Adobe Education Forum 2018みるみる


PDFとかフォトショップとかで有名なAdobeさんが、教育についてのフォーラムをしたそうな。動画のアーカイブが残ってたのでみてみた。

Adobe Education Forum 2018 AI時代を生きる力 ~企業が求める創造的な学校教育とは~

レポートのPDF、テキストのコピペもできないのはどうなのよ。動画が倍速で見れないの辛い。ピクチャーボックスで動画をプレビューすると、再生位置が飛ぶからよくない。youtubeにあげておくれなまし。ぶつぶつ

個性重視が生み出す大学教育力

国際ジャーナリスト モーリー・ロバートソン氏による基調講演。
その昔、週末に徹夜するとあらわれてたラジオの陽気なおじさん。アーリーモーリーバードですっとばしてた頃の印象しかないので、最近ちらと見るテレビコメンテーターとかの文化人っぷりを見ると、更生(?)って可能なんだなって信じられる。もしかしたら、ところどころ飛んでいるのでピーなところは編集されているだけかもしれないけれど。

才能が次の才能を呼び覚ますcritical junction

悩んで手が止まってたジグソーパズルも、ひとつハマりだすと周りも急にハマりだすことがある。技術的障害があって越えられなかったことも、誰かがうっかり閾値を超えるとそれに続くことがある。アリの上にアリがのったぐらいじゃ越えられない障害も、数匹が重なることでアリが集中して、いつの間にか小川を越えるアリの橋になるようなものだ。

半導体の発明がなければ、インターネットの発明もなかっただろう。

古くには飛び杼が発明されなければ紡績機の発明もなかっただろう。

これから日本がcritical junctionにつかまらならいために必要なのは、異分野間のweek tidesだろうと思う。じゃないと誰かが何かを乗り越えてもそのまま消失するか、再発見されるか、普及するまでの数十年を待たなければならない。

化け学的な反応で言うならば、反応がすすむためには熱量が必要だ。だけれども、熱はかならず散ってしまう。アクティビティ(活動性)とポテンシャル(潜在エネルギー)の高い人材を局所に偏在させてギュッと圧力かければ、あとは反応は勝手にすすむ。人も同じだ。反応に必要な熱量を下げるための触媒などもあってもいい。だが、吸熱反応と発熱反応を混在させないことだ。

かつてはそれが大学のような場や学会などであったのかもしれない。インターネット黎明期にはフォーラムや掲示板だったのかもしれない。現在の日本ではクリエイティビティの秘密基地はだいぶ散らばってしまったように思う。リアルに回帰しつつある?

300万で映画を撮りたいと動いても、反応が進むより先に水をさされて熱が散ってしまうのは想像に難しくない。だが誰かがそれを乗り越えれば反応は続くやもしれない。

AIなどにより人間のバリュエーションができるようになるか?

身長や体重のように、コンピューターが人間の価値を算定する日はくるだろうか?これは、おそらくくるだろう。
現在の社会実装のなかでも給与、保険の掛け金や機会損失時の損害補償など、人の経済的価値の算出はなされている。
人材価値評価は大変手間がかかるものだが、AI、もといコンピューターシステムは運用を効率化することには長けているので、遠からずこれらの分野から実装されることになるだろう。つか、転職市場のマーケティングAIとかまさにこれだよね。

モジュール化し、あらゆるものを代替可能に運用しようとする圧力がある世の中で、人材評価価値をあげるためには互換不能性、つまりレアリティを高めるよりない。
コモディティな人材が一山いくらで価格付けがされるのに対し、希少価値があるものはオークション取引となるため価格があがるのは当然だ。
まあ、正直、レアキャラは隠密行動しないと見世物小屋に入れられて辛い目に合うだけなので、既存のルールを変えるほどの強烈な個性・能力の場合は、まず隠者スキルを身につけるのが幸せだとおもうよ。これは本人の気質次第かもしれないけれども。

企業×創造的破壊

ファシリテーター:立教大学 経営学部 教授 中原淳先生
パネリスト:ソニー銀行株式会社 執行役員 ルゾンカ典子氏
キリン株式会社 事業創造部 部長 佐野環氏

中原淳先生のはハズレがすくないのでいつも面白いですね。今回は特に氷結の母、佐野環氏がおもしろかった。

課題発見力、設定力というのはこれから重要になるよね。プラグインという考え方もなかなか。商品開発のようなバリューチェーンのごくごくいち部分を捉えて創造的な仕事としてはいけない。

創造的問題解決実践のフロントランナーたち

Kids Creator’s Studio 第1回修了生 菅野晄さん(小6)

某国際中高生向けプログラミングコンテストなら優秀賞とれるレベルだなと思った。プログラミングの内容が素晴らしいというよりは、それを対外的に説明できる能力がすごいですよね。練れてるよね。

奈良県ココニワプロジェクト 第1期生 森川李奈さん (同志社女子大学2年)

千葉大学 環境ISO学生委員会 内山桜さん(千葉大学3年)

大学2年生、3年生とあるので、どちらも20歳前後だとおもうのだけれども、末恐ろしい。内容は無難なんだけれども、将来を嘱望されるっていうのはこういうのを言うんだろうね。

創造的問題解決能力を育てる授業 ― 海外大学事例

Adobe(米国) Senior Director, Worldwide Education Sales リサ・グラハム

そうだよね、問題解決能力必要だよね。適切な課題設定や仮説が持てないと、AIみたいのが進歩しても使う側にはなれないし。

学問分野で問題解決のプロセスを研究するのがあるんだけれども、プロセスの明確化、ここらへん日本なんかいつの時代もなんか弱いよね。昔、いい本がいくつかあったんだけれども今検索するとあまりよさげな本出てこないね。残念。

創造的問題解決能力を育てる授業 大学事例

筑波大学 図書館情報メディア系教授 長谷川秀彦先生

なんか単位くれなそう(偏見)。

Adobeのカンファレンスで正面切って、Adobeのなんちゃらクラウドのどこがクラウンドなんだよ、こんなものを買っておいて誰も使わないんじゃ困るとか喧嘩売っていく姿勢がすばらしかった。パワポもテキストオンリー。伝えるなんてどうでもいいぜっていうハードボイルドで流石大学人って感じ。
典型的なスライデュメントで、こんな感じで大学で授業してるのかなって不安を覚えたんだけれども、講師やインストラクターはAdobeから来ているようなので一安心。やっぱ単位くれなそう(偏見)。

筑波大学 芸術系教授・日本サイエンス ビジュアリゼーション研究会代表 田中佐代子先生

サイエンス ビジュアリゼーションなるものをはじめてきいたのだけれども、テキストをビュジュアライズ化するそうです。これは面白い。
アート系とサイエンス系の学生が同時に受講して30人程度の受講人数だそうです。もったいないね。

ビュジュアライズは義務教育ぐらいでshow & tellと同じレベルで必修にしておいてほしいです。できればひねてない単位くれそうな先生で・・・。

あと、プレートテクトニクスね。

創造的問題解決能力を育てる授業 高校事例

品川女子学院 情報科 主任 竹内啓悟先生

いやぁ、まいった・・・。流石品川女子学院。すごすぎるぜ。
アクティブ・ラーニング、プロジェクトベースドラーニングだ。
模擬起業で保護者からなるファンドの前でプレゼンして出資を募るそうで、10万円しか90万得るクラスもあるそうな。こんなんやってみたすぎるよね。

この先生は民間からの転身らしいけれども、やっぱり教育畑しか歩いてない人にはこれはできないよね。

@しなじょ

製作に向かうための教材はすべてオンラインで動画教材を用意しました。動画で50本ほど。
生徒から複数同じ質問があったら、動画にまとめてあげておく。

完全にアクティブ・ラーニング。

子供のアウトプットは常識という名の偏見にとらわれていないので、無尽の可能性がある。馬鹿みたいな質問から気がつくことも多い、どうかしちゃってるアウトプットが世界には必要だ。

品川女子じゃないんだけれども今年、千葉のほうの女子高生グループが三鷹のショートプレゼン大会に乗り込んできてネクタイをリサイクルするってプレゼンを聞いたのだけれども、会場の大人たち唸りまくってましたもんね。その後、南アフリカだかの方で開催された大会で賞を取ったとかなんだとか聞きました。日本のcritical junctionは今の高校生世代が打破していくのかもしれない。彼らの発熱反応から熱を奪う吸熱源を遠ざけてあげるのが大人の役割かもしれない。


若年層に対するプログラミング教育の普及推進に向けた調査研究報告書よむよむ


よむよむシリーズ第うん段。

若年層に対するプログラミング教育の普及推進に向けた調査研究報告書
平成29年7月 株式会社 電通 総務省 情報流通行政局 情報流通振興課情報活用支援室
www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/kyouiku_joho-ka/jakunensou.html

調査報告書とあるけれども、実施後のアンケートを纏めたものなので、この手の資料をさらにエッセンスにするのはしんどいね。調査報告書というよりは、助成金絡みの実証実験の実施報告書。

元ネタは全国11ブロック11団体により行われた、クラウド利用型プログラミング教育実施モデル実証。
調査研究報告書の中ではこれの実施期間が書かれてないのだけれども、「平成28年度第2次補正予算 公開講座の日程」資料を見る限り、平成29年(2017年)の7~11月頃に開催されたものについてのの模様。

図表 2-1 プログラミング講座の流れと本書参考箇所

少し冗長な報告書だったので、項目の順序等は入れ替えたりなんだりした。

実施モデルの検討

実施モデル検討におけるポイント

  • 地域や教育委員会・学校との連携
  • 地域性(地域の特産や伝統)を考慮したテーマ、カリキュラムに

各授業がどのように開催されたのかがここではなく、詳細は読み取れなかった。ポイントであげられている項目をみると教える側の都合であり、これ教育のモデルじゃないよね。

メンター育成

・プログラミングスキル以上に子供との接し方やファシリテーションスキルを重視した

・地域に根ざした指導者(メンター)を育成し、教育ノウハウを伝える
・基礎的なプログラミングスキルと子供への接し方に関する知識が必要最低限のスキル

プログラミングスキルなしでも、子供への接し方に慣れている人が優先されたようだ。

必要最低限という言葉に現されているように、できる子は放置しがちな日本の教育姿勢が伺える。
だが、プログラミングとか論理思考に適正がある人というのは出現割合がすくないので、十把一絡げの教育とは一緒にしないほうがいいように思う。これではとんがった才能を持つ子が潰されてしまう。

トップノッチを育てるなら初期メンターにもせめてもマジシャン級ぐらいにはアクセスできるパスは儲けておくべきだ。

実施環境の準備

学校のPCはソフトウェアの追加インストールが困難な場合が多い。
実行環境をインストールしたPCを別途持ち込んだケース/…/端末の調達・持ち込みには大きなコストが発生するため、ScratchやHour of Code等のブラウザベースで動作する教材の利用や、実証環境をインストールしたUSBスティックタイプPCを持ち込む

プログラミングに熟達した人でも実行環境を整えるまではしんどかったりする。だからDockerとか、最近だとKubernetesがはやったりするのだろうけども、公教育だといろんなリソースの問題で難しいかもしれない。

ここでも全員がハイスペックのマシンである必要はなくて、低スペックでもいいんだけれども、芽が出つつある子を足並み揃えるためにロースペックに縛るような真似はしてほしくない。BYOD(Bring your own device)がんばってほしいですね。

メンターの確保

モチベーションの向上方法としては、メンター同士の横連携の促進や、活動へのインセンティブとして最低限の報酬の支払い、大学単位の認定、インターン制度の活用、公的機関によるメンターの認定制度等が考えられる

これって労働の衛生環境であって、内発的なモチベーションに関わる部分じゃないよね・・・。
まあ役務労働に近いから甘い言葉で誘って徴用するなら、労働環境も整える必要があるとは思う。
つか、「最低限の報酬」とあるけれども、なんで最低限なの?
なんでも機運の情勢でやりがい搾取、安く済まそうとする風潮よくないよね。
効果効用を明確にして、つけるところには予算確保して継続的なしくみにしないと。

地域でプログラミング教育を継続する際に必要とされる機能・人材

  • 継続的に地域のプログラミング教育をサポートする人材・団体
  • 地域の小中学校の授業をサポートする人材
  • 地域で発展的なプログラミングを学習できる場を提供する人材・団体

これ今までの白書でも書かれてたけれども、これ「不足する人材」だ。
いないもんそんな人。ないものねだり。
いてもこんな状況で手なんてあげようものなら使い潰されるだけだから隠れるよね。

メンターに必要とされるスキル・ノウハウ

図表 3-2 メンターに求められるスキルのイメージ

ふふ。「不足する人材」だね。スーパーマン信仰かな。ひとりに全部をもとめるのはやめよう。

メンター研修

本実証で育成されたメンターのうち、プログラマーやプログラミング経験者は1/3程度であり、半数近くはプログラミング未経験者であった。

図表 3-6 研修受講前のメンターのプログラミングスキル
図表 3-7 研修受講前のメンターの教育経験

教育関係者が優先された図。ここ難しいよね。

各実証地域におけるプログラミング教育講座の概要

教材

  • Scratch(スクラッチ)
  • レゴWeDo 2.0
  • National Instruments「LabVIEW」(ビジュアル言語)
  • python(テキスト言語)
  • 教育版レゴ マインドストームEV3(ロボット)
  • Ozobot(ロボット)
  • OzoBlockly(ビジュアル言語)
  • ScratchX(ビジュアル言語)
  • AruduinoX(サーボモーター)
  • Audiuno(テキスト言語)
  • アーテックロボ(ロボット)
  • GLICODE(お菓子を用いるプログラミング体験ツール)
  • Hour of Code(ビジュアル言語)
  • ルビィのぼうけん(アンプラグド)
  • Swift、Xcode(iphoneアプリ開発)
  • Gamesalad(テキスト言語)
  • HTML/CSS、Brackets・Mozer(テキスト言語)

・・・。テキスト言語ってなんだろう・・・・??
すごいな「テキスト言語」とかでググると教育界隈がいくつもでてくる。
はっ!もしかしてスクリプト言語のことか!!?

スクラッチはスクラッチなんだな。ブロック言語とかじゃないのか。
アンプラグドってなんじゃらほい?エリック・クラプトンか?プラグインじゃなくて仮想環境で動くなにかかな?あれ、ルビィのぼうけんって、北欧の女の人が作ったやつじゃなかったっけ?
Swiftとかはiphoneアプリ開発になっちゃうのな。
不思議分類。実施者の自己申告かな?なんだろうこれ。

小学生ならScratch一択かな。

お金のある家庭で小学校高学年から中学生なら教育版レゴ マインドストーム。
レゴはすでに国際的な教育プログラムを確立しているので、STEMとかチームビルド、プレゼンテーションまで学べるので超英才教育向けにいいと思う。何回か国際優勝したチームの某監督にだいぶ吹き込まれてるので、中立的な見方ができてないかもしれないけれど。
それより上で興味があれば、AIとかにまでタッチしうるpythonとかその他の「テキスト言語」でいいんじゃねぇのと。

unityとかを採用したところはないんだな?なんでだろう。今の中高生とかならunityスタートのほうがいいと思うのだが。

スペック重すぎ問題かな?サンプルコンパイルしただけで実行ファイルG単位だもんな。

自分だったらhtml5あたりで、UserMediaつかってカメラとか音声弄らせるかな。ブラウザ動くぐらいの実行環境でいいし、使うのもJavascript+html/cssぐらいだし。
ま、ブラウザの仕様変更ですぐ動かなくなるけれども。
まあ、そういうしちめんどくさい環境の部分は内包しておいてくれるのがScratchだからやっぱScratchでいいんじゃないの。

教育理念

  • 物事を創りだす楽しさ
  • 「ものづくり」に対する興味の増進を促す
  • 「ものづくり」を通じて自分の特性を知り、自分の能力を伸ばす

気になったのはこれ。
ものづくりとかがあって、なんか「うげぇ」とおもった。高度成長期の亡霊だ。
「ものづくり」と「プログラミング教育」は混同すべきではない。ものづくりの評価尺度ではプログラミングを評価できないからだ。
ものづくりを絡めてしまうと「アルゴリズム」などの不定形、アウトプットが目に見えないものないものが評価できない。

信越 (スタープログラミング)
プログラミング教育を手段として、子供たちの学び合いをベースに、以下の5つの資質・能力を身についけることを目標とした。

-創造力・イノベーション
-論理的思考力
-問題解決力
-自己肯定感
-プレゼンテーション能力

目標は理念じゃねぇとかいろいろあるかもしれないけれども、教育理念(教育目標)としてはこれが妥当なのではないか。
プログラミングはものづくりじゃなくて、仕組みづくりだからね。思考力や解決力をアウトプットされた製品(ガワ)でみるべきではないよね。

プログラミング教育講座に関するアンケート結果ピックアップ

図表 4-4 受講者の講座満足度

【受講者】Q2.1 プログラミングは楽しかったですか?

やたらに高い満足度が92%もある。
今後、プログラミングを続けたいですか?の問いには「今後もプログラミングを続けたい。」が7割もいた。

図表 4-6 保護者が希望するプログラミング講座の形式

【保護者】Q3.2 引き続きプログラミングを学ばせるとしたらどのような形式が良いと思いますか?

学校の授業として実施して欲しい。:放課後教室やクラブ活動として実施して欲しい。
6:4と割れている。なんとなく察せられるが興味深い。

子供の変化

(1) 21世紀型能力について
プログラミング教育には、21世紀型能力の向上に寄与すると期待されている。

・・・21世紀型能力?
唐突にでてくる21世紀型能力。21世紀型能力の説明はない。一般常識なのかな?

図表 4-10 プログラムを修正する際の動き

こんなん大人でも何をどういう風に修正するかで対応が違うので、これを見てもなにも言えないなと思った。
周りの人に聞いてばかりでは伸びないなとも思うけれども、手持ちの情報では解決できないのにまったく聞いてこないとただ無駄な時間を過ごすだけなになるので、聞かないといけないこともある。
パラメーター系の言語なら、細かく修正したほうがいいし、ブロック型なら命令の組み合わせを変えることで解決できることもあろう。設計が未熟ならフルスクラッチで作り直すのも有効。

図表 4-13 ロボット教材利用の有無別、受講者の継続希望割合

いやぁ、ロボット押しだなぁ。
ものを売りつけたいっていう商魂が透けて見える。
そりゃフィジカルコンピューティングのほうが子供は楽しいけどね。こういうのも、全員一律な環境にする必要はないよね。
教える側の都合で、学ぶ対象を制限するのはよくない。参加者のアンケート回答による定性的な評価ばかり。これでは教える側が経験が積めない。

プログラミング教育に関する支援体制等の調査

本調査におけるプログラミング教育とは、「子供たちに、コンピュータに意図した処理を行うよう指示することができるということを体験させながら、将来どのような職業に就くとしても、時代を超えて普遍的に求められる力としての「プログラミング的思考」などを育むこと」

個人的な考えだけれども、子供のうちはコンピューターを使う必要すらないように思う。

2人ペアになって電話越しとかに相手に指示を伝えて動いてもらうというような指示命令および状態報告だけで、たぶん詰まるだろうし、楽しいんじゃないかな。
おもうように動かない相手のみが持つ不完全情報を制御しながら、目的を達するって多分大人でもなかなかできないよね。確かNASAの宇宙飛行士訓練で、片方が地図を持ってみたいなペア研修あるよね。

図表 10-2 プログラミング教育に携わるプレイヤー

この図だと国からの普及促進ってあるけれども、学びたいという子供からの欲求をみたしてあげる環境を整える側面も無視していいものではないよね。
プログラミングとかは教授の関係ではなく、flipped learning(反転学習)とかactive learning(能動学習)の要素が強いので、能動的に学びたい欲求を持つ子を放置しない仕組みを強化したほうがいいように思うな。

図 1-15 メンターの職業(N=73)

ほとんど学生。教授に引っ張られたのかな?

図 1-16 プログラミングスキル(N=94)

高度なスキルを持つひとが16%もいるならいいとおもう。
エンジニア志望で職についてても高度なスキルを持つ人そんな割合でいないと思うし。

おまけ、感想

エビデンスベースドラーニング

別件、しつっこくエビデンスベースドラーニングについて引用しておく。

教員は担当教科に関する知識はあるが,教授スキルは経験から獲得する。
EBEは,教育・訓練への教育予算の裏づけ(インプット指標),そして,費用対効果の視点からの政策評価(アウトプット指標)の2つの面で政策プロセスの文脈にかかわるようになる。

www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/60/1/60_20/_html/-char/ja

教授スキルを経験からじゃなく定量的に分析できるといいよね。教科書とか教師に依存するのよくない。
今回の若年層プログラミング教育についても、明らかにメンター、教師側の能力に大きく影響をうけるのだけれども、メンター側にプログラミングの経験がないのが恐ろしくてしょうがない。
そのうえ、インプット指標とアウトプット指標をもたないままなんとなく現場におっつけてしまうのはよくないよね。

教育者のキー・コンピテンシーが、横に展開されないままなのはよくない。

コンピテンシー(英: competency)とは、企業などで人材の活用に用いられる手法で、高業績者の行動特性などと訳されている。

特にプログラミングについては動画を使った教材、Mooc的な教材が重要になることだと思う。オープン教育リソース が日本でも充実してくるといいですね。

Scratchで楽しく学ぶ アート&サイエンス

スクラッチスクラッチ言ってたら紹介してという声がきこえた気がした


ICTによるイノベーションと新たなエコノミー形成に関する調査研究よむよむ


白書系第ほにゃ段。ただ読んだのをつまみメモ&自分で考えたりなんだり。
ICT によるイノベーションと新たな エコノミー形成に関する調査研究
報告書 2018 年 3月 株式会社三菱総合研究所 社会 ICTイノべーション本部

汎用技術(GPT)とは

広い範囲で多様な用途に使用され得る基幹的な技術 は汎用技術(GPT:General Purpose Technology)と呼ばれている。

がまんならんかったので別のエントリーとして書いた。歴史上のイノベーションを越え汎用技術にいたったもの

産業の多様性の拡大

図表 1-7 電子マネー決済額とCDオンライン提携取引支払額の推移

これはATMの出金額の減少と捉えてもよいのだろうか?
電子マネー決済額はあがってはいると予想していたが、支払額がここまで減少しているとは思わなかった。
ただたんに家庭の可処分所得が下がって消費が少なくなったとかじゃなければいいね。

図表 1-8 インターネット広告(媒体費)推移

マスコミの4媒体広告費。なんとか堪えてる感じ。
オンラインだとユーザー属性にあわせてターゲティング広告だけれども、紙媒体だと老齢人口というターゲティングが効いているのかな?
まあ、いずれ団塊世代の高齢者が細かい字は読めなくなるので下がるでしょう。テレビの情報も処理しきれなくなる。購買意欲下がる一方だろうし。変な健康食品をステルスマーケティングするTV番組ぐらいになりそうですね。無理に全国展開させるようなマスコンシューマーな商品やサービスというのが少なくなってきているので、マス広告も需要がすくなくなるのかな。

図表 1-25シェアリングエコノミーの5類型

知らないサービスや会社おおいなー。
Mercariって自分の理解ではシェアではなくCtoCの古物取引プラットフォームなんだけれどもシェアなの?
シェアってshareでしょ?「大皿料理きたからシェアしましょう」のシェアでしょ?

スキルをシェアって類型でクラウドソーシングをシェアリングエコノミーにぶっこむって無理ありすぎじゃない?海外とかだとupWorksとかAmazon Mechanical Turkとかに相当する市場でしょ?これもシェアリングエコノミーなの?コワーキングスペースとかの流れを全部シェアリングエコノミーとして吸収した感じなのかな。日本独特の解釈だろうか???

スキルはよくわかんない。Crowd Works何回か発注側でつかってみたことがあるんだけれどもupWorksみたいにプログラミングとかのスキル持ちがいる印象はあんまない。発注受けます出しますみたいな掲示板みたいになってる感。双方がんばってるなっていう印象はあるけれども、正直よくわかんないな。

ディディチューシンは載ってるのに海外の有名所サービスはあんま載ってない印象。

英語版のシェアリングエコノミーのwikipediaがほどよく、類型をまとめていた。

日本だと道路交通法とか貸金業とか、お金を稼ぐにあたり許認可が必要なものも多いため法律上許されないものも多いけれども、ここらへんがシェアリングエコノミーの代表格だよね。
Peer-to-peer lending、Food bank、Garden sharing、Coworking、Open Innovation、Open-source softwareここらへん興味ある。

図表 1-26 サービスを開始したシェアリングサービスの数の推移

日本だとお金のシェアリングサービスはやっぱ厳しいよね。
空間は、空き家対策特別措置法がもしかしたらこれから効いてくるかもしれないけれども、定期借地権以前の借り手が強いあれもあるから不動産は難しい。かぼちゃの馬車みたいな例もあるし、ariBnBみたいのは旅館業法が立ちはだかる。移動ものは道路交通法など。やっぱり既存の企業との競合で産業保護の立場に立たざるをえないので、シェアリングエコノミーはいばらの道かもしれないですね。

シェアリングエコノミーの経済効果

シェアリングサービスが呼び水となって更なる消費を喚起する効果が期待される。例えば、Aribnb社のレポートによると、2015年の1年間で、日本国内でAirbnbコミュニティが経済活動により創出した利益は2,363億円であり、その経済効果は5,207億円に及ぶと推計
既存市場への負の影響も生じる可能性
Airbnbの市場が10%拡大すればホテル業界の収入が0.39%低下し、特にオースティンのように急速に参入が増えている地域への影響は、収入の8〜10%に達するとの調査がある

グローバル需要の取り込み

図表 1-28 主要国の実質GDPの経済規模の推移及び予測

あれっ!?実質GDPだといつのまにかインドにも抜かれてたんだね。
20年前あと30年は大丈夫だと思ってたんだけど予想より早かった。

図表 1-36 国内主要ICT企業の海外展開の業績

海外の売上成長率ほぼ0%か。
まあ手足縛ったまま海外にいっても成功するわけないよね。

ICTの導入状況

図表 2-6 各国企業のICT導入状況

日本は未導入が30%ほどあるわけだけれども、この未導入の企業がどうとかというよりは、本来であれば市場から退場するべき企業群、経営者が残ったままになっている。適正な競争環境がないか、不適正な保護がなされている。まあそれも零細企業がおかれてる立場をみればやむないんだけれどもね。

ICTの利活用のための環境整備状況

図表 2-8 ICTを活かすための環境整備の状況

こういうのって、経営者のまわりとか、経営者同士のつながりで周りにそれに明るい人が2人以上いないと翻意しないとおもうのだけれども、経営支援する商工会とか商工会議所とか行政をみているとちょっと無理そうですねという気にしかならない。どうしたらいいんだろうね。いっそ諦めて子供たちのリテラシーを高められる環境づくりがんばろうか。

図表 2-11 IoTの導入にあたっての課題
図表 2-12 AIの導入にあたっての課題

結局、そんなIoTやAIに明かるい組織や人材なんていないもんね。
商工会に情報部会ないところも多いし、市役所の情報推進課とかだって企業への普及にまで手はまわらない。
三鷹市や武蔵野市だとICT企業の事業者協会とか研究会があるけれども、そういうところは中央線沿線でも、国分寺とか立川ぐらいだし。そこが活動したとしても、やれてボランティアベースの活動だから声の枯れたエバンジェリストになるのがせいぜいって感じ。

日本だと会計士とか行政書士とかと同じレベルで士業化でもしないと無理なんじゃないかな。
肩書商売には反対だけれども、法律で参入障壁だけもうけたまま競争環境を整備しないのであれば枷を新たにつくるよりないよね。か、死屍累々にするか。

ICTによる生産性向上の方策

図表 2-16 主な経営課題とICTによる解決領域

日本の多くの中小零細企業は付加価値生産性が低く、労働集約的であるからICTの導入で高効率にしたところでたいして経費が浮くわけでもなく、新たに人を雇いれたほうが安くあがるようなケースが多い。
乾いた雑巾を絞ったところで何もでやしない。

図表 2-17 業種別の雇用人員判断DI(「過剰」-「不足」)

雇用者からみると業態再考しないとだけれども、労働者からみれば有効求人倍率はあがっていいよね。
江戸時代後期から4倍に膨れた人口がこれから明治期ぐらいまで落ちるのは確定だけれども、その時の人口分布を考えれば過剰生産しても中国みたいになっちゃうだけだしね。

図表 2-18 ICTによる生産性向上の効果

ICTつかって既存サービスの高付加価値化とか、新サービスをICTつかって展開するとか、なかなかしんどいよね。クリーニング屋さんでいえば、受付システムのICT化とか、宅配クリーニングとかなんだろうけれども、なかなかできんよ。
紅茶屋でICTつかって高付加価値化とか、新規製品の開発をICTでとかやれとか言われてもちょっと思いつかないもの。既成概念ができあがっちゃってるってのはあるけれども。そろばんまで考えるととてもじゃないけれども。

API公開の進展とそれに伴う変化と効果や課題

図表 2-19 APIの認知・公開状況

APIを提供するためにはその企業がストレージしている独自の情報なりがないと意味がないんだけれども、そもそもそういうのを公開できる状態で整理管理している日本の企業って大企業ぐらいだよね。
というかこれについては海外の動向のほうがわからない。どんなAPIを公開するのだろうか?
昔はマッシュ・アップ好きでよくAPIつかってなんやかんやしてたのだけれども、データを扱わないAPIって、音声分析とか合成とか、形態素解析とか感情分析とか、なんちゃら指数表示とかの機能応答系かな?企業が??
SNSのように登録インターフェイスを提供するわけでもないだろうし。よくわかんないや。

Programmable Web

どんなAPIがあるのかと思って調べてみたが、上位はみたことあるようなものばかり。
ならばカテゴリーと思ったが、カテゴリーそのものがリスト内をカウントしたところ483もあってカテゴリーの用をなしていなかった。APIの数は25*715ページ分。多いのはわかったから分類しておいておくれ・・・。

図表 2-22 企業がAPIを公開する際の課題の例

なんかしょうもな。
いや、業務に影響でるような更新系の社内DBを外に公開すんなよ・・・。いよ。DDOSはAPIとは関係ないよね。以上。

クラウドサービス

例えば、飲食店においては、予約状況と食材在庫状況が正確にわかれば無駄のない準備が可能になる。

・・・。あ、うん、ぁあ、そうだね。冷蔵庫の中身と誰が何を頼むか正確にわかればね。
どこらへんがクラウド?

ICTのポテンシャルを引き出す組織改革

組織変革の必要性

政府CIOポータルにおいては「全社横断のビジネス変革」をミッションとするChief Innovation Officerや、「情報活用による経営戦略の創造」をミッションとするChief Intelligence Officerも定義されているが、企業における実装ではこれらのミッションをCIOではなくCDOが担っている事例が見受けられる。
CDO(最高デジタル責任者、Chief Digital Officer)

なんだ政府CIOポータルって?

政府CIOポータル
内閣官房 情報通信技術(IT)総合戦略室
なんか日本の情報通信技術の限界をあらわすようなサイトがでてきた。

日本RPA協会によれば、RPAとは「これまで人間のみが対応可能と想定されていた作業、もしくはより高度な作業を人間に代わって実施できるルールエンジンやAI、機械学習等を含む認知技術を活用した業務を代行・代替する取り組み」

またなんかでてきた。
日本RPA協会
なんだRPAって。Robotic Process Automationのことらしい。ふ、ふーん。

図表 2-52 CIO・CDOの設置状況(上図:CIO、下図:CDO)

回答企業におけるCIO・CDOの設置率は、諸外国と比較して日本は低くなっている。「わからない」の割合がCIO・CDO共に50%を上回っていることから、そもそも自社におけるCIO・CDOに係る取り組み状況の認知度が低いことがわかる。

これは俺もなんのこっちゃわかんない。
最高デジタル責任者とか言われてもな。
COOとかCFOとか増えたなーと思ったらCIOが、Chief Information OfficerとかChief Innovation Officerだの、Chief Intelligence Officerだとかいろいろ分裂して、CDOにつちゃもうただの部署名だよね。
「営業部ありますか?」
「うちはセールスチームです。」とかいうのと同じようなもんじゃね?

以上。
情報通信白書で引用されてる部分も多かったのであまり新しいところはなかったかな。