アニメーションと製作委員会


ガッチャマンとかヤッターマン、ハクション大魔王とかで有名なアニメーション制作会社のタツノコプロの方に、ぷちセミナーでおしゃべりしていただいた。制作現場ではなく経理畑のひとなのですこしビジネス寄りのお話し。

 

かつて国分寺市にあったタツノコプロだが、今は武蔵野市、三鷹駅の北口に5年ほど前、創業50周年のタイミングで引っ越してきたそうな。社名も変更し株主も大手になってCSRで地域貢献が求められているようになってきて、比較的閉じた世界だったのが、我々のような一般人がそのお話しを聞けるようになったそうな。ありがたや。

主要株主 by wikipedia
日本テレビホールディングス株式会社 55.2%
株式会社タカラトミー 20%
株式会社ホリプロ 13.5%
株式会社プロダクション・アイジー 11.2%

※ プロダクション・アイジーってのは、攻殻機動隊とかを制作しているタツノコから独立した制作会社のようだよ。

 

地域貢献のからみでキャラクターをつかって、地域のゆるキャラつくったり、コラボ商品などを展開するようになってきたとか。アニメーションのキャラクターは、生身のタレントのようにスキャンダルや契約、はたまた労働基準法などを心配しなくてよいのでマネジメントが楽だそうな。あはは。なるほどね。

 

三鷹や武蔵野などの中央線沿線、西武多摩川線沿いなどにはアニメーション制作会社がなんと700社とかいうオーダーであるという。アニメーション製作会社はほぼほぼ東京一極集中なのだとか。トキワ荘に代表されるように、それほど稼げなかった漫画家やそのアシスタントは家賃が安い学生街に住むようになり、そこから派生してアニメーターが住み着き、現在のような製作会社の分布になったのではないかとか。

 

実際どうなのだろう?

同じように小説家も中央線界隈が多いといわれていて、これは、戦前まだ中央線ぐらいしか汽車がなかった頃に、小説家が編集者都合により作家を中央線界隈に住まわせたからだとも言われている。出版や書籍といえばいまでも神田神保町あたりに集中しているが、神田からアクセスしやすかったのが、当時の中央線沿線だったのでその絡みもあるのかもね。

毎日サラリーマンのように都心に通う必要はないけど、かといって、誰かと会うのに一日がかりなんていうほどの離れには住みたくない、そんなエリアに独立性の高い作家が住み着いたんじゃないかな。

 

アニメーションの会社は、メカメカしい爆破特効専門のチームとか、スカートのふわっとした感じをだす専門のチームとかで職能というか、得意分野(描きたいこと)がわかれているらしくて、職人がある程度の塊になっていって、現場ごとに渡り歩いているらしい。宮大工のなんとか組のようだなって思ったよ。いまだに、おやっさんの技をみて盗めとかの徒弟制らしい。

なので社員として囲い込もうとしても、描きたいものがちがうので作品を抱える会社が特定のチームを抱え込むのは難しく、また職人側もそれを望んでいないのだとか。ここらへんになるとフリーランスとか、個人事業主の下請け法がらみの話しかもしれませんな。労基法は個人事業主は守ってちゃくれませんから。

 

で、なんでそうなっているのかというお金の方の流れを聞くに、昔はテレビ局などの放映会社が放映枠を埋めるために制作費を出してくれてて、それを元に作品をつくって、作品にスポンサーがつく流れだったのが、今は、広告代理店が先にスポンサーを探して制作費をだすようになったり、製作会社がそのものがお金集めをする流れになっているのだそうな。

 

なので、制作前にいろいろな要件や要望がはいって、現代ではハクション大魔王みたいなメタボな体形のキャラクターは駄目だろうとか、人種の割合を揃えるために肌の色を変えなきゃいけなかったりしてくるんだって。コンプラ棒というか、リスクを平準化しようとしすぎて最大公約数をとるしかなく、エッジのたったとんがったものがつくれなくなったのはそういうお金の出処が変わってきたからみたいですね。

 

製作委員会方式にすると権利関係も分散しちゃってその後の改変もむずかしくなって、キャラクターを時代にあわせて育てるなんてことがむずかしくなるんだそうな。タツノコプロみたいな古い会社が有利なのはその昔につくったキャラクターは、自分たちのところで権利を持てているので、ガッチャマンやヤッターマン、テッカマン、ポリマーが出るようなInfini-T Forceとか、夜のヤッターマンとかガッチャマンクラウズみたいな二次展開ができることだそうだ。

ガッチャマンクラウズは舞台が立川市なので、商店街ともコラボとかできてるのだけど、それも権利関係が複雑になっていないからなんだって。

 

これが製作委員会方式みたいに、作品ごとに関係する会社が数十社とかだと大変だよねっと。
個人的には、アニメーターにまでレベニューシェアできたらいいんじゃないのとか、思ったりもするけれども、日本の商法下では難しいかもね。