中国と米国の衝突がまじでやばげ


2020年8月13日からアメリカで施行される法律がある。輸出管理改革法(ECRA)だ。
「ファーウェイ、ZTE、ハイクビジョン、ダーファ・テクノロジー、ハイテラの中国5社製の通信・監視関連の機器やサービスを利用している企業の製品やサービスを米国政府調達機関が調達することを禁止する」というものだ。これは軍需に関わらず、どのような製品、サービスにも波累する。そして来年同日には関連取引業者、サプライチェーンにも拡大することが法律できまっている。

つまるところ何がおこるかというと、これから1年の間にこれらの製品を自社製品作成のサプライチェーンの中で使用していないことを証明できる状態にしないと日本企業ですら米国の経済圏から締め出しをうけることになる。この動きはアメリカだけでなくイギリスやフランスなどでも発生している。ドイツだけスタンスが緩かったがこれも雲行きがあやしい。

対共産圏輸出統制委員会「COCOM(ココム)」や、ワッセナーアレンジメント(通常兵器の輸出管理)のような厳格な対応が求められう。第二次世界大戦前夜、日本がABCD包囲網でおこなわれたかのような規模の広範な対中経済制裁だ。

だが、日本ではこの20年で在中製造や対中貿易を事業ドメインに組み込んでしまった事業者も多く、パージが容易ではない企業も多いのが現状だ。そしてそれよりも悲劇的なことは、何がおきているのかも気がついていない会社が多いことかもしれない。

囁かれていた2020年騒乱

2020年には中国は台湾や南シナ海でなんらかの軍事的アクションを起こすのではないかという、きな臭い推測がかねてよりあった。現段階ではインドとの小競り合いで死者が双方数十名単位ででているが、現在中国は全方位多正面作戦を実行中だ。まさに中華的。

背景には最近発表されたcsisのレポートにもある通り2015年からの急激な中国の景気減速、2018年から発生した米中貿易戦争にある。

中国の公的統計情報や経済指標の発表は他の民主主義国の発表する経済指標と単純に並べて比較できないものであるが、こと貿易においては相手国の統計をもとに推測できるのである程度反面調査が効く。

最近ベイルートで硝酸アンモニウムが爆発したが、2015年にも中国天津で同じような事故があった。肥料系の副生成物なので、 保管が不適切なまま輸出がだぶつくとこのような事故が起こりやすくなる。日本でも鉄スクラップや廃プラスティックの輸出が落ち、保管ヤードなどで火災がおきている。急速に悪化した循環不全によるものだ。

中国には14億人もの人口がいて、内需だけでまわる。とても有望な市場だ。なんてうまい話しにほだされて中国進出した在邦企業もおおいかもしれない。
有望な市場がそこにある、なるほど、そうかもしれない。
だが、他方で世界の工場たる中国で作成しているのは結局のところ中間財が多く、最終財やサービスを輸出できているわけではない。最終消費地はアメリカやEUなどに依存している・・・というような事を聞いたことがあるが、真や否や。

今はどうだろうか。
李克強総理は、ここに来ていまさら「中国には月収3.3万円以下 困窮人口が9.6億人存在する」という驚きの発言をした。面子や体面を大事にする中国共産党指導部から困窮しています、経済格差がありますなんていう発言があるのだとしたら、なにか別の意図があるのではないかとすら勘ぐりたくもなる。

LIBRAが話題になったときに人民元の仮想通貨を発表するなど、中国政府は基軸通貨への意欲を見せた。 おそらくここらへんが、アメリカが中国を看過できなくなったティッピング・ポイントだったのであろう。
何がおきていたのか。オーストラリアへのサイレントインベーションにも詳しくかかれているが、この数年であらゆるチャンネルで他国への政治浸透工作が各国で露見した。いや、そんな事は前からわかりきったことだったのだけど、黙認されてきていたのが証拠固めをされることで、ファイブアイズ西側諸国はアリバイというストライクを積み上げてきたのだ。

そしてその狼煙を嗅いで相次ぐ中国企業のアメリカ市場への上場や、米国内での5000万人におよぶ中国共産党員の関係者の米国内資産差し押さえの匂わせなど、着実に駒が動かされてきた。8月の局面が終われば、米大統領中間選挙の10月がまっている。トランプがどう動くか、どこまでやるかは正直わからないが、このままの局面を放置すればトランプにとっては厳しい選挙戦となることだろう。アメリカ経済も厳しくなるのは目にみえているのだ。第二次世界大戦でアメリカはおよそ29万人の死者を出したが、 コロナ禍ではわずか半年で16.3万人が亡くなられているのだ。

企業が中国国内で会社をつくる場合は、共産党委員会を経営に入れなければならない。日本のような外資が現地に工場をつくったら最後、基本、資産の持ち出しや撤退はできない。
一方で、中国国内でなんらかのほうほうで蓄財され、アメリカに不正に持ち込まれた資産は一説には3.1兆ドルにも登るとか言われている。架橋がもつ表にでてる分だけでも20兆ドルあるだとかなんだとか。

アメリカの本気、英国の肚ギメ

香港国家安全法により一国二制度は50年という約束を反故にされた英国は肚を決めたように見える。 属地主義を無視した域外適応、法の施行前に遡及して取り締まる遡及適用。 事態を重くみた英国が香港人に英国海外市民パスポートを発行したが、そんなものの有効性を認めないとは中国政府の弁。
パスポートはその発行国がそれを持つ人の身分を保証するという書類だ。パスポートを無効にしたり、域外適用をすることは他国の主権を否定することに等しい。英国は空母クイーン・エリザベスをはじめとした空母打撃群をインド太平洋に展開し、日米の軍事演習に参加させることにした。

アメリカの本気度はもっと笑えない。
コロナウイルスによるビザ配給停止をおこなった。学生ビザを含んでいたので大きな混乱がおきたがそれすらもわざと事をおおきくするための策に見える。
輸出管理についてはCOCOMからワッセーナーアレンジメントを4/28に一律適用し、中国系の民間企業を政府機関、外国機関として扱うようにした。中国系の私企業は設立時に必ず公としての共産党を受け入れなければならないので、完全なプライベートカンパニーというものが存在しない。だからそれは政府機関でしょというのはアメリカなりの詭弁だ。だが、事実でもあり不可分でもある。
その対応が、180日以内におこなわなくてはならない。4月から6ヶ月というと、これも10月いっぱいでけりがつく。弾圧がどうこうのリストを作れない場合、米国内の銀行口座が凍結される。

BLM運動の裏で暴動を煽動した・・・のはまだ建前では言ってないんだっけ? 産業スパイ活動工作の拠点になっていたとしてヒューストンの中国領事館の閉鎖を指示した。中国はカウンターで成都のアメリカ領事館を閉鎖を指示した。

アメリカは戦争をするのに躊躇いのない国だ。大量破壊兵器があるかもしれない程度のいいがかりがつけられればいよい。「コロナが中国の研究所から漏れた」はそれらしく聞こえる。第二次世界大戦以降、軍需を経済エンジンにしてしまってらいミサイル在庫一掃処分が景気浮揚策なのはまちがいない。

米中双方ともに核兵器大量保有大国であるため、安易な武力衝突はないかもしれないが、ロシアにやっている規模での経済制裁は展開されることであろう。

香港ドルの米ドルペッグが終わらせ、米国に上場している中国系企業の在中国側の連結が監査できずに上場廃止においこむやもしれない。

中国側の不正蓄財は米国や日本に流れる。日本のアングラマネーは香港やマカオ、シンガポール、フィリピンに流れる。英米を抑え、豪も締めたら、香港も口実は十分だろう。シンガポールはもとより金融立国でアジア金融危機のときから狙われていた。最後まで逃げ道として残しておいてからでもできるだろう。

であれば、この包囲網で中国側の呼吸穴、資金の逃げ道、そして障害になりうるのは日本だ。 「China’s Influence in Japan」のレポートでもばんばん日本の親中派政治家の名前が並ぶ程度には、日本はすでに巨大な中国の影響下にすでにある。そこで効いてくるのが冒頭にあげた輸出管理改革法なのだ。


コロナで弱った旧態大企業は、どちらにつくのかの絵踏みを迫られる。
苛烈に、そして湧いたようにある日それは姿を現すだろう。TikTokにおきていることは明日の日本大企業にもおきうることだ。

参考

ファイブアイズ UKUSA協定
ja.wikipedia.org/wiki/UKUSA%E5%8D%94%E5%AE%9A
アメリカ合衆国 – アメリカ国家安全保障局(NSA)[1]
イギリス – 政府通信本部(GCHQ)[1]
カナダ – カナダ通信保安局(英語版)(CSEC)[1]
オーストラリア – 参謀本部国防信号局(英語版)(DSD)[1]
ニュージーランド – 政府通信保安局(GCSB)[1]

Proclamation Suspending Entry of Aliens Who Present a Risk to the U.S. Labor Market Following the Coronavirus Outbreak
www.whitehouse.gov/presidential-actions/proclamation-suspending-entry-aliens-present-risk-u-s-labor-market-following-coronavirus-outbreak/

中国、ロシア、ベネズエラ3国への規制 輸出管理改革法(ECRA)
米商務省、懸念国への輸出管理規制を強化、一部パブコメも募集
www.jetro.go.jp/biznews/2020/05/7015fbaea6701793.html

アメリカはどう中国を追い詰めるのか

読了。
2018年2月、出版の本なので今更感はあるのだけど、邦訳が先日出たので読んでみた。
出版当時、舞台となったオーストラリアを始め世界に衝撃を与え、その後の各国の対中政策にまで影響を与えた。あれから2年が経ち、ファーウェイの副会長がカナダでの電撃逮捕、米中貿易戦争が本格化、香港デモ、そしてコロナ禍がおきた。そして今はBLM運動による各国内の騒乱がおきている。米国で黒人が警官に取り押さえられ亡くなる動画がセンセーショナルに繰り替えされ、そして今は白人女性が黒人に無抵抗に殴られる動画がSNSで拡散されている。情報の広がり方や、このテーマを次々に替えて検証を振り切るやりかたは、インフォデミックのお手本のような手法なので、何故このタイミングでBLM運動が起きたのかなどは、各国での広がり方などを含め数年かかけてでもきちんと情報分析されるであろうことを願っている。

中国が今代のキー国であることは間違いない。
オーストラリアより、より中国に物理も文化も近い日本としては既知な内容も多いのだが改めてオーストラリアの状況は知っておいたほうがいいかもしれない。二年遅れというのもあれだが、入ってこないよりはなんぼかという感じだ。日本においては、もはや隠されもしなくなったが報道されもしない浸透工作について、気になった項目をまとめつつ、あれこれ書き書きする。

属国化戦略

三国志好きで戦略ゲームやciviとかが好きな人は、中華思想というものを体感的には理解している可能性が高い。東夷、南蛮、西戎、北狄。その中心に中華があるというそれは帝国主義というよりは、もっと、実利、合理に近いものなのではないかと思う。落とせる時は落とすし、併合コストが高すぎるならば傀儡属国都市国家として他の国に宗主国を取られないようにしつつ放っておく。算盤と天秤だけでなく、一党独裁だからこそ10年、100年という時間を考慮できる強かさがそこにはある。

イデオロギー国家において影響力や拒否権は重要だ。
WHOのような国際的な組織であっても、アフリカ諸国経由で決定権を実質保持できるならそうするし、一帯一路でお金を貸してもそれ以上のメリットがあるならそうする。影響力はただ一つの太陽のようであるべきだ。それが中華思想。

共産党のイデオロギー教育

世界を見ると第一次世界大戦のときなどに徹底した赤狩り(反共産主義)がおこなわれた関係で、共産党が法律で禁じられている国は存外多く、民主主義を標榜する国家においては現役の共産党議員がそもそも居ない国は多い。
オーストラリアはどうなのかと調べてみたら1991年に共産党は解党しているようだ。((https://en.wikipedia.org/wiki/Communist_Party_of_Australia))
日本はGHQによる占領下であらためてレッドパージが行われたが、その後、ふがふがもごもご・・・。このあたりのことを書くとめんどくさいことになりそうなので日本のことは省略。

中国では国という組織より上に、ホールディングスとして共産党がある。
中国人民解放軍は中国共産党の軍隊であって、国のための軍ではない。

一応は中国にも複数政党が存在し選挙もおこなわれるし、国も軍隊を持っていいことになっているが、共産党の指導に従いという前提がつく。香港が民主選挙で親中派に勝利しても、体制や方針を変えることができないのは、行政長官は選挙委員会が選出し、中央人民政府が任命するからだ。立候補は中国当局の同意が必要なので、そもそもな話しである。ついでに言うと北朝鮮にも選挙や野党があるのだとか。

国や軍は共産党の指導に従う。
共産主義というイデオロギーがまずあって、その下に国家がぶら下がるという構造を意識しなければいけない。
さて、で、イデオロギーの教育がどのようにおこなわれてるかについてだけど日本では逆にそっちのほうが当たり前すぎて改めて書くまでもない気がするんだけどどうじゃろ?むしろ我々は資本主義、お金の回しかたとか民主主義、選挙についてのほうの教育うけてないよね。

華僑の動員

長野オリンピック聖火リレーのとき対チベットについて、国内4000人の中国人が動員され示威行動があったのを記憶している人はいるとおもうけど、この本曰く、留学生にとってもっとも怖いのは中国領事館だという。
世界に広がる500万人以上の華僑を動員するための豊富な資金と精密なプラン僑務工作がおこなわれているそうだ。 オーストラリアには中国系の人々が100万人以上いる。
ここらへんは9章の「一万人の華僑動員」「ヒューミント(ヒューマンインテリジェンス)」あたりでも詳しく書かれている。まあこれも日本ではよく知られてるのであまり書く必要はないかもしれないかな? 日本にいる中国人の留学生の子や職場の人に聞けば別に悪いことでも特別なこととも思ってないので教えてくれるんじゃないかな。面白い話し聞けたらおしえて。

ちなみに、日本を調べてみたら、

平成30年末現在における中長期在留者数は240万9,677人,特別永住者数は32万1,416人
www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri04_00081.html
(1) 中   国      764,720人 (構成比28.0%) (+ 4.6%)
(2) 韓   国      449,634人 (構成比16.5%) (- 0.2%)
(3) ベトナム      330,835人 (構成比12.1%) (+26.1%)
(4) フィリピン      271,289人 (構成比 9.9%) (+ 4.1%)
(5) ブラジル      201,865人 (構成比 7.4%) (+ 5.5%)
(6) ネパール       88,951人 (構成比 3.3%) (+11.1%)
(9) インドネシア     56,346人 (構成比 2.1%) (+12.7%)

中華系は76万人だって。おや? オーストラリアより少ないんだ?

中国の法律の範囲の広さ

鄧小平の姪とつながりのある会社と対立関係にあったオーストラリア国籍のジェームズ・ペン・ジアンドンをマカオで拉致、本土に連れ去りでっち上げの犯罪で投獄、八億ドルが奪われた(P73)

・・・。この一文が本書のなかで一番インパクトありましたわ。

判事達は買収されて、指示された通りの判決を言い渡す。中国の法定では有罪率が99%である(ちなみにオーストラリアの刑事裁判ではおよそ87%)中国の最高裁は政治体制からの司法の独立を「誤った西洋の思想」だと拒否している(P76)

日本の刑事裁判の有罪率99.9%でごめんなさい・・・っ!
カルロス・ゴーンで国際的に日本の刑事司法が取りざたされたとき、日本の法相も同じような事言ってたしね。

われわれはどれほど依存しているのか?

2016-17 中国人の農地の所有数は上昇しており、その数は10倍に増え動物性タンパク質の欠乏を克服するために、オーストラリアの農業に注目(P155)

コロナ騒動の直前に中国でアフリカ豚コレラ(アフリカ豚熱)が流行っていて、結構養豚に深刻なダメージを受けてる。その後詳報でなくなったので逆にやばいかもしれない。
アフリカ豚熱の前は普通の豚熱(これは日本にも残念ながら流入してきてしまった)があって、豚が足りなくなってアフリカから豚を入れた結果起きた惨禍だった。

豚熱はイノシシにも感染するので、今日本がやっているように山にワクチン入りの餌をばら撒くなどして対処療法的な対策をしなくてはならないが、アフリカ豚熱はそもそも普通の豚熱とは根本から異なる病気で未知のウイルスに近く、どんなウイルスの仲間だかもわかってない。だから、そもそも予防法もワクチンもない。

それに加えて、蝗害(サバクトビバッタ)の被害が東アフリカから中東に海を超えて渡り、パキスタンとインド国境付近にまで被害が拡大した。ヒマラヤ山脈をサバクトビバッタが超えることはないが、歴史的に見ると、バッタの大量発生期と、中国の蝗害(イナゴ)の時期が重なるなどの被害懸念がある。

世界的な穀物不足と、動物性タンパク質の不足が予想される中、中国政府は、オーストラリアの食肉輸入や、米国からの農産物品の輸入停止を発表した。

中国内陸物の耕作適地と人口を考えると、「われわれはどれほど依存しているか」でなく相互依存状態にあるとおもうのだがと心配してしまう。

中国、豪産食肉輸入を一部停止 コロナ発生源調査に反発か
www.nikkei.com/article/DGXMZO59044550T10C20A5910M00/

中国が米国からの一部農産物輸入を停止、貿易協定に暗雲-関係者
www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-06-01/QB8N2YDWLU6S01

ノルウェーとダライ・ラマ効果

ある国の首相がダライ・ラマに会えば、対中輸出は8%下落する (P194)
www.amazon.co.jp/War-Other-Means-Geoeconomics-Statecraft/dp/0674737210
注釈を見る限りオリジナルはこの本かな? 未邦訳みたいね。

農産品や食肉を停めてまで何を守りたいかといえばメンツだ。党独裁国家において、体外上のメンツは民の腹よりも重要な問題だ。数千万人の餓死者を出した大躍進政策は中国国内ではどう伝わっているのだろうか? 中国SF小説の三体などを読むと、伝承はロストしたわけではなさそうだけど。

フィリピンは北京からの影響に弱い。中国系フィリピン人はフィリピン資本の半分を握っていると考えられており、全人口の1.5%しかない集団としては飛び抜けた政治力を持つ。2007年、フィリピン政府が中国の国家電網公司にすべてのエネルギー網の管理件を与えた。(P200)

フィリピンの状況、これだけ聞くと素で恐ろしい。

日本は親中派(パンダハガー)の議員が与野党メインストリームにいるので、近しい状態になっているように見うけられる。例えば北海道の土地が中華系に静岡県分ぐらい購入されているとか、都市部の高級ペントハウスの億ションなんかは中華系が抑えてるなんて話しも。ソーラーで電力網や通信網は日本も似たようなものか。

日本人は中国から財産を持ち出したり中国の土地を買うことができないのだから、こちらができないことは相手側にも許可しないという相互主義が妥当なのだが、すでに決定について影響力を排除できないので、対策や対応をとるのはかなり難しいとおもいます。

中国かアメリカかの踏み絵を踏まされ、どちらかの市場かを選択を迫られる未来は日本も遠くはなさそうです。

1000人のスパイと情報提供者たち

ファーウェイの浸透範囲

エネルギー網や金融ネットワークなどの超重要インフラにバックドアのついた機器を埋め込むことは、中国にとって計り知れない武器となる(P217)

「アカデミック・マルウエア」としての孔子学院

2004年から 世界中に500校、中国共産党の中央宣伝部から教育部を通じて提供される、2013年シドニー大学ダライ・ラマ招聘を中止、中国の暗黙の言語統制を邁進し、それによって北京に拒否権を与える、西側の防諜当局は「孔子学院を中国政府が使用している一種のスパイ機関と認識している」、(P296)

これについては、もうなんていうか日本については今更というか、むしろ日本でそのやり方が洗練されたというか、醸成されたというか、なんというか、かんというか。
ウミガメ政策とかも、個人的には心配してないっていうか。
技術とか知恵って人についていくものだし、留学先とかで違う情報に少しでも触れたら朱に交われば赤くなるというか、資本主義陣営からみて孔子学院をアカデミック・マルウエアと評したように、自由な風紀に触れ留学から戻ってきた海亀は共産主義にとっては逆に風穴をあけかねない。留学先で他の言語や価値観に触れてしまった子は、多分堪えられないよね。角を矯めて海亀を殺すか、海亀を自由に泳がせて技術を得るかの違いだと思う。まぁ他で水が合えば帰ってこないだろうし。なんていうか、金の切れ目は縁の切れ目っていうか、威力を持って従わせたところで、長続きはできないっていうか、紐で縛り付けたものは、糸が切れればかんたんにバラバラになっちゃうからね。完全統制下でうまくハンドリングし続けるのは、そう長くもできんでしょ。
中田敦彦youtube大学みてたら、プラトンだかが独裁政治、寡頭政治、民主政治、カオスを繰り返す。カオスんときは生き残って下さい!言ってたが、中国は今どこなんだろうね。全人代7人だから寡頭政治まで来てる?
トランプやボリスをみてるとカオスから独裁にフェイズが移りつつあるのかなとか思ったり。
日本は、安倍一強って言われるぐらいだから独裁フェイズなのかな? 麻生ラインもあるから寡頭政治まで来てる?あと5人ぐらい元老クラスのパワープレイヤー居ないと駄目なら民主政治はまだ遠そうだね。もっと長い時間スケールで見れば、江戸幕府開闢ぐらいが独裁政治で、老中御三家あたりで寡頭政治、明治維新あたりで民主政治で、戦中あたりがカオスで、三角大福中あたりの独裁を経て2代目、3代目の禅譲型寡頭政治とも見ることができるし、ま、切り口次第か。

読みがな

本書の内容からは遠いところで、どうしても言っておきたい。
例えば、周を「チャウ」にしたり「しゅう」にしたり、マンダリンピンインでZhouにしたり、ジェームスだったりな英米ビジネスネームまぜたり、ミドルネームが入ってきたり、性名なのか名性なのかもう頭こんがらがる。ルビもひらがなだったりカタカナだったりもう自由かっ!
下記にいくつか例を書き出す。

周文重 しゅう ぶんじゅう(Zhou Wenzhong)
周澤栄 チャウ・チャクウィン
劉暁波 りゅうぎょうは
梁光偉 リャン・グァンウェイ(Liang Guangwei)
邱維廉 ウイリアム・チウ
杜建華 ジェームス・トウ(James Jiann Hua To)
黄錚洪 ホーリー・ホワン(Holly Huang)
黄清 ホワン・チン(Huang Quentin Qing)

邱はキュウだからチウだとしても維廉でウイリアムなんか!?キラキラネームかっ!?みたいな。
本文と関係ないところが気になっちゃって読むのが大変だった。

まあ、個人ブログで国家安全保障に立ち向かうつもりもないので、DDOS攻撃とか喰らいたくないし、毀誉褒貶とは遠いところでだらだら書いたつもりだけど、長くなったわりに知らん人は知らんし、知ってるひとは知ってる程度の内容になってしまったね。 最近文章がまとまりつかん。ごめんちょ!


未成年が危険とされる海外に渡航することについて


海外に一人で飛行機に乗って行くようになったのは中学生の頃。その頃、親がイギリスに住んでたからだ。最初の頃はあちらで空港に迎えに来てもらってたり姉と一緒に行ってたがそのうちに一人でいくようになった。ハリー・ポッターのように9と4分の3番線の駅で乗り換えにどぎまぎしていたのはかの本が書かれるより昔の話だが、いつの時代も慣れぬターミナル駅というのは子供にとってはドキドキするものらしい。田舎にいくために東京駅で乗り換えをするようなものだ。

初めて宿も決めずに出た一人旅は、夏休みに暇を持て余した高校生が考えそうな事で16歳の頃だった。お小遣いを貰って英国の家を後にしてスコットランドの方に旅立った。絵葉書かなにかで見かけたエジンバラに行ってみたかったのだが最初に泊まったグラスゴーは当時最悪の治安で、夜、響く銃声を前に、安いユースホステルの薄いドアの前に部屋の椅子を並べて気休めのバリケードを作ったのを今でも覚えている。

父は、仕事の関係で渡航が多くパスポートを増刷するタイプの人でいろんな国に行っていたので相当旅慣れしている方だと思う。あちらでは夏休みが長く、家族でヨーロッパにも足を伸ばしたりした。いつしかローマで合流ねとかやってもなんとかなる家族になっていた。

そして、どこに行ってもなんとでもなると調子にのった19歳の私はインドに一人向かった。 ジョジョの第三部も読んでいたし、河童さんの本も読んでいた。地球の歩き方とかなぞも持っていった予習はばっちりだ。

某難関国立大出身の男性が『インドの貧困が見たい』と言ってインドに入国したら、身を持って『貧困』を体験する事になってしまった話
togetter.com/li/1319757

そんな自分もニューデリーからアーグラ行きの車に一人乗せられて車窓から風景を眺めることになった。もう20年も前の話し。外国人で目立つ姿である以上あのイベントは避け得ないと思う。ツイッターでは事前に情報を調べないのかとか、平和ボケだとか、バカなのではないかとかいう批判があるが、あんなものはいくら旅慣れてしていて情報を事前に収集していたところで不可避だ。避けちゃいけないのだ。どちらが平和ボケだ。

相手はそれまで何百人何千人と相手にしてきた警官、駅員までぐるのプロ集団である。素人がいくら情報武装していったところで多勢に無勢。スキップ不能なチュートリアルに近い。
もし強引にチュートリアルをスキップしてしまうハードプレイをすると遠からず死ぬ事になる。リスクは回避するだけでなく不可避な場合は許容してコントロールすることも大事だ。当時のインドの場合、どうやったら騙されないかではなくどの人にぼられるならダメージが少ないかで行動しなければならなかった。駅員を買収するぐらい勢力があるところならそこまで無茶なことはしないだろうと割り切るよりない。

これに忌避感を示したり、騙されたと怒っていてはどんどんと死に近づくのだ。札付きの悪から逃れようとすると札なしの悪を個人で個別に相手にしなければいけなくなる。札もつかない小悪党は限度を知らない。どこの国でもそうだが脅して奪うより、殺してから奪うほうが楽であるから、そうしてしまいがちなのだ。命を守るためには奪うのが殺すよりも楽な状態にしておかねばならない。

空港の両替所だってちゃんと両替してくれるかわからないし、タクシーが強盗のこともあるし、マージンを貰える怪しいホテルに送ろうとしてくるし、駅でチケットを買おうとすれば外人はあちらだと怪しいパラダイスツーリストを案内され、旅行代理店は旅行客が減った紛争地帯を案内してくる。だから彼らがもらう予定の金額より、いくばくか色をつけて逆買収をせねば安全が確保できないのだ。

自分のときは当時紛争地帯だったカシミール送りを避け、帰りはカルカッタから出るからという嘘も方便で、アーグラへの片道だけの車に乗り現地についてから程よく儲けさせてあげてさよならした。旅の資金の半分ぐらい(4万ぐらいかな?)をここで毟られたが、まあ必要経費の範囲だと思う。前の人が強引に突破をして無茶をするとそこから学習されて次の人が死ぬことになる。ぼったくりグループに次の日本人には優しくしてねと朗らかにして分かれることぐらいがせいぜいだ。

インドのホテルでは行方不明になっている日本人の張り紙などが沢山ある。死体はガンジス川に流す風習だし、道端には何某かの動物の死体が落ちているのが日常だ。不幸に見舞われた人の現実は死ぬ以上に厳しいものがあると聞く。不幸な話しも多く聞いたし、北に行って刺されちゃったというような人も居た。見聞を広げるための勉強代にしてはちょっと高いかなと思う。

百聞は一見にしかずという。
人間同士のコミュニケーションには言語化されたバーバルコミュニケーションと、非言語なノンバーバルコミュニケーションがあるが、機微に敏い人ほど対面形式とテキストなどで得れる情報量は違うだろう。
異文化への接触も同じだと思う、感受性の高い子が見ず知らずの場所に実際に行くことで得られるものはある種の社会集団(民族)とかにとってもまさにプライスレスだと思う。そういうはみ出しものがいたから人類は絶滅せずにこんな極東の島国にまでたどり着いたのだ。日本という遠く困難な場所にまでたどり着いた子孫のアイデンティティは無視してほしくない。

気候や風土、食べ物の味や風や匂い、行かないとわからない事は多い。
いくらインターネットで情報過多になった時代とはいえ、それはあくまで誰かが発した二次情報でしかなく今でも本物に触れないとわからない事だらけなのだ。

とくに思春期には、価値観ができあがってしまった大人が旅するより気がつくことも多いし、得られる影響も大きい。大人はそれまでに獲得したものさしの範囲でしか物事を測ることができなくなるが、思春期の子たちは触れたもので異なったベクトルのものさしを獲得できるゴールデンタームだと思う。

ただ、裸足で全米横断したいとか、虚栄心や功名心のために愚かなリスクテイカー、危険感受性が麻痺した人たちが確率的に存在しているので、ここに合わせる必要はないが、もがく思春期の子たちを大人の目が届く安全の範囲に子供を押し留めておくのもよろしくないと思う。

安全に楽しむ観光なら歳をとってから十二分にできる。
おだんご屋のおねーちゃんは還暦超えてから、ジンバブエはじめあちこちに行っているが危ない目もあわずに物見遊山できているのは金を積んだ添乗員付きのツアーだからだ。

安全は金で買えるが、これは経過観察と参与観察ぐらい違う。旅には体力と若さが必要だ。 若くないと適応も回復もできずに死ぬ。

マダガスカルの熱帯雨林に行って寄生虫にやられてこいというのを薦めているわけでないない。ただ、慶長遣欧使節や天正遣欧少年使節が地球を回った頃より、いろんなところに安く気軽にいけるような時代になっている。その分フロンティアがどこだかわからなくなってしまっているかもしれないが、危険は知識や知恵で回避できる。不確実性は減っている。

安全バッファーを多めにとるのは守るものができてからでも遅くない。若い人には愚かにはならずに見聞は深めてほしい。

ちなみに、インドは2週間の滞在で病原性大腸菌O-1に感染して日本で栄養価が高いものを食べたら倒れた。翌年、インドがなんとかなったんだから中国ぐらい余裕だろうと思ったが3日で倒れた。
世界は広い。