地震だ!火事だ! で、何持って逃げる?どこに逃げる?


災害時非常用持ち出し品などの準備はしていますか?どこに避難するかなど家族で話しあっていますか?
南関東でもマグニチュード7クラスの地震が誘発される可能性があると、国の地震調査委員会が注意を喚起しています。余震が落ち着いてきたと油断せず、最低限の非常持ち出し品や、非常備蓄品を用意しておきましょう。
おのおのがそれぞれ3日間分の備蓄をしておくだけで、復興や復旧までの道のりがスムーズになります。広域災害の場合最短でも3日は物流が機能しなくなると考えておきましょう。電気ガス水道などのインフラは場合によっては数カ月停止します。
備蓄品などは、海外などへ数日旅行するぐらいの最低限形態する物品と同じ程度で良いと思います。
これは個人的な考えでつくったリストなのでご指摘等あればコメントください。ある程度まとまったら、A4ペラで印刷できるようにPDF化します。

非常用持ち出し品

地震がおさまったあと、身の安全が確保されたら避難するために持ち出す品です。災害後の3~6時間の急場を凌ぐ用です。移動を考え総重量3キロぐらいに収めましょう、帰宅困難者になることが予想されるのであれば職場にも確保しておくのがよいでしょう。バッグやリュックなどにまとめておき玄関脇など取り出しやすいところにおいておきます。

  •  携帯用飲料水(500~1.5リットル)
  • 携帯食品(カロリーメイトやチョコレート、クッキーなど軽食)
  • 救急用品(包帯、絆創膏、消毒薬、下痢止め、風邪薬)
  • 衛生用品(鏡、歯ブラシ、ティッシュ、ウエットティッシュ)
  • タオル(2枚以上)
  • 防寒用衣類(ウインドブレーカーなど、夏でも夜は冷え込みます)
  • サバイバルシート(100円ショップでも売っているようなものです)
  • 下着、靴下(就寝時に避難を強いられた場合や災害時に濡れる可能性があるので)
  • サンダル(もしくはスリッパ)
  • 懐中電灯(電池を確認しておきましょう)
  • 携帯ラジオ(ラジオと懐中電灯一体型などが便利です、手回し式ラジオなどもあります)
  • 雨具(折り畳み傘、もしくは雨合羽)
  • ごみ袋数枚(汚れもの保管、雨などで荷物を濡らさないようにもできます)
  • 軍手
  • 携帯用充電器(携帯電話を電池などから充電できるもの)
  • 筆記用具
  • 保険証、免許、パスポート、銀行通帳のコピー(入れておかないと困るよ)
  • お金(硬貨を中心に。災害時は大きなお金は使えない、両替もできない)
  • 貴重品袋(盗難対策から非常用持ち出し袋と一緒にしておく必要はありません)

非常備蓄品(ひとり分の目安)

建物倒壊の危険性や延焼の危険性が下がった場合、外部からの救援がくるまでをこの備蓄を使ってしのぎます。自治体の備蓄計画は各家庭の備蓄が100%なされている前提で計画されています。

  • 飲料水(3日分 9リットル)
  • 温めるだけで食べられるような非常食(3日分 4~5食分)
  • 菓子類(飴やチョコレートなどの甘いもの)
  • 衣類(持ってないひとはいないと思いますが、非常備蓄品として避けておくと便利です。)
  • 下着、靴下など
  • 予備電池
  • カセットコンロ(ホームセンターで2~3000円もしません)
  • 予備用ガスボンベ
  • トイレットペーパー
  • 新聞紙(防寒や、水が流れないときのし尿処理にも使います)

その他、おすすめ防災関連グッズ、サービス

  • ヘルメット(落下物の多い地域、建物構造の人、職場)
  • 家庭用消火器(ホームセンターなどで3500円ぐらいでスプレータイプのものが売っています)
  • 転倒防止材 つっぱり棒 ふんばる君(自治体などによっては9/1などに無料配布しています)
  • 食器棚 観音開き戸開き防止チェーン(普段から紐を掛けておくだけで効果があります)
  • ワンセグ対応携帯
  • 動画配信サービス(ustream.tvニコニコ動画
  • radiko.jp(パソコンで聞けるラジオ)
  • skype(パソコンで使える無料電話)
  • スマートフォンのskype(iPhoneアプリの場合Mind Storms)
  • Twitter(アカウントをつくって予め繋がっておきましょう)
  • 緊急地震速報対応ソフト(SignalNow Express など)
  • 携帯電話の(設定をしておきましょう。docomo:携帯電話のエリアメール設定について)
  • エネループ(充電器+充電可能な電池)

どうかなと思うもの

  • ライター(失火の原因になるので保管が難しいです注意しましょう)
  • ろうそく(余震で倒れて、火事になるよ)

あればいいなと思うもの

  • 無停電電源装置UPS(PCを使う人はあったほうがよい、計画停電の切り替えぐらいには役立つ)
  • 発電機(カセットコンロで発電できるエネポなどが今人気だが……ごめんなさい使ったことないです)

参考商品リスト

うちのお店でも保存食のカテゴリーをつくりました。調達が必要なものがあったらリクエストください。仕入れます。

Error: Failed to retrieve data for this request.
Error: Failed to retrieve data for this request.
Error: Failed to retrieve data for this request.
Error: Failed to retrieve data for this request.
Error: Failed to retrieve data for this request.
Error: Failed to retrieve data for this request.

手回し式ラジオライト(いま、ネット界隈ではいいのが売り切れてて高いか変なのしかのこっていないようなのでリスト化は見送ります。 あとで…KDR-10-Dとか)

家庭用消化器も高そうなものしかなかったので見送ります。

なぜ備蓄をしたほうがよいのか?

緊急時に備蓄のない人のことを構っている余裕はありませんし、もっと優先すべき事があります。
災害に備えないひとしかいなかった場合、先の買い占めのような不幸が連鎖します。正しい情報も得られず、食糧も確保できず、身の安全が確保できなくなり、結果、震災がパニックを伴った人災に発展する可能性もあります。しかし、そのような混乱は、その地域に住む人たち、その職場につとめる人たちが準備をするだけで減災をすることが可能です。おのおのが自分や家族の身の安全を守ったうえではじめて外からの助けを心安らかに待つことができるのです。ひとりでも多く、備えてくれる人が増えればそれだけ平常化までの道のりが短く済みます。
「あぶないから気をつけろ」という注意の喚起はなかなか伝わらないものですが、今回の地震などでパニックになって買占めに走って今頃食べものとかを腐らせちゃったようなひとは今一度立ち返って、今度こそきちんとした準備をしておいてください。まあ、そういう人に限って文章とかよまねぇから、これがまた、なかなかつたわんねぇんだけどさ・・・。
これらの備蓄品は毎年日付とかをきめておき(例えば9/1とか)古い物と新しいものを入れ替えましょう。
こんな備蓄しなくても大丈夫でしょ!3日ぐらい食わなくても死にはしないよ!というやもしれませんが、陸路が寸断されると都市部などは陸の孤島になり3日程度では物資が入ってこなくなります。
特に、東北が被災した今、東名がつぶれると関東圏の流通は完全に沈黙します。周りに助け合える地縁があればいいですが都会暮らしで近所付き合いも減っている地域では融通も困難になります。

各自治体に備蓄があると期待をされるかもしれませんが、自治体の備蓄計画はそれぞれの家庭で備蓄が100%なされていることが前提です。つまり、十分な量などありません。しかも、備蓄達成率が30%未満の自治体が20%もあるそうです。またせっかく備蓄をしていても、今回の浦安市のように耐震貯水槽なのに壊れてしまう場合もありますし、東北のように津波で流失したりしてしまう場合もあります。さらに原発事故などのようなものが重なれば外部からの支援が一ヶ月も充分に流れてこない可能性もありえます。
また近代のスーパーやコンビニなどは在庫を極力もたない効率化を行っていますので、先の3月11日の都内のスーパーで体験したように異常需要が発生するとあっという間に品物がなくなります。都内の物流はほとんど正常であのザマでした。もし、被災している一刻も争うタイミングで、緊急時にガソリンスタンドに並んだり、スーパーに並んだりすることをみんながやっていては助かるものも助かりませんし、復旧復興も遅れます。だから、口をすっぱくして隣近所とかに備蓄しようねーと薦めてくださいね。繰り返しますが、次の地震がおきると警鐘がならされているのに準備をしない理由はここまで読んでもまだ何かありますか?あれば、コメントください。

他参考

総務省消防局の非常持ち出し品のリスト
www.fdma.go.jp/html/life/survival/hyo1-4_10.html
水の簡単なろ過の方法とかが書かれているので、読んでおくといいです。
www.fdma.go.jp/html/life/survival/hyo1-4_11.html

ただ、牛乳パックのろうそくは、牛乳パックとか紙コップがロウで防水加工されていた時代のノウハウではなかろうか?現代はプラコーティングが主流なので検討違いである気がする。この手の冊子ものは天下り団体のやる仕事なので古臭いのはしかたないのか…。
地震防災対策としての自治体の備蓄計画に関する研究 (7-5)
www.arch.kobe-u.ac.jp/~a7o/activity/theses-data/gra-mas/h10_g_nakagawa.pdf
mytown.asahi.com/chiba/news.php?k_id=12000761104120001


次の震災に備えない理由はない


災害時のような非常時に試されるのはコミュニティの練度が試されます。災害や事故が起きるか起きないかは、起きてみないとわからないが、起きてから想定外でしたとうだうだいっても始まらなってものです。物的な備えや、体制を含めた人的準備があるとなしとでは結果として大きな違いをもたらすはずです。その地域の災害耐性が問われます。
あぶねーぞー、あぶねーから準備しておけー

首都圏、地震起きやすい状態…東大地震研が解析

国の地震調査委員会が今後30年間に70%の確率で起きると予測しているマグニチュード7級の南関東の地震が誘発される可能性があるとして、注意を呼びかけている。

 

日本全国もれなく4つものプレートの境目に乗っかっているのでどこでも危険度は跳ね上がってるのですが、ここでは専門家達も警告するとおり首都圏を中心として啓蒙します。おのおのそれぞれの地域に置き換えて読んでください。

内閣府や東京都などがそれぞれハザードマップや被害想定を策定しています。今はプレート、海溝型が懸念されますので、そのなかでも東京湾北部地震をここではフォーカスします。

地盤の揺れやすさの図
www.bousai.metro.tokyo.jp/japanese/knowledge/pdf/h18choka/shiryo2.pdf
まず、自分の勤務地や居住地域をみておきましょう。

火災分布
www.bousai.metro.tokyo.jp/japanese/knowledge/pdf/h18choka/shiryo7.pdf
夕方18時 風速15m/sの場合

細街路の閉塞率分布


311の地震でも帰宅困難者が400万人ほどでました。首都直下で地震がおきた場合、同数以上の帰宅困難者が出ることが予想されます。また火災や倒壊も多くおきますので、移動は公共交通機関が止っただけの比ではありません。3月11日は春先で暖かく、雨も降っていませんでした。また震源地からは200キロ以上離れていたことを忘れてはいけません。
帰宅経路に火災が予想される地帯があると、幹線道路を通っても帰宅が困難となりますので勤務先での避難などを考慮しておく必要があります。災害時の事業継続計画(BCP)も重要となりますが、それはまた別の話しなのでまた今度。
災害用備蓄品などについても今、まとめてたのですが長くなりそうなのでこれもまた別に書きます。

東京都 防災のページ 地震の被害想定
www.bousai.metro.tokyo.jp/japanese/tmg/assumption.html
首都直下地震による東京の被害想定報告書
www.bousai.metro.tokyo.jp/japanese/knowledge/material_h.html

内閣府 政府想定
首都直下地震の被害想定(概要)
www.bousai.go.jp/jishin/chubou/taisaku_syuto/syuto_top.html


歴史街道と崖線


こんな記事があった


東日本大震災:先人は知っていた 「歴史街道」浸水せず
仙台平野は400~500年おきに大津波に見舞われており、街道は過去の浸水域を避けて整備された可能性が高いという。
(略)
国土地理院が作製した東日本大震災の浸水図に、平野を縦断する奥州街道と浜街道を重ねたところ、道筋の大部分と宿場町が浸水域の先端部からわずかに外れていたことが分かった。



因果関係が逆なのではないかと思う。

FloodMaps (洪水MAP)
もともとは地球温暖化により海面上昇があった場合にどの地域が浸水するかという目的でつくられたFloodmaps。これをつかえばその地点のおおよその標高がわかる。

flood.firetree.net/?ll=38.1616,141.0411&z=6
flood.firetree.net/?ll=38.1616,141.0411&z=9

これで海面を+6mと、+9mにしてみてみる。今回の津波被害にあった地域の海水面からの高さはもともと余り無いことがわかる。そして津波被害を避けたところは、+9mにしてもほとんど浸水がないことからみてとれるように急激に地面がもりあがっているいわゆる段丘崖であることが推測できる。

段丘崖のハケには湧水が湧く。そこまで地下水として通ってきたものが掛けで地表に現れるのだ。
吉祥寺駅の側、井の頭恩賜公園は将軍から「井戸の頭」と言われるほど、湧き水地帯だが、このような湧き水地帯というのも大体がハケだ。古代から人々はそのような場所に居を構えた。
千年とか数百年という比較的短い歴史で津波被害を考慮して道を整備したというよりは、もっと根本的な地理的背景から、旅人や馬の給水をしやすい崖線、段丘崖添い、しかも平で歩きやすい丘陵面を住居、そしてそれを結ぶ線を道としたのではないだろうか。詳しくは調べてみないとわからないとは思うのだが、因果が逆なのではないかと思う。

「歴史街道」が浸水しなかったのは、そこが標高が高いからという証明にはなっても、なぜ「歴史街道」が標高が高いところにつくられたのかは、津波の被害を避けるためという証明にはならないのではないだろうかと思う。
結果として「歴史街道」がなぜ標高の高いところにつくられたのかはもっと様々な背景推察や仮定がなされてよいのではないだろうか。

他参考
井の頭恩賜公園
武蔵野台地
まいまいず井戸
河岸段丘 – Wikipedia

段丘層・段丘面(だんきゅうそう・だんきゅうめん)
ハケ下湧水群