カテゴリー: 戯言

  • はじめてのレヒニッツ写本

    半年前のエントリーがぷち炎上状態。なぜ今日になってヴォイニッチ手稿がバズったのか。謎い。やたらとツイッターのメンションが飛んでくるので眺めてて「挿絵がかわいい」というレヒニッツ写本なるものの存在を知る。画像検索。なるほど、かわいい!
    何ページか見る限り、なんかこれなら普通に読めそうじゃね?という気になっている ← いまここ

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       |・∀・|ノ  よっこい
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          [ 調子 ]

     

    おっさんの感想

    • 挿絵かわいい。挿絵だけみてても話しが読める。
    • 神話を交えて王家の戦いを権威付けした戦記ものかな?
    • 作者左利きだね?
    • 右から左に読むのかな?
    • 文章は上から下に読むね。
    • これは暗号ではない。文法構造そのまま残っている、なんで解読できないんだろ?

    http://www.dacia.org/codex/original/original.html

    ページ上部に書かれた187というのはページ番号。後世に書き足されたものだと思われる。
    ページ番号を書いた人は右利きだろう。右利きのひとは中心線より右に倒れる傾向がある。他方、左利きのひとは、中心線より左に倒れるクセが出やすい。比較しやすいようにグリッドを引いてみた。

    grid1

     

     

     

    文字がこのような特徴を持つというよりは、この傾きは記し手個人の手癖だとお見受けするでござる。
    元の言語仕様かわからないところだがこの文章は右から左に書かれている。これは行頭が揃っていて文末が揃っていないことから推測した。

    grid2

    右側は揃っているが、左側は不揃いになっている。書き出しを不揃いにして行末をそろえて書くのは書き手の難読化という意図を必要とする。無意識下でおこなわれることではない。cなどが逆になっている形状が多く見受けられるがレオナルド・ダ・ヴィンチがそうであったように著者は鏡文字を書く人物だったのかもしれない。鏡文字は左利きの人間に多いといわれている。
    文章を上から読むのか、下から読むのか。
    正直判断しきれないのだがアルファベットに似た文字だとするならばこれはもしかしたら鏡文字のうえ上下さかさまに書かれている可能性もある。wikipediaにもそのような事が書いてあった。レヒニッツ写本をみるのははじめてなので予備知識も別にあるわけではない。ぱっと見では判断しきれない。これは改行を含むセンテンスが上に続くか、下に続くものがあるかないかで判断したい。

     

    少し苦労したが、ざっと探した範囲ですぐ見つけた。

    grid3

     

     
    http://www.dacia.org/codex/original/optm_23.jpg

    23ページ。
    色の違う下線を引いた部分が同じ内容だということがわかっていただけるだろうか。三行目にある連語が、4行目、5行目にもまたがって出現している。故に進行方向は上から下だ。ついでに、この連語の発見により右から左に読むということも証明された。ちょっと探せば見つかるので、むしろ、なんで誰も検証しなかったのか問い詰めたい勢いだ。
    文章構成。
    典型的ないわゆるアルファベット語圏、ラテン語圏の文章のようにみえる。個人的に挿絵が可愛いものを分析したほうが楽しいので、それをネタにする。
    テキストの41ページをひらいてください!

    このお花をもっている王様「っ×」と、クワガタを持っている訪問者「nI N」のページをみてみよう。
    http://www.dacia.org/codex/original/optm_41.jpg
    この挿絵は訪ねてきた人が「王様〜!このクワガタとなんか交換しない?」「じゃ百合の花でど?」と言っている光景である。たぶん。


    冗談がすぎるので、すこし話題をそらす。
    文字は大別すると音を表すアルファベットやカタカナのような表音文字と、その意味までを表す漢字のような表意文字がある。これは前者の表音文字であろう。表音文字は文章を構成するときに字数は増えるが、その分、記載のための形状がシンプルになるように進化するのが一般的だ。しかし、このレヒニッツ写本を何ページか見た限りシンプルな文字のなかに出現頻度はすくないものの、挿絵かと思うぐらい複雑な形状のものが混じっている。複雑な形状が表すものは、おそらく地名や家名のような固有名詞であるものと考えられる。ヨーロッパの王室が結婚を繰り返すたびに家紋が複雑になるように、そのような合成意があるのではないかと思われる。それ以外にもどのような行動をとったかその動作を記したかのような文字も見受けられた。

    仮説をさきにたてる。他のページの挿絵からこれを戦記モノだとする。背中に天使とかがでてきているので聖戦の権威付けをしているのだろう。受胎告知のような光景や茨の冠、十字架もでてきているので以外と近代のものなんじゃないかなと思う。
    写本全体をみるかぎり部分的に一致するのに少しづつ微妙に異なる単語が頻出するのだがこれは家族名を含むファミリーネームと個人名なのではないかと想像する。続く数字のような楔文字は兵の数かもしれない。複雑な表意文字は家紋であろうか。さて、仮説はこれくらいにして、テキストにもどろう。
    頻出する単語がその文章において重要な意味を持つのは洋の東西を問わない。どんな単語がでてくるかをみるために、お題のページでマーキングしてみた。2音程度の単語は助詞か接頭辞にあたるものだろうので文意をよみとくにはあまり重要ではないので今回は省く。

    grid14

     
    色分けしてみた。残念ながらこのページ内ではあまり重複している単語はあまりないようだ。
    登場人物は王と訪問者「nI N」だ。あとその従者と、塔から覗きこむ人物という伏線あり・・・と。城の上にはなにやら場所名らしき見出しがついているが、このページの文中には同じ単語はないようだ。「っ×」は挿絵で王様っぽいおっさんの上にもででている。なのでこれを「王」とする。王という前にALI(ILA)という単語も頻出している。これはただの定冠詞の可能性以外に、国名という可能性もある。「nI N」は他のページでもでてくる、が、このページではその出現頻度から主人公はあくまで王だ。なのでALIを国名と仮定する。もうひとつでてくる 「「」みたいな文字はALIと出現頻度が同程度ででてくる。これも国名に相当するものかもしれない。
    あとは動詞と、それがどのように動いたかの形容詞、名詞なので、他のページにもでてくる単語を潰して置き換え可能な単語帳をつくれば、極普通の翻訳手順で解読が完了できるのではないかと思うのであります。この1ページをみるだけで十二分な情報があるのでこれが数百ページもあれば、あとはマンパワーさえかければ十分な単語帳がつくれるんじゃないかと思います。それがいままでできていないってことはなにか障害があるのかもしれないけれど、そもそも下から読むのか右から読むのかもわかってないレベルというだけだから、まじめに分析しようというポジションで読まれたことがないだけなのかもしれないね。
    はじめてみたのでよくわかってないけど、これは解ける問題なんじゃないかなと思いましたよ。

     
    おまけ。
    ヴォイニッチ手稿へのコメントで、ちゃんと研究しているひとへの冒涜だとかあったけど、共通の言語体系をつかっていても文意を汲むって難しいよね。そもそもここに書いている内容なんて、与太話の延長線。その与太話を戯言以上のものにするケイパビリティ(能力+経済+時間)は、残念ながらわしにはないのです。それを踏まえたうえでの、レヒニッツ写本への戯言なのでお情け賜りたく。

    あと、音楽はけっして無作為な文字列の羅列じゃ残念ながら聞ける音楽としては成立しません。楽曲として成立するにはそれなりのルールがあります。参考にとりあげた1ページをみても、思いつきで書かれた曲ではなくて何度も演奏され、こなれた曲であるような印象をうけています。文中にキーと書いたのは通奏低音のことで、補助コードといったのは和音として成立しうる組み合わせのことです。12平均律が確立した現代音楽と1500年以前の音楽は基本的に音の数から異なりますが、和音や音の繋ぎは周波数の組み合わせの問題なので、無作為には成立させるには天文学的な施行、確率が必要となります。逆に音楽として成立するものには音楽の文法にのります。決して意味のない文字列にはなりません。言語と音の関係については、あれこれ言える気がするんだけど寝言にちかいのでむにゃむにゃむにゃ。

    あと、遺伝子の、いわゆるジャンクコード。個人的にはこれにも意味があるものと思っています。無用の用ってね。発現するだけが遺伝子じゃないし。例えば、なにかしらの転写エラーではじめて役に立つデジット的な意味があるとか、DNAにダメージがあるとそこから先に切れるとかそんな意味があるとおもっています。機能しているはずのコードが転写ミスで違うものになってしまったときにはじめて読めるようになるとか。そんなものなんじゃないかなと。
    ただ、本当にただリファクタリング(再構築)されていないだけのジャンクコードもあって、線虫とかハエとかのほうが人間よりゲノムベースで長いんですが、これはだからこの下等生物め!というわけじゃなくて、より転写の際にエラーが起きやすい長ったらしい構造を維持しているのだとおもいます。そうすることで急激な環境変化に対する適応能力が優れるのかなと。個体としてではなく種として持っている遺伝子の糊代なのかなとおもいます。まさに無用の用というわけですね。
    遺伝子解析とかバイナリコードとか、はたまた会社の決算書とか。世の中にはパッと読めないけど意味があるものがたくさんあります。
    奇書の類でも、言語の体裁をとってくれるなら近い将来電算処理で読めるようになるんじゃないかな。まあ、失われた言語だとかここらへんの形態解析は発生からシュミレートすることで、意図的に難読化されていないものはそう遠くない将来に解読できるようになるものと思うわけです。

    • 第一世代:文字→結果/出来事を抽象化することで知識などの共有がされる。小説の主人公に想像し感情移入する。
    • 第二世代:メディア像→映体などを通して体験を抽象化し受信者に想起させる。映画の主人公の追体験。
    • 第三世代:思考経緯を抽象化、思考プロセスそのものから共有できる(次世代)

    戯言だけれども

     

  • ヴォイニッチ手稿はどうみても楽譜

    ヴォイニッチ手稿という奇書がある。14世紀ごろ(羊皮紙は1404年から1438年)に書かれた古書で未知の言語で書かれた文章と実在しない植物などの挿絵からなる。230ページもあるが、いまだに解読されていないらしい。

    Voynich2v

    http://www.bibliotecapleyades.net/ciencia/esp_ciencia_manuscrito07.htm#top

    だが、これは俺には楽譜にしかみえない。
    俺がおもうならそうなんだろう。俺のなかではな・・・。
    ということで、終わらせてたのだけど、なんとなくなんでそう思うのかをかいておこうとおもった。

    結論を先にまとめておくと

    • フルートのような楽器の演奏方法を指定されている文字譜
    • 繰り返しの出現が調子をもっている
    • 繰り返しの出現のパターンに基底音がありそうだ

     

    現代の一般的な楽譜は12音階からなる五線譜で書かれる。この元となったのはネウマ譜。横線に球をならべて音程をとるようになったのは9~10世紀ごろに教会の聖歌のために体系化されたそうだ。それから活版印刷が発明され楽譜が器械印刷で世に出たのは活版印刷から20年たった1473年だそうだ。

     

    だが、世の中にはこの五線譜以外の楽譜というものが多様に存在する。
    その中には文字譜と呼ばれる、文字で書かれた楽譜がある。

     

    このヴォイニッチ手稿の文字列によく似た形式の楽譜が現代にもある。

    尺八の楽譜である。
    http://jyukukan.seesaa.net/pages/conv_default/image/B2E8C1FC20093.jpg

     

    文字を鳥瞰で眺めて、文字の種類の少なさと出現頻度を見比べてほしい。 文字こそ違えど似ているものを感じないだろうか。この文字譜は文字1文字で尺八の抑える穴の位置、つまり音階を表している。

    満員電車のなかでみかけて肩越しにガン見してしまったことがある。はじめてみたときはお経の勉強してるのかなと思ったけど、経典にしては繰り返しが多すぎるので楽譜だと認識できた。日本の古来の楽器+楽譜で検索して尺八の楽譜だとわかった。

     

    おなじような文字譜にギターのコード譜がある。コード(和音)を文字に当てはめてかいておくことで楽譜になっている。

    音楽を構成する主な要素は音階と音調と音色と音圧。この情報さえしっかりあれば、コンピューターに音楽を再現してもらうこともできる。

     

    ↓こんなものも文字譜だ

    ウクレレ記法の例

    $|: !96:3DuDudUDu
    D Bm7 Em7 A7:|;
    D Bm7 Em7 A7;
    !96:3DuDudU,Du
    D= Bm7= Em7 A7 D=;
    C#m7(b5)= F#7= Am7= D7=;
    G G#dim D Bm7 Em7= G A7;
    D= Bm7= D= Bm7=;
    G G#dim D Bm7 Em7= G A7;
    <
    D= Bm7= D= Bm7=;
    G G#dim D Bm7 Em7= G A7;
    D= Bm7= Em7= A7=;

    ウクレレ記法を鳴らしてみる

    少し解説をすると、頭の一行、 $|: !96:3DuDudUDu     96はテンポを表していて、ダウンストロークが強めでアップストロークは弱めを3回というような演奏方法を書いたうえで、どんな和音を鳴らすかを書いている。

     

    さて、ここまでみてヴォイニッチ手稿の適当なページをみてみよう。言語にしては異様な数の繰り返しがあること一見してわかる。どことなくこの繰り返しの様は尺八の楽譜のような繰りかえしがみてとれないだろうか。そして構成する文字の少なさだ。

    音節とおぼしきスペースがあいているところに赤線をいれてみる。

    Voynich2vredline
    おおよそすべての節が4文字で構成されていることがわかる。これはなんというかもうこの時点で楽譜。しかも4/4拍子。しいていうならキーはこのにょろっとしたHが発する音だ。

    3文字や5文字で構成されている節もあるが、これがむしろヒントになるのではないか。

    構成する文字を似たようなアルファベットに当てはめてみてみよう。
    H,o,m,c,Y,2,4,q,0,8,r
    このワンセンテンスででてくるのはわずか12文字とかこんなものしかない。これではあまりに言語を構成するには足りない。これが言語だとするならば表音文字だろう。文字の種類には漢字のような意味までを記す比較的複雑な表意文字と、発する音を記したひらがなやカタカナ、アルファベットのような表音文字がある。

     

    さて、12文字というと12音階だなぁとか思ってしまうのだけど、他のページには他の文字が出てくるのでこの文字=12音階ではないだろう。だけどこれくらいの繰り返しと、時々文字が大きくなったりするのを見ると、なんか鼻歌ぐらいすぐに歌えそうではないか。

    適当にアルファベットに置き換えてみた。

    Hoom ocio Ycio2 oHaimo 4m oco2 8ai2 0iHg
    Hcca Hccg 0co 0co4 4oHcco 4occc2 4oHg cco8 8am
    oHoig cco2 4ccg cco4 cco8g cco8am ccoHcg 8am
    0eo cio4o ccco2 cio8am

    これを現代の4/4の 文字譜っぽく置き換えてみる。

    Hoom ocio Ycio2 oHaimo
    4m oco2 8ai2 0iHg

    Hcca Hccg 0co 0co4 4oHcco
    4occc2 4oHg cco8 8am

    oHoig cco2 4ccg cco4
    cco8g cco8am ccoHcg 8am

    0eo cio4o ccco2 cio 8am

    oは長音か開放かな。cはカッティングかミュートすこし詰まった音なのじゃないかな。

    4とYは表記は違うだけで同じ音かもしれない。(音圧の違いを表記?)
    8amがこの曲のリフ。まだちょっと複雑だ。

    よりシンプルにするために、iとcとaをoにしてみる。YをHに。

    Hoom oooo Hooo2 oHoomo
    4m ooo2 8oo2 0oHg

    Hooo Hoog 0oo 0oo4 4oHooo
    4oooo2 4oHg ooo8 8om

    oHoog ooo2 4oog ooo4
    ooo8g ooo8om oooHog 8om

    0oo ooo4o oooo2 ooo 8om

    文章に文法があるように、音楽にも文法がある。
    音楽といえども周波数の順序をもった組み合わせであるので、無秩序にぶつかると互いに打ち消し合ってしまって意味を成さなくなる箇所がでてくる。
    人間は本能的にそれを心地よい音、メロディーとして認識し、それを体系化するために音階を発明した。
    これは不協和音をつくらないためにであったり、旋律の初めと終わりを帰着させるための始めやすい音、おわりにもってきやすい解決音などである。数学的にはサイン波をどのように加算するかで決定する。
    音楽の文法は意外なほど少ない。時代によりアクセント部分に流行り廃りがある程度だ。

    現代風に4/4のリフレイン曲にアレンジするなら

    Hoom oooo Hooo Hoom
    4m ooo2 8oo2 0oHg

    Hooo Hoog 0oo0oo4 4oHooo
    4oooo2 4oHg ooo8 8om

    oHoog ooo2 4oog ooo4
    ooo8g ooo8om oooHog 8om

    0oo ooo4o oooo2 ooo 8om

    こうやってみるとomとか、2とかは音の処理を表しているっぽい。
    oとm,Hは密接に関係がありそう。相互補完可能か補助コード的な存在かも。
    似たようなリフに変化させて、32小節におさまるようにシンプル化

    Hoom oooo Hooo Hoom
    Hoom oooo Hooo Hoom

    Hoom Hooo Hooo Hooo
    Hooo Hooo oooo Hoom

    Hoom oooo Hoom ooom
    Hooo Hoom oooo ooom

    Hooo oooo oooo ooom
    Hooo oooo oooo ooom

    たった三文字にしたったww
    一応、それなりの規則性をもって置き換えたけど、これくらいなら鼻歌うたえそうだよね。

     

    そんなわけで、ヴォイニッチ手稿はフルートのような管楽器もしくは弦楽器直接をはじめとする演奏方法が併記された文字譜!!だよ! きっと! おそらく・・・たぶん、なんじゃないかな。

     

    っていって、最初のヴォイニッチ手稿をみると、そう見えてこない?

     

    Voynich2v

     

    ほら、楽譜っぽい。
    声にだして読みたいヴォイニッチ手稿。

    新曲できたよーって下の紙みたいのをわたされるよりヴォイニッチのほうが簡単だよね! 

    ↓これも楽譜・・・ きっとこういうのを清書してるとお花ぐらい書きたくなるよね(^O^)

    新曲

    追記:
    はじめてのレヒニッツ写本 : 同じく奇書とっされるレヒニッツ写本について考察を書きました。

    ヴォイニッチ手稿に書かれたスペイン語 : ヴォイニッチ手稿に言語っぽいところもあったので読んでみました。

    線をひけばすぐわかるヴォイニッチ手稿のイラスト : イラストはどうも植物のキメラっぽいぞということがわかったので書きました。