カテゴリー: 地球科学

  • 噴火と月と予見について

    御嶽山での噴火で亡くなられたかた、親しい人の安否がまだわからず不安に暮れている方、そしてなにより目の前にいるのに助けられなかったなど自責の念にかられている方、やがて、いずれ、平穏な日々がいずれおとずれることを願ってやみません。

    天候不順が続いていてからの紅葉の入り絶好の行楽日和だったのが災いしました。
    しかもこれ以上ないほどタイミングが悪いことに、みんながお昼を食べようと人が頂上に滞留する時間を狙ったかのような噴火。ほんの数日、ほんの数時間早くても遅くても今回と被害は1桁以上違ったことでしょう。これ以上悪いタイミングはなかなか思いつかないほどです。

    タイムライン

    9月 9日 台風14号通過
    9月 9日 中秋の名月
    9月10日 スーパームーン(月が軌道上、最も地球に近づくためとても大きく見える日)
    9月10日 御嶽山52回の火山性地震を観測
    9月11日 御嶽山85回の火山性地震を観測
    9月12日 御嶽山10回の火山性地震を観測
    9月13日 御嶽山 7回の火山性地震を観測
    9月14日 御嶽山 8回の火山性地震を観測
    9月15日 御嶽山27回の火山性地震を観測
    9月16日 御嶽山12回の火山性地震を観測
    9月24日 台風16号 温帯低気圧に変わり愛知方面へ
    9月25日 未明 大雨により名古屋の東山線が水没
    9月27日(土) 11時52分 御嶽山 噴火(水蒸気)

    噴火にあたり得られた知見

    地震計、傾斜計、空振計、衛星測位を常時監視していたが山体の膨張が確認されたのは噴火のわずか7分前。
    噴火警戒レベルの引き上げは噴火の前兆を捉えることが前提となっているので今回のように前兆が観測されない噴火はそもそも減災対策としては考慮が足りないように見えます。

    御嶽山の山頂の地震計、昨夏から故障していたとの報道もあり、もしかしたらこれがあればもっと局所的な火山性微動を拾えていたかもしれない、、、が、いずれにしろこの程度の変化の現れでは噴火の予見はできなかったであろうと想う。水蒸気爆発であった場合、そもそもこれらのセンサー類の高精度化の延長線上では予見はできないということなのか。

    噴火と月

    東日本大震災のときに地震と潮汐のデータを移動平均とかをとりながらクロスをしたりてデータを眺めていた。素人論考だが、開放マグニチュードと潮汐にはそれなりの相関をグラフ上にみてとることができたきがする。相関係数まで出して傍証するところまではたどり着けなかったのだが、昭和の学者にがんばって相関ありと結論をだしていた人が居たので、これだけデータが揃っているので時代がそれなりにすすめば研究者がまとめるんだろうなと他力本願。

    で、その当時、世界中の噴火の情報と世界中の地震の情報を集めて、火山のVEI(火山爆発指数)と地震のマグニチュードをデータベースにぶっこんでいろいろ角度かえてみたのですが、まあタイムスケールとか、規模とかが指数化しても違いすぎて有意化できずにほっぽったスクリプトがあったことを思い出しました。つくりかけだけどそのままURLのリンクを貼っておきます。まあ自分でつくっておいてなんですがつくった意味をみいだせない程度の代物なので、だめでしたという報告になるのかな。
    http://kuippa.com/volcano.php

    地震と潮汐は関係ありそうだと仮定したのは、そもそも潮の満ち引きというのは月の引力と太陽の引力変化の関係を結果として観測できるものです。本当は引力変化のデータセットがあればいいのですが、そんなものはないので、その代替品としての潮位を利用しました。

    月は約12時間周期で1周して、それにつられて海水面が満ちたり引いたりする。つまり海面の高さが上下する。これは地球-月-太陽の順にならんで引力の方向が太陽と揃うときに海水面が高い大潮、逆に一番揃わないときに小潮となります。

    http://www.data.jma.go.jp/gmd/kaiyou/db/tide/knowledge/tide/choseki.html

    これらの変化はなにも海水だけではなく、岩石にも影響します。地球潮汐とよばれる現象で一日で30cmの変動があるとされています。固そうな岩盤も満ちたり引いたりしているわけですね。(個体潮汐)

    そもそもプレートがこれらの潮汐の結果なので、そこからくるプルームやマグマの上昇と噴火は大きいスケールでは切り離すことができない。エネルギーが溜まりきって噴火にいたるというキッカケの部分でも、それなりに考慮に値するのではないかなと想うわけです。

    で、そういえば噴火と潮汐はぶつけて考えなかったな、と。
    というのは、直感的に噴火を湯の突沸のようなものと考えていたので、加わる熱量との関係のみできまるだろうから、そんなものは吹き出してみるまでわからないし、タイミングが予見できたとしても、巨大地震との関係性をみいだせるかどうかぐらいだろうと思っていたからです。

    しかし、今回のようなマグマの噴出ではなく、水蒸気タイプの噴火であれば、潮汐とぶつけたら何かでるんじゃないかなと。というのも9/10あたりに火山性微動があったとの報道をみて、ちょうどその時は中秋の名月、そしてスーパームーンだったなと思い出したんです。

    満月 2014年9月9日(火)10:38
    新月 2014年9月24日(水)15:14

    名古屋湾近郊の潮位変化のグラフをみてみましょう。

    Screenshot 2014-10-02 00.40.20

    9月10日のあたりに、月の軌道が地球の側に寄った上に、ちょうど大潮状態だったと。

    地震の場合は、一番振幅の大きいタイミングから1~2日たってピークブレイクに起きるケースが多かったのだけど(5日程度の移動平均曲線と2日程度の移動平均曲線がクロスするライン)、そんで27日というとちょうど次の大潮のタイミングですね。

    山の地下水の浸潤って数十年とか数百年単位だとおもうので、台風は関係ないかもしれませんが、小潮とかでストロー現象で岩盤間の地下水同士がつながり、大潮のタイミングで吹き上がってきた熱水反応とか、偶然かもしれませんが仮説程度には考慮の余地はありそうです。
    どうかな?無理あるかな?
    ちょっとあるね。

    阿蘇山

    せっかくなのでごく最近、これまた噴火警戒レベル1のまま噴火したので個人的には驚いた、阿蘇山でもみてみましょう。

    Screenshot 2014-10-02 00.41.10

    8月30日、31日 熊本県・阿蘇山の中岳第1火口 小規模噴火

    あ、これまた大潮の下りかけのところ。結構いけてる予測な気がしてきました。
    まあ、地震と同じく忌避日はわかっても予想には役立ちませんが。
    もっとももうこういうのは火山学者には既知なのかもしれませんね。

    その他

    わたしが第一報を知ったのはツイッターで流れてきたyoutubeの噴火に巻き込まれるという動画でした。ニュース速報に触れるよりも早く、そして動画があまりにも緊迫感のあるものであった故、驚いた次第です。初期のニュース速報では「岳」の漢字で報道があり東京都の奥多摩の「みたけ」かと一瞬おもったのですが、長野、岐阜の県境の「おんたけ」でした。いずれにしても著名な山。それほどの山であってもなんの前触れもなく登山者が頂上を目指している最中に噴火してしまうのかと、本当に驚きました。

    噴火を予見したような書き込みがあり、噴火男と呼ばれているという人がありましたね。
    うちの父親も、登った山が翌週だとか翌月に噴火したとかいう経験が2度ほどあって本人のネタになっているので、「なに、御嶽山も登ってきたの?」って聞いたら「みたけなら先月のぼった・・・」と言われました。

    ・・・。

    引用元等

    >
    噴火7分前、山体の膨張を観測 気象庁、予知は困難か
    噴火が始まる約7分前に山体がわずかに膨らむ変化が観測されていたことが分かった
    http://www.asahi.com/articles/ASG9Y0J13G9XULBJ01R.html
    <<

    >
    御嶽山の噴火のニュースで困惑したこと
    http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2014/09/post-dde3.html
    9月10日からの火山性地震及び火山性微動の回数(速報値を含む)は以
    下のとおりです。
                 火山性地震 火山性微動
     9月10日        52回     0回
     9月11日        85回     0回
     9月12日        10回     0回
     9月13日         7回     0回
     9月14日         8回     0回
     9月15日        27回     0回
     9月16日(15時まで) 12回     0回
    <<

    御嶽山噴火で勝間和代氏に非難の声!「大規模噴火は数千年に一度。警戒は無駄」
    http://matome.naver.jp/odai/2141182494501618101
    動画を確認したが、勝間氏がそのような旨で発言したとは汲み取れない。タイトルは釣りですね。

    入札価格のハードの方が99.9%のほうが気になった。
    さすがに…とも思ったけど、想定しているハードの見積もりを各社とってから、その中から想定スペックをあげてその価格を予定価格にしたのであれば、そんな感じになるのかなと。
    火山の観測装置とか民生転用もできないから、インテグレーターがいくら集まっても、お付き合いで入札が1社になるのもやむない話しなのかなとも思った。まあそういうのをパージしちゃうと誰もやる会社なくなって技術が断絶しちゃうんだろうね。

    御嶽山頂の地震計、昨夏から故障 噴火時、観測できず
    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140930-00000019-asahi-soci
    山頂付近に長野県が設置した地震計が、昨年8月から故障で観測できない状態だったことが30日、わかった

    国立天文台の情報より
    http://www.data.jma.go.jp/kaiyou/db/tide/suisan/suisan.php

    新月・満月の時刻表 最新2014年度版
    http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/

    国土交通省>気象庁
    ホーム > 各種データ・資料 > 海洋の健康診断表 > 潮汐・海面水位に関する診断表、データ > 潮位表
    http://www.data.jma.go.jp/kaiyou/db/tide/suisan/

    地球潮汐 - 陸地の干潮・満潮
    http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/okubo/ResearchHP/HP38.EarthTide.pdf

  • 原発奇計

    原発を再稼働しなければ、日本は経済的に沈むという経済的合理性と、原発のような過酷事故を起こしたものを再び動かすなんてとんでもないという心情的大衆性がぶつかっていまもたびたび非生産的な論争がうまれている。
    なんじゃかのぅ。

     

    専門家でもないし相手にされるとも採用されるとも思えないので、振り切って奇計奇略を考えてみたいと思う。きまじめな人気分わるくされたらごめんなせぇ。

     

    自分の現状認識

    もっと被害の大きい地震がそう遠くない時期にまたおきる

    襟裳沖、東京湾北、東海、南海、何度もおきる。日本を取り巻く地殻の応力は大規模に変化しており、M7クラスの地震は日本全国毎月ごとに%オーダーの発生確率がある。(※俺的計算による・・・)地球のタイムスケールでは10年はほぼ同時だ。

    噴火もおきる

    大規模地震と噴火が結びつかない歴史はない。関連で地震がおきれば富士山噴火もありうる。六ケ所村に火砕流の痕跡があったり近所の山が噴火する可能性もある。いや、まぁ、十和田火山噴火はぶっちゃけそうそうないとはおもうが、調査がほとんどされていないが北朝鮮国境にある白頭山の噴火なんかはそろそろ現実味がある。白頭山の噴火はかつて渤海国を滅ぼした。プリニー式噴火になれば、日本の発電送電網、また原発の冷却のような耐久消費財の維持コストは格段に跳ねあがる。災害による維持コストの変化は現況下では埋没コストとして検討しなければならない。

    1000年に一度の災害はけっこうおきる

    1000年サイクルの地震を起こす箇所が日本には何箇所あるかを考えると、いくつもあるもんだということがわかる。そして電気や飛行機という現代人が恩恵にあずかっているほとんどのテクノロジーはこのわずか100年のものだ。過酷な太陽風にさらされたこともなければ、降り積もる火山灰に高圧送電網がさらされたこともない。100年に一度の金融恐慌は30年ぐらいもあればおきるし、地球上はいつも紛争にまみれている。サリンを地下鉄でばら撒かれるなんていう凶行を一体誰が予見できただろうか。環境は変化する。いままでなかったから大丈夫だというのはこれらの外部環境の脅威の変化にたいしてあまりに愚鈍すぎる。

     

    跳ね上がる安全コスト

    超地殻変動期に突入したこんな時期に原発を動かすのはどうかしている。安全コストの問題だ。ヘッジではなくリスクアセスメント。同規模の地震が遠くない時期におきるとわかっている中で、環境変化の発生評価を311以前並みとはできない。経済的な投資をしたところで、汚染地区は経済的人的な投資をおこなっても現状復帰がおこなえない。半減期はお金では買えない。福島は30km圏内であったが、事故処理が間違えば300Km圏内が同じことになっている可能性は存分にあった。不幸中の幸いを何度も期待してはならない。大規模噴火の場合、逃げ遅れた人間はおおよそすべて死ぬというのはポンペイが教えてくれている。火山性ガスがあたりを覆い、火山灰で水流がつまり、空気中に電気を流す細かな石英が交じる、そのような状況下で原発のような高度産業構造物を平常稼働させるコストはいかほどか。それでも安全のためのコストは十二分に払われていて問題ないとするという言い分はわかるが、いくら論理的に納得できる資料が用意されようとも、すでに事故がおこってしまった今、心情的な同意が得られることはないだろう。急いて心情的なものを無視すれば、より無茶な考えや行動をおこすひとの材料にしかならない。それは不幸なことだ。

     

    原子力は学問として衰退する

    原子力発電で事故をまのあたりにした日本で育った子供は原子力分野を目指さなくなくなるだろう。10〜30年間は確実に多くの若者が夢見て志す環境ではなくなる。目指す若者が少なければ優秀なやつの存在確率も下がる。日本は世界的な競争のなかで劣位となり、産業分野として競争優位を確保することができなくなる。人材が確保できなくなる未来が想定される。そもそも新たな電力需要が喚起されない現代において大規模発電所+高圧送電網という重厚長大な建築物は成熟期から衰退期にさしかかっている。鉄鋼が大型炉から小型炉に以降したように、発電もユニット施設化するだろう。

     

    課題点と、これは酷いといいたくなるような解決策

    最終処分場の問題

    日本国内には安全な場所なんてない。噴火みたいな自然現象は10年もすりゃ安定化するけど、放射性同位体はあれだし、安定状態にできないんだから、キャスケットにでもぶっこんでロシアの永久凍土でも借りるよ他ないんじゃないの。

    資源とエネルギー不足

    火力の燃料費高騰により、経済と成長を食いつぶすから原発再稼働するよりないという経済的合理性があるとおもうのだけれども、安全のためのコストを埋没費用として考えた場合、経済的合理性なんて声高にいうほどないんじゃねぇのと思う。
    かといって、貿易赤字をそのままにしてものづくりのコストにエネルギー費用が転嫁されても、日本の経済的優位性は確保できなくなる。ものづくりは成熟国家の競争優位を確保できる材料なのか?という疑問はあるにせよ、現状それで成り立っているものを否定するわけにもいくまい。人工での労働生産なんて人口動態のボーナスが付く新興国のものだからそのものの未来ごとうっちゃってもいい気もするけど、産業移行期間を空白期間にもできない。
    そこでどうにかエネルギーコストの上昇を抑えなければいけないわけだ。じゃあ再稼働しかない。本当に?
    どうせ地震がおきたら100兆超規模の債権が発行されるし40兆しか税収がない国で100兆の予算組んでる財政規律だし、いずれデノミとかデフォルトはすることになるんだろうから、世間なみに通貨発行量増やして、エネルギー輸入コストの増大分には債権分をぶちあてて、形式上はお金を払いましたという構造で手当するよりないのではないか。酷いなぁとは思うが。
    戦争をもって戦争を養うという考えがかつてあった。圓や軍票の発行により、円の経済圏と切り離した。終戦にあたり結局円もデノミすることになったが、原発をもって原発を養うとか、いうとややこしくなるが、通貨発行戦争をもってエネルギーコストの上昇は養なえるのではないか。各国のマネーサプライだのマネーストックの上昇率をみれば、エネルギー費用の増加分ぐらいまぎれてもわかんねぇべさ。

    新エネルギー

    メタンハイドレートもあるし、藻類オイルもあるから未来明るいよねとつぶやいたら、

    2~3回死んでやり直してこいw という意味にもなる気もしたが、まあ実務のうえで考えるとそんなもんか。頭お花畑で夢想するだけにはエネルギー問題はそう遠くない時期になんとかなるんじゃないかと楽観していたりする。

    アメリカはシェールガス革命でエネルギーコストが下がるがこれはアメリカだけの問題であって、日本は恩恵にあずかれない。しかもこれは結構はやくに枯渇すんじゃねぇかと思う。
    他方、排他的経済水域ぐらいしか誇る資源がない日本だが、そこに貯蔵されるメタンハイドレートは真面目に産業化すればシェールガス並みのインパクトがある。国は平成30年には商業化の道筋をつけるとしているので、そんなに未来の話しではない。
    ここで重要なのは太平洋側のメタンハイドレートはメタン生成菌由来による生物合成であることがわかってきていることだ。石油は化石燃料とされているが、もともとは嫌気性菌や嫌気性の藻類の作った堆積物層にすぎないのではないか。植物類や藻類がカーボンキャプチャーしたものが炭泥層になり、酸素が含まれないため、メタン生成菌のような嫌気性の細菌やオーランチオキトリウムのような従属栄養の藻類により、炭素固定される。メタンだのスクワレンだのができる回路が解明されれば、オイルは管理下において作れるようになる。しかもその有機物を発電のために燃やしてもその炭素が彼ら嫌気性菌のごはんなのでカーボンキャプチャーストレージのサイクルはもんじゅより現実味がある。海底採掘は正直採算はどうかとおもうけれど、採集しかできなかった資源であったエネルギー資源というものは、栽培ができる資源になるんじゃないかと頭お花畑なのです。ま、俺が2~3死ぬ間にはきっとなんとかなるんじゃないかな。

     

  • 恐竜時代の重力は小さかったんじゃょ、たぶん。

    俺刊ムゥ?という感じでいい感じに怪しくなってきたが、思考実験的に考えてみたら以外と辻褄があいそうなので、書いておこうかなとおもった。
    30mの恐竜だとか、9mのキノコの化石がでるたびに、不思議に思う。現代と本当に重力は同じであったのであろうかと。一般的に地球の重力はその地球の歴史上均一であったとの考えが主流である。しかしそれは本当であろうか?
    現代の地球上でもっとも大きな生物はシロナガスクジラで30m級の個体も生息する。陸生生物ではアフリカゾウで3.5mが最大級である。キリンの全高は5mを超えるが(最大記録579cm)、現在陸上に10mになるような巨大動物はいない。
    そのようなサイズになれないのは、進化による修練ではなく物理的要因による。シロナガスクジラは肺呼吸であるが陸上にあげ水による浮力が働かない状態になると自分の重さで呼吸もできず潰れてしまう。

    その重さを支えるのに必要な原生生物の筋力や骨格構造では無理なのだ。
    骨格、構造上の問題だけではない、地球の重力加速度1Gは9.80665 m/s2 である。1Kgの血液を10mの高さにあげるだけで W=mghなので、98 kg*m^2/s^2 =98J(ジュール)の仕事量が必要になる。循環させるにはどれだけか。これじゃ、どんだけ食っても腹ペコだ。

    だから、恐竜でけぇ!キノコでけぇ!!ひゃっほーぃという小学生並感想と一緒に、あれ?もしかしてそもそも重力が小さかったんじゃないかなと素朴に思うわけだ。宗教的な理由で進化論が国民の半数も信じられていない国もあるが、日本は比較的寛容なので、古代地球についてあれこれ放言したところで宗教裁判にかけられることもあるまい。そこでひとつの仮定をたててみる。

     

    仮定:恐竜時代の重力は弱かった

    以上を仮定として、それは何故だろうと考えてみよう。

    地表の重力は遠心力と地球の引力のベクトル和で計算される。遠心力は質量×地軸までの距離×(角速度)^2と計算される。つまり、重力を変化させるには、一つには地球自身の質量が増えた可能性。そして、地球が膨らんだ可能性。そして角速度が変化した可能性を考えればよい。

    万有引力は万有引力定数×天体の質量/(天体の半径)^2で計算される。天体が重たくなったり、天体が小さくなると地表面の引力は増す。 地表で計算すると、引力の方が遠心力の約290倍の影響の大きさがあるそうだゎぃ。※追記:地表面における万有引力をびっくりするほど無視してたので追記してます。

    遠心力で一番要素当たりの変化が大きいのは角速度だ。角速度 ω [rad/s]はt [s]秒間に θ [rad] だけ回転したときの θ [rad]/t [s]で表される。つまり、なんのことやわかりにくいかもしれないが地球の自転速度だ。
    地球の自転速度が変化することなどあるだろうか?
    実は極最近もあったばかりだ。先日の東日本大震災で、地球が1回の自転に要する時間が、1000万分の16秒だけ短くなったとみられることがわかっている。つまりごくごくわずかではあるが3.11前と後で重力は少し強くなっていることになる。

    つまり地震などの地殻変動により地球の自転速度には変化があることがわかっている。数億年にわたる地球の歴史のなかで地殻変動は常におこっておるので、自転速度が地球誕生から常に一定だとする前提のほうに難があるのであるのではないか。

     

    地殻変動意外にも要素はある。恐竜は隕石の衝突からきた環境変動により滅びたとされるが、その隕石が衝突する前に地球の衛星軌道に捕まり数千万年なり地球の周囲を周回したという可能性はないのだろうか?
    小惑星もいきなり重力にひっぱられて突っ込んでくるわけではない、その地球の重力圏のはしっこにひっかかってスイングバイを繰り返しながらすり鉢の中心に落ち込むように接近してくる。
    月と地球の重力関係だけをみてもすぐには地球に落下せずに地球のまわりを周回する軌

    道につかまる可能性は月がそこにある確率より俄然高いはずだ。
    生命の大爆発がおきた古生代、カンブリア紀は約5億4200万に始まり2億5100万年前のペルム紀(二畳紀)で終わる。ペルム紀の終わりにP-T境界という地層を残す巨大隕石の衝突がある。恐竜が生息していたのは中生代、約2億5000万年前からはじまり約6500万年前におわる。K-T境界という地層を残す巨大隕石の衝突があった。
    それぞれの時代、地球にはもうひとつの小さな月があったのではないか。
    3億年前に初めて重力圏に捉えられた小惑星は地球の自転速度に影響をあたえ、複雑な潮汐をおこさせ爆発的な生命の種を生み出した。やがてその小さな月が地球に近づくにつれ引っ張られてパンゲア大陸ができた。そして落下し消滅し、大陸はその偏在した重力から開放され、パンゲア大陸は6つの大陸にわかれた。(←いまここ)

     

    とか、どうだろう。ん~。ちょっと無理があるかな。

    恐竜を絶滅においやった隕石はメキシコの直径160Kmのチクシュルーブ・クレーターを残している。推定10Km程度の隕石だ。生命を絶滅においやるには十分なサイズではあるが、潮汐や自転速度に影響を与えるには小さすぎる気もする。

    遠心力を完全に無視したところで体重60キロの人が1キロ減る程度のちから。恐竜のような巨躯を支えるには及びそうもない。

    遠心力より290倍の影響力がある万有引力を考えた場合、一番大きな要素は地球の半径の変化だが、地球の半径が大きくなったり小さくなったりすることはあるのだろうか??

    パンゲア大陸の終わりにはスーパープルームとよばれる超大噴火があったと知られるようになってきた。内容物が吹き出して古生代の終わりにはしぼんだり、中生代には膨らんだり・・・。超新星爆発意外で、惑星の大きさが変わるなんてことはあるのだろうか?

    高精度シュミレータで過去の地球の重力加速度の変化が確率的にでも証明されれば現在不明とされるかなりの部分に光があたるきがします。地軸の傾きの変化とか。あ、太陽の地場変化とかも可能性があったか。

    地球の重力が恐竜時代も今と同じであったとすることのほうがむずかしそうだなと思いました。証明はまかせた!

    俺刊ムゥ?では、適当にぶちまけて欲しい世界の不思議を募集いたしております。ツイッターとかでおよせください(´・ω・`)本当にこられても困るけど。

     

    ※追記: ニュートン先生の発見の万有引力をくそ無視して話ししてました。恥ずかしや。引力ってすごいね。コリオリハベリイマソカリ(謎)

     

    参考:

    巨大動物図鑑
    http://biggame.iza-yoi.net/
    重力
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E5%8A%9B

    5.3.1.1 円運動
    http://www.wakariyasui.sakura.ne.jp/b2/53/5311en.html

    地震で地殻大変動、地球の自転速まる…NASA
    http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110312-OYT1T00235.htm

    ディプロドクスの27m、重さにおいてはブラキオサウルスの推定80t(体長23m)
    http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1222764507

    恐竜絶滅の真実~地球膨縮説~
    http://titmouse4a.web.fc2.com/contents/report/rep1.html

    古生代
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E7%94%9F%E4%BB%A3

    中生代
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E7%94%9F%E4%BB%A3
    チクシュルーブ・クレーター
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC

     

    懐かしのコロラド大の人工衛星シュミレータ
    http://www.colorado.edu/physics/2000/applets/satellites.html

    人工衛星スイングバイ(無料版)
    https://play.google.com/store/apps/details?id=com.blogspot.uc1991.game.gravityassistsimfree&hl=ja

     

    第二部-2- 地球の科学 http://www.s-yamaga.jp/nanimono/chikyu/juryoku-01.htm

    プルームテクトニクス http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%8B%E3%82%AF%E3%82%B9