投稿者: kuippa

  • 地方創生とresas ハッカソン

    東京で考える地方創生!RESAS API ハッカソンに参加した。2016/11/06(日)と11/13(日)の二日間の09:30 ~ 21:30とちょっとなかなかにスケジューリングが難しい日程。
    ハッカソンは年一ミュージックハッカソンしか参加してこなかったのでこの手のハッカソンは初めて。エンジニア、デザイナー、プランナーの3枠での応募だったので、しれっとプランナー枠で応募した。ハッカソンでいつもいて困るのが手を動かしてくれない言うだけ番長なプランナーなので・・・。

     

    イベントの様子などはtogetterなどでもまとまっている。
    http://togetter.com/li/1046920
    http://togetter.com/li/1048212

     

    出身地ごとにテーブルわけされて、東京出身(?)が3人しかいなかったので、福岡の3人と合同のテーブルでアイディアソン。
    アイディアソンと言っても外に飯を食いにいったりする昼メシ時間(おまえら外で飯くってこいと放流w)いれて60分ぐらいしかなかったので、各自の問題意識を共有するアイスブレイクがてらの雑談で終了。最期の5分ぐらいで各人がアイディアを書き出したA4紙ペラ1枚をテーブルに並べ、参加者全員がそれぞれのテーブルを巡る形でそれを評価。

     

    で、各テーブルごとに評価が高かった人のアイディアでチームビルド。
    まさか、その紙をもとにチームビルディングまでするとは思ってもなかったのだけど、自分のアイディアも選ばれたので3人のチーム「外閣府」をビルド。

     

    で、どんな課題に取り組んだかっちゅうと、

     

    • 東京にあるが、三鷹市や武蔵野市は地方自治体なので「地方」
    • 税収が歳出を上回る自治体なので地方交付税不交付団体
    • もし地方創生が成功したとすれば、その自治体は三鷹市や武蔵野市のようになる
    • でも、三鷹や武蔵野だって課題を多く抱えていて商店街とか町内会とかはピンチ
    • 地域団体のローカルインフラに無自覚にフリーライドしていて維持限界に近い
    • 私的な投資と公的な投資の間にある共的な投資を見える化する必要がある

    ちゅうようなもの。

    ちょい理論の飛躍があるけどご愛嬌。
    で、実際データを調べてみたんだけど、そんなローカルインフラのオープンデータないんだよね。
    例えば商店街の街路灯は築何年のが何本で簿価価値が幾らとか、そんな情報は纏まってはないんだよ・・・。

     
    街路灯の電気代とかは8割ぐらいは自治体から補助がでるので、自治体が公表している財政情報の細目から拾えないかとか、助成金などから逆算して推計しようかなとも考えたのだけれども、自治体ごとに助成額違うし地方の町内会によっちゃ自分たちの会計で橋を掛けたり、農道引いたりするところもあるだろうし、そういう独自会計は表にはでてこない。

    新豊洲市場みたいな大きなハコモノですら、結局は市場会計で東京都の簿価には乗らない大きな投資がされているわけなじゃない。ああいう規模ですら拾えないんだからちょっと、町内会レベルの積算は難しいねと・・・。

     
    じゃぁ、どこからその「地域の価値」を推計したらいいのか?
    ローカルインフラや文化資本などが醸成されれば、最終的には「住みやすさ」や「商売のしやすさ」に繋がって、その結果税収に現れるんじゃないかという初期仮説を建てたのね。で、税収という軸と、もうひとつの切り口に置いたのが大都市との距離。

     

     

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    日本の自治体のうち総税収が上位5%に相当する都市を青の◆でプロットしています。
    一応、こっちで動くやつ版も公開しているけど、中身はハッカソンでつくったやつだから色々許してね。

    http://kuippa.com/sandbox/resas/

     
    で、赤丸はその自治体の一人あたり税収の規模を表してます。

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    地図でみると大都市から遠いけれども赤丸が異常にでかいところがいくつかあって、なんだろうと見てみるとだいたい原発とか発電所がある町村なのね。玄海とか伊方とか。
    でも、そうじゃないところもちゃんとあって、そういう地域こそが地方創生のヒントになるんだと思います。

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    例えば、この奥飛騨の周りに何もなさそうなところにも関わらず、福井の原発がある自治体と同程度の一人あたり税収を誇っているところがあるけど、これは合掌造り集落で世界遺産にも登録されている白川郷がある自治体です。

    まさにレガシーを残せている地方自治体で、有形無形とわずその自治体に価値形成に成功していることが税収からもみてとれるわけです。

     
    そこからさらに東に進むと、新潟県の柏崎刈羽原子力発電所の大きな赤丸自治体の南側、決してアクセスのよくない福島内陸や群馬にも赤丸があることがわかる。

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    これが何かと調べてみると

     

    • 檜枝岐村 (尾瀬、日本一人口密度が低い自治体)
    • 湯沢(スキー場、温泉)
    • 草津(温泉)
    • 軽井沢(別荘地)
    • 上野村(上野ダム・群馬県内で人口密度が低い自治体)

    というようになっている。なるほどという感じ。

     
    その地域に魅力があってそれを全国に発信するだけでなく、保全に成功していたり、軽井沢などは明治以降人造の避暑地としてのブランディング(のれん)資産の継承に成功している地域。

     

    過疎地にダムや発電所のような巨大インフラがあり税収が跳ね上がっているのは、すべての都市が目指すべき地方創生ではないけれども、そうじゃないのもちゃんとあるよと。ちなみに地図はクリックでその自治体名が表示され、testボタンを押すとconsoleウインドウにwikipediaのその自治体の情報が表示されます。・・・まにあわなかったんだ。

     

    さらに東京近郊をみてる。

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    日本の地方と東京でおきていることの縮図は、東京近郊でも如実に見て取ることができる。

     

    23区は区税ではなく都税としてまとめられているので一人あたりでみたときは「東京市」というくくりになるのはご留意願いたい。これを見るとわかるが、大都市に近く、物理的には距離が近くても、ストロー効果により、より魅力的な地域に吸い上げられてしまっているのも見て取れる。

     
    これはもしかしたら電車や道路などの交通の便や、区画整理がなされておらず低層密集住宅地となっているなどあるかもしれないが、人の流動性が首都圏はことさら高いためにその影響はより増大されたものになっているように感じる。

    便利なところはより便利に、住みやすいところはより住みやすく。商売しやすいところはより商売しやすくというポジティブフィードバックが短い間隔で繰り返される。また、ブロークンウインドウ(割れ窓理論)のように、ささいな破綻から、ネガティブフィードバックが発生してしまい商売がやり辛くなり、不便になり、治安が悪化し、家賃が低下しの短いスパンでの繰り返し。落書きをその地域の誰かが消してくれているとか、捨てられたゴミを誰かが片付けているかとか、そういう入り口でだれかが地域に労力を投資してくれている蓄積が地域力。

     

     

    深刻だなぁと感じたのは仙台以北の北陸である。

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    大都市に類する都市がそもそも無く、大規模経済圏との物理的距離も遠い上、経済的距離も遠い。

    秋田や盛岡、八戸あたりに大都市があれば、それにつられて改善があるかもしれないが、いずれにしろこのままじゃまずい。長期戦略的な投資が必要だ。もしかしたら雪によるものかもしれないが、継承可能な資産の蓄積と継承に失敗しているように見受けられる。

     

     

    次の地図は実際の物理距離と経済距離を比較したものである。

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    赤い自治体は、大都市圏と物理空間距離は近い状態にあるにもかかわらず同程度の距離にある他自治体と比較して、期待されるような税収があがっていない自治体である。つまり実距離よりも経済距離が遠いことを意味する。緑の自治体は同程度の物理距離にあるにもかかわらず期待税収を上回る自治体。つまり経済距離が近い自治体だ。

    例えば三重県の山間部にあるような自治体は赤くなっている。これは大阪や京都、愛知などが直線距離としては近くにあるが、実際の移動時間や高低差移動により、経済距離が遠くなっているためだと考えられる。直線距離が40kmでも、実際の距離は大都市から80km離れているのに相当していることを表している。

    しかし、これは物理距離ではなく経済距離であるのだから悲観する必要はないと思う。経済距離は縮めることができるものだ。江戸時代。都市は街道添いに徒歩で一泊目のところに宿場町が形成されることで形成されてきたが、やがて明治になり鉄道物流の時代になり要所が変わった。そして現在はトラック物流の時代だ。トラックはコンテナに雪を積もらせたまま築地に海産物を運び込んでいる。

     
    将来、大型無人ドローンによる空送や、コンテナ型無人無気動車が技術革新で主流になれば、流通拠点の距離間隔や重要度は三度変わる。

    川や山があったためにトンネルを掘削したり橋をかけたりする地域を流通に組み込むには、いままでは経済的合理性がなかった。それが経済距離として現れている。しかし流通の形態がかわれば、その経済距離は変わるかもしれないのだ。リニアモーターカーを誘致しなくても、いまからできることは多くある。高速道路やトンネル、橋梁という維持保守費用がかかる列島改造に大型投資してきたが、モジュール小型化する現代、そのような重厚長大からのシフトも念頭において、きちんと準備をして選択して投資をすれば浮揚の目もあるはずだ。

     

    • 無人ドローンによる航空貨物専用地方空港
    • 自動で集荷や分荷ができる倉庫
    • 自動走行車車両の専用の市道
    • 町会単位での宅配ポスト
    • 個配用のドローン
    • 急ぎじゃない重量物の無人の帆船物流

     

    自治体は引っ越すことができないのだから、ある場所で栄えるか衰退するしかない。
    近隣に大都市になってもらうという他力本願もあるだろうが、自助努力としては大都市との経済的距離を縮めるしかない。
    技術革新を前提として正面から計画的に取り組めばそれも可能であると思う。
    もし、地方過疎化が深刻な地域が次の技術革新をも取り逃すのなら、ごめん、ま、あと100年ぐらいは寝ててちょ。

     
    さて、これらの図の元になったデータ解析のテクニカルな話。

    これは税収と、経済距離の散布図。

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    経済距離は、日本の税収上位5%の大都市のうち、物理距離がもっとも近い5つの都市との平均距離とした。
    上位平均になっているのは、こうしないと沖縄とか北海道で遠くなってしまうので。

     

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    近似曲線は手でなんとなくひいた。許して。
    例えば、「A」岡山県倉敷市は近隣の大都市への平均距離は35.79Kmであるにもかかわらず、税収は9.71Kmの西宮市と同規模。つまり、-26Km分の物理距離を埋める正のレガシーがあるのではないかということ。

     

    逆に「B」千葉県酒々井町(「しすいまち」成田市のとなり)は、大都市からの空間平均距離34.79Kmのところにあるが、税収は271Km離れた鹿児島県屋久島町と255Km離れた東京都八丈町と同水準しかない。+220Km分、経済圏を遠ざけているなんらかの負のレガシーがあることのではないかという示唆を含んでいる。

     

    もっともこちらは、自治体の税収に応じてしまっているので、自治体の規模を粒度に据えていない。
    最初の一人あたり税収の赤丸図と併せて勘案しなければいけないが、自分の自治体が周辺ロケーション的には恵まれているのにそれを活かしきれているかいないか、そういう考察に使えればと思う。

     

     

    ・・・ちゅうようなことを3分で成果発表した。

    文章にしても伝えきれてない気がするけど通じたかな?

     

     

     

     
    余談だけど、こことここになんか崖があるね?

    なんだろう?本州と北海道と離島かな?

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    ここにも何かムラ、溝があるように見える。

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    こっちは、これ以上税収が伸びると交付税がもらえなくなるからとか、そういう作為が作用した偏りかなぁ?
    なんだろう??こういうのを調べたらおもしろそうだけどね。

     
    まあ、そんなわけで、地方創生できるといいよね。

     

     

    最初の地図でarcGISのAPI for javascript 4.1を使わせてもらったので、Esriさん賞を非公式受賞したよ。
    公式スポンサーじゃないので非公式w

     
    おつかれさまでした!

  • シン・ゴジラは悲しい映画だった

    北米公開がされタイムラインに再び見るようになってようやく昨日ゴジラを見てきた。立川爆音。

    2016-10-19-18-49-18

    シン・ゴジラ。あれは涙なしには見れない。悲しい映画だよね。
    涙腺の緩くなったおっちゃんは涙ぐみながら見てた。
    東日本大震災でも東北に比べると東京はさしたる被害を負ったわけではないのだが、豊かすぎる想像力で、本当に灰燼に帰した東京が想像できてしまい悲しかったんだ。

    旧神田区(現千代田区)出身のじいちゃんから、関東大震災や東京大空襲で東京がどうなったかを聞かされて育ったというのもあるかもしれないが、現実対虚構。虚構のなかで、現実の怖さがとことん想起されとてつもなく悲しい映画だった。みんな死んでしまうん?死んゴジラなん??

    東日本大震災のときにyoutubeに大量にあげられた現実のクリップをゴジラの文脈に載せて編集しなおせば、ゴジラが出ずともとてつもなく悲しく怖くも恐ろしいフィルムができあがるだろう。それが想像できてしてしまい悲しかった。

     

    いつくるかもわからない、銃やミサイルなどでは壊せない厄災がやってくる。それは東京にも。

    来たら時計はリセットされるが、やがてまた来る。

    小さな山火事を潰してまわれば、山火事は巨大化するという報告がある。

    燃えずに残った部分が、人が手をつけられなくなるまで貯まるからだ。厄災は進化する。

    自然災害も人災も戦災も。事前に防げている間に意識するのは難しい。

    誤った事の楽観であるが、呉爾羅とはそういうもんだ。

     

    か、かまたぁ!??

    蒲田というのがリアルだ。

    これは、東京都のハザードマップ。危険度測定調査を図表したものである。


    http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/bosai/chousa_6/home.htm#a


    http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/bosai/chousa_6/chiikikiken.htm

    東京の南東部で真っ赤になっているところあたりが蒲田だ。

    映画の中で蒲田は瓦礫に沈むが、現実の蒲田も

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    住宅密集地区で、道幅もせまく、かつ地盤が弱い。そのため、建物の倒壊だけでなく、大規模火災などが想定されている地域である。

     

    品川神社

    品川神社はちょっとした小山になっていてあたりを見下ろせるロケーションであるそうだ。
    ゴジラ初代から使われた場所らしい。それのオマージュとして今回もつかわれたのかもしれないが、なぜロケーション・ハンティングに叶うような場所がそこにあるのだろうか。

    実は、ゴジラの進路には参道が急な階段になっている神社が多くある。

    虎ノ門にある愛宕神社の「出世の石段」などだ。このような急な坂道は、海進時の侵食の影響であろうと言われている。

    2016-10-20-15_59_22-flood-maps

    http://flood.firetree.net/

    洪水マップで、海面を+7mした地図。ちょうどポインタのあたりが品川神社。

     

    紀元前5~6000年前の縄文時代、現在より気温が高く、現在より海が内陸部にまで侵食していた。
    縄文大海進よばれるその現象は、現在より2~3m海抜が高かったとされているのが通説だ。

    平均3m上昇+満潮、大潮の影響、地形の侵食や貝塚などの分布から鑑み、縄文海進時の海岸線はおよそ海抜+9~13mの地点にまで内陸部になっていたのではないかと考えられる。
    で、品川神社は、海抜を現在より7mぐらいあげたときにちょうど台地の鼻になる。

     

    巨災対は、なぜゴジラの進路の予報円を描けたのか?
    ゴジラも坂道のぼるのやだし、台地沿いに歩くのが予想されたのでは?

     


    デジタル標高地形図ってこんなにおもしろい! 東京都区部編
    http://www.gsi.go.jp/kanto/kanto41001.html

    ま、ゴジラが坂道嫌がったのはさておき、ゴジラの歩いたところは川などから流れ出た土砂でつくられた堆積層で地盤が弱いところだ。地震のときにはよく揺れるし、揺れだすと止まらない。また液状化してしまうので災害直後の活動困難が予想される。

     

    ゴジラの歩いた場所は、予想される首都直下型地震の被害想定と重複していた。

    そして、特徴的なのは超高層ビルがいくつも破壊されたこと。これは、ゴジラシリーズの醍醐味でもあるが、有史来超高層ビルが意図せずに破壊されたことは、911のワールトレードセンター以外無い。いくつも破壊されたことは無い。

    主人公格の連中は渋滞に巻き込まれ車を捨て地下に逃げ込むことで助かるが、ロンドンを始め日本の地下鉄、とくに大深度地下鉄などは空襲を想定して、シェルターにつながっているなどの都市伝説が多くあるが、まあ、なんというか普通に備蓄庫とかも兼ねているので、逃げ込んで助かるというのもさもありなん。

    現実はどうだろうか?高層ビルが建つようになって、まだほんの100年なのだ。戦災にまきこまれればどのようになるかはまだ虚構の範囲を出ない。

    ただ日本は人口あたりのシェルターが0.02%しかないのは被爆経験国なのにどうしたわけだろうとは思う。

    トップページ | 特定非営利活動法人日本核シェルター協会

     

    鎌倉由比ヶ浜

    再びあらわれたゴジラは鎌倉の由比ヶ浜に上陸する。
    鎌倉で危惧されている災害といえば津波だ。

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    https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/sougoubousai/2503tshunamihazardmap.html

    逃げ惑う人々は、逃げられたのだろうか。また、逃げられるのだろうか・・・。

    本当に津波被害が心配なのは鎌倉よりも内陸奥ふかくまで低地が続く茅ヶ崎や、平塚なのだが、まぁ黙示するなら鎌倉なのだろう。しょっぱなを蒲田にしちゃったので、ひ、ひらつかぁあ?とかは二番煎じになってしまう。

     

    生き物としてのゴジラ

    通称蒲田くん。ラブカやねと思った。深海のサメ。

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    蒲田くんが呑川を遡上する様はまさに津波そのものだ。まあ、そうなのだろうけども・・・。

     


    http://scitech.people.com.cn/BIG5/25509/9464371.html

    ゴジラが虚構生物である所以はドラゴンの如く火を吐くからなのだが、今回は火どころか巨神兵になってやがった。火の7日間かと。

    下顎が割れるのは蛇かよとおもったのだが(蛇は獲物を丸呑みするために顎の骨を外すことができる)、自力で開くとなると蜘蛛を連想させた。もっというと、プレデターとかエイリアン。あの最期の尻尾であれしてるあれとかエイリアンっぽいよね。

    ぐーぐりーのおめめを覆う瞬膜が出る瞬間は、鳥や爬虫類を連想するが、サメにも瞬膜ある種類があるんだね。
    モデルサメなのかな??


    動物の目を守る第三の瞼、「瞬膜」を捕えた写真
    http://karapaia.livedoor.biz/archives/52167969.html

     

    でも、あの歯並びの悪さはワラスボみたいだよね。

    http://www.noridouraku.com/fs/noridouraku/265

    こちらは有明海でとれるハゼの仲間。歯並び悪すぎ。

     

    その他参考

    縄文海進と貝塚分布・アラハバキ神の分布 関東平野
    http://magnoliachizu.blogspot.jp/2015/12/blog-post.html

     

    シンゴジラ公式サイト
    http://www.shin-godzilla.jp/index.html

     

    http://www.imdb.com/title/tt4262980/

    ゴジラの北米版のトレーラーはこちらから。

     

  • 現代祭事の合理性(その4)

    1)神酒所設営、神輿、山車には、防災訓練に通じる合理があるのではないか
    2)樹齢の高いご神木には災害忌避地のエリアログとしての性質があるのではないか
    3)鳥居は、木造の自立構造を伝承するための技術現物見本としての役割があるのではないか

    などについて書いてきた。

    今回は、現代祭事から古代祭事ぐらいまでいっきにさかのぼって、お供え(神饌)について考えてみたい。
    祭壇やお仏壇に、お米や、お酒、お塩、お魚、野菜、果物、お菓子あらゆるものをお供えする。
    現在は様式化して、まあそういうもんだと形骸化、慣習化している。
    なんでお供えをするんだろう?

    なんで、そういう捧げ物の文化がうまれ定着したのだろうか?

    宗教性をとりのぞいたときに、そこに合理性はあるだろうか??
    お供えもの。その合理について考えてみたい。

     

    市場機能

    野菜や果物が並ぶ市、マーケットというのはどのような途上国にいっても見かけるものだ。市が開催されるようになることで、生産余剰を交換でき、貨幣が機能し、生産力の比較優位から結果として全体生産力が向上する。
    日本での市の歴史をみてみると、織田信長が楽市楽座で規制緩和をおこなったことからもわかるように、行政を機能させるためには重要なポイントである。
    鉄道や道路により物流に変化がおきるまでは、門前や参道はマーケットを開催するのに適した地であった。マーケットが開かれるからそこに神社が立つようになったのか、神社があるからそこに市が開かれるのか、その因果はどちらとも言えないが、多くの人が集まるポイントに特定誰かの住居ではない半ばパブリックな建築物があることには合理がある。
    収穫物の収集と集約と評価、分配という機能があるのではないかと考えられる。

    現在の魚市場や野菜市場は、全国からの集荷と、値決め、分荷が市場としての主な機能だが、古代都市は、集落、部族ごとの交易の場としての、マーケットにお堂をたてるのは合理性がある。

     

    品種改良

    マーケットに建てられたお堂、祠。これらは世界で類型がみられる。精霊信仰などとも大差のないものである。
    しかし、日本の土着宗教において、とくに特徴的といえるのは作物、収穫物の神饌、捧げ物である。

     

    ときに秋祭りなどでは顕著で、その年にとれた出来のいいも作物などを、神前に捧げたりする。
    これに合理性はあるだろうか?

     

    もしかして、400~800年頃の日本にいた偉人はその年の実りをあつめて、品質が良かったものを翌年に育てるということをしたかったのではないか?

    冷夏が続いた年には冷害に強い稲が集まり、干ばつが続いた酷暑のあとには渇水につよい稲が集まる。
    病害虫が続けば、それに強く生き残った稲が集まる。

    それらを捧げると称して、だまくらかしてでも一同に集め、品評して、そして縁起物だからと払い下げる。植物が自力でその植生範囲を広げるより圧倒的な速さでその子孫が増えていき、歴々強く多く実る作物に品種改良がおこなわれていく。

     

    日本に稲作伝承するまえは、栗や、栃の実など、どんぐりのような落実植物だが、これは品種改良をしようとしても、歳月がかかり無駄も多い。挿し木で分けてしまったほうが早い。が、稲の場合は1粒が1000倍にもなる。品種改良に成功さえすれば、その栽培効率の改善はおおいに期待してよいものだ。

     

     

    1~3世紀に存在した邪馬台国の有力地とされる纒向遺跡(まきむく)から大量にモモの種が出土した。
    祭祀に使用されたものと考えらていれるようだ。
    だから、祭祀ってなんじゃいな。説明できないものを祭祀で片付けるのよくないよね。

     

    山中で取れる自生の桃には現在のような甘いものは少なかっただろうし、苦味があるものもあっただろう。
    甘く果肉たっぷりのものがたわわに実るさまは栄養事情に乏しかった中世以前、まさに神の御業のごとく見えたことだろう。

    集めた種から、種苗育成をおこない植生を交換していく。より甘くなったものを、植え、さらに甘くなったものを探す。苦いけど病気に強いものと、甘いけど病気に弱いものをかけ合わせて、第一世代はどうなるか、など、研究しようとするならば不可侵の神域を定める必要がある。

     
    古代に農作物の苗や種を提供してくれる農協のような広域組織はない。
    化学肥料もなく、作物のバリエーションも少なかった。
    いまではあたりまえに食べられている、じゃがいも、やさつまいも、かぼちゃ、トマトだって外来野菜だ。野菜や根菜で日本固有種というのは実にすくない。

     

    冷害や渇水で作物が充分に収穫できないと直接生死に直結する。
    海外から輸入もできなければ、冷蔵庫もないのだ。

    弱者救済のための福祉や、再分配の要素。長老的な人物を祭壇に据えておくことで、これは毒キノコじゃ、こうやれば食えるというナレッジ共有、食育もおこなえたことだろう。

     

    感謝するとかの建前はおいておいて、その年に採れたもの、その中でもいいものを、一箇所にあつめることには、

    非常に理にかなっている。

     

    中世の歌舞伎では一年にいちどその年に上演する舞台の世界定めをおこなったそうだ。その年にとれた作物を集めて、翌年に育てる種苗の世界定めをすることは、実に合理にかなっている。

     

    参考

    市場の役割と機能
    http://www.shijou.metro.tokyo.jp/about/useful/

     
    奈良・纒向遺跡で大量の桃の種 邪馬台国の有力地
    2000個超、祭祀に使用か
    https://id.nikkei.com/lounge/auth/password/proxy/post_response.seam?cid=16244431

     

    神道Q&A♪ > お供え物…右?左?♪
    野菜をお供えするとき、向きはありますか?
    http://isuzujinja.blog103.fc2.com/blog-entry-275.html

     

    なぜ美味しい野菜ができるのか種農家に聞いてきた
    http://genryudaigaku.com/archives/2924