カテゴリー: 経済・エコノミー

  • ひとのさいふ

    弁護士収入:2割が年収100万円以下
    http://mainichi.jp/select/news/20130508k0000e040150000c.html

    そんな馬鹿なっ!とおもって記事を読んだら、個人事業主の「総所得金額等」が100万円以下だった。
    違う意味でそんな馬鹿なっ!!だった。

    > 総所得金額等は収入から必要経費などを引いた金額で、サラリーマンの「手取り給与」に近い。

    えぇー・・・。いやいやいやいや。
    個人事業主の経費には自宅も事務所費用として一部計上できるし、車を事業につかっていればそれも費用。まるーーっと損失繰越まで損益通算したものが総所得金額だから、サラリーマンの手取り給与と比較してもまるで意味がない。

    弁護士ならなおのこと数字の大小では比較できない。
    例えば先の法の番人、法務大臣 某氏は弁護士の資格を持っているが、所有している4頭の競走馬にかかる費用を経費として相殺して計上している。水道光熱費が無料の議員会館でも光熱費に500万を経費として計上したそうだ・・・。ぷぷぷ。

    個別の事象をあげて是非をいう立場ではないが、事業主の収入はサラリーマン同士の年収1000万と400万を比較するほど簡単じゃあない。タガメ系女子が「わたしは年収600万未満相手にしないのよー」と個人事業主の課税所得100万を無視すると大間違いになる可能性がある。いや、別にそこは間違ってくれてたほうがいいけど。

    手取りの額面よろしく数字の大小で比較できるものではない。売上1億と1000万でも単純比較でどっちが儲かってるかとかそれだけでは言えないし、総所得金額85万円と400万円も、どっちが暮らしとしていいかは比較できない。
    ちなみにうちみたいに売上も少なくて課税所得も少ないところは本当に儲かってないのでそっとしておいてあげるか紅茶を買ってほしい。

    ちゅうような内容は別に知ってるひとは知ってるし知らないひとに、「どやっ!」と説明したところで伝わらないのでどうでもいいのだけど、このニュースで元ネタになっている、国税庁がまとめているという統計がきになったので調べてた。が本題。

    でも、うまく調べきれなかった。新聞もこれからは元ネタ、参考文献へはきちんとリンクを貼るべきだ!

    http://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/tokei.htm

    面白いなーとおもったところ。
    所得階級別の構成割合

    2006年には納税者の10.4%しかいない年収1000万以上のひとが、総税額の75%を収めていたのだけど、
    2011年には年収1000万以上のひとの割合は10.6%とあまり変わらないが、総税額は57.9%になってること。

    2006所得階級別

    2011所得階級別

    まあ税収も17%も落ちてるからしょうがないんだけど、儲かってるやつはずいぶん居なくなったんだなと。

    10年前から比較すると、納税者数も100万人以上減っていて、一千万円以上稼ぐ人も144,000人減少している。
    構成でいうと200万~100万円以下の所得階級が構成で増えている。

    雑損失控除がH18年41億とかがH23年213億か、

    ホーム>活動報告・発表・統計>統計情報>民間給与実態統計調査結果 (税務統計から見た民間給与の実態)>第9表 業種別及び給与階級別の給与所得者数・給与額
    http://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/minkan2011/minkan.htm

    から辿ることができました。

    弁護士単独ではみつけられませんでした。いったいどこにあるというのだね!!
    ぷんすか。

    **参考

    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%B7%9D%E6%95%8F%E5%A4%AB

    「総所得金額等」の国税庁の説明
    http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tebiki2011/b/03/order3/yogo/3-3_y01.htm


    ↑この動画面白かった

  • 憲法記念日なので日本国憲法について

    日本国憲法、授業中暇だったので読んでた記憶はあるのだけど、どういう内容だったかよく覚えてないレベルの国民です。とくに持論があるほどは知らないです。でも、今日は憲法記念日でなんか最近改憲議論がたかまっているので、一寸読んで考えてみたいと思います。
    [日本国憲法]
    http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S21/S21KE000.html

     
    軽く読んでみたけど、これ・・・たかだか208ステップのスクリプトでよく国が60年もうごいたね。まじめに読み解いて解釈うんぬんなんてやるつもりはないんだけど、気がついたことをコメントしていきたいとおもいます。

     

    第一章 天皇

    いきなりヘビー。日本国憲法の制定は昭和21年11月3日。皇室典範の最終改正は昭和24年。昭和24年当時の価値観をよくあらわしているとおもいます。以上。(へたれた)

    第二章 戦争の放棄

    これまた重たいなーー。一番目が天皇で、二番目が戦争放棄か! 憲法が国の理念として何を目指すかという規範としてあるというよりは、まあ制定の経緯としてはいたしかたないのかなという感じ。これまた昭和21年当時の世相をよくあらわしているとおもいます。
    紛争の武力解決は最終手段としても愚策なので、希求したい目標として手段としての戦争放棄は理念としては希求すべきものだけれども、正義も秩序も実力がともなわなければただの寝言だから一方的に戦力保持しないっていうのは平和を希求してるとはいえないんじゃないかなと思った。九条このままで下の法律かえて国防軍にしたらまずいの?矛盾はしないとおもうけど。

    第三章 国民の権利及び義務

    権利と義務がかかれてるいい文章です。権利は義務を果たしたうえであるものだよ的な。

    「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。」

    こんな固有の権利があるんだね。公務員を選ぶ方法とかやめさせる具体的方法なんて仕組みとしてそもそもないよね。選挙で首長や議会議員を選べるから権利代行代議してるっていう考え方なのかな?およ、なんだこれはと思った。

    「職業選択の自由」

    この硬直性をまえに職業選択は自由だとかいうのだとしたらやばい。

     

    「第三十条  国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。」

    ざくっとしすぎ。税率や徴税がひどすぎて財産権や、国民の健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を侵害しとるんじゃねぇかとおもいます。

    「すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。」

    遠隔操作ウイルス事件が取り調べもおこなわれず裁判もおこなわれず3ヶ月とか勾留されてるのを見る限り、憲法どおりに運用されてるとはとうてい思えません。まあ個別の案件ですが。
    「国民の権利及び義務」の章はうまくバランスがとれてればとてもいい章だとおもうのだけど、現状ははげしく機能してねぇなという印象をもちました。

     

    第四章 国会

    ん、衆議院、参議院の議員定数って憲法には書いてないんだね?

    第五章 内閣

    国会、内閣の項目は、えらく細かいですね。手続きが書かれちゃってる感じなのでプログラムなら定義だけかいて外部クラスにすべきだなとか思いました。

    第六章 司法

    国会、内閣に同様の感想。

    第七章 財政

    財政の取り扱いについては書かれているけど、よしとする規範がない。だからプライマリーバランスとかのそもそもの考えもないんだろうな。

    「公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。」

    これも守られてないよね。私立学校の無償化とか公の支配に属さない教育団体なんじゃねぇの?文化財なんかを公の財産と定義もできるわけで、そうすると宗教との分離できなくなるから、財の定義をきちんとしておくべきなのかも。

    「内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年一回、国の財政状況について報告しなければならない。」

    内閣府の報告資料だけで国民に報告しているといえるかな?説明されたことがないきがするよ!民間企業レベルのアニュアルレポートと比較しても資料としてもレベルが低いよね。

     

    第八章 地方自治

    ざくっとしてますね。なくてもいいんじゃないかとも思いましたが、ここについてこの程度書くのであれば公務員の定義についても同程度ぐらいには章立てしておくべきだったのかもしれません。

    「一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。」

    ほう! 自治体で住民投票して過半数集めれば国会に特別法の制定を求めることができるということだな。特区ってほんとうはもっとつくりやすいんじゃ?

    第九章 改正

    いま話題にあがってるやつ。2/3がハードルが高いとかいってるけど国会議員の数削減すればいいだけじゃない。国会議員の定数削減は憲法改正じゃないからすぐできるし、なにもここから手をつけなくてもいいよね。これ国民投票にかけても護憲なひとたちがんばっちゃうから通らないよ。国会にも国民にもリジェクトされないまま、リスクとって改正を改正する必要はないとおもったよ。実際にこれをやっちゃうと、つまづくので悪手なんじゃないかな。でも、ここを争点にあげて揉めさせてから譲歩して、とりあえず改憲までこぎつけたらいいねぐらいのお話しなのかな?かぁー、こういうのが透けて見えるから政治はいやなんだよねぇ。

     

    第十章 最高法規

    国際条約と国の最高法規が衝突したらどうするんだとかについては記述がないんだね。書いておいたほうがいいんじゃないの。

    第十一章 補則

    もし改正するならここからじゃないの。憲法施行までの注意事項がかかれてるだけだからもう要らないし。

     

     

    押し付けられた憲法なんだから破棄すればという議論もあるようですが、現状の憲法のもとでの得られた正当性(国会、内閣、司法)なのでを破棄しようとした段階で、国会議員や政府たる正当性がなくなってしまうので、そこらへんのおっちゃんが「俺は破棄する」というのと等しくなるので手続きてきに無理だろ。もし緊急事態がおきれば緊急避難的に文民クーデータみたいのもありえんのかな?ま、違憲状態で選ばれてるんだからすでに正当性なんかないんだけどねっ!
    あと、政治の人は、あんでもかんでも歴史教育とかのせいにしたがるけど、例えば囲碁や将棋で、これからどうしようという手を打たなきゃいけないときに棋譜や感想戦が、局面把握や、次局面予測よりも重要になることはないとおもうのだけどどうでしょう。
    それまでの振り返り、棋譜や感想戦から学ぶことは多いけれども、過去ばかりでなく、現在や未来も大切にしにゃーなりません。もし、現代の若者や子どもたちに自信がないと感じるのであれば、それは過去認識のせいではなく、現状をみて、予測しうる将来への悲観があるからなんじゃないかな。
    でも、ま、だいぶ雰囲気変わったよね。
    ちょいとまえまで、眉間にしわ寄せた「ゎてくし学者ですがなにか?」みたいなおじさんたちばかりで憲法がどうこうなんて、見ようとも聞こうとも、ましてやブログとかで書こうとも思わなかったから。

    実務的には憲法改正前にやまほど先にやらなきゃいけないことがあるだろと思うのでどーなのーとおもうけども、議論がうまれる土俵だけでもつくるのはいいんじゃないかなと思いました。憲法記念日なので!

     
    http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/seisaku-109.pdf
    自民党の改憲草案もみてみたけど、これはいくらなんでも一足飛びにしすぎ。
    変えすぎで国民投票かけられないでしょ。株主総会とかで会社の定款変更の議題がこんなふうに全箇所修正するぐらいなら、連結別会社じゃね。並行稼動でしょ。

     

     

    ↓いま、一年前の生放送みてる。面白い。

    CafeSta開局1周年記念 12時間ぶっ続け まるナマ自民党
    http://live.nicovideo.jp/watch/lv95721560

     

  • 金融資源は漁業のような天然資源に近い

    漁業は稚魚のうちに乱獲して資源を枯渇させてしまうのではなく漁獲規制をすることで安定的な漁場を確保できるようになるそうだ。

     

    金融にも持続可能な取り引きルールの策定が重要で取引回数の規制や取り引き総量の規制をすることでマネーの無秩序な奔流を防ぐことができるし、コンマ何秒のロジックトレードのような投機的で芽を出した瞬間に刈り取られる社会的には無意味なスカルピングから成長を守ることができる。
    例えば株式市場でも取り引き高の制限があれば、無秩序に売り買いをされ株価が乱高下しなければ、より企業の将来に対する成長、正味の企業価値が吟味されることになるだろう。

     
    ここで言っているのはサーキット・ブレーカーのような市場全体ではなく、漁業のように参入者ごとの割り当てのこと。これがあれば中央銀行だって市場という緩衝溶液のpHを気にしながらマネーサプライで慎重に滴定しくような真似もしなくていい。値上期待から活用されない土地建物が死蔵されることで生まれる地域の成長を犠牲にしたうえでの肉食的な利益回収も予防できるようになる。いいことづくめなのではないかと思う。

     

     

     
    ・・・だが、漁業で適切な漁獲高の制限できないまま資源の枯渇が心配されているように、金融でも適切な取引高を制限することは容易なことではないだろう。困難の理由は同じ。まああまり管理規制だらけはごめんだけど、やったもん勝ちにしちゃうと持続性なくなる。お魚と一緒。

     
    【さかなTV】第4回 勝川俊雄さんに聞いてみよう!
    ↓おもしろかった

     

     

    ここで、一句!

    白川の冷たき水に流されてどじょうだらけの黒田に分水

    やがて田あふるるまで