中国と米国の衝突がまじでやばげ


2020年8月13日からアメリカで施行される法律がある。輸出管理改革法(ECRA)だ。
「ファーウェイ、ZTE、ハイクビジョン、ダーファ・テクノロジー、ハイテラの中国5社製の通信・監視関連の機器やサービスを利用している企業の製品やサービスを米国政府調達機関が調達することを禁止する」というものだ。これは軍需に関わらず、どのような製品、サービスにも波累する。そして来年同日には関連取引業者、サプライチェーンにも拡大することが法律できまっている。

つまるところ何がおこるかというと、これから1年の間にこれらの製品を自社製品作成のサプライチェーンの中で使用していないことを証明できる状態にしないと日本企業ですら米国の経済圏から締め出しをうけることになる。この動きはアメリカだけでなくイギリスやフランスなどでも発生している。ドイツだけスタンスが緩かったがこれも雲行きがあやしい。

対共産圏輸出統制委員会「COCOM(ココム)」や、ワッセナーアレンジメント(通常兵器の輸出管理)のような厳格な対応が求められう。第二次世界大戦前夜、日本がABCD包囲網でおこなわれたかのような規模の広範な対中経済制裁だ。

だが、日本ではこの20年で在中製造や対中貿易を事業ドメインに組み込んでしまった事業者も多く、パージが容易ではない企業も多いのが現状だ。そしてそれよりも悲劇的なことは、何がおきているのかも気がついていない会社が多いことかもしれない。

囁かれていた2020年騒乱

2020年には中国は台湾や南シナ海でなんらかの軍事的アクションを起こすのではないかという、きな臭い推測がかねてよりあった。現段階ではインドとの小競り合いで死者が双方数十名単位ででているが、現在中国は全方位多正面作戦を実行中だ。まさに中華的。

背景には最近発表されたcsisのレポートにもある通り2015年からの急激な中国の景気減速、2018年から発生した米中貿易戦争にある。

中国の公的統計情報や経済指標の発表は他の民主主義国の発表する経済指標と単純に並べて比較できないものであるが、こと貿易においては相手国の統計をもとに推測できるのである程度反面調査が効く。

最近ベイルートで硝酸アンモニウムが爆発したが、2015年にも中国天津で同じような事故があった。肥料系の副生成物なので、 保管が不適切なまま輸出がだぶつくとこのような事故が起こりやすくなる。日本でも鉄スクラップや廃プラスティックの輸出が落ち、保管ヤードなどで火災がおきている。急速に悪化した循環不全によるものだ。

中国には14億人もの人口がいて、内需だけでまわる。とても有望な市場だ。なんてうまい話しにほだされて中国進出した在邦企業もおおいかもしれない。
有望な市場がそこにある、なるほど、そうかもしれない。
だが、他方で世界の工場たる中国で作成しているのは結局のところ中間財が多く、最終財やサービスを輸出できているわけではない。最終消費地はアメリカやEUなどに依存している・・・というような事を聞いたことがあるが、真や否や。

今はどうだろうか。
李克強総理は、ここに来ていまさら「中国には月収3.3万円以下 困窮人口が9.6億人存在する」という驚きの発言をした。面子や体面を大事にする中国共産党指導部から困窮しています、経済格差がありますなんていう発言があるのだとしたら、なにか別の意図があるのではないかとすら勘ぐりたくもなる。

LIBRAが話題になったときに人民元の仮想通貨を発表するなど、中国政府は基軸通貨への意欲を見せた。 おそらくここらへんが、アメリカが中国を看過できなくなったティッピング・ポイントだったのであろう。
何がおきていたのか。オーストラリアへのサイレントインベーションにも詳しくかかれているが、この数年であらゆるチャンネルで他国への政治浸透工作が各国で露見した。いや、そんな事は前からわかりきったことだったのだけど、黙認されてきていたのが証拠固めをされることで、ファイブアイズ西側諸国はアリバイというストライクを積み上げてきたのだ。

そしてその狼煙を嗅いで相次ぐ中国企業のアメリカ市場への上場や、米国内での5000万人におよぶ中国共産党員の関係者の米国内資産差し押さえの匂わせなど、着実に駒が動かされてきた。8月の局面が終われば、米大統領中間選挙の10月がまっている。トランプがどう動くか、どこまでやるかは正直わからないが、このままの局面を放置すればトランプにとっては厳しい選挙戦となることだろう。アメリカ経済も厳しくなるのは目にみえているのだ。第二次世界大戦でアメリカはおよそ29万人の死者を出したが、 コロナ禍ではわずか半年で16.3万人が亡くなられているのだ。

企業が中国国内で会社をつくる場合は、共産党委員会を経営に入れなければならない。日本のような外資が現地に工場をつくったら最後、基本、資産の持ち出しや撤退はできない。
一方で、中国国内でなんらかのほうほうで蓄財され、アメリカに不正に持ち込まれた資産は一説には3.1兆ドルにも登るとか言われている。架橋がもつ表にでてる分だけでも20兆ドルあるだとかなんだとか。

アメリカの本気、英国の肚ギメ

香港国家安全法により一国二制度は50年という約束を反故にされた英国は肚を決めたように見える。 属地主義を無視した域外適応、法の施行前に遡及して取り締まる遡及適用。 事態を重くみた英国が香港人に英国海外市民パスポートを発行したが、そんなものの有効性を認めないとは中国政府の弁。
パスポートはその発行国がそれを持つ人の身分を保証するという書類だ。パスポートを無効にしたり、域外適用をすることは他国の主権を否定することに等しい。英国は空母クイーン・エリザベスをはじめとした空母打撃群をインド太平洋に展開し、日米の軍事演習に参加させることにした。

アメリカの本気度はもっと笑えない。
コロナウイルスによるビザ配給停止をおこなった。学生ビザを含んでいたので大きな混乱がおきたがそれすらもわざと事をおおきくするための策に見える。
輸出管理についてはCOCOMからワッセーナーアレンジメントを4/28に一律適用し、中国系の民間企業を政府機関、外国機関として扱うようにした。中国系の私企業は設立時に必ず公としての共産党を受け入れなければならないので、完全なプライベートカンパニーというものが存在しない。だからそれは政府機関でしょというのはアメリカなりの詭弁だ。だが、事実でもあり不可分でもある。
その対応が、180日以内におこなわなくてはならない。4月から6ヶ月というと、これも10月いっぱいでけりがつく。弾圧がどうこうのリストを作れない場合、米国内の銀行口座が凍結される。

BLM運動の裏で暴動を煽動した・・・のはまだ建前では言ってないんだっけ? 産業スパイ活動工作の拠点になっていたとしてヒューストンの中国領事館の閉鎖を指示した。中国はカウンターで成都のアメリカ領事館を閉鎖を指示した。

アメリカは戦争をするのに躊躇いのない国だ。大量破壊兵器があるかもしれない程度のいいがかりがつけられればいよい。「コロナが中国の研究所から漏れた」はそれらしく聞こえる。第二次世界大戦以降、軍需を経済エンジンにしてしまってらいミサイル在庫一掃処分が景気浮揚策なのはまちがいない。

米中双方ともに核兵器大量保有大国であるため、安易な武力衝突はないかもしれないが、ロシアにやっている規模での経済制裁は展開されることであろう。

香港ドルの米ドルペッグが終わらせ、米国に上場している中国系企業の在中国側の連結が監査できずに上場廃止においこむやもしれない。

中国側の不正蓄財は米国や日本に流れる。日本のアングラマネーは香港やマカオ、シンガポール、フィリピンに流れる。英米を抑え、豪も締めたら、香港も口実は十分だろう。シンガポールはもとより金融立国でアジア金融危機のときから狙われていた。最後まで逃げ道として残しておいてからでもできるだろう。

であれば、この包囲網で中国側の呼吸穴、資金の逃げ道、そして障害になりうるのは日本だ。 「China’s Influence in Japan」のレポートでもばんばん日本の親中派政治家の名前が並ぶ程度には、日本はすでに巨大な中国の影響下にすでにある。そこで効いてくるのが冒頭にあげた輸出管理改革法なのだ。


コロナで弱った旧態大企業は、どちらにつくのかの絵踏みを迫られる。
苛烈に、そして湧いたようにある日それは姿を現すだろう。TikTokにおきていることは明日の日本大企業にもおきうることだ。

参考

ファイブアイズ UKUSA協定
ja.wikipedia.org/wiki/UKUSA%E5%8D%94%E5%AE%9A
アメリカ合衆国 – アメリカ国家安全保障局(NSA)[1]
イギリス – 政府通信本部(GCHQ)[1]
カナダ – カナダ通信保安局(英語版)(CSEC)[1]
オーストラリア – 参謀本部国防信号局(英語版)(DSD)[1]
ニュージーランド – 政府通信保安局(GCSB)[1]

Proclamation Suspending Entry of Aliens Who Present a Risk to the U.S. Labor Market Following the Coronavirus Outbreak
www.whitehouse.gov/presidential-actions/proclamation-suspending-entry-aliens-present-risk-u-s-labor-market-following-coronavirus-outbreak/

中国、ロシア、ベネズエラ3国への規制 輸出管理改革法(ECRA)
米商務省、懸念国への輸出管理規制を強化、一部パブコメも募集
www.jetro.go.jp/biznews/2020/05/7015fbaea6701793.html

アメリカはどう中国を追い詰めるのか