生産性の変革で戦争はおきた


あけましておめでとうございます。年初そうそう重テーマ。

昨年はAI元年だったなー、だとするとまた産業革命がおきて生産余剰とかがうまれるのかなー。余剰がかさなると戦争になるのかなーー、とか、漠とおもったんだけど、なんでそういう結末になったのかよくわからないので言語化。

IT革命、人工知能により生産性の革命がいままさにおきようとしている。
かつて生産性に革命がおきたときどうなったのか?

 

おサルの生産性

去年の干支でもあったサルは自然菜食であるので、サルの生産性イコール「自然からどれだけ食料を確保できたか」である。サルの生産性が高まり、群れが充分な食料を確保できると個体数が増える。

群れを構成できる自然限界数(ダンパー数)は50頭程度であるそうなので、これを超える前に群れが分裂する。

サルの時間移動距離は時速数百メートル程度で、縄張り圏内に別の群れがあると生存競争のために生死をかけた争いが生じる。ちなみに人間などにより給餌がおこなわれた場合はボス猿が誕生するそうだ。なわばりが衝突しても餌が充分にあるからかな?

 

人間のダンパー数は報告によると148名であるそうだ。

狩猟採集から農耕になった約1万年前より定住し社会構造を得た。縄張りが重複するのでこちらも「ボスヒト」が発生する。ま、豪族、館を中心とした、氏族により利害調整をおこなわれるような感じ。ボスヒトのボスが誕生し、さらボスヒトのボスのボス(ヒトキング!)が誕生し立憲君主制に至る。中世までキングの役割は収穫地、農地獲得のための領地獲得が戦争の主な目的であった。

 

人間の時間移動距離は街道が整備されている状態で時速4〜5km程度。詳しく調べていないのだが、おそらくこの時間内移動可能距離圏内に郷(村)が形成されてきたはずだ。高低差がない場合30キロが1日の歩行移動可能圏であるので、江戸期など中世における街道における宿場などはこの単位で整備されており、それにともない宿場町が形成される。後の中核都市。

職業軍人が生まれる前まで戦争は農閑期におこなわれた。この当時の戦争はこのままでは食い扶持に困る若く血の気の多い余剰人員の処分先でもあった。勝っても負けても口減らしの合理がある。この理はサルの時代のそれとあまり変わらない。

近世。ヒト類は「空気からパンを創る」科学技術の発明により自ら食糧問題を解決した。短時間あたりの移動可能距離も格段に伸びて食料問題はエネルギー問題になった。農地問題が解決されたので、都市化がすすみ、限界までつきつめた最密構造の居住空間でも生活を送れるようになった。群れの利害は食料から快適さに移行した。
企業は、子会社化や事業部制をとり、擬似的な群れをつくることでダンパー数をなんとかこえないように合従連衡をおこなう。争いは企業間による経済戦争や政治家による利益誘導に代替されるようになった。

だが、武力を伴った戦争もまだ人類の歴史から戦争がなくなったわけではない。
争いの目的はなににシフトしたのであろうか?エネルギー??快適さ??他人を使役できる経済力??

 

ヒトの近世

ここ300年ぐらいの歴史をざくっと考えてみる。

  1. 生産性の大規模改善により人口増、社会に対して多くの余剰人員が生まれる。
  2. 余剰人員が新たな技術を開発したり科学を探求したりして産業を興す。
  3. 産業構造の変革により継代事業は立ち行かなくなり、新興が台頭し旧家の多くは没落する。
  4. 社会保障としての公共事業や公共事業的性質の兵用がおこなわれる。
  5. 新天地に移民政策、棄民政策がなされる。
  6. 戦争が大衆から望まれるようになり大規模戦争。文化衝突。

 

1700年代 農業革命(輪栽式農業/新大陸からのじゃがいも流入)で農作物の生産性の大幅改善。
1800年前後 産業革命で自動紡績機、蒸気機関の発明。
1810年 缶詰の発明
1811-17年 ラッダイト運動
1857年 生産余剰で穀物価格が急落、世界恐慌
1914年 第一次世界大戦

 

ヨーロッパの超長期人口推移

www2.ttcn.ne.jp/honkawa/9010.html

 

2〜300年前は世界的な天候不順や噴火による飢饉(1839天保の大飢饉 1845ジャガイモ飢饉)があったので、戦争以外に人口増を抑制する因子が多くあった。新大陸アメリカ(1776年ごろ〜)やニュージーランド(1830年ごろ〜)、オーストラリア(1770年ごろ〜)への移民も多く出たので生産余剰や余剰人員を新天地の開拓に転用できた。もっとも新天地では恐ろしく多くの命が失われたが・・・。また、黒人奴隷の輸入により経済で他人を使役することもできた。

 

 

日本についてみてみる。

人口の超長期推移

www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1150.html

 

おもしろいのは農業生産性が大幅に向上し、これだけ人口が増えた日本において、江戸末期(5000万石=150Kg×5000万=750万トン)と現在のお米の生産量(798万トン)がほとんど変化がないことだ。一石は一人の人間(一日3合)が1年食べるのに必要な量だという。お米のみが基準になった場合、750万人が日本の適正人口だが、ま、食料は米だけではないので江戸末期には3,000万人が居た。
江戸末期は男性の平均身長は155cmと栄養状態はあまり芳しくなかったが、今は栄養状態を改善したうえに12,000万人分の口を糊することができている。これは、畜産業や水産業の進歩、そして海外からの食料輸入ができるようになったからだ。

 

1839 天保の大飢饉(長期の天候不順、東北の冷害) → さつま芋、じゃがいも、かぼちゃなど
1849 伊豆韮山反射炉、1850 佐賀藩鍋島築地反射炉
1858 日本開国(日米修好通商条約)→ 金銀貨為替による財の流出、紡績などの技術の本格流入
1868 明治維新 → 蒸気機関、鉄道、人口爆発
1870 ガソリン自動車の発明
1876 電話の発明
1878 電灯の発明
1903 航空機の初飛行
1906 アンモニア合成の成功(人工肥料)
1908 ブラジル正式移民開始
1914 第一次世界大戦
1931 満蒙開拓移民開始
1939 第二次世界大戦
1939 核分裂実証実験
1945 原子爆弾投下

技術革新による遠洋への進出、長期保存可能な食品加工技術、鉄道の敷設により内陸部の食糧事情も大幅に改善。内陸部では余剰生産人口を絹産業などのの産業に向けることができるようになった。
さらにそこからも余る余剰人員は満州や、中南米への棄民政策とまで揶揄された移民政策で、解決しようとした。家長制度下で相続できなかった次男、三男などが新天地を求めて旅立った。また工業化により、集団就職など農業以外の仕事でも食っていくことができるようになった。

第一次世界大戦まではそれは功を奏し、日本でも人口は爆発的に増えた。人々に豊かさを享受し。そして戻れなくなった。で、次の戦争が望まれた。第二次世界大戦はエネルギー問題に端を発するものである。

人が人を殺せるようになるまで誕生から最低でも15年かかるが、技術がヒト殺しの兵器になるまでは数年。論理から実証に10年。民生化に30年といったところかな。戦争は生存競争であるため科学技術を大幅に押し上げてきた。技術が押し上げられたから戦争がおきたのか、戦争がおきたから技術がおしあげられたのかはわからん。

んー。なにが言いたいかわからなくなった。ま、少なくとも人類は第二次世界大戦により、大量生産が可能な工業化と核エネルギーを手にいれることができた。戦争で磨かれたレーダ技術は漁業に転用され、戦後の高度成長期の胃袋を支えた。

 

ヒトは余るのか

多くの先進国において人口の抑制政策はうまくいっている。

少子化対策がおこなわれた結果ではなく、少子化対策を行った結果が現在の少子化なのだと思う。

我が国の総人口の推移(出生中位(死亡中位)推計)

www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/measures/w-2015/27webhonpen/html/b1_s1-1-2.html

 

内閣府のデータ。母体数の減少をみないまま出生率をコホート無視した人口に掛けているので、低位の出生率でもちょっとシナリオがちょっと甘すぎるんじゃないかとおもうんだけど、今回はちょっとおいておく。そのうち計算してみたいな。

日本の場合は人口オーナスがついて、これからかなり激しく生産年齢人口を減らす。老齢化は深刻ではあるが、だが、同時に希望でもあって、もし革命的な技術革新がこれからあったとしても生産余剰力は生まれないだろう。

むしろ、豊かな暮らしを維持するために都合のいい労働力がほしいぞとばかりに移民をさせろとか言っているぐらいだ。しかし、これは技術革新で解決できる余地がある。足りないのがわかっているものは手がうてるが、余りそうなものはなんともできないのだ。

 

realtime.wsj.com/japan/2011/11/15/%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E5%8B%95%E6%85%8B%E3%82%92%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%A7%E7%A2%BA%E8%AA%8D/

 

natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/080600214/
世界の人口は約73億人で、2050年までにアジア、アフリカで主に増え97億人にまで増加する見込みだ。

最近、百年ぶりに新たなアンモニア合成方法が発見された。材料科学や遺伝子改良技術は、不毛地帯を農地に変えるだろう。温暖化が悲観視されているが、植物には朗報だ。人類はあとちょっとくいっぱぐれずに生きれるかもしれない。

だが、人はパンのみに生きるにあらず。

小人閑居して不善を為すというが、ただいたずらに人を貯めれば大きな戦争もおきよう。
無用人間の絶望感は戦争に向かうのだ。日本ではない、いくつかの経済大国ではその気配がある。

 

わかっててやってそうだから、質が悪いよね。

人工知能のまえに等しく無用途人間に争わなくていいだけの些細な用途を。

 

参考

徒歩旅行
ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%92%E6%AD%A9%E6%97%85%E8%A1%8C

 

石 (単位)
ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3_(%E5%8D%98%E4%BD%8D)

 

2100年の世界人口は112億人、国連予測
natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/080600214/

 


Singularity is Peer


ことしのエントリーことしのうちに。

Singularityという言葉を一躍有名にしたレイ・カーツワイル2005年の著書に「Singularity is Near」という本がある。とても分厚い本で読むのに腰を据える必要がある内容だ。

 

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が、なぜか日本語のタイトルは、「ポスト・ヒューマン誕生」で、がっかりタイトルここに極まれりである。

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ポスト・ヒューマン?

ポスト・ヒューマンという語がでてくるのは、本文中おそらく一箇所だけで、それも、

P495
論者の中には、特異点のあとに来る時代を「脱人間」(ポスト・ヒューマン)と呼び、脱人間主義の時代になると予想している人もいる。
「新たな」種の創造だという人もいる。
特異点の根底にある転換は、生物の進化の歩みを一歩進めるだけのものではない。生物の一切をひっくり返そうとしているのだ

「ポスト・ヒューマンなんてもんじゃねぇぞ」という論旨の中であり、だからこそのシンギュラリティという単語なのだが、まさにタイトルと論旨が逆・・・なんやこの邦題タイトル。ちょっと悲しくなる。
で、Singularity is Nearが2005年だとすると、2016年はまさにpeer! 横に並んだところ、そしてティッピング・ポイント。今年は、ある程度の閾値をこえたところなんじゃないかとおもう。

 

 

技術的特異点

技術的特異点(Singularity)などないという人もいるが・・・。

人がなんらかの機能を自分より高効率でこなせるような機能をデザイン設計するのが、人工知能だとする。
人工知能がなんらかの機能を自分より高効率でこなせる機能をデザイン設計できるようになるのが、技術的特異点(Singularity)と定義すれば、本当に今年まさに見えているところだと思う。
技術的特異点を超えるとAIはArtificial(人造の)じゃなくなる。
それをなんて呼ぶかはわからないけれども、AIがAIを設計できるようになる。
反復し繰り返すことをコンピューターは得意とする。
その繰り返しのサイクルは人間よりも圧倒的に早い。
なので、人工知能が自分よりも少しでも賢い人工知能をつくれるようになった瞬間、

loop(AI^1.01)→∞
loop(AI^0.99)→0

AIの性能も発散しだす。

人間は1世代繰り返すのに最短でも15年のライフサイクルが必要であるが、ハードウェア上の制約も「集積回路上のトランジスタ数は18か月(=1.5年)ごとに倍になる」という1965年に提唱されたムーアの法則も人間とは比べ物にならないサイクルである。演算上のloopはもっと短い。

 

1950年代にトランジスタガールズと呼ばれる女工さんたちが、まさにハンドメイドしていたものが、現在のICチップはすでに完全無人化のもと製造がなされている。

トランジスタガールズ


www.shmj.or.jp/shimura/ssis_shimura1_24.htm

そもそも塵ひとつ混じっただけで不良品になってしまう集積回路で、ホコリの固まりである人間が製造工程に立ち会うのは不良化の原因でしかない。そういう意味ではハードの部分は既に人の手を離れている。ソフトウエアの自己最適化はさらにちょっぱやだ。

 

 

囲碁の世界と原子分子

Google DeepMindによって開発されたコンピュータ囲碁プログラムAlphaGoと18回の世界王者。世界トップ棋士九段のプロ囲碁棋士 リ・セドルの間の囲碁五番勝負でAlphaGo側が4勝した衝撃はまだ記憶にあたらしい。

Dwangoが開発している「DeepZenGo」が趙治勲名誉名人に初勝利し、さらにそれを正体不明のGod Moves(神の手)が初手天元とかふざけたことをかまして、圧倒するとかわずか1年の間に群雄割拠状態。

1980年代の第2次人工知能ブームから、2010年代の第3次人工知能ブームになってから、2016年はまさにエポックだ。

 

チェスの場合の数

チェスの盤面は8マス×8マス 64盤
最初においてあるコマを動かしていく、取られたコマは盤面上から無くなりキングをとれば勝ち。
平均して30手~40手で1ゲーム(チェックメイト&リザイン)
この盤面の局面数はおよそ「10の120乗」通り。
1997年IBMのスーパーコンピューター「Deep Blue」 世界チャンピオン、ガルリ・カスパロフを相手に勝利した。
現代ではコンピューターのガイド付きだったり戦局分析サポートがされたりしている
(テレビ中継で有利不利が数字で表される)
ディープ・ブルー
gigazine.net/news/20160301-chess-game-visual-look/

 

将棋の場合の数

将棋の盤面は9マス×9マス 81盤
敵コマの復活ありで、相手の王将をとれば勝ち。投了(決着がつくまでの手数)は100~150手程度。
場合の数は「10の220乗」通り。
2016/4 第1期電王戦二番勝負第1局、Ponanza電脳戦 の山崎隆之八段 Ponanzaの勝利(二局目は5月)

「第1期 電王戦」、PONANZAが先勝
www.itmedia.co.jp/news/articles/1604/11/news135.html

 

囲碁の場合の数

囲碁の盤面は19路×19路 361目
石はどこに置いてもよく、相手の石を囲えば取れる。勝敗は自分の石が囲っている地所の大きさによる。
オセロと違って、石の取り合いが発生するのでゲーム終了までの手数が決定されない。
投了までは200~250手程度で「10の360乗通り」の局面があるとされる。

 
えっと、10の360乗それってどんな数???
いちばん馴染みのありそうな大きな数で、高校化学あたりで習う、アボガドロ定数を引き合いに出すと、6.02*10の23乗。
1モル数あたりの原子の数だけど、常温で空気1molの体積はおよそ22.4リットル。

 

計算計算っと、
10^360通り=(6.02*10^23)^15
22.4L^15=1.79*10^20L=1.79*10^17m^3
(1000L=1m^3)

ここでみんな大好き、大きな数の単位、ザ・東京ドーム!
東京ドーム一杯分の体積は124万立方メートルなので

1790*10^10÷124=14.4*10^10
ちゅうことは、囲碁の局面の数は

 

東京ドーム14.4兆個分にふくまれる空気の原子と同数!

 

まさに天文学的数だよね。いや、計算適当ーなので、どっかでいいふらすときはちゃんと検算してね。
ま、そんなわけで、囲碁はその複雑さからプロ棋士に勝てるようになるのは演算能力のハードの向上スピードからすると10年以上先とも言われていたんだけど、十数年分一気に前倒しされちゃったわけさ。

 

囲碁や将棋は局面理解が必要なのでチェスの10の100乗倍以上複雑になると言われている。
Ponanza(将棋)は1秒に10万局面を検討できるそうだけど、囲碁は1秒で300局面検討がせいぜい。
1000台以上のプロセッサを束ねたクラウドサーバ、報道では30~60億分円の演算リソース(たぶん実費で1億2千万ぐらい)をぶっこんでいるんでないかと言われている。
3千万の教師データ棋譜を学習させる→57.0%の確率で、人間の指し手を模倣し、計算に3ms(0.003秒)。
一局300手で終わると考えると1.8秒(0.003*300*2)で1ゲームが終了する。
一手5μ秒=0.000005秒でおわる軽量版同士を戦わせてそこから得られた3000万の新たな棋譜からさらに学習

 

人間の対局が1局仮に1時間程度だとすると(プロのタイトル戦などでは各自の持ち時間が4時間~9時間)
仮に1時間とすると3000 0000 h÷ 24÷365 =3,424年分不眠不休で指し続けた時間に相当。
それってほぼ人類の歴史じゃんね・・・。
まさにある分野においては人類の思索の歴史とPeerした瞬間。

 

まとめ的なもの

知性と呼ぶにはまだ言うべくもないけれど、AIはすでにいくつかの役割において、大多数の人間を上回るパフォーマンスを出せるようになってきていて、その領域を着実に広げつつある。

複雑さのスケールから想像できるとおもうけど、人間には検知できないレベルの微細情報からの異物検査や異常検知、シミュレーション精度向上によって新素材の開発や創薬とかにもたぶんブレイクスルーがおきる。たぶんおきてる。
ロボットの機能を駆動、センシング、ロジックの3つに大別すると、駆動は蒸気機関のときには既にもちろんのこと、2016年には局面理解が必要なロジックの部分も勝てなくなったと見ていい。生物がいま現在も勝っているのは周囲の空気を読む、センシング部分である。嗅覚、触覚などをとってもまだまだ生体と同等の性能を出すには、サイズ、費用ともに現在の延長線上をたどるだけであればまだまだ代替まで時間的猶予はありそうにもみえる。カメラ、音波、赤外線センサー、人間には真似できないものも多くあるが、まだまだ生物のそれはイオン分子いっこで駆動したりする、すばらしいものだ。
しかして、人類。
ATCGを4進数、ヒトゲノムは約31億塩基対よりなる。
コンピューター01の2進数、8ビット=1バイト、4進数の31億は8進数の3,200,000=3.2MBであり、人間の設計図はフロッピーディスク2枚分。FDとかいっても、もう若い子には伝わらない感じだけど、iPhoneとかで撮影する写真1枚以下の容量でしかない。
研究室でえっちらと寒天に遺伝子ながして合成してた細胞分子合成もとんでもなく安価に高速自動におこなえるようになった。遠からず分子生物を利用したセンサーが流通することだろう。それは菌糸類とか植物とかそういう倫理的にもライトなところからかもしれないし、いきなり人間をセンサーとして利用すべく後頭部にジャックをぶっ刺す攻殻な形かもしれない。
2017年、Singularityがtearとにならずにdearとならんことを。

メリークリスマス。

 

参考

人工知能の歴史
blogs.itmedia.co.jp/itsolutionjuku/2015/07/post_105.html

ネット上の超絶棋士「神の手」 囲碁界騒然、正体は?
www.asahi.com/articles/ASJDM75CMJDMUCVL031.html

AlphaGo対李世ドル
ja.wikipedia.org/wiki/AlphaGo%E5%AF%BE%E6%9D%8E%E4%B8%96%E3%83%89%E3%83%AB

人間を超えたアルファ碁(AlphaGo)は、どのようにして強くなったのか
cakes.mu/posts/12685

AlphaGo の論文をざっくり紹介

AlphaGoの運用料金は30億円以上?
www.itmedia.co.jp/news/articles/1603/24/news058.html
囲碁AIの勝利でさらに注目? 今年の将棋「電王戦」は“頂上決戦”
thepage.jp/detail/20160408-00000010-wordleaf
machine intelligence landscape
www.oreilly.com/ideas/the-current-state-of-machine-intelligence-2-0

億(10^8)→兆(10^12)→京(10^16)→垓
10^23 千垓
10^60 一那由他
10^64 一不可思議
10^68 一無量大数
360乗は表せないのか・・・。
ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E9%87%8F%E5%A4%A7%E6%95%B0


東ロボくんとお受験


東ロボくん、浪人生活辞めるってよ。
東ロボくんとは、国立情報学研究所(NII)が人工知能に受験させて東大合格点を叩き出そうというプロジェクトである。現在は全国の69%の大学で合格可能性80%以上と判定されているが、昨年から点数が伸び悩み現在のアプローチじゃとどかないと諦念したそうな。

 

求められる人材像

テストはなんのためにおこなわれるか?一般には機能や性能を評価するためにおこなわれる。
では大学入試テストは入学者にどのような資質を求めての試験なのか?

 

高度経済成長期において、日本の大学は人材のQA(クオリティアシュアランス)、品質保証の役割を担ってきた。
ベルトコンベアが発明された以降、規模の経済がよく効く時代には、決められた手順で決められたことをこなすことができる人材。期待される回答に素早く応じることができること。企業が求める人材像はそのようなものであった。試験が難しい大学にはより高い品質保証がされた学生が存在する可能性が高い。

オートメーション化がすすみ大型装置産業から主体が移ると、一部の価値創造ができる人とその他大勢のための対人領域がのこされた。重要価値はコミュニケーション能力である。AO入試が機能しはじめた。

 

大学の数と役割

第二次大戦終了時には50もなかった大学が現在は国内で775、世界では1万以上もあるという。

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www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kouritsu/
つまらない言い方をすると、大学は学生の人材QAとしての場であるとともに、不採算な学術分野の研究人材を囲っておく場でもある。先行する英米上位校では、奨学金をとれるほどのめちゃめちゃ頭のいい子と、オツムはスカタンだけど年間数百万もの授業料を払うことができる経済力をもつご子息のマッチングさせる場などにもなってきているようだ。
大学がもし勉学の場であるならば、25歳以上の社会人の学士入学などはもっと多くていいはずだ。
日本は2%しかないので、勉学の場ではない。Q.E.D. 証明終了。

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www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo2/siryou/__icsFiles/afieldfile/2011/10/17/1311624_8.pdf

大学で何かを学んだなんていうことはさして期待もされていないし、機能もしていない。社会人が使えるような知識は集積できていない。

 

なぜ東ロボくんは東大を諦めるのか

良いテストかどうかをみわける指標は次の3つであるという。

  • 信頼性:同じ人が同じような問題で何回でも同じような点数が取れるかどうか
  • 妥当性:用いる評価方法が測定対象となる能力や行動を測定できているか
  • 客観性:採点者間による結果の一致性。採点者が変わっても結果が同じかどうか

日本の入学試験が測定したい能力ってそんなんでいいのかねという妥当性に疑問を覚えはするけれども、ペーパー試験の信頼性、客観性は高いんじゃないかな。その客観性、信頼性が高いペーパーテストで東ロボくんは国語や英語の偏差値が低い。AIでは文章理解に難があるからだという。
文書解釈、認知には読み手側と書き手側の共通知、暗黙知に頼っている。「常識」が占める割合が多い。

ほとんどの文章が不完全情報なので読み手の感受性によってどのような解釈になってもおかしくないはずであるが、文章外にある文化的なコンテクストで、それを解釈する必要がある。問題によって、本文の含蓄する情報の重み付けが変わる。

受験の国語なんかは問題文と選択肢だけ読んで出現語彙のパターン解析したら本文とか読解できなくても正解だしたほうが正答率高くなるんじゃないかと思うんだけどどうだろう。そういうバットノウハウ、テクニック的なもので突破するのは是としなかったのかな?

出題者の意図を察して応えてねという、回答者の善意によるおやくそくにより成り立っているだけにすぎないのだと思う。文章が読めてないのではなく、空気が読めてないのだ。

 

人工知能にも解けるように、その文章問題を論理記述して整理したら逆に問題の客観性の部分で問題がみえてくるとおもう。文章問題の正誤答率なんて、If条件文の評価の書き方が誤読を誘発しやすいように、条件式が複雑化して難読化されているにすぎないのではないか。フールプルーフじゃなぁいんだよ。ネットショップでそんな商品説明したら、誤読されて意図しない注文続出だよね。「正しい答え」と「多くの人が答えそうな答え」が別れている時点で、ちょっと妥当性どうかなと思うんだよね。
「文章を読んで答えなさい」は「文章を読んで(出題者が期待するものを)答えなさい」で、読むのは文章じゃなくて空気。

 

もし「東」ロボくんじゃなくて「京」ロボくんだったら、「tan1°は有理数であるか?」とかの問題を解かなきゃいけないわけで、俺が開発者だっったらちょっと諦めようってなるのはわかるけど、AIでもフルスコアとれるまでいってほしかったなー。

だって、こういうブログの文章だって、人間よりさきに検索エンジンのクローラーによって拾われて解析されちゃう時代なんだから、人間が書く文章の評価は先にAIがおこなうようになる時代がくる。AIによって受験問題も客観性、妥当性、信頼性を担保される。

 

文章を読めるAIがつくれるかではなく、AIが読める文章を書けるかということに重きがおかれるようになる。

AIで読める文章とそうでない文章では、文章が持つ価値が変わる。だって自動翻訳にもかけられないんだぜ?

そんな時代になったら、美しい文章の意味も変わるんだろうね。

 

 

参考

AIで東大合格断念 「東ロボくん」偏差値伸びず
www.nikkei.com/article/DGXLASDG14HI5_U6A111C1CR8000/
AI研究者が問う ロボットは文章を読めない では子どもたちは「読めて」いるのか?
bylines.news.yahoo.co.jp/yuasamakoto/20161114-00064079/

 

衆議院議員 河野太郎公式サイト 研究者の皆様へ

研究者の皆様へ

 

ロボットは東大に入れるか Todai Robot Project
21robot.org/