社長ぐらいなものだろう。
小さい事業主の社長/店長は銀行間送金や掛売りや掛け買いをしないニコニコ現金商売であることが多い。商売で仕入れや支払をおこなうと日常的に数万円~数十万円はやりとりすることになる。
折りたたみ財布にお札を10枚以上いれてみればわかるが、例えば89,000円とかを財布にいれようとすると財布を折り曲げることができなくなる。お札のせいで、パカーっと開いてしまうのだ。
しかも、支払や釣り銭などのためにお金を崩してもっておくことも多い。銀行のひきおろしで一部両替をするとででてくるお札は全部1000円札だ。このやろうとは思うが千円札10枚以上を持っているなどというケースは商売をしていれば当然の光景だ。
折りたたみ財布の場合、開いてしまうと中身がでてしまうようなつくりになっていることが多いので、そもそも事業で使うお金を管理する場合は折りたたみ財布を使うことが物理的にできない。そりゃぁ、古きよき社長さんはセカンドバック持ちあるいてますよね。
そんなわけで、お財布に10枚以上のお札が入る機会があるひとは必然的に長財布になるのですよ。
ちなみにキャバクラのおねーさんとかはお客さんが折りたたみ財布だとタカるのを諦めるそうですよ。
あ、わたしは個人的にはもう何年もつかってる折りたたみ財布です( ´,_ゝ`)
バカになってるのでヘアゴムバンドでとめてます。プレゼントしてくれる人がいるか居ないかは財布でバレますな・・・。