無実と無罪とゴーン


ルノー、三菱自動車、三菱自動車工業の会長であったカルロス・ゴーンが東京地検特捜部により身柄を拘束された。これについての報道や世間の反応をみていると、この国では無実と無罪の区別について思考放棄がすすんでるのかなとか感じたりもする。株式上場している会社について憶測を交えていいかげんなことを書くと風説の流布になってしまうので、あまり踏み込んだで書きたくないのだが、外形的なことを私的ブログでぐだぐだ言うぐらなら許されるだろう。

海外ドラマと海外法律

いつの間にか契約していたAmazon Primeで、BGMのように海外ドラマやらアニメなんかを流している。今は海外版の「suits」をシーズン6までみてるところ。もう最終盤。ドラマではハーバード・ロー・スクール卒業と弁護士を騙るニセものだけど天才と、実績も才能もあるけれども勝ちのみにこだわる冷血漢な師弟コンビが繰り広げるドラマなんだけれども、こういう海外ドラマを多く見すぎたせいか、今回の事もお国の事情が違うだけのことのようにもみえてしまう。法律や常識は国ごとに大きく違う。

事実か事実でないかに違いがあるように、事実であってもそれが罪を構成するかは全く別のものである。日本で16歳がタバコやお酒を飲んだら犯罪になってしまうが、英国では16歳から可能なので高校にバーがあったりする。カナダなんかは先日、大麻が合法となった。ところがかわれば常識も法律も違う。

罪刑法定主義

独裁国家でも国民情緒法でもなく、罪刑法定主義を採用している近代国家は法律に明記していることが罪と規定される。法律にかかれていないことや、法が制定される前の事柄について罪に問うことはできない。法の不遡及の原則。これが法治国家だ。

日本は憲法はもちろんのこと法律のアップデートも著しく遅い国であり、商法の改正なんかは120年ぶりだそうな。120年前にはインターネットも携帯電話どころか固定電話も怪しいわけで、その時代に考えられたものを骨組みを弄らないまま増築と継ぎ接ぎだけでなんとかここまでやってきた。

裁判官が法の趣旨を斟酌して下した判例法とも揶揄されるものが逮捕や起訴の根拠になることはあっても、まぁ、それでも罪刑法定主義の原則はかわらない。

法体系には主には2種類あって、やってだめなことを規定するブラックリスト方式の英米法系と、やっていいことを規定するホワイトリスト方式の大陸法系がある。日本は大陸法系。

日本からなかなかイノベーションがおきないと言っているのも当たり前で、ホワイトリスト方式の法体系下で新しい技術ができたところで、ありもしないものを法が想定しているわけがない。許認可方式ではノーベル賞ぐらいの実績でさえも立法化までの道のりは険しく長い。

ホワイトリスト方式下で新しいことをやると、だいたいどこかが何某かの法に触れることになるので、罪を構成してしまう。今では当たり前になったWEBの検索エンジンですら著作物のフェアユースがない日本では著作権法に触れるので、最初の頃は国内にサーバーを置くと運営者が逮捕されるとか、技術だけでなくそういう回避行為を同時に考えなければならなかった。

だが、そんなようなことを法で規定するためには「USBの穴が穴でなにするがそんなことは部下に任せるので知らん」って人とポートとジャックの区別も怪しい人が議論ができるぐらいまでに基準や前例が必要となる。だから、ある程度技術が枯れてからじゃないと議論もできない。

アメリカとかは提訴大国だが、やらしてみて駄目だったら懲罰的損害賠償をあたえて手打ちにしようっていう考え方なので、新しいことも事故もばんばんおきる。他方、従前的なやりかたを続けていれば、大きな変化もないが、逆に大きく間違えもしない。どちらにも一長一短がある。その良し悪しはここではおいておくことにして、同じ民主主義国家でも国が違えば法律も罪もその構成も異なるって話。

ごびゅう、誤謬性

で、そのホワイトスト方式の日本では刑事裁判の起訴後有罪率は99.9%だそうだ。ダブルバインド、二律背反したような法律が日本にはいくつもあるので、起訴までいっちゃえば何某かの罪に問うことは容易で、こういうことになるのだと思う。ギルティとノット・ギルティが正規分布すると考えると、犯罪認知後の無罪の偏差値は80以上ってことになるが、おい、おい。

工業生産などの現場では不良品がないかをチェックするとき複数段階のチェックを置く。
このときのチェックががばがばでもきつきつでも生産効率は悪くなる。エラー検定率(第一種過誤)は通常、5%とか1%で設定されるそうだ。全体の20%をハジクようなチェックや、100%通してしまうようなものはチェック項目として間違っているのだ。

この有罪率の高さを見ると事前にふるいにかけているのだろうが、有罪にするものとしないものを担当者がアンダーデスクで振り分けるって、あー、それ、人治だよね?

司法取引

司法取引は早く導入されるべき制度だと思っていたのだけれども、まだ2回めだそうな。さすがに驚くほど未成熟ですな。なんだいこれ?やばみ!

ヤクザの親分による殺人示唆と実行犯による殺人で、親分捉えたいがために実行犯をみのがして親分だけ狙うみたいな話しのように見えるよ。まあそれもありなのかもしれないけど、「suits」風に言えば、検察と内部通報者による共謀で悪意訴追ととられてもおかしくないよね。悪意訴追なんて法律日本にはないけど・・・。

もし100億の報酬を、50億に見せかけてた金融商品取引法違反って話しが本当なら、利益を得たのは会長かもしれないけれども、実行犯は故意を持って行動した経理やIRであり、それを監査する監査法人や弁護士には通報義務を放棄したことになるし、なにより善良な管理者の注意義務がある取締役はなにしてたんだって話しだよね?ここでどんな関与と罪の減免の司法取引をクローズドにしたまま、これは司法取引ですって、ちょっとかなり乱暴すぎない?なんで被害者側に立ってるの?君たちもまず捕まったうえで司法取引はなされるべきじゃない?

犯罪構成要件

ちょぼちょぼ情報のリークがあって内容が二転三転しているのが気に入らない。
最初逮捕された当初、過少申告による脱税かなとかおもわれたが、カルロス・ゴーンは日本に月の1/3も居住していないことから、申告地が日本にないことがわかると金融商品取引法で記載が義務付けられているIRの虚偽記載となった。売上の粉飾ならともかく、役員報酬の虚偽告知であるという。それで会長が逮捕!?証拠隠滅の恐れや逃亡の恐れがあるってことか???
だがこれも報道を聞いているとなにか要領を得ない。

現在のところ、どうも、会長職退任時に約束していた退職金の50億を報酬としてIRに載せろってことのようだ。金銭の授受に基づかない発生主義に則った退職給付引当金みたいなもんだろうか?まあ、いわんとすることは、わからなくもない。まあ、そんなもんが特損に乗ってたら投資家は逆に混乱すんだろ。
どうなるんだろう?貸借では固定負債について、損益では特損?キャッシュフローは動かないのか?わかんねぇな。この場合、わかる人のほうが少なそうだけど。もうちょっと詳しく事情がわかるようになったら誰か解説してほしい。

私的流用と投資

日産本体ではなく、海外子会社経由との報道もある。もうこうなるとわけわからん。
日本とフランスは国際租税条約を結んでいると思うので、主な在地がフランスであれば、フランスでの申告になろう。でも、フランス経由のオランダとかそういうタックスヘイブンのペーパーカンパニーを経由された所得だったりすると、日本側でなんかできることあるの?それで連結の虚偽記載においたの?その出資金は預け資産じゃなくて法人持ち株としての出資?財務活動のほうじゃなくて?

ブラジルの次期大統領選に出馬とかが噂されてたりするけど、主がブラジルだったりすると、日本とブラジルだと、犯罪者引き渡し条約すら結んでなかったよね?これだともっと厳しくなるよね。立件まで継続できるんだろうか?国際問題になるよね。間違いなく。

私的流用。
日本の不動産は新築の物件が買った瞬間に二次流通では半額になるが、これは世界では稀有な例で諸外国では異なる。特にゴーン氏が家族を住まわせたとされる、ブラジルやレバノンのような国では、年に4〜7%のインフレがあるので現金で所有するよりモノで持ったほうが価値が毀損しないどころか、10年も寝かすだけで倍値になる。都市部ではさらに値上がりが見込めよう。

その上、世界的に有名なカルロス・ゴーンが住んでいたというプレミアムが付けば、さらに高値で売ることができるだろう。海外住宅は家具はもちろんのこと冷蔵庫洗濯機、食器やスプーン・フォークまで住宅についていたりする。家族を住まわせていた、いつでも住めるようになっている、という事実と、それがまるごと売り物だという事実はなんら背反しない。

浪費や流用と投資の区別は、成果を見れば一目瞭然だろうが、不動産についてはちゃんと言い訳ができそうだ。コーポレートベンチャーキャピタルとか投資会社が民間投資しねぇで不動産ばかり買っているっていう非難はできるかもしれんが、投資会社が逆に財産の管理および運用とかを定款とかにいれてないのだとしたら、それは一体なんの会社だい?

家族旅行とかベルサイユ宮殿とかはどうだろう。これは正直よくわからない。
ただsuitu脳だと、コーポレートカードでそんなもの買ったりそんな贈り物だとかのお金の使い方して経費って認められるのか。恐ろしいなアメリカっていう日本とは違う常識の国があるのも確かだ。
財閥や華族が解体された日本では、放蕩なのは成金ぐらいだが、欧州のビッグファミリーとか王族とかと付き合うためのビジネス上の必要経費とすれば、庶民感覚ではないところで、妥当な必要経費なのかもしれない。100億、日本の自動車会社のトップとしてはもらいすぎの額でもアメリカ自動車産業と比べれば、それでも少ないそうなのだ。

民意と感情

理論では納得できても、感情で納得できないという話しはよくあることだ。
コストカッターで知られるってことは、多くのリストラをおこなったってことで、当然恨まれてもいる。

50億もらってるひとがさらに50億ちょろまかしてた、家族旅行で数千万つかってったっていう報道を聞いて、妬み嫉みから自由でいられるほどの寛容性をさすがに多くの日本人は持ち合わせていない。
だが、それを利用して誘導し煽っているようにも見える。それが今回眉間にシワがよるところだ。

でも、それが本当に罪を構成するのかは、感情に流されずに判断できるようになりたい。推定無罪なのに解任になる日産と、推定無罪で解任にならないルノー。ここに答えがあるようにも思える。
疑わしきは被告人の利益に。・・・なってないね?

手続き

FBIとかが逮捕のときに読み上げるミランダ・ルールにある「あなたは弁護士の立会いを求める権利がある!」が、日本にそんなものはない。弁護人はつけられても取り調べのときに立ち会わせることはできない。取り調べの可視化もされてなくて、録画も全体の1%程度と十分でない。そんでまた今回の共謀っぷりがぷんぷんの司法取引。悪意訴追を追求する制度もないし、警察内部に監察官みたいな部門はあっても、検察を捜査するような独立性の高い組織は日本にはない。検察審査会制度で申し立てがせいぜいだ。ちょっとだめかなと思う。江戸時代は北町と南町で輪番制が機能していたが、今のような、シングルスレッドの司法警察行政はフォールトトレラントじゃない気がする。

電撃不意打ちでルノー、日産、三菱自動車の会長を逮捕拘束したが、カルロス・ゴーンのような経済上の大物を捕まえて、もしこれが誤認逮捕だったとしても、刑事補償法上の補償内容は、一日で最大12,500円にしか請求できない。最大でだ。系列の工場勤務の派遣従業員でさえもっと大きな経済被害が出るだろう。ゴーン逮捕でどれほどの経済損失が生まれただろうか?インパクト50億どころじゃない気がする。

もし内部通報者のクーデターの為に、検察が共謀したのだとしてもそれを問うことができる仕組みは日本にあるだろうか?誤認逮捕とかで、うっかり死刑にしても最大で3,000万円にしかならない。刑事補償法はノータイムで改定したほうがいい。あと120年かかるかもしれないが、やったほうがいい。

ゴーンぐらいの大物相手でも代用監獄収容を繰り返すのだろうか?
我々は我々のやりかたになれすぎて違いに気が付けない。海外からも大きく注目される事件なので、こいうのでもきっかけでちょっとづつにでもよくなるといいね。

再びsuits

ジェシカは男子トイレでの喧嘩をなんでいつも仲裁できるのだろうか、不思議だ。なんでも織田裕二版のテレビドラマもあるんだとか。ハーバード・ロースクールの偽弁護士を最終盤、追い詰める証券取引委員会の調査員にショーン・ケイヒルが重要人物で登場するのだが、この役は誰がやるのだろうか? ぜひ。…to …. you!

参考

www.nikkei.com/news/image-article/?R_FLG=0&ad=DSXMZO3813554023112018EA2001&dc=1&ng=DGXMZO38135510T21C18A1EA2000&z=20181124
「ゴーン後継」巡り綱引き 日仏連合、成長戦略に暗雲
www.nikkei.com/article/DGXMZO38135510T21C18A1EA2000/

日本の刑事裁判の起訴後有罪率99.9%は本当か?検察の捜査力について
izumi-keiji.jp/column/jiken-bengo/yuzai-99-per

第一種過誤と第二種過誤
ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E7%A8%AE%E9%81%8E%E8%AA%A4%E3%81%A8%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E7%A8%AE%E9%81%8E%E8%AA%A4


Adobe Education Forum 2018みるみる


PDFとかフォトショップとかで有名なAdobeさんが、教育についてのフォーラムをしたそうな。動画のアーカイブが残ってたのでみてみた。

Adobe Education Forum 2018 AI時代を生きる力 ~企業が求める創造的な学校教育とは~

レポートのPDF、テキストのコピペもできないのはどうなのよ。動画が倍速で見れないの辛い。ピクチャーボックスで動画をプレビューすると、再生位置が飛ぶからよくない。youtubeにあげておくれなまし。ぶつぶつ

個性重視が生み出す大学教育力

国際ジャーナリスト モーリー・ロバートソン氏による基調講演。
その昔、週末に徹夜するとあらわれてたラジオの陽気なおじさん。アーリーモーリーバードですっとばしてた頃の印象しかないので、最近ちらと見るテレビコメンテーターとかの文化人っぷりを見ると、更生(?)って可能なんだなって信じられる。もしかしたら、ところどころ飛んでいるのでピーなところは編集されているだけかもしれないけれど。

才能が次の才能を呼び覚ますcritical junction

悩んで手が止まってたジグソーパズルも、ひとつハマりだすと周りも急にハマりだすことがある。技術的障害があって越えられなかったことも、誰かがうっかり閾値を超えるとそれに続くことがある。アリの上にアリがのったぐらいじゃ越えられない障害も、数匹が重なることでアリが集中して、いつの間にか小川を越えるアリの橋になるようなものだ。

半導体の発明がなければ、インターネットの発明もなかっただろう。

古くには飛び杼が発明されなければ紡績機の発明もなかっただろう。

これから日本がcritical junctionにつかまらならいために必要なのは、異分野間のweek tidesだろうと思う。じゃないと誰かが何かを乗り越えてもそのまま消失するか、再発見されるか、普及するまでの数十年を待たなければならない。

化け学的な反応で言うならば、反応がすすむためには熱量が必要だ。だけれども、熱はかならず散ってしまう。アクティビティ(活動性)とポテンシャル(潜在エネルギー)の高い人材を局所に偏在させてギュッと圧力かければ、あとは反応は勝手にすすむ。人も同じだ。反応に必要な熱量を下げるための触媒などもあってもいい。だが、吸熱反応と発熱反応を混在させないことだ。

かつてはそれが大学のような場や学会などであったのかもしれない。インターネット黎明期にはフォーラムや掲示板だったのかもしれない。現在の日本ではクリエイティビティの秘密基地はだいぶ散らばってしまったように思う。リアルに回帰しつつある?

300万で映画を撮りたいと動いても、反応が進むより先に水をさされて熱が散ってしまうのは想像に難しくない。だが誰かがそれを乗り越えれば反応は続くやもしれない。

AIなどにより人間のバリュエーションができるようになるか?

身長や体重のように、コンピューターが人間の価値を算定する日はくるだろうか?これは、おそらくくるだろう。
現在の社会実装のなかでも給与、保険の掛け金や機会損失時の損害補償など、人の経済的価値の算出はなされている。
人材価値評価は大変手間がかかるものだが、AI、もといコンピューターシステムは運用を効率化することには長けているので、遠からずこれらの分野から実装されることになるだろう。つか、転職市場のマーケティングAIとかまさにこれだよね。

モジュール化し、あらゆるものを代替可能に運用しようとする圧力がある世の中で、人材評価価値をあげるためには互換不能性、つまりレアリティを高めるよりない。
コモディティな人材が一山いくらで価格付けがされるのに対し、希少価値があるものはオークション取引となるため価格があがるのは当然だ。
まあ、正直、レアキャラは隠密行動しないと見世物小屋に入れられて辛い目に合うだけなので、既存のルールを変えるほどの強烈な個性・能力の場合は、まず隠者スキルを身につけるのが幸せだとおもうよ。これは本人の気質次第かもしれないけれども。

企業×創造的破壊

ファシリテーター:立教大学 経営学部 教授 中原淳先生
パネリスト:ソニー銀行株式会社 執行役員 ルゾンカ典子氏
キリン株式会社 事業創造部 部長 佐野環氏

中原淳先生のはハズレがすくないのでいつも面白いですね。今回は特に氷結の母、佐野環氏がおもしろかった。

課題発見力、設定力というのはこれから重要になるよね。プラグインという考え方もなかなか。商品開発のようなバリューチェーンのごくごくいち部分を捉えて創造的な仕事としてはいけない。

創造的問題解決実践のフロントランナーたち

Kids Creator’s Studio 第1回修了生 菅野晄さん(小6)

某国際中高生向けプログラミングコンテストなら優秀賞とれるレベルだなと思った。プログラミングの内容が素晴らしいというよりは、それを対外的に説明できる能力がすごいですよね。練れてるよね。

奈良県ココニワプロジェクト 第1期生 森川李奈さん (同志社女子大学2年)

千葉大学 環境ISO学生委員会 内山桜さん(千葉大学3年)

大学2年生、3年生とあるので、どちらも20歳前後だとおもうのだけれども、末恐ろしい。内容は無難なんだけれども、将来を嘱望されるっていうのはこういうのを言うんだろうね。

創造的問題解決能力を育てる授業 ― 海外大学事例

Adobe(米国) Senior Director, Worldwide Education Sales リサ・グラハム

そうだよね、問題解決能力必要だよね。適切な課題設定や仮説が持てないと、AIみたいのが進歩しても使う側にはなれないし。

学問分野で問題解決のプロセスを研究するのがあるんだけれども、プロセスの明確化、ここらへん日本なんかいつの時代もなんか弱いよね。昔、いい本がいくつかあったんだけれども今検索するとあまりよさげな本出てこないね。残念。

創造的問題解決能力を育てる授業 大学事例

筑波大学 図書館情報メディア系教授 長谷川秀彦先生

なんか単位くれなそう(偏見)。

Adobeのカンファレンスで正面切って、Adobeのなんちゃらクラウドのどこがクラウンドなんだよ、こんなものを買っておいて誰も使わないんじゃ困るとか喧嘩売っていく姿勢がすばらしかった。パワポもテキストオンリー。伝えるなんてどうでもいいぜっていうハードボイルドで流石大学人って感じ。
典型的なスライデュメントで、こんな感じで大学で授業してるのかなって不安を覚えたんだけれども、講師やインストラクターはAdobeから来ているようなので一安心。やっぱ単位くれなそう(偏見)。

筑波大学 芸術系教授・日本サイエンス ビジュアリゼーション研究会代表 田中佐代子先生

サイエンス ビジュアリゼーションなるものをはじめてきいたのだけれども、テキストをビュジュアライズ化するそうです。これは面白い。
アート系とサイエンス系の学生が同時に受講して30人程度の受講人数だそうです。もったいないね。

ビュジュアライズは義務教育ぐらいでshow & tellと同じレベルで必修にしておいてほしいです。できればひねてない単位くれそうな先生で・・・。

あと、プレートテクトニクスね。

創造的問題解決能力を育てる授業 高校事例

品川女子学院 情報科 主任 竹内啓悟先生

いやぁ、まいった・・・。流石品川女子学院。すごすぎるぜ。
アクティブ・ラーニング、プロジェクトベースドラーニングだ。
模擬起業で保護者からなるファンドの前でプレゼンして出資を募るそうで、10万円しか90万得るクラスもあるそうな。こんなんやってみたすぎるよね。

この先生は民間からの転身らしいけれども、やっぱり教育畑しか歩いてない人にはこれはできないよね。

@しなじょ

製作に向かうための教材はすべてオンラインで動画教材を用意しました。動画で50本ほど。
生徒から複数同じ質問があったら、動画にまとめてあげておく。

完全にアクティブ・ラーニング。

子供のアウトプットは常識という名の偏見にとらわれていないので、無尽の可能性がある。馬鹿みたいな質問から気がつくことも多い、どうかしちゃってるアウトプットが世界には必要だ。

品川女子じゃないんだけれども今年、千葉のほうの女子高生グループが三鷹のショートプレゼン大会に乗り込んできてネクタイをリサイクルするってプレゼンを聞いたのだけれども、会場の大人たち唸りまくってましたもんね。その後、南アフリカだかの方で開催された大会で賞を取ったとかなんだとか聞きました。日本のcritical junctionは今の高校生世代が打破していくのかもしれない。彼らの発熱反応から熱を奪う吸熱源を遠ざけてあげるのが大人の役割かもしれない。


アニメーションと製作委員会



ガッチャマンとかヤッターマン、ハクション大魔王とかで有名なアニメーション制作会社のタツノコプロの方に、ぷちセミナーでおしゃべりしていただいた。制作現場ではなく経理畑のひとなのですこしビジネス寄りのお話し。

 

かつて国分寺市にあったタツノコプロだが、今は武蔵野市、三鷹駅の北口に5年ほど前、創業50周年のタイミングで引っ越してきたそうな。社名も変更し株主も大手になってCSRで地域貢献が求められているようになってきて、比較的閉じた世界だったのが、我々のような一般人がそのお話しを聞けるようになったそうな。ありがたや。

主要株主 by wikipedia
日本テレビホールディングス株式会社 55.2%
株式会社タカラトミー 20%
株式会社ホリプロ 13.5%
株式会社プロダクション・アイジー 11.2%

※ プロダクション・アイジーってのは、攻殻機動隊とかを制作しているタツノコから独立した制作会社のようだよ。

 

地域貢献のからみでキャラクターをつかって、地域のゆるキャラつくったり、コラボ商品などを展開するようになってきたとか。アニメーションのキャラクターは、生身のタレントのようにスキャンダルや契約、はたまた労働基準法などを心配しなくてよいのでマネジメントが楽だそうな。あはは。なるほどね。

 

三鷹や武蔵野などの中央線沿線、西武多摩川線沿いなどにはアニメーション制作会社がなんと700社とかいうオーダーであるという。アニメーション製作会社はほぼほぼ東京一極集中なのだとか。トキワ荘に代表されるように、それほど稼げなかった漫画家やそのアシスタントは家賃が安い学生街に住むようになり、そこから派生してアニメーターが住み着き、現在のような製作会社の分布になったのではないかとか。

 

実際どうなのだろう?

同じように小説家も中央線界隈が多いといわれていて、これは、戦前まだ中央線ぐらいしか汽車がなかった頃に、小説家が編集者都合により作家を中央線界隈に住まわせたからだとも言われている。出版や書籍といえばいまでも神田神保町あたりに集中しているが、神田からアクセスしやすかったのが、当時の中央線沿線だったのでその絡みもあるのかもね。

毎日サラリーマンのように都心に通う必要はないけど、かといって、誰かと会うのに一日がかりなんていうほどの離れには住みたくない、そんなエリアに独立性の高い作家が住み着いたんじゃないかな。

 

アニメーションの会社は、メカメカしい爆破特効専門のチームとか、スカートのふわっとした感じをだす専門のチームとかで職能というか、得意分野(描きたいこと)がわかれているらしくて、職人がある程度の塊になっていって、現場ごとに渡り歩いているらしい。宮大工のなんとか組のようだなって思ったよ。いまだに、おやっさんの技をみて盗めとかの徒弟制らしい。

なので社員として囲い込もうとしても、描きたいものがちがうので作品を抱える会社が特定のチームを抱え込むのは難しく、また職人側もそれを望んでいないのだとか。ここらへんになるとフリーランスとか、個人事業主の下請け法がらみの話しかもしれませんな。労基法は個人事業主は守ってちゃくれませんから。

 

で、なんでそうなっているのかというお金の方の流れを聞くに、昔はテレビ局などの放映会社が放映枠を埋めるために制作費を出してくれてて、それを元に作品をつくって、作品にスポンサーがつく流れだったのが、今は、広告代理店が先にスポンサーを探して制作費をだすようになったり、製作会社がそのものがお金集めをする流れになっているのだそうな。

 

なので、制作前にいろいろな要件や要望がはいって、現代ではハクション大魔王みたいなメタボな体形のキャラクターは駄目だろうとか、人種の割合を揃えるために肌の色を変えなきゃいけなかったりしてくるんだって。コンプラ棒というか、リスクを平準化しようとしすぎて最大公約数をとるしかなく、エッジのたったとんがったものがつくれなくなったのはそういうお金の出処が変わってきたからみたいですね。

 

製作委員会方式にすると権利関係も分散しちゃってその後の改変もむずかしくなって、キャラクターを時代にあわせて育てるなんてことがむずかしくなるんだそうな。タツノコプロみたいな古い会社が有利なのはその昔につくったキャラクターは、自分たちのところで権利を持てているので、ガッチャマンやヤッターマン、テッカマン、ポリマーが出るようなInfini-T Forceとか、夜のヤッターマンとかガッチャマンクラウズみたいな二次展開ができることだそうだ。

ガッチャマンクラウズは舞台が立川市なので、商店街ともコラボとかできてるのだけど、それも権利関係が複雑になっていないからなんだって。

 

これが製作委員会方式みたいに、作品ごとに関係する会社が数十社とかだと大変だよねっと。
個人的には、アニメーターにまでレベニューシェアできたらいいんじゃないのとか、思ったりもするけれども、日本の商法下では難しいかもね。